Pixel Fold

Googleの折りたたみスマートフォンとなるPixel Foldは画面を折りたたむことでスマホとして使えて、開くとタブレットとしても使える2in1端末となっています。

Pixel Foldはカバーディスプレイの画面比率が通常のスマホと似ていて閉じた状態で使いやすい端末です。普段は画面を閉じてスマホとして使って、たまにタブレットとして使うのに非常に適したフォルダブル端末なんですね。

ということで、この記事ではPixel Foldの本体デザイン、サイズ、性能、カメラの画質を実機でレビューし評価していきます。実際に使ってどうなのかメリットとデメリットも書いてるのでPixel Foldを検討してる方は参考にしてみてください。

Pixel Foldのメリット
  • 本体デザインの質感が良い
  • スマホとしても、タブレットとして使える
  • カバーディスプレイの画面比率が使いやすい
  • 見開き電子書籍を本物の本のように読める
  • スタンドモードで立てかけて使える
  • 顔+サイド指紋認証で画面ロック解除可能
  • IPX8 防水仕様で水に濡れても使える
  • FeliCa(おサイフケータイ)に対応
Pixel Foldのデメリット
  • 端末の重量が283gと少し重い
  • メインディスプレイのベゼルの幅が太い
  • メインディスプレイ側で顔認証が使えない
  • カバーディスプレイで2画面にできない
  • 3画面表示に対応していない(制限がある)
  • アプリのウィンドウ表示ができない
  • スタイラスペンに対応していない

※ このレビューで使用しているPixel FoldはGoogle Storeで購入した実機購入品です。

Pixel Foldの特徴

Pixel Fold
Pixel Fold
Pixel Foldのスペック
モデル Google Pixel Fold
メインディスプレイ サイズ:7.6インチ(フレキシブル有機ELディスプレイ)
比率:6:5
解像度:2,208 × 1,840ピクセル
リフレッシュレート:最大120Hz
画面輝度:1,450 nits
カバーディスプレイ サイズ:5.8インチ(有機ELディスプレイ)
比率:17.4:9
解像度:2,092 × 1,080ピクセル
リフレッシュレート:最大120Hz
画面輝度:1,550 nits
SoC Google Tensor G2
メモリ 12GB LPDDR5
ストレージ 256GB / 512GB(UFS 3.1)、microSDカード:×
生体認証 顔 + サイドボタン式指紋認証
リアカメラ 広角:48MP(1/2型)・F/1.7
超広角:10.8MP(1/3型)・F/2.2
望遠×5:10.8MP(1/3.1型)・F/3.1
インカメラ 8MP(1/4型)・F/2.0
オーディオ ステレオスピーカー、空間オーディオ対応、3.5mmオーディオジャックなし
通信 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、5G(Sub-6)
NFC NFC A / B / Felica(おサイフケータイ)
ポート USB-C(PD3 PPS / USB 3.2 Gen 2)
ワイヤレス充電 Qi対応
バッテリー 4,821 mAh
サイズ オープン時:158.7 × 139.7 × 5.8 mm
クローズ時:139.7 × 79.5 × 12.1 mm
重量 283 g
OS Android 13(5年アップデート保証)
端末価格 253,000円
発売日 2023年7月27日(木)

Pixel Foldはメインパネルに7.6インチのフレキシブル有機ELディスプレイ、カバーパネルに5.8インチの有機ELディスプレイを搭載しています。

Pixel Fold 閉じた状態

カバーディスプレイが17.4:9と少し前の一般的なスマホに似た画面比率で閉じた状態で使いやすい端末でPixel Foldの画面を開いて大きな画面でコンテンツを視聴できます。

普段は折り畳んだ状態でスマホとして使って、たまに画面を開いて大画面で動画コンテンツを試聴、電子書籍を読んだりとちょっとしたタブレット端末として使えるのが最高です。

Pixel Fold 開いた状態

スマホとしてはPixel Foldは分厚くて重いですが、折りたたんで小さめのタブレットをポケットに入れて持ち歩けるって考えるとめちゃ良いですよね。

たまにタブレットとして使いたいならわざわざiPadとか持ち歩かなくてもPixel Foldをもっておけばいいですよね。

普段はタブレットをあんまり使うことはないけど、たまに大画面で色々したいライトユーザーに意外とこのフォルダブルスマホは合ってるように感じます。

Pixel Fold をテーブルに置く

何よりもカバーディスプレイが見やすい画面比率なので画面を開かなくても普通に使えます。

何のための折りたたみって感じかもしれませんがたまに使うからこそ便利なのであってメインディスプレイは閉じたままでいいのです!(おい)

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Pixel Fold レビュー

本体デザイン

Pixel Foldは5.8インチのカバーディスプレイを搭載していて端末を開くことでタブレットとしても使えるフォルダブルスマホで通常時は閉じた状態で持ち出すことになります。

Pixel Fold カバーディスプレイ

メインディスプレイを折りたたむので端末の厚みは12.1mmと分厚めで本体横幅も79.5mmと幅広なので閉じたままでも普通に使える画面比率で普段使いやすいフォルダブルスマホとなっていでしょう。

本体の質感は全体的に高級感があっていい感じで背面パネルはマット調のガラスパネル(Gorilla Glass Victus)を採用しています。

Pixel Fold 背面パネル

折り畳んだ状態の本体サイズは(139.7 × 79.5 × 12.1 mm)で重量は283 gとなっています。

Pixel Foldのヒンジ部分は左側にあってステンレス金属素材を採用しピカピカな見た目となっていて、使っていくと細かい傷が付着してきますし指紋も付きやすいです。

Pixel Fold ヒンジ部分の素材

端末右の下側に上からサイドボタン(指紋認証センサー付き)、音量ボタンを搭載しています。

Pixel Fold サイドフレーム

他のAndroidスマホとボタン配置が逆なので複数のスマホを使ってると混乱するのが少し使いにくいところ。まあ、普通の人は関係ないかもしれません。

Pixel Foldは顔認証とサイドボタン式指紋認証のデュアル生体認証に対応しています。

顔認証はカバーディスプレイ側のみ対応しメインディスプレイ側は非対応ですが、端末右側に指紋認証センサーを搭載しどの画面モードでも快適に画面ロック解除が可能です。

Pixel Fold 隙間のないヒンジ構造

ヒンジ部分は折りたたんでも隙間のない構造なので本体の厚みは12.1mmと固定となります。盛り上がった部分がないのはスッキリしていていいですよね。

本のように端末を開くことができます。

Pixel Fold 開いた状態で使う

アスペクト比6:5の正方形に近いフレキシブル有機ELディスプレイを使ってタブレットとして使うことができます。

ちなみに、Pixel Foldは画面を完全フラットに開きません。少しだけ内側にディスプレイが折り曲がった感じとなるので机に置いて使うときは少し気になるかもですね。

Pixel Fold 画面はフラットにならない

また、上下の黒ベゼルの幅は少し太めで上下がそれぞれ mm、左右がそれぞれ mmとなっています。これがPixel Foldのメインディスプレイの残念なところですね。

もう少しベゼルが細かったら見た目が最強だっただけに勿体無いなぁって思います。ベゼルの幅は次機種に期待したいところです。

本体サイズは画面オープン時で(158.7 × 139.7 × 5.8 mm)です。本体の厚みは開いた状態だと5.8mmとかなり薄いので小型タブレットとして持ちやすいサイズ感です。

本体カラーはPorcelain、Obsidianの2色から選べます。

Pixel Fold 本体カラー

今回レビューしてるのはホワイト系のPorcelainとなっています。どちらも質感の高い筐体となってるので好みで選んで問題はないのではないでしょうか。

なお、Pixel FoldはIPX8の防水仕様で水に濡れても大丈夫な設計となっていて仕様としてはお風呂に入りながら使えるレベルです。

ただし、25万円の端末なので勇気が必要です。心の強い方はPixel Foldとともにお風呂に入りながら本でも読みましょう。(僕は無理です。)

筐体の評価
  • 本体の質感が高くて高級感ある
  • ヒンジ部分が隙間なく折り曲がる
  • 折りたたんだ状態の端末が薄い
  • 背面がマットガラスで指紋が付着しにくい
  • IPX8 防水仕様で濡れても使える
  • メインディスプレイのベゼルが太い
  • 端末の重量が283gと重い
  • 防塵規格には対応していない

充電と外部ポート

Pixel Foldの充電ポートはUSB-Cを搭載しています。

Pixel Fold 充電ポート

公式スペックで充電出力を明らかにしてないので正確な充電出力は不明ですがAnker Nano II 45Wを使って実測してみたところ(8.69V × 2.34A = 20.3W)と控えめでした。

Pixel Fold 充電速度

実際に充電してみると30分で15% → 61%(56%増)だったので給電速度は意外と速くて1時間で80%ほどの充電ができるのでこまめに充電することでバッテリーをしっかり充電可能です。

なお、Pixel Foldはワイヤレス充電(Qi)にも対応しております。

Pixel Fold ワイヤレス充電に対応

充電速度は遅い(おそらく5W出力)ので実用性は低いですがワイヤレス充電しながら画面を立てかけて動画試聴したりとながらで色々使えるのは便利です。

Pixel Foldは端末下にカードスロットを搭載していてnanoSIMを1枚入れることができます。

Pixel Fold カードスロット

SIMカードは1枚しか入らないですがeSIMに対応してるのでDSDVのデュアル通信環境を構築することも可能となっています。なお、microSDカードは入れることができません。

充電・外部ポートの評価
  • 30分充電で50%ほどバッテリー回復できる
  • ワイヤレス充電に対応している
  • nanoSIM + eSIM デュアル環境が作れる
  • ワイヤレス充電の速度は遅め
  • microSDカードが使えない

ディスプレイの性能

Pixel Foldを閉じた状態にするとカバーディスプレイを使って操作することになります。5.8インチ(画面比率17.4:9)ディスプレイを搭載してるので閉じた状態でも普通に使えるのがPixel Foldの最大の魅力です。

Pixel Fold カバーディスプレイの画面比率

画面を閉じた状態で普通にブラウジングをしたり、メールをしたり普段使いのアプリが使えるだけでなく、ゲームも普通のスマホに似た画角(少し違うけど)でプレイ可能です。

Pixel Fold 原神をプレイ

電池書籍も丁度いいサイズで読めるのでPixel Foldはカバーディスプレイの画角がとても良いんですよね。

Pixel Fold カバーディスプレイで雑誌を読む

ちなみに、画面を開くと雑誌や漫画をカバーディスプレイとほぼ同じ大きさで見開きで読むことができます。

Pixel Fold メインディスプレイで雑誌を読む

Pixel Foldは画面を開くと本物の本と同じ方向で読めるのが魅力です。Galaxy Z Fold4も見開きできますが折り目が逆になってしまうので少し折り曲げた状態で本は読めません。

Pixel Foldと電子書籍の相性は最高すぎるので本を読むことが多いならPixel Foldはおすすめですよ。

なお、Pixel Foldは端末を少し開いた状態で横向きに置くことでスタンドなしで立てかけて使うことができます。

Pixel Fold スタンドモード

これが意外と使えてベッドの上で寝転がりながら手を添えることで端末を持つことなく使えます。

Pixel Fold 寝ながらスマホに最適

これがとても使い勝手が良くてスマホを寝ながら持たなくても操作できるのでそのまま寝落ちできるメリットがあります。普通のスマホだと手に持って顔の上で操作して寝落ちして顔に落ちて痛いってことありますよね。Pixel Foldなら安心です。

Pixel Foldは端末を開くと7.6インチ(画面比率6:5)の大画面ディスプレイで使うことができます。ベゼルの幅が太いのはご愛嬌です。(めっちゃ気になる。)

Pixel Fold メインディスプレイ

ディスプレイには専用の保護フィルムが最初から貼られています。このフィルムは剥がすのはNGとなっていて基本的に貼り付けたまま使うことになります。

Pixel Fold メインディスプレイの保護フィルム

Pixel Foildのメインディスプレイの保護フィルムは少し隙間があって埃が隙間に溜まりやすいのが気になります。また、フィルムが柔らかいのか爪があたりと跡が残ってしまうのも注意ですね。

Pixel Fold 保護フィルムの隙間

爪なんか当たらないでしょう?って思うかもしれませんが、画面を折り曲げる時に力加減によって爪が画面に触れて跡が付くことがあります。実際に普通に使ってもフィルムに爪の跡が付着するので長く使ってるとボロボロになる可能性がありそうですね。

Pixel Foldはメインディスプレイで使う場合は1画面で表示するフルスクリーン表示が可能で指で画面下から上にスワイプすることでアプリアイコンを表示できます。

Pixel Fold メニューアイコンを呼び出す

アプリをドラッグ&ドロップして表示したい箇所に持っていくことで2画面表示することができます。

Pixel Fold 2画面表示を起動

大画面なので左右に二つのアプリを並べて使えます。ブラウジングしながらTwitter(X)をしたり、動画を見たりと使い方は幅広いです。

Pixel Fold 2画面表示

ちなみに、Twitter(X)など一部アプリはフルスクリーン表示に対応しておらず右側または左側に黒幕があります。フルスクリーン表示も間延びして情報が見にくいのでコレはこれでいいのかもしれません。

Pixel Fold Twitterの画面

追記:2023年11月にフル画面表示ができるようにアップデートされました。安心してPixel Foldをフル画面で画面を目一杯使って操作できるようになっています。

画面を少し折り曲げた状態でスタンドなしで画面を立てかけて使うこともできます。

Pixel Fold スタンドにして使う

動画を見るときに便利です。

Pixel Fold スタンドモードで動画視聴

この状態で2画面表示にして使えるので上画面に動画を流しながら下画面でブラウジングしたりSNSをしたりすることができます。(ただし、Twitterの画面は両脇に黒幕が表示します。)

Pixel Fold スタンドモードで動画視聴 + Twitter

なお、Pixel Foldは2画面表示に対応していますが3画面表示やウィンドウ表示には対応していないので柔軟性はGalaxy Z Fold4と比べると低いのでアプリのウィンドウ幅を細かく調整しながら使いたい方には適してないので注意です。

Pixel Foldの画面輝度はカバーディスプレイが1,450nits、メインディスプレイが1,550nitsと画面は明るめとなっています。

太陽が出てるような明るい環境下でもしっかりコンテンツを識別することができます。いずれにしてもメインディスプレイの上下左右の黒ベゼルの幅の太さは気になりますよね。

ディスプレイの評価
  • 画面が大きくてコンテンツが見やすい
  • 2画面表示にしても狭さを感じない
  • 最大120Hzリフレッシュレートに対応
  • フルスクリーン表示に一部アプリ対応していない
  • サイドメニューなど独自機能がない

オーディオの性能

Pixel Foldの内蔵スピーカーはステレオに対応してるので音楽や動画コンテンツを臨場感あるサウンドで楽しむことが可能です。

Pixel Fold 内蔵スピーカー左上

開いた状態で端末左上と端末右下にスピーカーを内蔵し縦持ちと横持ちどちらでもステレオで音楽や動画コンテンツをステレオ再生できるように配慮されており定位は崩れるものの音の広がりは感じられます。

Pixel Fold 内蔵スピーカー右下

なかなか考えられてますよね。音質も筐体が大きいだけあってそれなりに良い音に仕上がっていて端末を立てかけて音楽を聴くといった使い方もできます。

3.5mmオーディオジャックは搭載していないので有線イヤホンを使う場合は変換アダプタが必要ですが、Bluetoothによるワイヤレスイヤホンはしっかり使えます。

対応している音声コーデックは以下の通りです。

対応コーデック
  • AAC、SBC
  • aptX
  • LDAC

高音質コーデックのLDACに対応してるのでWF-1000XM4などのハイエンドイヤホンも大丈夫です。ただし、aptX Adaptiveには対応していないので注意です。

オーディオの評価
  • ステレオスピーカーを搭載してる
  • 音に広がりがある
  • LDACに対応している
  • 3.5mmオーディオジャックは非搭載
  • aptX Adaptiveに対応していない

SoCのスペックと性能

Pixel FoldのSoC(システムオンチップ)はPixel 7 Proにも採用されているGoogle Tensor G2を搭載しメモリは12GB、ストレージが256GBとなっています。

Google Tensor G2

Google TensorはGoogleが独自に開発したSoCでベースとなってるのはSamsungのExynosでGoogle Tensorの後継チップとなっています。

Pixel Fold(Tensor G2)とPixel 6 Pro(Tensor)でスペックを比較しました。

Tensor G2 vs Tensor
モデル Pixel Fold
Tensor G2(GS201)
Pixel 6a
Tensor(GS101)
CPU Cortex-X1 ×2
Cortex-A78 ×2
Cortex-A55 ×4
Cortex-X1 ×2
Cortex-A76 ×2
Cortex-A55 ×4
GPU Mali-G710 MP7 Mali-G78MP20
NPU edge TPU edge TPU
Memory LPDDR5 LPDDR5
Storage UFS 3.1 UFS 3.1
Modem Exynos 5300 Exynos 5123
Process 5nm 5nm LPE

基本設計は変わりないように見えますが、高効率コアの一つとなるCortex-A76がA78に進化、GPUコアもMail-G710になって処理性能が向上しています。

Pixel 7シリーズと同じGoogle Tensor G2を搭載してるので性能は変わりないですが、Pixel FoldのGoogle Tensor G2はPixel 7 Proのチップよりも性能は少し抑えられているのかもです。

Antutu(V10)でスコア計測をして性能差を比較しました。

Antutu(V10)性能比較
モデル Pixel Fold Pixel 7 Pro
SoC Tensor G2 Tensor G2
メモリ 12GB 12GB
ストレージ 256GB 256GB
総合 780813 803960
CPU 227768 239078
GPU 211133 212096
MEM 172628 151624
UX 169284 201162
発熱 38.4°(8.1°上昇) 37.5°(5.7°上昇)
バッテリー 5%消費 6%消費

そもそもPixel Foldは端末が薄くてPixel 7 Proよりも発熱しやすい筐体構造をしてるので熱によって性能が少しだけ落ちてるのかもしれません。

実際にPixel Foldがどれくらいの操作感で動作するのかChromeブラウザ、Twitter(X)を動かしてみました。

Snapdragon 8 Gen 2などのハイエンドSoCを搭載してるスマホと比べると動作はそれなりですが、一般的な使い方においてはストレスを感じることなく操作が可能です。

ゲームもそれなりにプレイ可能で原神の画質設定は「低」がデフォルトですが「最高」に設定してプレイも普通に可能です。

Pixel Fold 原神の画質デフォルト

メインディスプレイで大きな画面でプレイもできます。画面比率が特殊なのでタイトルによっては違和感なる画面になるかもしれないですが原神は普通にプレイできます。

Pixel Foldの場合はカバーディスプレイ側でゲームするのが適してるように感じます。最高画質 + 60フレーム設定でプレイしてますがこれくらいの動作でプレイできます。

だいたい10〜20分くらいプレイでも発熱して30フレームレート前後で動作しますが、処理が重くなるようなシーンになるとコマ落ちが激しくなったりするのでGoogle Tensor G2の限界を感じます。

ゲームをより快適にプレイしたいならハイエンドSoCを搭載しているGalaxy Z Fold5 / Z Fold 4を選ぶのが良いでしょう。

端末の発熱

原神を最高画質 + 60フレームにして10分間動作させた状態で端末の発熱がどうなってるのか確認しました。

Antutuの温度モニターからです。

Pixel Fold 端末発熱(Antutu)

原神を動かすにはそれなりにパワーが必要でCPU温度45°、バッテリー温度が39.5°でした。Pixel Foldは端末右側にSoCとバッテリーを搭載してるので片側だけ発熱します。(閉じた状態なら全体的に熱が広がる)

温度計測器で端末の発熱温度を計測してみました。端末を開いた状態で計測してるので片側だけ発熱してる状態です。

Pixel Fold 端末の発熱 正面
正面
Pixel Fold 端末の発熱 背面
背面

正面側はMax 43.7°、背面側はMax41.5°となっていてそれなりに発熱しているのがわかります。ただ、ハイエンドのSoCを搭載してるスマホと比べると発熱は抑えられているので長時間プレイもそれなりに快適に遊ぶことができます。

ちなみに、Pixel Foldはカメラ起動時に発熱が少ししやすく太陽が照りつける夏場になってくると機能制限が入ることがあります。

Pixel Fold カメラ制限(動画品質)
Pixel Fold カメラ制限(フラッシュOFF)

フラッシュがOFFになるくらいは問題ないですが、動画撮影は品質が落ちることがあるので夏場は注意が必要ですね。ちなみに、Pixel 7 Proも同じようにカメラの制限が熱で入るのでGoogle Tensor G2の特性なのでしょう。

バッテリー持ち

Pixel Foldは4,821 mAhのバッテリーを搭載してますがどれくらいの電池持ちなのか実測してみました。今回はGalaxy Z Fold4と比較しました。

電池の減りを比較
モデル Pixel Fold Galaxy Z Fold4
SoC Google Tensor G2 Snapdragon 8+ Gen 1
バッテリー容量 4,821 mAh 4,400mAh
PUBG
30分プレイ
46 → 38%:8%消費 73 → 66%:7%消費
YouTube
1時間視聴
46 → 38%:8%消費 84→ 76%:8%消費
原神(中・30)
30分プレイ
63 → 54%:9%消費 71 → 60%:11%消費
8時間待機 5%消費 5%消費

バッテリー消費はほぼ同じとなっていますが、ゲームプレイ時はハイエンドのSoCを搭載しているGalaxy Z Fold4の方が消費が激しいようですね。

ゲームの動作自体はGalaxy Z Fold4の方がいいですが、実用レベルにおいてはPixel Foldは十分使えるバッテリーライフを持っていると言ってよさそうです。

1回の充電で1日は普通にバッテリーは持ちます。ただし、スマホとして、タブレットとして1台2役で酷使すると電池が1日持たなくなる可能性はあるので注意しましょう。

SoC・電池持ちの評価
  • 普段使いで十分使える性能を持ってる
  • ゲームも標準画質なら普通に楽しめる
  • バッテリーの持ちはまあまあ良い
  • 負荷のかかるアプリは発熱しやすい
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カメラのスペックと画質

Pixel Foldは広角、超広角、望遠のトリプルカメラを搭載していて、望遠カメラは光学5倍のペリスコープレンズを搭載しています。

Pixel Fold カメラ

同じトリプルカメラとはいえPixel Foldはスペックが落とされていて、広角は4800万画素(1/2型)、超広角は1080万画素(1/3型)、望遠も1080万画素(1/3型)と小さめのセンサーを採用しています。

カメラのスペック比較
モデル Pixel Fold Pixel 7 Pro
広角 25mm・48MP(1/2型)・F/1.7 25mm・50MP(1/1.31型)・F/1.9
超広角 121°・10.8MP(1/3型)・F/2.2 126°・12MP(1/2.9型)・F/2.2
望遠 122mm(光学5倍)・10.8MP(1/3.1型)・F/3.1 120mm(光学5倍)・48MP(1/2.55型)・F/3.5
フロント 8MP(1/4型)・F/2.0 10.8MP(1/3.1型)・F/2.2
動画 最大4K/60FPS 最大4K/60FPS

Pixel 7 Proは広角カメラは5000万画素(1/1.31型)の大型センサーを搭載し望遠カメラも4800万画素(1/2.55型)の高画素センサーで解像感の高い望遠画角の撮影が可能です。

Pixel Fold カバーディスプレイにカメラのプレビュー表示

Pixel Foldは画面を閉じた状態と開いた状態のどちらでも写真、動画の撮影が可能で端末を開いた状態でカバーディスプレイ側にプレビュー表示してリアカメラで自撮りやグループ撮影ができます。

では、Pixel Foldでどんな写真が撮影できるか見ていきます。

Pixel Foldの広角カメラは1/2型の少し小さめのセンサーを採用していますが被写体に寄って撮影することで背景をぼかして撮影が可能です。

Pixel Fold 広角カメラで公園を撮影

とはいえ、センサーサイズがより大きいPixel 7 Pro(1/1.31型)と比べるとボケ感は固めで表現力は控えめとなっています。

4800万画素の高画素センサーなので解像感は十分高いのでキレイに撮影可能で超解像ズーム2倍で花を撮影してみると高精細に撮影ができます。

Pixel 7 Proと比べると硬めの画質にはなっていますが解像感と色味はとてもいい感じではないでしょうか。

大阪駅の中をPixel Foldの広角カメラで撮影してみました。

Pixel Fold 広角カメラで大阪駅を撮影
広角 × 1

普通にキレイですよね。

屋内でも4800万画素の高画素センサーにより解像感の高い写真になりますしセンサーサイズが1/2型と小さいので超解像ズーム2倍での撮影だと少し甘く見えることはありますが許容範囲です。

Pixel Fold 広角カメラ(×2)で大阪駅を撮影
広角 × 2

十分キレイに撮影できますし折りたたみスマホのカメラであることを考慮すると十分すぎるカメラシステムではないでしょうか。

Pixel Fold 広角カメラ(×2)で大阪駅のホームを撮影
広角 × 2

超広角カメラは1080万画素と少し画素数が少なめですがキレイです。

Pixel Fold 超広角カメラで大阪駅を撮影
超広角 × 0.6

Pixel Foldは光学5倍のペリスコープ型の望遠カメラも搭載しています。1080万画素(1/3.1型)のなので画質はPixel 7 Proの望遠カメラと比べるとあまり良くはありません。

Pixel Fold 望遠カメラで大阪駅を撮影
望遠 × 5

パッと見でも解像感が甘いでしょうか。ただ、広角カメラの超解像ズームよりも画質はキレイですし普通に常用できるレベルの画質での撮影は可能です。

Pixel Fold 望遠カメラで大阪駅のホームを撮影
望遠 × 5

ちなみに、最大20倍までズームして撮影が可能です。

Pixel Fold 望遠カメラ(×20)で大阪駅のホームを撮影
望遠 × 20

画質はそんなに良くはないですが記録写真としては使えるレベルではないでしょうか。Pixel Foldはフォルダブルスマホという特殊な端末ではありますがカメラは十分使うことができます。

Pixel Fold 望遠カメラ(×5)で雲を撮影
Pixel Fold 望遠カメラ(×5)で夕焼けを撮影
望遠 × 5

Pixel Foldの望遠カメラは光学5倍のペリスコープレンズを搭載していますが、1080万画素と画素数が少なくセンサーサイズも1/3.1型と小さめなのでPixel 7 Proと比べると画質は少し劣ります。

基本的にカメラの画質はPixel FoldよりもPixel 7 Proの方が解像感が高くて自然な表現が可能なのでカメラの画質を重視するならPixel 7 Proにした方がいいでしょう。

夜間の撮影も十分キレイに撮影可能でHDRの処理もしっかり効いてるので白トビを抑えながらノイズを抑えた引き締まった写真撮影が可能となっています。

Pixel Fold 広角カメラで夜の大阪を撮影
Pixel Fold 広角カメラで夜の街の階段を撮影
広角 × 1

広角カメラの超解像ズーム2倍で道頓堀の看板を撮影しました。夜間でもノイズを抑えながら高画質にしっかり撮影ができていますね。

Pixel Fold 広角2倍ズームで道頓堀の看板を撮影
広角 × 2

望遠カメラ5倍ズームでの撮影です。

Pixel Fold 望遠5倍ズームで道頓堀の看板を撮影
望遠 × 5

電飾看板系の写真はしっかり撮影できています。若干手ブレしやすいかなと感じるので端末をしっかり構えて撮影するのがいいでしょう。

Pixel Fold 望遠5倍ズームで夜の自転車を撮影
望遠 × 5

食レポです。広角カメラで撮影しています。

Pixel Fold 広角カメラでホイコウロウを撮影
広角 × 1

若干明るさが暗めに写ることが多いですが色味は自然でいい感じですね。

Pixel Fold 広角カメラで坦々麺を撮影
広角 × 1

食材によって、環境によってはホワイトバランスが狂って緑っぽく写ることがあるので万能ではないのが気になりますが、Pixel 6シリーズと比べると色味は良いです。

Pixel Fold 広角カメラで金沢カレーを撮影
広角 × 1

まあ、なかなかいいですよね?

広角 × 1

Pixel Foldはカメラの性能よりも端末を折り畳んで使えることを主体とした端末でもあるので、カメラの画質はそこそこであれば十分満足できるかと思います。

動画撮影も最大で4K60fpsの撮影が可能ですし普段使いにおいては十分使えるレベルのカメラシステムに仕上がってるのではないでしょうか。

通信性能

Pixel Foldの通信性能は以下の通りです。

通信性能
モデル Pixel Fold
Wi-Fi Wi-Fi 6E(802.11a/b/g/n/ac/ax)
モバイル通信 5G(Sub-6)・4G LTE
Bluetooth Bluetooth 5.2
NFC NFC A/B、Felica(おサイフケータイ)対応

Wi-Fi 6Eに対応し6GHz帯による通信も可能でBluetoothのアージョンは5.2に対応しています。

NFCがType A/Bは使えるのでVisaタッチなどの電子決済は可能でFelicaにも対応してるのでSuicaやPASMOといった交通系のカードが使えます。

モバイル通信の対応周波数は以下の通りです。

5G対応周波数
キャリア 端末 ドコモ au SB 楽天
n1:2.0GHz ○  ○ 
n3:1.7GHz ○  ○ 
n5/n7/n8/n12/n14
n18:800MHz
n19:800MHz
n20/n25
n28:700MHz
n30/n38/n40/n41/n48/n66/n71/n75/76
n77:3.4/3.7GHz
n78:3.5/3.7GHz
n79:4.5GHz ×
n257:28GHz ×
n258/n260/n261
4G対応周波数
キャリア 端末 ドコモ au SB 楽天
B1:1.9-2.0GHz
B3:1.7GHz
B4/B5/B7
B8:900MHz
B11:1.5GHz ×
B12/B13/B14/B17
B18:800MHz
B19:800MHz
B20
B21:1.5GHz
B25
B26:800MHz
B28:700MHz
B29/B30/B32/B38/B39/B40/B41
B42:3.5GHz
B46/B48/B66/B71

Pixel Foldはグローバルモデルらしく対応バンドは海外含めて幅広く対応しています。日本国内のバンドも対応してるのでドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルでしっかり使うことができます。

通信性能の評価
  • 全キャリアの主要バンドを網羅してる
  • Wi-Fi 6Eに対応している
  • Bluetooth 5.2に対応している
  • おサイフケータイ(Felica)に対応
  • Bluetooth 5.3に対応していない
  • 国内5G mmWVに対応していない

端末価格

Pixel FoldはGoogla Storeの公式ストアで253,000円で購入可能でドコモ、au、ソフトバンクでも取扱をしています。

Pixel Fold 価格
購入場所 ドコモ au ソフトバンク Googla Store
端末価格 252,890円 286,080円 287,280円 253,000円
端末割引 新規:-11,000円
機種変:-16,500円
MNP:-22,000円
MNP:-21,984円
購入サポート(返却プログラム) -102,960円 -138,420円 -143,640円
キャンペーン dポイント(期間・用途限定)
30,000pt
Pontaポイント20,000pt
実質:新規 149,930円 136,660円 143,640円
実質:機種変更 149,930円 131,160円 143,640円
実質:のりかえ 149,930円 125,660円 121,656円

25ヶ月後に返却することで負担額を軽減してくれる購入サポートを組みせで12〜15万円でPixel Foldを使うことが可能です。Google Storeだと25万円とかなり高価なので返却プログラムを使って上手く購入費用を抑えたいものです。

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Pixel Fold レビュー:まとめ

Pixel Foldは端末を折りたたみ可能でスマホとしても小型タブレットとしても使える2-in-1端末ですが、カバーディスプレイの画面比率がスマホとして丁度使いやすい17.4:9となってるのが特徴的なモデルです。

折りたたみスマホの先駆者としてはGalaxy Z Fold4などがありますが、Pixel Foldはまた異なるアプローチで使えるフォルダブルスマホなので、個人的にはカバーディスプレイがとても使いやすいなと感じています。

Pixel Foldがおすすめな人

Pixel Foldはどんな人におすすめなのかまとめました。

Pixel Foldがおすすめな人は
  • 折りたたみスマホを使ってみたい
  • 基本的にスマホメインで使って
  • たまにタブレットとして使いたい
  • 電子書籍を本のように見開きで読みたい

Pixel Foldはメインディスプレイを開くことで小型タブレットにように大画面でアプリを使えますが、どちらかというと閉じた状態でカバーディスプレイを主体で使うことを重視した端末です。

閉じたままでのカバーディスプレイが一般的なスマホに近い画面比率を持ってるのであらゆるアプリの表示が見やすくて電子書籍を読むにしても、Twitter(X)をするのも、ゲームをするのも適しています。

Pixel Fold ゲームをカバーディスプレイでプレイする

たまに端末を開いて大画面でブラウジングをしたり、動画を視聴したり、漫画を見開きで読んだりしたいときに使えるのが最大の魅力です。

「いつも」ではなく「たまにタブレットとして使う」からこそ折りたたみスマホを持つ意味があって、いつもタブレットを使うならPixel Tabletなど専用端末を持った方がいいです。

個人的に漫画や書籍を読むことが多く見開きで折りたたみできるPixel Foldはとても重宝します。閉じた状態でも大きめの画面でコンテンツが読めるのも使いやすくGalaxy Z Fold4にはない魅力となります。

Pixel Foldが適してない人

Pixel Foldは本体重量が283gとかなり重くてケース込みだと330g〜350gと重量級の端末となります。

Pixel Fold + 純正ケース
Pixel Fold + 純正ケース

タブレットとしては軽いですがスマホとしては圧倒的に重いのでスマホは軽く使いたい方にはPixel Foldは適しておりません。重くて絶望することになるでしょう。

Pixel Foldが適してない人は
  • スマホは軽量化した端末を使いたい
  • 3つのアプリを同時に使いたい
  • ゲームを快適にプレイしたい

Pixel Foldは2画面表示機能は使えますが3画面表示にしたり、ウィンドウ化して操作することができません。ただ単に二つのアプリを並べて使うだけなので柔軟に表示を調整しながら使えないので注意です。

また、Pixel FoldのSoCのGoogle Tensor G2はミドルハイクラスの性能を持ったチップなので普段使いであれば十分動作しますが、ゲームを快適に動かしたいとなると性能不足を感じます。

端末価格25万円と考えると少し割高感はあるのかもしれないですね。

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