Google Pixel 8 Proは6.7インチのフラットパネルになった大画面ディスプレイにSoCに同社独自チップ・Google Tensor G3でAIが強化されたモデルへと進化しています。
レコーダーによる文字書き起こし機能や動画撮影した素材の音声で周囲の雑音を消せる音声消しゴムマジックなど性能よりもAIによる機能が盛り込まれたスマホで使い方次第でかなり便利です。
カメラは広角、超広角、光学5倍望遠のトリプルカメラ仕様となっていて全カメラが高画素センサーを搭載しレンズも明るくなって画質が向上しています。
ということで、Google Pixel 8 Proの実機を購入したのでデザイン、サイズ、性能、カメラの画質などレビューしたので検討している方は参考にしてみてください。
- Googleスマホらしい個性的なデザイン
- 背面がマットガラスになって汚れにくく
- 6.7インチ大画面ディスプレイで見やすい
- 画面内指紋 + 顔のデュアル生体認証に対応
- トリプルカメラの画質が向上した
- プロモードでマニュアル撮影が可能に
- 音声消しゴムマジックで動画の雑音を消去
- 内蔵スピーカーの音質向上で聴きやすく
- 有線で充電した時の速度が向上した
- 最大7年間のOSアップデート保証
- 本体が大きく片手操作は難しい
- サイドメニューなど独自機能がない
- 性能向上も重いゲームは動作が厳しい
※ レビューで使用しているPixel 8 ProはGoogleで自腹購入した端末でストレージ容量が256GBで本体カラーはPorcelainとなっています。
この記事の目次
Pixel 8 Pro レビュー
本体デザイン
Google Pixel 8 Proは6.7インチのフラット(少しだけ2.5D)なフルディスプレイを搭載しています。
従来型のPixel 7 Proは左右が折り曲がったラウンドフォルムディスプレイでしたが、Pixel 8 Proは2.5Dフラットディスプレイに変更となっています。
ラウンドフォルムでも誤動作はなかったのでフラットじゃなくてもよかったですが、保護フィルムが貼りやすくなるメリットはあります。
本体サイズはPixel 8 Proが(162.6 × 76.5 × 8.8 mm)、Pixel 7 Proが(162.9 × 76.6 × 8.9 mm)でほぼ同じサイズ感を維持しています。
基本デザインは同じですが、Pixel 8 Proの筐体は全体的に丸みのあるスタイルを採用しています。
背面パネルが光沢ガラス(Corning Gorilla Glass Victus)から非光沢ガラス(Corning Gorilla Glass Victus2)になって手触りもソフトになっています。
Pixelといえばカメラバーですがカメラのレンズ部分が大きくなってし存在感が増しました。
重量が 212g → 213g とほぼ同じ。同じ画面サイズのiPhone 15 Pro Maxよりも軽量なので大画面で軽い端末が欲しいならPixel 8 Proはいいかもしれません。
操作ボタンは本体右側に集約されていて上からサイドボタン、音量ボタンを搭載しています。
本体左側にはSIMカードスロットがあるだけです。
ディスプレイがフラットパネルになってサイドフレーム(ポリッシュ仕上げアルミニウム)の占有率が大きくなってるのでPxel 8 Proの見た目は大きく見えるかもしれません。
Pixel 8 Proは顔認証と指紋認証によりロック解除に対応しています。
簡易タイプの顔認証ですが認証制度と速度は高速で顔をちょっと向けるだけでロック解除ができます。
Pixel 8 Proの顔認証はGoogle Tensor G3になってAIが強化されたことで銀行アプリやGoogleパスワードマネージャーを開く時に使えるように進化しました。
Pixel 7 Proまでは顔認証ではなく指紋認証が求められていたので使いやすくなっています。ちなみに、顔認証はマスクをしてると反応しませんがPixel 8 Proは画面内指紋認証を搭載し指紋を登録してロック解除ができます。
今までと同じように光学式センサーですが精度は良好です。指が乾燥してると反応しないことありますが顔認証と併用することで快適に使いこなせます。
Pixel 8 Proの本体カラーはObsidian、Porcelain、Bayの3色から選べます。
今回購入したPixel 8 ProはPorcelainですが思ってたよりもだいぶ白いです。
白好きの方もPixel 8 ProのPorcelainを選んでおいて問題はなさそうです。純正のケースと組み合わせてもまとまりのあるデザインでいい感じですね。
ただし、ケースの素材がシリコンに変わったことで埃が付着しやすくなりました。
Pixel 7 Proの純正ケースは埃が付着することはなかったですが、Pixel 8 Proはポケットに入れてると端末上部分が埃だらけになってしまいます。
たしかにシリコンケースは柔らかい手触りでいいのですが、なぜ素材を変えてしまったのでしょうね。前のままの素材が良かったような気がします。
- 筐体デザインが個性的でGoogleらしい
- マット背面ガラスで指紋が目立たない
- 顔認証が使える範囲が広がった
- IPX8 / IP6X 耐水防塵仕様(水深1.5m30分)
- 純正ケースとの相性が抜群(見た目が)
- フラットパネルでフレームが高くなった
- 純正ケースに埃が付着しやすくなった
充電と外部ポート
Pixel 8 Proの充電ポートはUSB-C(最大30W)となっていて、USB 3.2 Gen 2(最大10Gbps)のデータ通信もできます。
充電用のUSB-Cケーブル(USB 2.0)もしっかり同梱してるのでUSB-Cケーブルを持ってない方も安心です。(旧スマホからのデータ転送用のアダプタもあります)
従来型のPixel 7 Proは最大27W給電でしたが、Pixel 8 Proは最大30Wになって充電速度が高速化しています。出力を確認すると(8.7V × 3.01 = 26W)で充電できてました。
実際の充電速度はこんな感じです。
- Pixel 8 Pro:13% → 59% → 93%(80%)
- Pixel 7 Pro:15% → 50% → 77%(67%)
1時間の充電でPixel 7 Proは67%給電できたのに対して、Pixel 8 Proは80%充電できていて30分で46%ほど充電できるので十分使える充電速度になったのではないでしょうか。
また、Pixel 8 Proはワイヤレス充電(Qi)にも対応しています。
充電出力はQi対応のワイヤレス充電器は最大12W、Pixel Stand(第2世代)は最大23Wです。Pixel 8 Proを無線で効率よく充電するなら純正のPixel Standを手に入れておきましょう。
なお、Pixel 8 ProはDisplay ALTモードに非対応で外部モニターへの出力はできません。ハイエンドスマホなのに画面出力が出来ないのはキツイですね。
- 充電速度(最大30W)に高速化
- 外付けストレージへのアクセス可能
- ワイヤレス充電に対応している
- nanoSIM + eSIM デュアル環境を作れる
- microSDカードが使えない
- 3.5mmオーディオジャック非搭載
- 外部モニターへの出力は非対応
温度センサーで温度計が使える
Pixel 8 Proはリアカメラの右側にあるLEDライトの下に温度センサーを搭載しています。
新しく追加された温度計アプリで物体の表面温度の計測が可能となっています。(もしアプリがない場合はアップデートで出てきます。)
温度センサーを温度を計測したいモノに5cm以内に近づけて「タップして測定」で温度が計測できます。
こちらはMagSafe充電中のiPhone 15 Proの筐体を計測しました。
感覚として2〜3cmほどセンサーを近づけて計測した方が正確な温度計測ができます。
ホンモノの温度計測器で誤差を確認したところ誤差1〜3℃といったところであくまで表面温度の計測ができるだけなので体温計測はできません。オデコにPixel 8 Proの温度センサーを近づけて計測しても33℃となります。
Pixel 8 Proの温度計は何に使うか悩むところですね。
出来立てのコーヒーの温度を測って猫舌対策をしますか?動画書き出し中のMacBookの温度を測って「なるほど」と思いますか?使い方は人それぞれです。
ディスプレイの性能
Pixel 8 Proは6.7インチ(2,992 × 1,344ピクセル)の有機ELディスプレイを搭載しています。リフレッシュレートは1-120Hzの可変式の滑らかディスプレイです。
大画面ディスプレイを搭載してるので二画面表示にして同時にアプリも快適に使えます。
ちなみに、Pixel 7 Proの画面比率は19.5:9でしたが、Pixel 8 Proはフラットパネルになった影響で20:9と少し縦長になっています。(横幅を抑えるためだと思います。)
Pixel 8 Proの画面輝度は1,500nitsから2,400nitsに明るくなっています。
少し分かりにくいですが昼間の明るい環境だとPixel 8 Proの方が画面が明るくなっています。といっても、上の画像にある通りPixel 7 Proでも暗いと感じることはありません。
- 最大120Hzリフレッシュレートに対応
- 画面が明るく色鮮やかで視認性が良い
- 常時表示ディスプレイに対応している
- 二画面表示で二つのアプリを同時操作
- サイドメニューなど独自機能がない
オーディオの性能
Pixel 8 Proは端末下のスピーカーと受話レシーバーの組み合わせで音楽や動画コンテンツをステレオで再生が可能でアダプティブサウンドをONにすると周囲の騒音に合わせて音質を調整してくれます。
Pixel 8 Proの内蔵スピーカーの音質は向上しています。
Pixel 7 Proは低音が弱く高音がシャカシャカした軽いサウンドでしたが、Pixel 8 Proは低音が出てバランスの取れた音質になって聴きやすい音質に進化しています。
ただし、同価格帯のiPhone 15 Proなどと比べるとまだまだ物足りなさはあります。あくまで、Pixelシリーズの中では内蔵スピーカーの音質は向上した感じです。
- ステレオスピーカーを搭載してる
- 内蔵スピーカーの音質が向上した
- 空間オーディオに対応している
- 3.5mmオーディオジャックは非搭載
SoCのスペックと性能
SoC(システムオンチップ)はGoogleの独自チップとなるGoogle Tensor G3を搭載しています。
Pixel | Pixel 8 Pro | Pixel 7 Pro |
---|---|---|
SoC | Tensor G3 | Tensor G2 |
CPU | Cortex-X3 × 1コア Cortex-X715 × 4コア Cortex-A510 × 4コア |
Cortex-X1 × 2コア Cortex-X78 × 2コア Cortex-A55 × 4コア |
GPU | Mali-G715 | Mali-G710 × 7コア |
セキュリティ | Titan M2 セキュリティ コプロセッサ | |
プロセス | 4nm(Samsung) | 5nm(Samsung) |
RAM | 12GB LPDDR5X | 12GB LPDDR5X |
ストレージ | 128 / 256 / 512GB(UFS 3.1) | 128 / 256GB(UFS 3.1) |
バッテリー | 5,050mAh | 5,000mAh |
Google Tensor G2は8コアCPUでしたが、Tensor G3は9コアCPUになってコア数が増えていてGPUコアも新しくなってるので内部的には大きく変化したチップとなっています。
Geekbench 6で性能を計測しました。
モデル | Pixel 8 Pro | Pixel 7 Pro |
---|---|---|
SoC | Tensor G3 | Tensor G2 |
メモリ | 12GB / 256GB | 12GB / 128GB |
シングルコアCPU | 1757 | 1457 |
マルチコアCPU | 4539 | 3829 |
Open CL GPU | 5068 | 4025 |
Antutu(v10)で性能を計測しました。
モデル | Pixel 8 Pro | Pixel 7 Pro |
---|---|---|
SoC | Tensor G3 | Tensor G2 |
メモリ | 12GB / 256GB | 12GB / 128GB |
総合 | 1091184 | 892639 |
CPU | 321423 | 246912 |
GPU | 372744 | 268463 |
MEM | 187629 | 164261 |
UX | 209388 | 213003 |
端末発熱 | 37.3°:8.2°上昇 | 36°:7.2°上昇 |
電池減り | 4%消費 | 5%消費 |
CPUが20〜30%、GPUが30〜40%ほど性能が向上しています。トータルも20%ほど処理が向上しています。ただし、ハイエンドスマホにしてはスコアは低めでミドルハイクラスの性能です。
とはいえ、ブラウジングやX(Twitter)など普段使いのアプリはストレスなく使うことができます。
普通にサクサク動作していますよね。普段使いでこれくらいの操作感で使えれば問題ないならPixel 8 Proを選んで問題ありません。
もちろん、ゲームもプレイ可能でPUBGモバイルは「画質:HDR」「フレーム:極限」で動かせます。
HDR画質 + フレーム極限で滑らかにプレイ可能です。
ただし、たまにレート落ちすることがあって安定感に欠けるように感じます。普通に遊んでててもコマ落ちすることもあるので最適化がまだ進んでいないのかもしれません。
原神のデフォルト画質は「中・30」です。
デフォルトの画質設定で普通にプレイが可能ですが動作が重めなのでもう少し画質を上げた方が快適かもしれません。
画質を「最高・60」に設定してプレイするとこれくらいの動作感でハイエンドスマホにしては動作はモッサリし随所でコマ落ちが発生しています。プレイできないことはないですが快適とは程遠い感じでPixel 7 Proと比べてコマ落ちが増えたように感じます。
ゲームの最適化されてないかもですが原神だけでなくPUBGモバイルもコマ落ちするのでGoogole Tensor G3になって性能が向上してるわりに体感できません。
再生ボタンを押しとPixel 8 ProとPixel 7 Proの動作の違いを比較した動画が見れます。
おそらく、今後アップデートで解消されると思います。
10万円くらいのミドルスマホならこの性能でも問題ないレベルではありますが、ハイエンドスマホとして見るとゲームにおける性能は低めとなっています。
もし、ゲームを目的にスマホを購入するならPixel 8 Proは適さないです。Snapdragon 8 Gen 2などハイエンドSoCを搭載してたGalaxy S23 Ultraなどがおすすめです。
端末の発熱
原神を最高画質・60フレームレートにして10分間動作させた状態で端末がどれくらい発熱してるか確認しました。(初期ステージで比較してるので発熱は控えめです。)
まずはAntutuの温度モニターです。
バッテリー温度が37.5℃、CPU温度が47℃となっていました。さらに、温度計測器を使って端末の表面温度をPixel 8 ProとPixel 7 Proで比較しました。
Pixel 7 ProはMaxで41.7℃なのに対してPixel 8 Proは39.5℃と1.7℃ほど発熱が抑えられています。抑えられているというか、端末全体に上手く放熱してるのかもしれません。
バッテリー持ち
Pixel 8 Proのバッテリー容量は5,050mAhです。Pixel 7 Proの5,000mAhよりも少しだけ増えてますが、実際にどれくらい電池が持つのか比較してみました。
モデル | Pixel 8 Pro | Pixel 7 Pro |
---|---|---|
SoC | Tensor G3 | Tensor G2 |
バッテリー容量 | 5,050 mAh | 5,000 mAh |
PUBG 30分プレイ |
85 → 79%:6%消費 | 86 → 80%:6%消費 |
YouTube 1時間視聴 |
79 → 74%:5%消費 | 79 → 74%:5%消費 |
原神(中・30) 30分プレイ |
67% → 59%:8%消費 | 66% → 57%:9%消費 |
原神(最高・60) 30分プレイ |
59% → 48%:11%消費 | 57% → 47%:10%消費 |
8時間待機 | 4%消費 | 5%消費 |
電池持ちはほぼ同じです。Google Tensor G3はCPU、GPUだけでなくNPUも強化されたSoCですがバッテリー容量をほぼ据え置きでありながらも同等レベルのバッテリーライフはあります。
実際に1日使っても電池の減りが速いと感じることはなく普段使いであればフル充電から2日は電池は持つでしょう。
もちろん、使い方によっても異なるものの充電速度も速くなってるので全体的に使いやすくなったように感じます。
- 普段使いでちょうど良い性能
- 普段使いの電池持ちは良い
- ゲーム性能がイマイチ
- 価格に見合った性能ではない
カメラのスペックと画質
Pixel 8 Proは5030万画素(1/1.31型)広角、4800万画素(1/2型)の超広角、4800万画素(1/2.5型)の光学5倍のペリスコープ望遠カメラを搭載しています。
モデル | Pixel 8 Pro | Pixel 7 Pro |
---|---|---|
広角 | 50MP(1/1.31型・1.2μm)・ƒ/1.68 画角 82° |
50MP(1/1.31型・1.2μm)・ƒ/1.85 画角 82° |
超広角 | 48MP(1/2.0型・0.8μm)・ƒ/1.95 画角 125.5° |
12MP(1/2.9型・1.25μm)・ƒ/2.2 画角 125.8° |
望遠 | 光学×5(超解像ズーム30倍) 48MP(1/2.5型・0.7μm)・ƒ/2.8 画角 21.8° |
光学×5(超解像ズーム30倍) 48MP(1/2.5型・0.7μm)・ƒ/3.5 画角 20.6° |
センサー | マルチゾーンLDAF(レーザー検出オートフォーカス)センサー、スペクトルセンサー、温度センサー | 単一ゾーンLDAF(レーザー検出オートフォーカス)センサー、スペクトルセンサー |
インカメラ | 10.5MP(1.22μm)・ƒ/2.2 画角 95° |
10.8MP(1.22μm)・ƒ/2.2 画角 92.8° |
動画性能 | 4K 動画撮影(24 FPS、30 FPS、60 FPS)、1080p 動画撮影(24 FPS、30 FPS、60 FPS)、HDR撮影、シネマティック撮影、タイムラプス、スローモーション、デジタルズーム20倍 | |
新機能 | プロ設定、高解像度での写真撮影、ベストテイク、音声消しゴムマジック、動画ブースト、ビデオ夜景モード、編集マジック、ウルトラ HDR、天体写真 | – |
機能 | ボケ補正、マクロフォーカス、夜景モード、トップショット、ポートレートモード、超解像ズーム、モーションオートフォーカス、Live HDR+、デュアル露出補正、シネマティック撮影、ポートレートライト、消しゴムマジック、モーションモード、リアルトーン顔フォーカス、パノラマ、手動によるホワイトバランス調整 |
広角カメラは5,030万画素(1/1.31型)の高画素センサーを搭載してますが、Pixel 8 Proはレンズがƒ/1.85 → ƒ/1.68と明るく、超広角も1200万画素 → 4800万画素にスペックアップしてます。
望遠カメラは光学5倍のペリスコープレンズにセンサーサイズは1/2.5型と望遠カメラにしては大きめ。さらにレンズがƒ/3.5 → ƒ/2.8に明るくなって画質が向上しています。
また、Pixel 8 Proはプロモードを搭載し50MP高画素モード、RAW撮影の切り替え、レンズ固定などの機能が使えるようになりました。
Pixel 8 Proは広角、超広角、望遠の全カメラが高画素センサーになって高画素モードにして撮影ができるのは強いですね。また、レンズが自動的に切り替わらない固定機能がとても便利です。
では、Pixel 8 Proのリアカメラでどんな写真撮影ができるのかレビューしていきます。
Pixel 8 Proの広角カメラはPixel 7 Proと同じ50MP(1/1.31型)のセンサーを搭載し画質はほぼ同じです。(レンズが違うので暗所撮影はPixel 8 Proが上です。後述します。)
1/1.31型の大型センサーを搭載していますが最短撮影距離は普通なので被写体に寄ったときの背景のボケもしっかり表現可能でとても扱いやすいカメラとなっています。
50MPの高画素センサーなのでクロップズーム2枚での撮影も画質劣化することなく高精細に表現できます。
もちろん、超広角カメラを使ったマクロモードも搭載しているので被写体にさらに寄って撮影することもできます。
Pixel 8 Proの超広角カメラは48MPの高画素センサーを搭載したことで解像感が向上し画角も広くなってるのでより広い視野を高精細に撮影できるようになりました。
画素数が4800万画素になった恩恵もあって部分拡大するとPixel 7 ProよりもPixel 8 Proの方が解像感の高い写真に仕上げることができます。
スマホなど小さい画面だと違いは分かりにくいですが、大画面モニターで見るとPixel 8 Proで撮影した画像は解像感が高くてキレイになってるのが分かります。
また、Pixel 8 Proは超解像ズーム3〜4倍のズーム撮影においては光学5倍望遠カメラの情報を合成して画質を向上しています。
あくまで光学5倍望遠レンズがカバーできる部分の画質が向上してるだけですが、望遠カメラを搭載していないPixel 8よりも高精細な写真に仕上げることができています。
Pixel 8 Proの光学5倍望遠カメラは最短撮影距離がそんなに長くない(80cmほど)ので花などモノにある程度近づいた状態で撮影ができます。
ペリスコープレンズなので背景のボケ味は硬めですがPixel 8の広角カメラによる超解像ズームよりも奥行き感のある写真撮影が可能です。
スマホの望遠カメラにしては大型の1/2.5型のイメージセンサーを採用してるのはいいですね。表現力がなかなか高いように見えます。
シチュエーションによっては前ボケを演出して奥行き感を作り出すこともできます。
5倍光学望遠カメラは街中のモノを迫力の画角で切り取ることができるのが面白いですね。
ただのデジタルズームでは表現できないような写真を簡単に撮影できるのはPixel 8 Proの大きな魅力となります。
レンズがƒ/1.85 → ƒ/1.68と明るくなってるので暗所撮影では画質が向上しています。
パッと見は同じように見えますが部分拡大するとPixel 8 Proの方が解像感が高くてノイズが少なくなっています。
望遠レンズもF/3.5 → F/2.8に明るくなって少しですが画質が向上しています。
暗所でその違いをしっかり感じることができますね。Pixel 7 Proは少しモヤっとした画質ですが、Pixel 8 Proはクリアな画質になってるのが分かります。
Pixel 8 Proのカメラシステムは全体的に素直な画質で盛りすぎることが少なくとても使いやすいですね。
広角カメラのセンサーサイズは1/1.31型と大きめですが被写体に寄って撮影もできるので背景のボケ感もしっかり表現可能となっています。
暗所もノイズの少なく電飾の白トビもある程度抑えてくれるので雰囲気ある写真撮影ができます。
望遠カメラのレンズが明るくなったこと暗いところで手ブレしにくくなったのは強いです。
最短撮影距離も80cmくらいと意外と寄って撮影できるので望遠カメラで被写体にズームして撮影もしやすいです。
光のオブジェも高精細に撮影できます。
Pixel 8 Proの望遠カメラはペリスコープレンズを採用してるので、車のライトなどの光の表現は煌びやかになります。
少し白トビ気味ではありますが、高倍率ズームができるPixel 8 Proならではの表現力となっており、逆光によるフレアもPixel 7 Proよりも抑えることができていて全体的に暗所撮影は強くなった印象があります。
ハムさんの毛並みも自然でいい感じです。
Pixelシリーズといえば飯不味カメラでしたが、Pixel 8 Proは色味がかなり改善されてるようで、海鮮丼も美味しそうに表現することができています。
ネギラーメンも自然で美味しそうな色味となっています。
Pixel 8 Proはスペック上はPixel 7 Proと大きな進化はないですが、レンズが明るくなったり処理が改善されたことによってワンランク上の撮影ができるようになりました。
ここでは詳しく紹介していないですが不要な人を写真から消せる消しゴムマジックだけでなく、記念写真の顔を笑顔にするベストテイクなどGoogleらしい独自機能も使えます。
音声消しゴムマジックやベストテイクははPixel 8シリーズ専用機能となのでGoogle Tensor G3のAI特化のSoCの性能が活きているのかもしれません。
音声消しゴムマジックを搭載している
Pixel 8 ProはGoogle Tensor G3の性能を活かした音声消しゴムマジックを搭載しているを搭載しています。
撮影した2分以内の動画の音声で周囲の雑音を消したり、声を消したりできるAIを駆使した調整機能です。(再生ボタンをタップすると効果がわかります。)
外で撮影してるとどうしても雑音が入ってしまい声が聞こえなくなることがありますが、音声消しゴムマジックを適用することで動画の音声をキレイにできます。
2分間という制限があるので常用は難しいですが使い方次第では動画の素材としてしっかり使える性能を持ってるように思います。
Pixel 8 Pro 端末価格
Pixel 8 Proの価格はPixel 7 Proよりも35,000円も値上げされて128GBが159,900円、256GBが169,900円です。ブラックのObsidianのみ512GBがあって189,900円で購入可能です。
モデル | Pixel 8 Pro | Pixel 7 Pro |
---|---|---|
ドコモ | 256GB:198,000円 → 返却:108,240円 512GB:218,680円 → 返却:119,680円 |
– |
au | 128GB:169,900円 → 返却:76,400円 256GB:179,900円 → 返却:81,000円 512GB:199,900円 → 返却:188,900円 |
107,520円 返却:52,460円 |
ソフトバンク | 128GB:172,080円 → 返却:94,320円 256GB:183,600円 → 返却:100,800円 512GB:206,640円 → 返却:113,760円 |
128GB:131,760円 返却:72,720円 |
SIMフリー | 128GB:159,900円 256GB:169,900円 512GB:189,900円 |
128GB:124,300円 256GB:139,700円 |
キャリア版はドコモ、au、ソフトバンクが取り扱いをします。
Pixel 8 Proのスペック
モデル | Pixel 8 Pro |
---|---|
ディスプレイ | 6.7インチ(20:9)、2,992 × 1,344ピクセル、有機EL(1,600万色)、最大2,400nits |
リフレッシュレート | 1-120Hz |
SoC | Tensor G3 |
RAM | 12GB LPDDR5X |
ストレージ | 128 / 256 / 512 GB(UFS 3.1) |
バッテリー | 5,050mAh |
外付け | – |
生体認証 | 顔 + 画面内指紋認証 |
広角 | 50MP(1/1.31型・1.2μm)・ƒ/1.68 |
超広角 | 48MP(0.8μm)・ƒ/1.95 |
望遠 | 光学×5 48MP(1/2.5型・0.7μm)・ƒ/2.8 |
センサー | スペクトルセンサー、温度センサー |
インカメラ | 10.5MP(1.22μm)・ƒ/2.2 |
オーディオ | ステレオスピーカー |
通信性能 | Wi-Fi 6E Bluetooth 5.3 |
防水防塵 | IPX8 / IP6X |
ポート | USB-C(PD3 / PPS):最大30W、USB 3.2 Gen 2 / 10Gbps |
ワイヤレス | Qi(最大12W)、Pixel Stand(最大23W)、バッテリーシェア |
センサー | 近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロメーター、磁力計、気圧計 |
サイズ | 162.6 × 76.5 × 8.8 mm |
重量 | 213 g |
OS | Android 14 |
OSアップデート | 7年 |
発売日 | 2023年10月12日(木) |
価格 | 159,900円 |
Pixel 8 Pro レビュー:まとめ
Pixel 8 Proは6.7インチの有機ELディスプレイにSoCにGoogle Tensor G3を搭載した大画面スマホでレコーダーアプリで文字の書き起こしや音声消しゴムマジックが使えるAIスマホです。
Pixel 8 Proがおすすめな人は
では、Pixel 8 Proがおすすめな人はどんな人はまとめます。
- 大画面なPixelが欲しい
- ゲームはあまりしない
- カメラにこだわりたい(プロモード)
- 望遠画角での撮影をしたい
- レコーダーで文字書き起こししたい
- 音声消しゴムマジックを使いたい
大画面の最新Pixelが欲しいならPixel 8 Proの一択で動画視聴や電子書籍、ゲームを大画面で楽しめます。内蔵スピーカーの音質も改善してるのでコンテンツ消費に使うのもいいでしょう。
また、Pixel 8 Proのカメラの画質はとてもキレイで意外と自然な表現ができますしプロモードを使うことでマニュアルで撮影もできるようになってこだわりの1枚を撮影できます。
動画編集(2分以内)で音声消しゴムマジックも使えますし、レコーダーも文字起こし機能(Pixel 7 Proでも使えます。)も有能すぎるので他社スマホでは使えないような機能が使えるのもPixel 8 Proの魅力となります。
ただし、Pixel 8 ProのTensor G3はゲームには不向きなSoCなので快適にゲームを楽しみたいならGalaxy S23 UltraやiPhone 15 Pro Maxを選ぶのがおすすめです。
Pixel 8がおすすめな人は
Pixel 8 ProではなくPixel 8がおすすめな人はどんな人はまとめます。
- 片手で使えるPixelが欲しい
- 費用をできるだけ抑えたい
- ゲームはあまりしない
- カメラは簡単に撮影できればいい
- 望遠カメラは必要ない
- レコーダーで文字書き起こししたい
- 音声消しゴムマジックを使いたい
Pixel 8は6.1インチのディスプレイを搭載したコンパクトモデルなので、片手で操作したいならコチラにしましょう。
望遠カメラを搭載していない、カメラのプロモードが使えないなどありますが基本的に出来ることは同じなので費用を抑えてPixel 8シリーズが欲しい方にもおすすめです。
→ Pixel 8・Pixel 7 比較はこちら
初めまして。レビューありがとうございます。
質問です。pixel8proは光学5倍ズームがあるのですが、これは動画でも使えるのでしょうか?また最大20倍まで超解像ズームが出来るようですが、その時の動画の画質はどんな感じでしょうか?