
この記事ではXperia 1 VとXperia 1 IVのスペックを比較しています。
Sonyが2023年のハイエンドスマホとなるXperia 1 Vを発表しました。2023年6月にキャリアで、7月に直販モデルが発売します。今回はキャリア版から直販までの期間が1ヶ月と短くなったのはいい傾向ですね。
Xperia 1 VはXperia 1 IVの後継機種で引き続き21:9の縦長ワイドディスプレイを搭載した独自路線を突き進むスマホですが2023年モデルは広角カメラが次世代センサーに刷新しています。
ということで、Xperia 1 Vは何が進化したのか従来モデルのXperia 1 IVとスペックの違いと価格を比較してみました。
この記事の目次
Xperia 1 V・Xperia 1 IVの比較
Xperia 1 Vは従来型のXperia 1 IVと同じ6.5インチの21:9ワイドディスプレイの縦に長いスマホで広角 + 超広角 + 望遠(光学ズーム)のトリプルカメラを搭載したスマホです。
基本デザインは同じで質感が変わる
Xperia 1 Vの基本デザインは従来のXperia 1 IVと同じです。

ただ、細かいデザインが変更となってサイドフレームはXperi PRO-Iのようにスレッド加工が施されています。(1 Vの方が溝が細かい。)

手で持った時にしっかりホールドして撮影がしやすくなりそうで背面パネルもシボ加工のテクスチャーが施されたフロスト強化ガラス(Gorilla Glass Victus)を採用し滑りにくく配慮されています。
デザインが同じですが質感が変わったことでよりカッコよくなった印象です。本体カラーはブラック、プラチナシルバー、カーキグリーンの3色です。

Xperia 1 IVの本体カラーはブラック、アイスホワイト、パープルの3色となっています。

Xperia 1 IVの筐体は全体的にサラサラとして上品な感じです。どちらのモデルも質感が高い筐体に仕上がっていますがXperia 1 IVはケース装着してると塗装が剥がれることがあるので注意です。
画面・本体サイズはほぼ同じ
Xperia 1 Vの本体サイズはXperia 1 IVとほぼ同じで高さが165mm、横幅は71mmと6.5インチのスマホなのに片手で使おうと思ったら使える操作性の良いサイズ感となっています。

本体の厚みは8.2mmから8.3mmとわずかに厚くなっていますが、まあほぼ同じ大きさと見ていいですね。リアカメラの大きさが少し大きくなって強くなった印象があります。
ディスプレイの仕様も同じまま
Xperia 1 Vは6.5インチの120Hzのリフレッシュレートに対応した有機ELワイドディスプレイを搭載していてXperia 1 IVのスペックのままで進化はしてません。

モデル | Xperia 1 V | Xperia 1 IV |
---|---|---|
画面サイズ | 6.5インチ(21:9) | |
解像度 | 4K(3,840 × 1,644ピクセル) | |
ディスプレイ | 有機EL、4K HDRディスプレイ | |
リフレッシュレート | 120Hz・60Hz | |
高画質技術 (X1 for mobile) |
リアルタイムHDRドライブ、4Kアップスケーリング、HDRリマスター、クリエイターモード |
高画質化エンジンのX1 for mobileを搭載し色鮮やかで4K解像度によって細かい表現も可能でリアルタイムHDRドライブによって白とびしやすいシーンも最適化して美しさを調整してくれます。
そろそろ可変式の120Hzリフレッシュレートに対応して欲しかったですが、まだのようですね..。
Snapdragon 8 Gen 2に進化し性能向上
Xperia 1 VのSoC(システムオンチップ)はSnapdragon 8 Gen 2を搭載しています。メモリは12GBまたは16GB、ストレージは256GBまたは512GBでUFS 4.0でストレージ性能が向上しています。

Snapdragon 8 Gen 1のCPUは高性能コア(1 + 3)+ 効率コア(4)でしたが、Snapdragon 8 Gen 2は高性能コア(1 + 2 + 2)+ 効率コア(3)の変則的な構成です。
モデル | Snapdragon 8 Gen 2 | Snapdragon 8 Gen 1 |
---|---|---|
CPU | Kryo Cortex-X3 ×1 Cortex-A715 ×2 Cortex-A710 ×2 Cortex-A510 ×3 |
Kryo 680 Cortex-X2 ×1 Cortex-A710 ×3 Cortex-A510 ×4 |
GPU | Adreno 740 | Adreno 730 |
Memory | LPDDR5X 4,200MHz |
LPDDR5 3,200MHz |
storage | UFS 4.0 | UFS 3.1 |
NPU | New Hexagon | Hexagon |
ISP | New 18-bit Spectra ISP | トリプル18-bit Spectra ISP |
モデム | Snapdragon X70 5G | Snapdragon X65 5G |
Process | 4nm(TSMC) | 4nm(Samsung) |
Xperia 1 Vに搭載してるSnapdragon 8 Gen 2がどれほどパフォーマンスが上がってるのか定かではないですが、全体的なパフォーマンスは向上してるはずです。
メインメモリの容量はキャリア版は12GB、直販モデルが16GBと1 IVと同じですが規格がLPDDRX5になったことで性能が向上しています。
ストレージの規格もUFS 3.1からUFS 4.0になってデータ転送速度が向上し動作がサクサク動かせます。ストレージの性能が向上でゲームの読み込み速度など高速化に期待ですね。
Xperia 1 IVは発熱しやすくアプリが落ちる問題が度々ありましたが、Xperia 1 Vは本体放熱性能として熱拡散シートの体積を約60%増やしています。

CPUの電力効率が約40%改善してカメラ撮影時の消費電力も20%も改善してるそうで、トータルで扱いやすいスマホになっているようです。
これは期待してもいいのかな?4K動画撮影時間が大きく伸びると使いやすくなりそうです。
広角カメラが次世代センサーになった
Xperia 1 Vも従来モデルと同じように広角、超広角、光学ズームを搭載した望遠のトリプルカメラ仕様となっていますがカメラの保護ガラスが独立したデザインに変わりました。

Xperia 1 IVはレンズ全体が保護カバーに覆われているスタイルです。

こうやってみるとXperia 1 Vはカメラ全体が大きくなったように見えますが、その秘密は広角カメラが次世代の2層積層型CMOSセンサーを採用したことになります。

広角カメラがようやく新しいイメージセンサーになって従来の1220万画素(1/1.7型)センサーから4800万画素(1/1.35型)高画素大型センサーとなりました。

Xperia初となるQuad Bayer配列のセンサーを採用し4つの画素を一つにまとめて高感度と高解像度の両立を実現しています。
さらに、このセンサーは次世代センサーを謳った世界初の「2層トランジスタ画素積層型CMOSセンサー・Exmor T for mobile」を搭載しています。

一般的なセンサーはフォトダイオードとトランジスタを同じ基板上に配置してますが、「2層積層型」は上下に分離し2倍の面積を確保可能で多くの光を取り込めるセンサーとなってます。
Quad Bayer配列 + 2層積層型の次世代センサーになってXperiaが苦手としていた夜景など低照度撮影がXperia 1 Vは強くなって大きな進化を果たすことになります。
モデル | Xperia 1 V | Xperia 1 IV |
---|---|---|
レンズ | Zeiss T* lens coating | |
広角 | 48MP(1/1.35型)・F/1.9 | 12.2MP(1/1.7型)・F/1.7 |
超広角 | 12.2MP(1/2.55型)・F/2.2 | |
望遠 | 12.2MP(1/3.5型)・85mm-125mm・F/2.3-2.8 | |
センサー | – | 3D iTOF |
ズーム | デジタルズーム × 15.6 | |
インカメラ | 12MP(1/2.9型)・F/2.0 | |
高速連写 | 30コマ/秒 | 20コマ/秒 |
色設定 | クリエイティブルック 6モード(Photo Pro)、S-Cinetone for mobile(Video Pro) | – |
動画機能 | 4K@24/25/30/60/120fps HDR, 1080p@30/60/120fps |
超広角カメラ、望遠カメラのスペックは同じままで望遠カメラは光学ズームレンズを搭載し1/3.5型の1220万画素のセンサーを搭載しています。
せっかく広角カメラが大型センサーになったのに望遠カメラがあと一歩…といったところかもですね。ただ、ナイトモードも搭載してるので全体的に暗所撮影は強くなって撮影しやすくなるはずです。
また、3D iToFセンサーが廃止となりましたが「AI深度推定」による高精度トラッキング機能によりミラーレスカメラのαレベルのフォーカス性能を持っています。
カメラアプリは3つから選んで使える
Xperia 1V、Xperia 1 IVともにPhoto Pro、Video Pro、Cinema Proの3つアプリを使って写真撮影、動画撮影ができるようになっています。

- Photo Pro:写真撮影(Auto、Manuel)、動画撮影
- Video Pro:Vlog向けの動画撮影アプリ
- Cinema Pro:映画のような動画撮影ができる
基本的に出来ることはXperia 1 V、Xperia 1 IVともに同じですが、Xperia 1 VのPhoto ProはProモード時に縦持ちでUIが最適に表示されるようになりました。
また、写真撮影時に色プリセットができるクリエイティブルックを6モード使って撮影可能になりました。これはデジタル一眼カメラαに搭載してる機能でXperiaに移植された形となります。
Video ProもS-Cinetoneを搭載したので撮影時に雰囲気ある色で簡単に撮影できるので、撮影のしやすさはXperia 1 IVよりもXperia 1 Vの方が上になってるでしょう。

Xperia 1 V、Xperia 1 IVともにカメラのシャッターボタンを搭載してるのでスマホを構えて長押しでサクッとカメラアプリを起動して半押しでピントを合わせながら撮影可能です。
内蔵スピーカーのアンプが進化
Xperia 1 V、Xperia 1 IVともにソニー・ピクチャーズのサウンドエンジニアが監修したフルステージステレオスピーカーを搭載しています。

Xperia 1 Vは新しい専用アンプを搭載し音の広がりや奥行感、低音の音圧が強くなって音質も向上しています。
もともと良かったXperiaのスピーカーですが1 Vになってさらに進化しているようです。
さらに、高音質コーデックのLDAC、aptX Adaptive、360 Reality Audioの立体音響技術にも対応しワイヤレスだけでなく音質重視のオーディオジャックも使えます。
Xperia 1 V・Xperia 1 IV スペック比較
Xperia 1 VとXperia 1 IVのスペックを比較しました。
モデル | Xperia 1 V | Xperia 1 IV |
---|---|---|
画面サイズ | 6.5インチ | |
パネル | 有機EL Gorilla Glass Victus 2 |
有機EL Gorilla Glass Victus |
リフレッシュレート | 最大120Hz | 60 / 120Hz |
解像度 | 3,840 × 1,644ピクセル(4K) | |
画素密度 | 643 ppi | |
SoC | Snapdragon 8 Gen 2 | Snapdragon 8 Gen 1 |
RAM | 12 / 16GB LPDDR5X | 12 / 16GB LPDDR5 |
ストレージ | 256 / 512GB(UFS 4.0) | 256 / 512GB(UFS 3.1) |
外部メモリ | microSDXCカード(最大1TB) | |
Wi-Fi | Wi-Fi 6E(11a/b/g/n/ac/ax) | |
Bluetooth | 5.3 | 5.2 |
モバイル通信 | デュアルSIM(nanoSIM + eSIM)、5G mmWV・Sub-6 | |
NFC | NFC / Felica(おサイフケータイ対応) | |
レンズ | Zeiss T* lens coating | |
広角 | 48MP(1/1.35型)・F/1.9 | 12.2MP(1/1.7型)・F/1.7 |
超広角 | 12.2MP(1/2.55型)・F/2.2 | |
望遠 | 12.2MP(1/3.5型)・85mm-125mm・F/2.3-2.8 | |
センサー | – | 3D iTOF |
ズーム | デジタルズーム × 15.6 | |
インカメラ | 12MP(1/2.9型)・F/2.0 | |
動画機能 | 4K@24/25/30/60/120fps HDR, 1080p@30/60/120fps | |
生体認証 | サイドボタン式指紋認証 | |
防水防塵 | IP6X / IPX8 | |
ポート | USB-C(3.2 Gen2) | |
バッテリー | 5,000 mAh | |
充電 | 有線、ワイヤレス充電対応 | |
オーディオ | ステレオ、3.5mmオーディオジャック | |
OS | Android 13 | Android 12 → 13 |
カラー | ブラック、カーキグリーン、ホワイト | ブラック、バイオレット、ホワイト |
サイズ | 165 × 71 × 8.3mm | 165 × 71 × 8.2mm |
重量 | 187g | 185g |
スペックを見てもほぼ同じなんですよね。違うのはSoCが高性能になったところ、広角カメラは2層型積層センサーになったくらいで大きな差はありません。
Xperia 1 V・Xperia 1 IVの価格比較
Xperia 1 Vはドコモ、au、ソフトバンクで購入可能で発売から1ヶ月経遅れてにSony直売でSIMフリーモデルがキャリア版に遅れて買えるようになります。
モデル | Xperia 1 V | Xperia 1 IV |
---|---|---|
公式ストア | 194,700円 | 149,600円 |
ドコモ | 未定 | 190,872円 新規:157,872円 MNP:135,872円 返却:実質80,520円 |
au | 210,240円 新規/MNP:188,240円 返却:実質104,960円 |
148,645円 新規:126,645円 MNP:126,645円 返却:実質67,125円 |
ソフトバンク | 未定 | 188,640円 MNP:16,7040円 返却:実質82,080円 |
Xperia 1 VはSony直売価格で194,700円です。キャリア版はau以外はまだ未定ですが定価は21万円くらいとなって乗り換え前提なら18万円くらいとなっています。
Xperia 1 IVも発売当初は20万円前後でしたが値下げが入って13〜15万円くらいで買うことができます。
Xperia 1 V・Xperia 1 IV どっち買うべき?
Xperia 1 IVは型落ちモデルとなりますがしばらくは継続販売されてるので価格を抑えるなら選択肢としてアリですが、Xperia 1 Vにするべきか、それともXperia 1 IVにするべきか、まとめます。
Xperia 1 Vがいい人は

カメラの画質にこだわるなら最新モデルのXperia 1 Vにしましょう。むしろ、Xperia 1 Vにするメリットはカメラくらいしかないかもしれません。
- 次世代センサー・Exmor T for mobileを体感したい
- 暗所撮影、ポートレート撮影に使いたい
- クリエイティブルックで雰囲気ある写真に仕上げたい
- 長時間の動画撮影もこなしたい
次世代センサー・Exmor T for mobileによってXperia 1 IVでは難しい撮影もこなせます。とくに暗所撮影だったり、背景のボケ感を楽しめるポートレート撮影をしたいならXperia 1 Vの方がおすすめです。
さらに、ミラーレスカメラのαのクリエイティブルックを使って雰囲気ある色味調整で写真を楽しみたい、動画の色もこだわることができます。
Xperia 1 Vは熱拡散シートの体積を約60%増えてるのでゲームを快適にプレイした理、長時間動画撮影をする方にもいいかもしれません。
→ Xperia 1 Vを詳しく見る
Xperia 1 IVがいい人は

Xperia 1 IVは1世代前のモデルなので定価でも価格が安くて手に入れやすくなっています。カメラの画質はそこそこでいいから費用をそこそこ抑えたいならおすすめです。
- 購入費用を抑えたい
- 広角より望遠カメラを重視したい
望遠と超広角カメラのスペックはXperia 1 Vと同じですし、広角カメラが少し弱くても光学ズームのペリスコープ望遠カメラが使いたいならXperia 1 IVで十分使えます。
Xperia 1 IVは中古でも販売されていてランクAなら10〜13万円くらいで買えるので意外と安く手に入れられるので費用を抑えつつハイエンドのXperia 1が欲しいなら良き選択肢になるでしょう。
→ Xperia 1 IVを詳しく見る
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