
この記事ではMacBook Air 15インチとMacBook Pro 14インチの違いを比較しています。
AppleがMacBook Airに新しいサイズとなる15インチモデルを追加して新しい選択肢が増えることになります。
15インチサイズのMacBook Airが登場するのは今回のモデルがはじめてで基本スペックは13.6インチのMacBook Airと同じM2チップを搭載し薄さを維持しながら画面サイズを大きくした端末となっています。

似たようなサイズとして現在販売されてるMacBook Pro 14インチがありますが、実はメモリとストレージのスペックを揃えると価格差が34,000円と意外と差がないんですよね。
性能を重視するなら間違いなくMacBook Pro 14インチですが、それよりも画面サイズの大きさ・軽さを重視するならMacBook Air 15インチがいいのかなと感じます。
ということで、意外と似ているMacBook Air 15インチとMacBook Pro 14インチの違いについて比較してどっちを買うべきなのか見比べていきましょう。
この記事の目次
MacBook Air 15インチ・Pro 14インチ 違いを比較
本体サイズを比較
MacBook Air 15インチ、MacBook Pro 14インチの本体サイズの違いを比較します。

モデル | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
サイズ | 34.04 × 23.76 × 1.15 cm | 31.26 × 22.12 × 1.55 cm |
重量 | 1.51 kg | M2 Pro:1.60 kg M2 Max:1.63 kg |
MacBook Air 15インチの方が画面サイズが大きいので筐体サイズは大きいですが本体厚みがPro 14インチは1.55cmなのに対してAir 15インチは1.15cmと薄いです。

この0.4cmの差は小さいようで大きく、MacBook Air 15インチの方が本体サイズは大きいですが筐体が薄くて重量も少しだけ軽いので持ち運びしやすく取り回ししやすいサイズ感となります。
画面サイズ・解像度・仕様を比較
MacBook Air 15インチ、MacBook Pro 14インチの画面サイズ・解像度・仕様の違いを比較します。

モデル | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
サイズ | 15.3インチ | 14.2インチ |
パネル | Liquid Retina(液晶) | Liquid Retina XDR(ミニLEDバックライト液晶) |
解像度 | 2,880 × 1,864 ピクセル | 3,024 × 1,964 ピクセル |
画素密度 | 224 ppi | 254 ppi |
リフレッシュレート | 60Hz | 最大120Hz(ProMotion) |
仕様 | 10億色、P3、最大500ニト | 10億色、P3、最大1,600ニト |
物理的に画面サイズが大きいのはMacBook Air 15インチですが、MacBook Pro 14インチは解像度の高いパネルを採用し画素密度が高いのでより高精細な表示が可能です。
擬似解像度の違いは以下の通りです。
モデル | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
解像度 | 2,880 × 1,864 | 3,024 × 1,964 |
スペースを拡大 | 1,920 × 1,243 | 1,800 × 1,169 |
デフォルト | 1,710 × 1,107 | 1,512 × 982 |
↓ | 1,440 × 932 | 1,352 × 878 |
↓ | 1,280 × 828 | 1,147 × 745 |
文字を拡大 | 1,024 × 663 | 1,024 × 665 |
解像度がMacBook Pro 14インチの方が高いですが擬似解像度がより広いということはなく、物理的に画面サイズの大きいMacBook Air 15インチの方が表示領域が広くなります。

15インチは擬似解像度デフォルトの状態でもスペースが余裕あります。MacBook Pro 14インチは少し狭いです。

「15インチデフォルト ≒ 14インチスペースの拡大」といった感じでしょうか。
ディスプレイスペックが高いのはMacBook Pro 14インチです。ミニLEDバックライトを内蔵した液晶ディスプレイを採用し最大120Hzのリフレッシュレートで滑らかにコンテンツを動すことができます。

ただ、Macはコンテンツ消費よりも作業で使うこと多いのでリフレッシュレート60Hzで問題ない場面が多いのでMacBook Air 15インチのパネルでも満足できる可能性は高いです。
スペック・性能を比較
心臓部となるSoC(システムオンチップ)はMacBook Air 15インチはM2チップ、MacBook Pro 14インチはM2 ProまたはM2 Maxを搭載しています。

M2とM2 Proのスペックを比較しました。
モデル | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
SoC | M2 | M2 Pro |
CPU | 高性能4 + 効率4 | 高性能6 + 効率4 高性能8 + 効率4 |
GPU | 10コア | 16 / 19コア |
Neural Engine | 16コア(15.6兆回/秒) | |
RAM | 8・16GB・24GB 100GB/s |
16・32GB 200GB/s |
メディアエンジン | ハードウェアアクセラレーテッドH.264、HEVC、ProRes、ProRes RAW、ビデオデコードエンジン、ビデオエンコードエンジン、ProResエンコード/デコードエンジン | |
プロセス | 5nm(第2世代) | |
トランジスタ数 | 200億個 | 400億個 |
M2 ProがベースとなってるのがM2チップでコア数が増えてより性能が向上してるのがM2 Proとなっていて、MacBook Pro 14インチはさらに性能の高いM2 Maxにカスタマイズも可能です。
Geekbench 6でM2とM2 Proの性能をベンチを計測しました。(※ MacBook Air 13インチとMacBook Pro 14インチを使用しています。)
SoC | M2 | M2 Pro |
---|---|---|
CPU | 8コア | 10コア |
GPU | 10コア | 16コア |
シングルCPU | 2625 | 2666 |
マルチCPU | 9859 | 12161 |
GPU metal |
38819 | 72950 |
GPU OpenCL |
23351 | 43899 |
同じ世代のSoCなのでシングルコアCPUの性能は同じですが、CPUのコア数が多いM2 Proの方がマルチコアCPUの処理性能が10〜15%ほど向上しています。
GPUの処理性能も1.8倍ほど向上し負荷のかかるデザイン作業、3Dレンダリング、動画編集はMacBook Pro 14インチの方が快適に作業できるので快適さを求めるならM2 Proにしておきましょう。
ちなみに、M2も高性能なSoCなのでメモリ16GBあれば4K60Pの動画編集は普通に可能です。
- M2:19分28秒
- M2 Pro:17分30秒
動画の書き出し速度は多少遅くなりますが、M2だから出来ないことはないので、そこそこの性能があればいいならMacBook Air 15インチで十分満足できるでしょう。
外部ポート・拡張を比較
外部ポートは両モデルともにMagSafe 3の専用充電ポートが端末左側にあって、MacBook Air 15インチはUSB-C(Thunderbolt 3)を2ポート搭載しています。

MacBook Pro 14インチはUSB-C(Thunderbolt 4)が端末右側にもあって全部で3ポート搭載しています。

さらに、MacBook Pro 14インチはHDMIポート、SDカードスロット(UHS-II)も搭載し拡張性能が高いです。ミラーレスカメラで撮影したデータをSDカードで気軽に取り込めるのはやっぱ便利です。
MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
USB-C(Thunderbolt 3)× 2 3.5mmヘッドフォンジャック |
USB-C(Thunderbolt 4)× 3 HDMI SDXCカードスロット 3.5mmヘッドフォンジャック |
最大6K/60Hz 1台の外部ディスプレイ | 最大6K/60Hz 2台の外部ディスプレイ、4K/240Hz 1台の外部ディスプレイ |
外部モニターの接続台数の違いもあるのでマルチモニター環境を構築するならMacBook Pro 14インチの方がいいです。
通信性能を比較
通信性能も異なっていていBluetoothはどちらもバージョン5.3に対応してますが、Wi-FiはMacBook Pro 14インチはWi-FI 6Eにおける高速安定通信ができます。
モデル | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
Wi-FI | Wi-Fi 6(802.11ax) | Wi-Fi 6E(802.11ax) |
Wi-Fi 6Eは6GHz帯に対応した新しい通信規格でより安定したデータ通信が可能となります。YouTubeなど大容量の動画データをアップロードすることが多いなら優位となります。
(Wi-FI 6E対応ルーターが必要となります。)
バッテリー容量を比較
バッテリー容量、電池持ちの比較です。
モデル | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
バッテリー容量 | 66.5Wh | 70Wh |
ワイヤレスインターネット | 最大15時間 | 最大12時間 |
Apple TV ムービー再生 | 最大18時間 | 最大18時間 |
電源(標準) | 30W USB-C電源アダプタ | 67W USB-C電源アダプタ |
電源(上位) | デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ or 70W USB-C電源アダプタ | 96W USB-C電源アダプタ |
バッテリー容量はMacBook Pro 14インチは70WhとMacBook Air 15インチの66.5Whより多いですが、M2 ProはM2よりも電力を消費するので電池持ちはMacBook Air 15インチの方が長くなります。
公式のスペックによるとMacBook Air 15インチは13インチと同じ駆動時間なので実際の電池持ちとしてはブラウジング、ブログ執筆といった軽作業なら10〜12時間ほど作業できるはずです。
カメラ・内蔵スピーカーを比較
内蔵スピーカーはどちらも6スピーカーサウンドシステムを採用していますが、MacBook Air 15インチはヒンジ部分にスピーカーを搭載しています。

6スピーカーですがスピーカー自体は小さめですが、ヒンジ部分にスピーカーの穴があるのでクラムシェルモードにしても音がこもらないメリットがあります。
MacBook Pro 14インチはキーボード横にスピーカーグリルを搭載した原音に忠実な6スピーカーサウンドシステムを搭載しています。

同じ6スピーカーですがMacBook Pro 14インチの方が低音から高音までしっかり鳴る高品質なスピーカーなので良い音にこだわるならMacBook Air 15インチよりMacBook Pro 14インチがいいでしょう。
モデル | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
インカメラ | 1080p FaceTime HDカメラ | |
スピーカー | フォースキャンセリングウーファーを備えた6スピーカーサウンドシステム | フォースキャンセリングウーファーを備えた原音に忠実な6スピーカーサウンドシステム |
空間オーディオ | 対応 | |
音声出力 | 3.5mmヘッドフォンジャック(ハイインピーダン) | 3.5mmヘッドフォンジャック(ハイインピーダン)、HDMIポート(マルチチャンネルオーディオ) |
マイク | 3マイクアレイ(指向性ビームフォーミング) | スタジオ品質の3マイクアレイ(高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミング) |
MacBook Pro 14インチの6スピーカーは本当に音質が良いですよ。
本体カラーを比較
MacBook Air 15インチはスターライト、スペースグレイ、シルバー、ミッドナイトの4色から本体カラーを選ぶことができます。

MacBook Pro 14インチはシルバースペースグレーの2色から本体カラーを選ぶことができます。

MacBook Air 15インチは本体カラーでも見た目から楽しむことができます。 MacBook Pro 14インチよりも薄くて軽量で持ち運びがしやすいので、どこにでも持ち出したくなるスタイルではないでしょうか。
端末価格を比較
端末価格の比較をしました。MacBook Air 15インチはM2チップ、MacBook Pro 14インチはM2 Pro(10CPU、16GPU)の各モデルの価格となります。
RAM /SSD | MacBook Air 15インチ | MacBook Pro 14インチ |
---|---|---|
8GB/256GB | 198,800円 | – |
8GB/512GB | 226,800円 | – |
8GB/1TB | 254,800円 | – |
8GB/2TB | 310,800円 | – |
16GB/256GB | 226,800円 | – |
16GB/512GB | 254,800円 | 288,800円 |
16GB/1TB | 282,800円 | 316,800円 |
16GB/2TB | 338,800円 | 372,800円 |
16GB/4TB | – | 456,800円 |
16GB/8TB | – | 624,000円 |
24GB/256GB | 254,800円 | – |
24GB/512GB | 282,800円 | – |
24GB/1TB | 338,800円 | – |
24GB/2TB | 366,800円 | – |
32GB/512GB | – | 344,800円 |
32GB/1TB | – | 372,800円 |
32GB/2TB | – | 428,800円 |
32GB/4TB | – | 512,800円 |
32GB/18B | – | 680,000円 |
MacBook Air 15インチは198,800円〜、MacBook Pro 14インチは288,800円〜となりますがメモリ16GB、ストレージ512GBに揃えると価格差は34,000円と少なくなります。
どっちが買いか?
費用を抑えるなら → MacBook Air 15インチ
費用を抑えるならMacBook Air 15インチです。最小構成なら198,800円なのでMacBook Pro 14インチよりも9万円も安く買うことができます。

ただし、メモリが8GB、ストレージが256GBと少ないのでデザイン作業やマルチタスクで色々と作業をすると厳しくなってくるのであくまで軽作業でしか使わないことが前提となります。
それなりに使いたいなら+28,000円でメモリを16GBにするかストレージを512GBにするのがおすすめです。メモリ16GBにし外付けSSDを追加するのがいいかもしれません。
物理的に大画面が欲しい → MacBook Air 15インチ
物理的に画面サイズが大きいモデルが欲しいならMacBook Air 15インチを選ぶのがいいでしょう。

15.3インチと14.1インチは意外と大きな差があるのでウィンドウを並べて物理的見やすさはMacBook Air 15インチの方が上となります。文字が小さいのは嫌だってなるならいいかもしれません。
バッテリー持ちを重視 → MacBook Air 15インチ
バッテリー持ちを重視する場合も電力効率の良いM2チップを搭載しているMacBook Air 15インチがいいでしょう。
バッテリー容量はMacBook Pro 14インチの方が多いですが、M2 Proは処理性能が高いこともあって意外と電池持ちはよくありません。(よくないといっても軽作業なら10時間はバッテリー持ちます。)
外で作業することが多くて長い時間作業する必要があって充電環境を確保が難しいならMacBook Air 15インチの方がおすすめです。
持ち運び負担を軽減 → MacBook Air 15インチ
本体サイズはMacBook Air 15インチの方が大きいですが筐体が薄くて重量が軽いので持ち運びはしやすいはずです。

MacBook Air 15インチの方が軽いのでリュックに入れて長時間移動になると体への負担を減らすことができるはずです。車移動の方はあまり関係ないかもしれません。
処理性能を重視 → MacBook Pro 14インチ
処理性能を重視するならM2 Proを搭載してるMacBook Pro 14インチにしましょう。CPUのコア数、GPUのコア数が増えて格段に処理速度が向上して快適に作業ができます。
MacBook Air 15インチのM2チップも高性能でそれなりに作業はできます。ただ、メモリ16GB、ストレージ512GBにカスタマイズすると価格差が34,000円となり、それならMacBook Pro 14インチにした方がいいのでは?となります。
- MacBook Air 15インチ(M2 + 16GB + 512GB):254,800円
- MacBook Pro 14インチ(M2 Pro + 16GB + 512GB):288,800円
それでも薄くて持ち運び重視したいならMacBook Air 15インチを選ぶべきですが、動画編集をしたり、デザイン作業をすることが多いならMacBook Pro 14インチにした方が快適となるはずです。
高精細なディスプレイ → MacBook Pro 14インチ
MacBook Pro 14インチは物理的に画面サイズが小さいですがディスプレイの解像度が高いので写真などより高精細な表示が可能です。

とくにデザイン作業をする場合は解像感が高い方が細かい表現を確認できるメリットがあります。ただし、物理的にはMacBook Air 15インチの方が画面サイズが大きいので見やすいと感じるかもしれません。難しいところですね。
120Hzで滑らか操作 → MacBook Pro 14インチ
さらに、MacBook Pro 14インチはProMotionテクノロジーに対応し120Hzの滑らか操作ができるメリットもあります。
ちょっとしたカーソルの移動だけでも滑らかに残像なく操作できるので気分良く作業できます。
出来ることは同じでも滑らかに動くだけで気分が乗って効率が上がることもあるので意外と重要だったりします。少しでも作業体験を上げたいならMacBook Pro 14インチにしましょう。
映画を迫力の画面で → MacBook Pro 14インチ
映画コンテンツを迫力の映像、音質で楽しむならMacBook Pro 14インチの方がいいでしょう。ミニLEDバックライトを内蔵したLiquid Retina XDRディスプレイで色鮮やかな映像体験ができます。

さらに、原音に忠実な6スピーカーサウンドシステムで音質が良いので外部スピーカーなしでも満足できるくらいの音を楽しむことができます。
マルチモニター環境 → MacBook Pro 14インチ
マルチモニター環境を構築するならMacBook Pro 14インチがいいでしょう。

M2 Proで最大6K/60Hz 2台の外部ディスプレイ、4K/240Hz 1台の外部ディスプレイの出力、M2 Maxで最大6K/60Hz 3台の外部ディスプレイ、4K/240Hz 1台の外部ディスプレイの出力ができます。
MacBook Air 15インチは最大6K/60Hz 1台の外部ディスプレイのみとなります。
→ MacBook Pro 14インチを詳しく見る
→ MacBookの比較はこちら
こちらのページではAir15インチはThunderbolt4と記載されていますが、AppleのサイトにはThunderbolt3と記載されています。
Proは記載通り4です。