Xperia 1 VI、新しい時代の新しい一歩を踏み出すことになりました。Xperiaの代名詞にもなっていた縦長ディスプレイを廃止し一般的なスマホと同じ19.5:9の画面比率に変更して2024年6月7日に発売しました。
SoCにはハイエンドチップのSnapdragon 8 Gen 3を搭載しゲーム性能が大きく向上し、1-120Hz対応のFHDディスプレイを採用して電力効率が良くなりトップレベルの電池持ちを実現してるのもXperia 1 VIの魅力となります。
この記事ではXperia 1 VIのデザイン、サイズ、性能、電池持ち、カメラの画質などレビューしました。実際に使ってどうかメリット、デメリットも書いたので参考にしてください。多くの人も普通に使えるハイエンドスマホになりました!
- 筐体にテクスチャー加工がカッコいい
- 動画や電子書籍が見やすい画面比率に
- 1-120Hzの可変リフレッシュレートに対応
- Snapdragon 8 Gen 3でゲーム性能が高い
- 発熱しにくく長時間のゲームも快適に
- バッテリー持ちが大きく向上した
- 広角2倍画角の画質が向上(クロップズーム対応)
- 望遠カメラの解像感・画質が向上してる
- 動画撮影の手ぶれ補正の効きが向上した
- 最大3回のAndroidメジャーアップデート対応
- 端末サイズが先代よりも大きくなった
- 画面解像度が4K → FHD+にスペックダウン
- Photo Proが廃止となった(UI変更)
- 顔認証に対応していない
この記事の目次
Xperia 1 VIの特徴
- 6.5インチ(1-120Hz)有機ELディスプレイ
- 解像度:FHD+(2,340 × 1,080ピクセル)
- SoC:Snapdragon 8 Gen 3
- メモリ:12 / 16GB、ストレージ:256 / 512GB
- 広角カメラ:48MP(1/1.35型 Exmor-T)・F1.9
- 超広角:12MP(1/2.55型 Exmor-RS)・F2.2
- 望遠 ×3.5〜7.1:12MP(1/3.5型 Exmor-RS)・F2.3〜3.5
- 生体認証:サイドボタン式指紋認証
- スピーカー:フロントステレオ(新スピーカーユニット)
- 充電:USB-C & ワイヤレス(Qi)対応
- 通信:Bluetooth 5.4、Wi-Fi 6E、5G Sub-6(キャリア版:mmWV対応)
- バッテリー:5,000mAh、防水防塵:IP68
- NFC :Type A/B/F(おサイフケータイ対応)
- サイズ:162 × 74 × 8.2 mm、重量:192 g
- 発売日:2024年6月7日(金)
Xperia 1 VIは6.5インチの19.5:9の有機ELを搭載した大画面スマホです。先代のXperia 1 Vは21:9の4K縦長ディスプレイでしたが、新型のXperia 1 VIは縦長パネルから決別して多くの人が馴染みある画面比率、サイズに生まれ変わりました。
大画面でありながらも片手操作しやすかった1 Vと比べるとXperia 1 VIは本体横幅が広くなって持ちにくくなったものの、動画コンテンツや電子書籍、ゲームをより大きな画面で楽しめるようになりました。
縦長 or 普通。
どっちがいいのか。今までのXperiaシリーズを愛してきてた人は違和感あるかも。個人的にもやっぱり片手操作しやすい縦長のXperia 1 Vは魅力的です。ただ、コンテンツを楽しむ時は圧倒的にXperia 1 VIの方が画面が大きくて見やすくて使いやすいです。
たぶん、Xperia 1 VIを使っていくうちにこのサイズ感にも慣れていって「あれ、この大きさの方がいいのでは?」って気持ちに変わっていくと思います。
個人的にはゲームは本当にしやすくなったと感じています。
4KからFHD+になって解像度が低くなりましたがLTPO OLED(1-120Hz)のパネルに変わり電力効率が大きく向上し電池持ちもめちゃくちゃ良くなったのも普段使いしやすくなっています。
リアカメラも進化しており広角カメラのクロップズームに対応して2倍ズーム時の画質が向上しています。4,800万画素の中央部分となる1,200万画素を切り出してるので先代よりも解像感の高い撮影が可能です。
望遠カメラも3.5〜7.1倍に対応し組み立て精度が向上してるのか画質も良くなっています。また、テレマクロモード(望遠カメラを使ったマクロモード)にも対応し構成としては1 Vと同じですが撮影の幅は大きく広がっています。
Xperia 1 VI レビュー
本体デザイン:カッコイイ
Xperia 1 VIの本体デザインは先代の1 Vと同じで全体的にフラットなスタイルを継承しています。完全フラットで角張ったデザインがとてもかっこいいです。
背面パネルはテクウスチャー加工が施されたマットガラス(Gorilla Glass Victus2)を採用しています。ザラザラとした手触りがとても心地良いのは先代から引き継いでおります。
サイドフレームはスレッド加工が施されたアルミ素材を採用しカメラスタイルで撮影しても滑りにくいように配慮されているのも先代と同じとなっています。
指紋認証内蔵式のサイドボタン、音量ボタン、カメラのシャッターボタンの配置は変わらずです。
端末下のUSB Type-Cポートの隣にSIMカードスロットを搭載しておりnanoSIMとmicroSDカード(最大1.5TB)を同時に入れられます。
充電は30W出力(PPS)に対応しています。ワイヤレス充電(Qi)にももちろん対応しバッテリーシェアも可能で、この辺りの使用は先代と変わってないですね。
また、Xperia 1 VIはカメラボタンが少し大きくなっています。
シボ加工が施されていてボタンの位置を感覚的に把握できるようになってるのも細かい配慮ポイントですね。
大きく変わったのがリアカメラのデザインでデザイン自体はほぼ同じですが1 Vのレンズは土台部分のアルミフレームとツライチだったのがすり鉢形状に変更されて少し凹んだスタイルになりました。
また、アルミフレームの色もブラックだったのが本体カラーに合わせて色が統一されており、本体カラーはブラック、プラチナシルバー、カーキグリーン、スカーレットの4色から選べます。
レッドカラーのスカーレットはかなり人気あるみたいですね。個人的にはプラチナシルバーが一番好きです。純正ケースは先代と同じデザインを採用しスタンド部分は少し盛り上がったグリップ形状となっています。
リアカメラ部分のフレームの色が本体カラーと同じになったので全体的に統一感のあるスタイルでいい感じではないでしょうか。スカーレットもいいけど、やっぱプラチナシルバーいいね。
本体サイズ:横に大きくなった
Xperia 1 VIは6.5インチディスプレイを採用していますが、画面比率が19.5:9になったことで先代よりも高さが低くなって横幅が広くなりました。
- Xperia 1 VI:162 × 74 × 8.2 mm、192 g
- Xperia 1 V:165 × 71 × 8.3 mm、187 g
1 Vは横幅71mmで片手操作しやすいサイズ感でしたが、Xperia 1 VIは横幅74mmとなり片手で反対側の画面をサクッと操作するのは難しくなりました。
その代わり、動画コンテンツや電子書籍、ゲームなどのコンテンツは表示サイズが大きくなって単純に画面が見やすくなり、ゲームも横持ちにした時に画面の高さ表示の領域が増えて操作しやすくなるのは大きなメリットです。
個人的には電子書籍で漫画が読みやすくなったのは嬉しい。縦長ディスプレイだと漫画は画面が小さく表示されて読みにくいと感じますが、Xperia 1 VIは大きめに漫画が表示されて読みやすいです。
縦長ディスプレイは縦持ち時に2画面表示領域が広くて見やすいメリットがありましたが19.5:9のXperia 1 VIと比較するとこれくらい見え方が変わってきます。
やはり縦持ちだと先代のXperia 1 Vの方が表示領域が広くて見やすい感じしますね。ただ、横持ち時だと19.5:9のXperia 1 VIの方が表示領域が広くなって見やすくなるのでケースバイケースといったところです。
一般的な使い方においてはXperia 1 VIの方が表示できる領域が広くなるので視認性が良くなって見やすく操作しやすくなることが多くなるはずです。
- フラットで角張ったデザインが良い
- 動画や電子書籍が見やすい画面比率に
- 大画面で軽量なスマートフォン
- 防水防塵規格IP68に対応している
- 本体カラーが色々と選べて楽しい
- マットで質感が高くて良い
- 片手操作しにくいサイズになった
ディスプレイ:FHD+でLTPO OLEDに
Xperia 1 VIは6.5インチのLTPO対応の有機ELディスプレイを搭載し1-120Hz可変リフレッシュレートに対応。解像度はFHD+(2,340 × 1,080ピクセル)で4K(3,840 × 1,644ピクセル)からスペックダウンしています。
4KからFHD+に解像度が大きくダウンしたことで文字の滑らかさが気になるところですが目視ではその違いは分からないレベルです。人間の目っていい加減なものですね。
そもそも、Xperia 1 Vは4Kディスプレイではありますが文字などのテキスト表示時の内部解像度はFHDなので違いは出にくいのでしょう。ただ、動画コンテンツになってくると4KのXperia 1 Vの方が解像感が高くなっています。
とくに実写映画はフルHDコンテンツでも4KアップスケーリングができるXperia 1 Vは解像感があってFHD+の解像度のXperia 1 Vだと少しぼやけた感じになるので実写映画をとにかく高解像度で視聴したいなら先代の方がいいですし画面比率が21:9なのでより広く表示できます。
アニメだとFHD+のXperia 1 VIでも差はほぼなくて「微妙に4Kの方が解像感高いかな?」ってレベルです。アニメの場合は16:9の画面比率のコンテンツがほとんどなのでむしろ19.5:9のXperia 1 VIの方が大きく表示できて見やすいのでメリットが上回りますよ。
Xperia 1 VIは4K解像度を失った代わりに手に入れたものも多くてリフレッシュレートが1-120Hzの可変リフレッシュレートに対応しました。
先代の1 Vは静止している時も120Hzのフルスロットルで駆動していたのが、Xperia 1 VIは画面が静止している時は15Hzで、スクロールしだすと120Hzで駆動し状況に合わせてリフレッシュレートを可変しています。
常時表示機能をONにした時も15Hzで駆動させて画面の明るさも極限まで暗くできるようになって待機時の消費電力を抑えて電池持ち向上に貢献しています。ようやくXperiaでも常時表示機能を気兼ねなく使えるようになります。
また、画面輝度も1.5倍明るくなっています。
外の明るい場所はもちろんですが普段使いにおいても画面が明るくなって動画などのコンテンツも見やすくなっていて、外で撮影する時も明らかに画面の視認性が向上しています。
意外と使いやすくなったのがダッシュボードのアイコンが正方形になって細かく表示されるようになって分かりやすくなったところです。
一度にたくさんの機能を表示できるので使いやすいです。さらに、サイドセンスからダッシュボードを表示できるので本体横幅が広くなって片手操作しにくくなった代わりに色々と使いやすいように配慮してるようです。
なお、サイドセンスの起動はダブルタップが廃止されて上下右にスライドする方法に変更となっています。
- 19.5:9の画面比率で動画や電子書籍が見やすい
- 1-120Hzリフレッシュレートで電力効率アップ
- 画面輝度が1.5倍明るく視認性が向上した
- クリエイターモードで自然な色味を再現可能
- 4KからFHD+に解像度がスペックダウン
オーディオ:内蔵スピーカーの音質向上
Xperia 1 VIの内蔵スピーカーは引き続きフルステージフロントステレオスピーカーを搭載し左右の音にズレのなクオリティの高いサウンドを楽しめますが、Xperia 1 VIはスピーカーユニットが新しくなりました。
新スピーカーユニットによって低音域(70Hz-170Hz)の音圧レベルが20〜80%アップし歪みが少なくなってクリアなサウンドに。さらに高音域(10kHz)の音圧レベルも10〜25%向上しています。
実際にXperia 1 VIとXperia 1 Vで音質を聴き比べしましたが、Xperia 1 VIの方が低音から中音域にかけての厚みが増したように感じました。さらに、高音域も余韻をより感じられるようになってボーカルの声から上にかけての響き、リアリティ感が向上したように思います。
内蔵スピーカーはXperia 1 Vで完成された感があって、Xperia 1 IV → 1 Vほどの音質向上はないですが、スマホスピーカーの限界に挑んでいる感じでとくにボーカル域のリアリティ感は他のスマホでは味わうことができないサウンドに仕上がっています。
また、有線イヤホン用のオーディオICを刷新して音質の向上、回路設計を見直してノイズが低減してるそうです。これも実際に聴き比べて正直なところ僕の耳では違いは分からなかったですが有線イヤホンにこだわりのある人ならこの違いが分かるかもしれません。
挑戦してみて。
ワイヤレスイヤホンはSBC、AACだけでなく高音質コーデックのaptX adaptive、LDACに対応しており音質はとても良いです。さらに、LC3(LE audio)にも対応しWF-1000XM5を最高音質(LDAC)だけでなく低遅延モード(LE audio)にしてゲームできます。
- フロントステレオスピーカーを搭載
- 新スピーカーユニットで音質が良くなった
- LDAC、aptX Adaptiveに対応している
- ドルビーアトモスで広がりある音響に
- 360 Reality audio、360 Upmixに対応
- DSEE Ultimateで圧縮音源をアップスケール
- 3.5mmオーディオジャックを搭載
- デメリットなし
SoCのスペックと性能
Xperia 1 VIのSoC(システムオンチップ)はSnapdragon 8 Gen 3を搭載し、メモリとストレージはキャリア版が12GB / 256GB、SIMフリーモデルは12GB / 256GBと16GB / 512GBで選べます。
機種 | Xperia 1 VI | Xperia 1 V |
---|---|---|
SoC | Snapdragon 8 Gen 3 | Snapdragon 8 Gen 2 |
CPU | Cortex-X4 × 1 Cortex-A720 × 5 Cortex-A520 × 2 |
Cortex-X3 × 1 Cortex-A715 × 2 Cortex-A710 × 2 Cortex-A510 × 3 |
GPU | Adreno 750 | Adreno 740 |
メモリ | 12 / 16 GB LPDDR5X | |
ストレージ | 256 / 512GB | 256 / 512GB |
外部ストレージ | microSD(最大1.5TB) | microSD(最大1TB) |
バッテリー | 5,000mAh | |
充電 | USB Type-C(最大30W) ワイヤレス(最大15W) バッテリー対応 |
SoCは先代のSnapdragon 8 Gen 2 → 8 Gen 3になって処理性能が向上しています。
ベンチマークは製品版でしっかり取って後日追記しますが、SoCの性能アップだけでなくディスプレイ解像度が4KからFHD+になって負荷が下がったの全体的な動作が軽くなりました。
X(旧Twitter)の動作も快適というか、先代の1 Vはいろんなアプリを使った後にXを起動するとスクロールがガクガクになることありましたが、Xperia 1 VIはそのような症状は出なかったんですよね。
状況によっては動作が低下することはあるかもですが、Snapdragon 8 Gen 3とFHD+の解像度で体感速度は向上し安定してるように感じます。
また、原神やスターレイルなど負荷のかかるゲームもそれなりに長時間プレイしてもフレームレートが落ちにくく安定感が向上しています。
2つ同時にゲームを動かしても快適に動作します。画面は小さいですが画面の比率が普通になったので意外と大丈夫かもですよ。
Xperia 1 VIと1Vの動作比較は動画レビューで詳しくやっています。
1 Vもそこそこ快適に動いてますが発熱しだすとフレームレートが落ちだしますが、Xperia 1 VIは落ちにくくなったのが強いですね。
端末発熱:ベイパーチャンバーを採用
熱耐性に強くなったのはXperia 1 VIは熱拡散シートとシリーズ初としてベイパーチャンバーを内蔵したことにあります。
ベイパーチャンバーのよってSoCからの発熱を上手く放熱、分散してSnapdragon 8 Gne 3が過度に熱くならないように設計されています。
原神プレイ時の端末の発熱を計測するとXperia 1 Vは最高温度が40.6℃、Xperia 1 VIは39.9℃と熱をわずかですが抑えることができています。
数値で見ると大きな差はないですが温度分布色で見るとXperia 1 VIは全体的に発熱を抑えられてますね。実際に手で持って比べてもXperia 1 VIの方が熱は抑えられてます。
電池持ち:めちゃ持つようになった
Xperia 1 VIのバッテリー容量は1 Vと同じ5,000 mAhと同じですが電力効率が向上したSnapdragon 8 Gen 3を搭載しディスプレイ解像度がFHD+になったことで電池持ちが向上しています。
モデル | Xperia 1 VI | Xperia 1 V |
---|---|---|
容量 | 5,000 mAh | 5,000 mAh |
YouTube 60分 | 74 → 67% 7%消費 | 74 → 63% 11%消費 |
PUBG 30分 | 77 → 73% 4%消費 | 63 → 57% 6%消費 |
原神 30分(中) | 66 → 61% 5%消費 | 62 → 55% 7%消費 |
原神 30分(最高) | 76 → 67% 9%消費 | 76 → 64% 12%消費 |
メメントモリ 30分 | 65 → 61% 4%消費 | 62 → 56% 6%消費 |
8時間待機 | 72 → 70% 2%消費 | 72 → 69% 3%消費 |
充電 | USB-C(PD3・PPS)30W Qi(ワイヤレス充電) |
電池持ちがとにかく良くなっており、YouTubeを1時間視聴した場合だと1 Vは11%消費してたのが、Xperia 1 VIは7%消費に抑えられてました。ちなみに、ソニーが計測した結果として動画連続再生時間は36時間と1 Vの17時間の倍以上持ったそうです。
YouTubeとかストリーミングではないのでめちゃくちゃ長い感じしますが、YouTubeだと1時間で7%消費なので14時間くらいは持つでしょうか。(1 Vが9時間くらい)
ゲームプレイ時の電池持ちも良くなってるので長時間遊びたい場合もいいですね。しかも発熱しにくく動作も安定してる。4KパネルからFHD+になってネガティブな声が大きくなりがちですが普段使いにおいてのメリットは大きいのかもしれません。
- 高性能なSnapdragon 8 Gen 3を搭載
- FHD+パネルで負荷が低減し安定感向上
- 電池持ちがめちゃくちゃ良くなった
- 最高画質でゲームを長く楽しめる
- FHD+パネルでの性能向上なのでチート感あり
- 充電速度が30Wでフラグシップとしては少ない
カメラ:カメラアプリが統合した
Xperia 1 VIのリアカメラは広角、超広角、望遠のトリプルカメラと構成は1 Vと同じですが、広角カメラが2倍クロップ処理に、望遠カメラが(3.5倍〜7.1倍)の光学ズームに対応しました。
機種 | Xperia 1 VI | Xperia 1 V |
---|---|---|
広角 | 光学1倍(24mm) 48MP(1/1.35型)・F/1.9 2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー Exmor T for mobile |
|
超広角 | 光学0.6倍(16mm) 12MP(1/2.55型)・F/2.2 |
|
望遠 | 光学3.2-7.2倍(85-170mm) 12MP(1/3.5型)・F/2.3-F3.5 最大デジタルズーム21.3倍 テレマクロ対応 |
光学3.2-7.2倍(85-125mm) 12MP(1/3.5型)・F/2.3-F2.8 最大デジタルズーム15.6倍 |
インカメラ | 12MP・F/2.2 | |
動画 | 4K@30/60fps, 1080p@30/60fps、HDR10+ |
先代の1 VはPhoto Pro、Video Pro、Cinema Proの3つカメラアプリがありましたが、Xperia 1 VIは「カメラ」アプリに統合しています。
一般的なスマホと同じようなUIに戻った感じですね。Photo Proも「Basic」で一般的なスマホのカメラアプリと同じようなUIでしたが、今回のカメラアプリではモード切り替えもスライドで簡単に切り替えるタイプに変更されてます。
Photo Proモードもちゃんと存続していて「プロモード」にスライドすると「プログラムオート」「シャッター優先」「マニュアルモード」で撮影が可能です。
UIはかなり変わったのでPhoto Proに慣れてるエクスペリヤーの人は違和感あるかも。ただ、出来ること自体は1 Vと変わりないので慣れの問題になるでしょう。
通常モードのUIも変わりました。とくに設定項目は大きく変わってズーム時の設定が「デジタル」か「AI超解像」か選択できなくなってますね。おそらく、Xperia 1 VIは「AI超解像」に一本化されたのでしょうね。
カメラ:広角2倍がクロップで高精細に
広角カメラは4,800万画素の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサーExmor T for mobileを採用しXperia 1 VIは2倍画角(48mm)でクロップ処理されたズームに進化しています。
先代の1 Vも2倍画角(48mm)の撮影は可能ですが4,800万画素の中央部分1,200万画素の切り出しではなく1,200万画素の超解像ズームとなっていたので大きな進化ポイントとなります。
2倍画角(48mm)で比較しました。
切り出しクロップズームに対応しているXperia 1 VIの方が自然な表現になっていますね。
薔薇を2倍画角(48mm)で撮影し比べても棘の部分の表現力がXperia 1 VIのが高くなってます。
ここまで拡大しないと分からないレベルではあるんですけどね。でも、もけもけの部分が高精細に表現可能ですし画質向上してるのは間違いないです。
2倍画角(48mm)はブツ撮りするときに多用するのでクロップ処理による撮影で画質が向上しているのは有り難い限りです。
暗所でもクロップズームができるXperia 1 VIは解像感が高い表現ができます。ちなみに、切り出しクロップズームはXperia 5 Vは対応しています。上位モデルとなる1 Vが対応してないのが謎。
カメラ:望遠カメラの画質が向上
望遠カメラは光学ズームレンズを採用し1 Vは3.5倍〜5.2倍(85〜125mm)だったのがXperia 1 VIは3.5倍〜7.1倍(85mm〜170mm)と望遠画角が長くなっています。
センサーは1/3.5型と同じですがレンズの精度が向上してるのか先代よりも画質は向上し解像感が良くなっています。
とくに5.2倍以上の画角になるとXperia 1 VIの方が解像感が高くて画質が良くなっていて、デジタルズーム10倍になるとその違いを然り感じることができます。
1 Vの望遠カメラは逆光のあるシーンだと全体的に白くモヤがかかった感じになったりしますがXperia 1 VIは改善してるようです。
だいぶスッキリとした画質になりました。
夜間のライトのあるシーンにおいてはXperia 1 VIはだいぶ撮影しやすくなった印象です。センサーサイズは据え置きですが光学ズームの可動域が広くなって画質も向上しています。
カメラ:テレマクロに対応した
Xperia 1 VIは新たにマクロモードに対応しています。超広角カメラのマクロモード(自動切り替えでOFFも可能)も追加されてますが、望遠カメラを使ったテレマクロモードも搭載しています。
テレマクロは被写体に最大4cmまで寄って撮影ができるモードでマニュアルフォーカスでピントをじっくり合わせて撮影をするマニアックな仕様となっています。
通常モードの望遠カメラ(7.1倍)だと40cmほど離れないと撮影できないのがテレマクロモードに切り替えると、あら不思議。めちゃくちゃ寄って撮影ができちゃいます。
望遠レンズの可動部分を動かすことで最短撮影距離4cmを実現してるのでしょうか。ピントを合わせはマニュアルで手動なのは少し手間ですがちょっと暇つぶしには丁度いいのかもしれません。
マウスのホイールに極限まで寄るとこんな写真が撮れます。すごい。
(画像をタップして拡大できます。)
色々と撮影してみましたが同じ望遠カメラとは思えないくらい迫力のマクロ写真を生み出すことができます。ちなみに、テレマクロモードは動画でも使えます。手ぶれ補正はほぼ効かないのでしっかり構えないとブレブレになりますが。
カメラ:ぼけ(ポートレート)が使いやすく
被写体の背景をソフトウェアでぼかして雰囲気ある写真に仕上げる「ぼけ」モードがXperia 1 VIはUIが改善されて撮影しやすくなりました。
今までは「ぼけ」のアイコンをタップしてボケ量を調整してからカメラ切り替えしてたのが、Xperia 1 VIはモード切り替えでのスライドで「ぼけ」モードに切り替えてすぐにカメラの切り替えから撮影が可能となりました。
さらに2倍画角(48mm)の「ぼけ撮影」も対応したので撮影しやすくなりました。少し離れたところからでも48mmなら少し寄って撮影できるので便利です。
また、ペリスコープ望遠カメラは背景のボケ味が硬めで違和感を感じることがありますが、「ぼけ」機能を組み合わせると自然な雰囲気に仕上げられます。
望遠カメラと「ぼけ」機能の相性はとてもいいと感じますね。
Xperia 1 VIはAI深度推定により「ぼけ」の精度も高めなので違和感は少なく意外と使えるモードに仕上がってるように感じます。
その他にも「AI姿勢推定」が新たに加わり人の骨格を認識しながらリアルタイムトラッキングしオートフォーカスの精度が向上し撮影がしやすくなるなどしています。
カメラ:作例をいくつか
Xperia 1 VIのカメラで撮影した作例をいくつか置いておきます。
(画像をタップして拡大できます。)
また、撮影前に色味を変更できるクリエイティブルックも搭載していて、通常モードにおいては各プロファイルの名称が分かりやすいものに変更となっています。
「NT」は「Natural」、「VV』は「Vivid」といった感じです。ちなみに、プロモードに切り替えると「NT」や「VV」といった名称に戻ります。
クリエイティブルックで好みの色味で撮影できます。個人的にはNT(Natural)が好きです。なお、動画撮影はS -Cinetoneも使うことが可能となっています。
カメラ:動画撮影時の手ぶれ補正が改善した
Xperia 1 VIはモード切り替えをスライドすることで動画モードに切り替えで最大で4K60fps、4K120fpsの撮影が可能です。
画質は先代の1 Vと同じですが望遠カメラの画質が向上したことでズーム画角の画質はXperia 1 VIのがキレイですし、手持ち撮影した時の微ブレがXperia 1 VIは改善しています。
この辺りは動画でレビューしてるのでこちらをご覧ください。
4K30fpsで比較すると微ブレが抑えられてるのが分かりますし、4K60fpsだと1 Vは思いっきり手ブレしてるところ1 VIは手ぶれ補正をしっかり効かせて撮影が可能になりました。
- カメラアプリが統合し分かりやすく
- 光学2倍(48mm)の解像感が向上した
- 望遠カメラの画質が良くなった
- テレマクロモードに対応した
- 動画の手ぶれ補正の効きが向上した
- Creative lookで雰囲気ある撮影ができる
- S-Cinetoneで雰囲気ある動画が撮れる
- テレマクロモードがAFに対応してない
- 望遠のセンサーサイズが先代と同じまま
端末価格:少し安くなった
Xperia 1 VIはソニー公式ストア、ドコモ、au、ソフトバンクで購入可能です。12GB・256GBモデルが189,200円と先代の1 Vの初期価格よりも安い価格設定となっています。
モデル | Xperia 1 VI | Xperia 1 V |
---|---|---|
発売日 | 2024年6月 | 2023年6月16日 |
Sony | 189,200円 → 返却:95,200円 |
169,400円 → 返却:127,400円 |
ドコモ | 209,440円 → 返却:160,600円 |
218,680円 → 返却:138,160円 |
au | 214,000円 → 返却:112,800円 |
210,240円 → 返却:111,400円 |
ソフトバンク | 210,960円 → 1年返却:67,500円 + 12,100円 |
154,268円 → 1年返却:43,992円 + 12,100円 |
キャリア版の価格はほぼ据え置きといったところでしょうか。ただ、キャンペーンで1万円キャッシュバックがあるので実質価格として価格差は1万円となります。
Xperia 1 VI レビュー:評価・まとめ
Xperia 1 VIがおすすめな人は
Xperia 1 VIは6.5インチの19.5:9の画面比率のディスプレイを搭載したハイエンドスマホですが、どんな人におすすめかまとめました。
- バランスの取れたハイエンドペリアが欲しい
- 縦長じゃないXperiaを待ち侘びていた
- ゲームを快適にプレイしたい(高性能で発熱しにくい)
- 電子書籍(とくに漫画)を快適に読みたい
- テレマクロ撮影で物撮りをしたい
- バッテリー持ちをとにかく重視したい
- スカーレット(レッド)に惹かれた
Xperia 1 VIは4K縦長ディスプレイを手放すことで手に入れたものは数多く、1-120Hzリフレッシュレート対応、画面輝度が明るく、全体的な動作も安定するようになりました。
一般的な画面比率のディスプレイで動画コンテンツや電子書籍、ゲームもプレイしやすく多くの人におすすめできる端末へと進化。バッテリー持ちもとにか良いので動画見て、ゲームして、スマホを酷使するならいいかもしれません。
また、Android OSのアップデート保証も3年、セキュリティアップデートも4年あります。決して長くはないけど先代の2年よりは進化しました。4年、アップデートあれば安心ではないでしょうか。
→ Xperia 1 VI・1 Vについて
→ Xperia おすすめの比較はこちら
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