旧型のMacBook Airの内蔵SSDを換装する方法

旧型 MacBook AirでMacを始めて使いはじめた…という方も多いでしょう。

それだけMacBook Airはヒットしたパソコンだったわけですが、最新のMacBook Airは2022年に刷新して新しい筐体デザインに生まれ変わりました。

しかし、旧MacBook Air 2017は少し前まで低価格モデルとして販売されていて現役で使ってる方も多いでしょう。

そんな中で容量が足りなくなってきた…速度が遅くなってきた…と感じることもあるかもしれません。

実は、MacBook Air 2013〜2017年モデル、MacBook Pro 2013〜2015年モデルは内蔵SSDをNVMe対応SSDに換装・交換できるようになっています。

おすすめはTranscend JetDrive 850というストレージです。

高速転送ができるNVMeのM2.SSDに換装・交換で純正ストレージよりも2倍も速度を速くできるので、少しでもMacBook Air(2013〜2017)を延命したい方は内蔵SSDの換装・交換に挑戦してみてください。

なお、MacBook Pro(2013〜2015)も同じように内蔵SSDを換装・交換することができます。

交換用のNVMe対応SSDを準備する

MacBook Air(2013〜2017)の内蔵ストレージはSATA接続のM.2 SSDを採用していて取り外して交換できる仕様となっています。

MacBook Air(2013・2015・2017)の内蔵ストレージ
MacBook Air(2013・2015・2017)の内蔵ストレージ

MacBook Pro(2013〜2015)も同じくSATA接続のM.2 SSDを採用していて交換できます。もし、容量が足りなくなった、もっと高速なストレージに換装したい…という方はSSDを交換して容量アップし性能向上ができます。

TranscendからMac専用のSSD・JetDrive 850というM.2 SSDが販売されています。

Mac専用なのでサイズもピッタリですし、工具も付属しているので簡単に換装・交換したいならおすすめです。 

Mac専用SSD JetDrive 850
Mac専用SSD JetDrive 850

2種類のトルクスドライバーがあるのは裏蓋のビスを外す用、SSDストレージのビスを外す用でサイズが微妙に違うからなんですね。

専用工具付き
専用工具付き

ビス穴のサイズが違うのは蓋を開けてみないと分からないことですし、通常のドライバーと違って形状が特殊なので、このように準備されているのはホントに助かります。

ちなみに、MacBook Air 2010〜2012年モデル、MacBook Pro 2012年モデルはSATA対応のSSDに交換することができます。NVMeのSSDには交換できないので転送速度の向上は望めないですが容量を増やせます。

同じTranscendならJetDrive 820、520、500を選ぶことで換装可能です。

SSDを換装・交換する方法

MacBook Airの裏蓋を開く

MacBook AirのSSDストレージは裏蓋を開かないと取り外すことができませんが、電源は必ずOFFにした状態にしてから作業をしましょう。

MacBook Airの電源をOFFにする
MacBook Airの電源をOFFにする

ビスは全部で10箇所となっていて排気穴がある中央の2本は長いサイズ、他の8本はとても短いサイズのビスとなっているので無くさないように、同じ箇所に戻すことができるようにしておきましょう。

MacBook Airの裏蓋のビスを外す
MacBook Airの裏蓋のビスを外す

付属の専用工具を使ってビスを取り外して、裏蓋を取り外すとこんな感じになります。

MacBook Airの裏蓋の開く
MacBook Airの裏蓋の開く

MacBook Air 2013は7年も前のモデルですが、無駄のないキレイな配置にうっとりしてしまいますが、SSDストレージは中央にコネクタ接続されていてビスを外すだけで簡単に取り外しができるようになっています。

SSDを取り外す → 装着する

中央のコネクタに刺さってる長方形の基板がSSDストレージです。

MacBook AirのSSDストレージ
MacBook AirのSSDストレージ

1本のビスで固定されているので、付属の専用トルクスドライバーを使って取り外します。

専用工具でビスを取り外す
専用工具でビスを取り外す

ビスを外すとSSDをこのように簡単に取り外すことができます。

元々付いていたSSDを取り外す
元々付いていたSSDを取り外す

JetDrive 850を装着していきます。

JetDrive 850を用意する
JetDrive 850を用意する

コネクタの形状が全く同じなので元に戻す感覚で接続してけばOKです。

装着してビス留めして完了
装着してビス留めして完了

ビス留めしたら裏蓋も元に戻していきましょう。SSDの換装・交換自体はとても簡単です。パソコンが苦手な方でも慎重に作業すれば問題なくすることができるのかなぁと思います。

新しいストレージを初期化する

SSDのJetDrive 850に換装・交換して、裏蓋を元に戻した状態で電源をONにしてみましょう。いつも通り起動音が鳴って「はてなマークのフォルダマーク」がしばらくしたら表示されます。

電源を入れるとはてなマークが表示
電源を入れるとはてなマークが表示

換装・交換したストレージの中にはデータが入っていないのでこれが正常なんですね。この画面表示を確認したら一度電源をOFFにして「option + Command + R」を押しながら電源をONにします。

リカバリーモードの起動方法
リカバリーモードの起動方法

すると地球儀マークが表示されて「インターネットリカバリーモード」が起動します。

インターネットリカバリーモード
インターネットリカバリーモード

Wi-Fiの設定が求められるので設定をします。インターネット上からmacOSユーティリティのデータをダウンロードするので少し時間がかかるのでひたすら待ちましょう。

しばらく待つと「macOSユーティリティ」が起動します。

macOS ユーティリティが起動する
macOS ユーティリティが起動する

「ディスクユーティリティ」を起動して、左上のサイドバーの表示の「すべてのデバイス」を選択します。

すべてのデバイスを表示
すべてのデバイスを表示

フォーマットを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」または「APFS」、方式を「GUIDパーティションマップ」にしてJetDrive 850を初期化してください。(High Sierra以降のOSをインストールする場合は最新フォーマットのAPFSを選びましょう。)

JetDrive 850を初期化する
JetDrive 850を初期化する

方式を「GUIDパーティションマップ」にしないとmacOSをインストールできあいので、必ず左上のサイドバーを表示させて変更できるようにしてください。

SSDの初期化完了
SSDの初期化完了

ストレージの消去・初期化が完了したらmacOSをインストールしていきます。

macOSをインストールする

macOSユーティリティの「macOSを再インストール」を選択します。

macOSを再インストール
macOSを再インストール

以前のデータをTime Machineにバックアップしてるなら「Time Machineバックアップから復元」から復元してもOKです。あとは、流れに沿ってインストールすることができます。

macOS Catalina インストール
macOS Catalina インストール

何度か再起動がかかると思いますがインストールが完了するまで待ちましょう。

macOS インストール完了
macOS インストール完了

初期設定の画面が表示して必要な情報を入力したらインストール完了です。いつもと同じようにMacBook Airを使うことができますよ。

システム情報を確認してみると「NVMe」でSSDが接続されてるのが分かります。

NVMeで接続された

なお、TRIMもサポートされてるので安心して使うことができます。

どれくらい転送速度が向上したか

では、MacBook AirのSSDストレージを換装・交換したことでデータの転送速度がどれくらい速くなったかDisk Speed Testで計測してみました。

まずは、交換前のSSDの転送速度からです。

MacBook Air 純正SSDの転送速度
MacBook Air 純正SSDの転送速度

書き込み速度が348MB/s、読み込み速度が553MB/sとなっていて、2013年のモデルでありながらも転送速度はそこそこ速くなっていたことが分かります。

次にNVMe対応の高速SSDストレージにしたMacBook Airを計測してみます。

JetDrive 850の転送速度
JetDrive 850の転送速度

書き込み速度が701MB/s、読み込み速度が1187MB/sとなりました。換装前と比べたら2倍ほど転送速度が向上したことになりますね。これはスゴイ。実は、この数値は現行のMacBook Air 2019/2018と同じくらいの転送速度となっています。

実際の体感速度も向上していてブラウザの画面表示速度はストレスないものになっています。

また、macOSの起動時間もストレージを換装する前は100秒ほどかかっていたのに対して、JetDrive 850にすることで40秒ほどで起動できるようになりました。

SATA → NVMe SSDで
  • macOSの起動が100秒 → 40秒に

かなり高速化されるので容量が足りなくなってきただけでなく高速化のためにNVMe対応のSSDに換装するのはかなりおすすめです。

動画でSSDを交換・速度の違いを比較

YouTubeでMacBook Airのストレージを交換する方法をまとめました。実際の動作速度も比較しているので参考にしてみてください。

まじでカンタンなのでMacBook Airの以前のモデル持ってる方は試してみて欲しい。

MacBook Air・ProのSSD換装・交換はおすすめ

MacBook Airの内蔵SSDを交換
MacBook Airの内蔵SSDを交換

MacBook Air 2013〜2017、MacBook Pro 2013〜2015はNVMe対応のSSDストレージに換装・交換することができ、データ容量を増やすだけでなくデータ転送速度・体感速度を上げることができます。

ストレージ換装・交換の良いところ
  • ストレージ容量を増やすことができる
  • データ転送速度が2倍速くなる
  • 体感速度が上がる(macOSの起動が100秒 → 40秒に)

ここでは256GBモデルのMacBook AirをJetDrive 850の240GBに換装・交換したので容量の変化はほとんどありませんが、データ転送速度が向上して体感速度が速くなりました。

JetDriveのストレージは最大960GBまで選ぶことができるので、古いモデルを使っていて容量が128GBしかない…という方はマジでおすすめ。

ストレージ換装・交換のデメリット
  • 裏蓋を開けて中を触る必要がある
  • macOSを再インストールする必要がある
  • インターネット環境が必須

デメリットは特にないですが、MacBook Airの裏蓋を開いて中を触る作業があります。このような作業が苦手という方はちょっと苦になるかも…ですね。

また、macOSを再インストールすることになりますがインターネット環境が必須となります。(外付けストレージにmacOSのインストールデータがある、Time Machineから復元する場合はインターネと環境は必要なし。)

外付けSSDを使って旧型のMacを速度アップさせることもできます。換装ができないモデル、iMacなど換装が大変なモデルにおすすめです。

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