iPhone 11 Pro レビュー

iPhone 11 Proは現役で使える性能を持ったA13 Bionicに、広角、超広角、望遠のトリプルカメラに背面にテクスチャーマットガラスを採用した質感の高いハイエンドなiPhoneです。

画面サイズは5.8インチとiPhone 11 Proはちょうど使いやすい大きさで、本体横幅も71mmに抑えられ片手操作もしやすく使いやすい端末で正直なところiPhone 12 Proよりも扱いやすかったりもします。

この記事では、iPhone 11 Proのデザイン・スペック・使いやすさ・カメラの画質のレビューし、実際に使ってみてどうなのかメリット、デメリットも書いてるので検討している方は参考にどうぞ。

iPhone 11 Proのメリット
  • 5.8インチサイズは使いやすいサイズ感
  • 有機ELで明るく色鮮やかで視認性が良い
  • マットガラスボディで指紋が付きにくい
  • まだまだ現役の高性能なA13 Bionicを搭載
  • トリプルカメラで幅広い写真撮影ができる
  • IP68(水深4m 30分)耐水防塵で濡れても使える
  • FeliCaによる電子決済(おサイフケータイ)対応
  • ワイヤレス充電(Qi)に対応している
  • 中古のイオシスで52,800円〜で買える
iPhone 11 Proのデメリット
  • ステンレスフレームは傷付きやすい
  • 指紋認証が使えない
  • マスクしながらFace IDが使えない

iPhone 11 ProはiPhone 12 Proの発売で販売終了し現在は中古のイオシスAmazon iPhone 整備済製品で5〜6万円ほどで買うことができます。

なお、iPhone 11 Proの前のモデルはiPhone XS、後継モデルはiPhone 12 ProiPhone 13 Proとなっています。

iPhone 11 Proの特徴

iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro
iPhone 11 Proの特徴
  • 5.8インチ 有機EL(2,436 × 1,125)
  • リフレッシュレート:60Hz
  • SoC:A13 Bionic、メモリ:4GB
  • ストレージ:64GB、256GB、512GB
  • 生体認証:Face ID(顔認証)
  • カメラ:広角 + 超広角 + 望遠(光学2倍)
  • バッテリー容量:3,046mAh
  • 充電:Lightning、ワイヤレス充電(Qi)対応
  • 防水防塵:IP68(水深4m30分)
  • おサイフケータイ(Felica):対応
  • サイズ:144 × 71.46 × 8.1 mm、188 g
  • 端末価格:106,800円(税別・発売当時)
  • 現在価格:52,800円〜(中古)
  • 発売日:2019年9月20日

iPhone 11 Proは5.8インチのディスプレイを採用しiPhone 11よりもコンパクトなサイズに仕上がっています。

iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro

本体サイズが144 × 71.46 × 8.1 mmと横幅71mmとなんとか片手で使える大きさなので、iPhone 13、12よりも扱いやすいサイズ感になっています。

iPhone 11 Proのリアカメラは「デュアル → トリプル」になって超広角での撮視野の広い撮影が可能に。

さらに、バッテリー容量が2,658mAh → 3,190mAhに大幅に増えて電池持ちが4時間も向上しモバイルバッテリーがなくてもある程度使えるiPhoneになっています。

iPhone 11 Proは背面パネルに非光沢なテクスチャーマットガラスを採用しサラサラとした指紋が付着しにくい筐体へと進化しています。

iPhone 11 Pro トリプルカメラ
iPhone 11 Proのトリプルカメラ

すりガラスのような素材ですね。1年ほどケースを装着せずに使いましたが指紋が付かないし細かい傷も全く付かなかったことに驚きです。

ケースをできるだけ装着したくない派なのでまさに最高のiPhoneが舞い降りた…そんな感じです。

iPhone 11 ProはiPhone 12 Proの発売で販売終了し現在は中古のイオシスAmazon iPhone 整備済製品で5〜6万円ほどで買うことができます。

iPhone 11 Pro レビュー・評価

パッケージと付属品

今までのiPhoneのパッケージは白を基調としたものが多かった(iPhone 7のジェットブラックは黒色基調だった)ですが、iPhone 11 Pro/Pro Maxのパッケージは黒を基調としたものとなっています。

iPhone 11 Pro 開封
蓋を開けるとiPhone 11 Proが鎮座

蓋を開けたらiPhoneが収められているスタイルはiPhone 7以来でしょうか。久しぶりですよね。しかも、今回はカメラ推しなのか画面ではなく背面パネル側で収められています。

iPhone 11 Proの付属品は説明書一式、Appleのシール、SIMピン、EarPods with Lightning Connector、USB-C – Lightningケーブル、18W USB-C電源アダプタとなっています。

iPhone 11 Pro 付属品
iPhone 11 Pro 付属品

iPhone 11は、5W USB-A電源アダプタを同梱していますが、iPhone 11 ProはiPad Pro 11インチ、12.9インチにも付属しいている18Wの充電アダプタを同梱しています。

5Wと18Wの充電アダプタ
5Wと18Wの充電アダプタ

PD充電ができるUSB-C – Lightningケーブルも付属しているので、iPhone 11 Proを買えばすぐに約30分で最大50%充電ができるようになります。

USB-C - Lightningケーブル
USB-C – Lightningケーブル

iPhoneの急速充電は旧型のiPhone XS/XS Max/XRも対応してましたが、わざわざ充電器を購入する必要があったので急速充電ができる18Wの充電器とケーブルが付属しているのは嬉しいですよね。

筐体デザインは高級感のあるスタイルに

iPhone 11 Proの基本デザインはiPhone XS/Xを踏襲したお馴染みのベゼルレススタイルとなっています。

iPhone 11 Pro 正面デザイン
iPhone 11 Proの正面デザイン

正面から見るとこの端末がiPhone XなのかiPhone 11 Proなのか判別することができませんが、裏返すとリアカメラがトリプルカメラになっているので一発で判別可能。

iPhone 11 Pro 背面パネル
iPhone 11 Proの背面パネル

それにしても…奇抜なデザインですよね。

3つのカメラをなんでこのように配置したのか。縦に1列に並べても良かったんじゃないか…とも思いましたが、不思議なことに今では「カッコイイじゃん!」ってなっています。

iPhone 11 Proは「iPhone」のロゴが廃止されてAppleのロゴマークが中央に移動しています。

iPhone 11 ProとiPhone XS
iPhone 11 ProとiPhone XS/X

スクエア型のトリプルカメラが大きすぎてAppleのロゴマークに近すぎるので中央に移動させたのでしょうね。iPhoneのロゴがなくなったのは悲しいですが意外と悪くないデザインではないでしょうか。

iPhone 11 Proの本体カラーはミッドナイトグリーン、スペースグレイ、シルバー、ゴールドの4色から選ぶことができます。

iPhone 11 Pro カラーラインナップ(実機比較)
iPhone 11 Pro 実機による本体カラー

どれもなかなか活かした色してるんですよね。僕は無難なシルバーを購入しましたが、新色のミッドナイトグリーンも思ってたよりも落ち着いた配色で渋くてカッコイイですよね。

マットガラスになって指紋が付きにくい

iPhone 11 ProはiPhone XSと同じくステンレスフレーム + ガラス筐体ですが、ガラスの素材が「テクスチャードマットガラス」に変更となっており磨りガラスのような筐体デザインとなっています。

テクスチャードマットガラス
テクスチャードマットガラス

手触りが従来のモデルとは異なりサラサラとしていてアルミ素材のiPhone 7に近い感覚があり従来のガラス筐体のスマホにはない手触りです。

光沢タイプのガラスと違って指紋が付きにくいのが良いです。個人的にケースを付けずにiPhoneを使いたい人なので指紋が付きにくいテクスチャードマットガラスは最高です。

テクスチャードマットガラスはケースなしで使っても筐体に傷が付きにくくそのまま使っても問題ないくらいです。(もちろん、ぶつけたりすると傷は付くことがあります。)

このマットガラスは最新のiPhone 13 ProiPhone 13 Pro MaxiPhone 12 ProiPhone 12 Pro Maxにも採用されていて機種変更しても同じようにマットな手触りを楽しめますよ。

iPhone 11 ProとiPhone 11でカメラ部分の加工方法が異なっており、iPhone 11は従来と同じ光沢のあるガラスでリアカメラの部分は非光沢のマット調仕上げで、iPhone 11 Proとは逆の加工がされているのです。

iPhone 11 ProとiPhone 11の筐体素材の違い
加工方法の違い

どっちが良いかは別として面白いですよね。サイドフレームはステンレス素材を採用していて高級感のあるスタイルを実現しています。このあたりのデザインはiPhone Xから引き継がれたスタイルとなっています。

筐体右側にミュートボタン、音量ボタンがあります。

iPhone 11 Proの音量ボタン
ミュートボタンと音量ボタン

筐体右側にサイドボタンを搭載しています。

iPhone 11 Proのサイドボタン
サイドボタンとSIMカードスロット

サイドボタンは電源ボタンではなくスリープ解除したり、ウォレットアプリやSiriを起動するためのボタンとなっていて、電源を切る場合はサイドボタンと音量ボタン(下)を同時押しで可能です。

ホームボタンを搭載しているiPhone 8・iPhone 7からの乗り換えだと慌ててしまうかもしれないですね。

充電ポートはLightningを採用しています。

iPhone 11 Pro 充電ポート
Lightningポートを採用

Apple 20W USB-C充電アダプタを使うことで30分で最大50%の急速充電にも対応しています。実際に試してみたところお風呂に入っている30分の間に25% → 70%ほどに回復していました。

もし、Apple WatchやAirPodsなども使ってるなら2ポート同時充電ができるAnker 521 Chargerというアダプタが便利ですよ。

充電ケーブルはAnker PowerLine Ⅲ Flowが柔軟性のあるケーブルで絡まりにくいのでとても使いやすいです。

なお、ワイヤレス充電にも対応しているのでスタンド型のワイヤレス充電器を組み合わせることで充電しながら動画を見ることもできますよ。

ディスプレイの画質・サイズ感

iPhone 11 Proは5.8インチの有機ELディスプレイを搭載し、Super Retina XDRという次世代のパネルを採用していてスペックが向上しています。

iPhone 11 Proの画面スペック
  iPhone 11 Pro iPhone XS
画面サイズ 5.8インチ
ディスプレイ Super Retina XDR(有機EL) Super Retina HD(有機EL)
解像度 有機EL(2,436 x 1,125ピクセル)
コントラスト比 2,000,000:1 1,000,000:1
最大輝度 800〜1200ニト 625ニト
3D Touch 搭載

同じ有機ELディスプレイですが、ディスプレイドライバとディスプレイ間の連係を向上させて、効率が良いOLED素材を採用したことで、より明るく・省電力(15%省電力に)になったパネルとなっています。

実際の見た目の違いはどうなのか。iPhone 11 ProとiPhone Xの写真アプリで同じ画像を開いて比較してみました。(カメラで撮影して比較しています。)

花の画像(iPhone 11 Pro vs iPhone Xの画面比較)
iPhone 11 ProとiPhone XのOLEDを比較

正直…わからん。

チューリップの画像(iPhone 11 Pro vs iPhone Xの画面比較)
iPhone 11 ProとiPhone XのOLEDを比較

ちょっとだけiPhone 11 Proの方がコントラストが高いような気もしますが、ほぼ同じですよね。

なお、iPhone 11 ProはHDR動画に対応しています。

HDR動画はハイライトとシャドウの部分のコントラスト比が上がってメリハリのある映像となります。そんな中で、2019年10月中旬のアップデートiPhone 11 ProでもHDR再生ができるようになりました。

やはりHDRの映像は深みがあってキレイですね!とはいえ、Super Retina XDRとSuper Retina HDRの違いはちょっと分からないかな…。どちらも深みのある色鮮やかな表現ができるディスプレイになっているのかなと思います。

有機ELは太陽下でも画面が見やすい

スタンダードモデルのiPhone 11は液晶ディスプレイですが、プロモデルのiPhone 11 Proは有機ELディスプレイを採用しています。

有機ELのiPhone 11 Proの方が直射日光下での画面は明るい

有機ELディスプレイはコントラスト比・輝度が高いパネルで太陽下で使うと液晶のiPhone 11だと少し暗く見えるのが、有機ELのiPhone 11 Proは画面が明るくて視認性がとてもいいです。

屋内で使うなら違いはないですが外で使うことが多いならiPhone 11 Proを選ぶメリットは大きいです。とくに撮影をするときは液晶だと少し見にくさを感じますが有機ELは視認性が良くて撮影がとてもしやすいです。

5.8インチで片手操作しやすい大きさ

iPhone 11 Proのディスプレイは5.8インチサイズで意外とコンパクトな大きさに収まっています。本体サイズは(144 x 71.4 x 8.1mm)で丸みのあるスタイルなので操作性はいいです。

iPhone 11 Pro サイズ感
片手で使えるサイズ感

筐体重量も188gと軽めなので扱いやすいです。

iPhone 11 Proの文字入力
片手で文字入力もできる

iPhone 11 Proなら片手で文字入力も可能です。(手が小さい方は難しいかもですが…。)丸みのあるスタイルので手に馴染む感じでコンパクトに使うには適しています。

カメラのスペックと画質

iPhone 11 Pro/Pro Maxは超広角・広角・望遠のトリプルカメラを搭載しています。

iPhone 11 Proのトリプルカメラ
トリプルカメラを搭載
iPhone 11 Pro カメラのスペック
モデル iPhone 11 Pro iPhone XS
広角 1200万画素(1/2.5型)・ƒ/1.8 1200万画素(1/2.5型)・ƒ/1.8
望遠 1200万画素(1/3.6型)・ƒ/2.0・光学2倍 1200万画素(1/3.6型)・ƒ/2.0・光学2倍
超広角 1200万画素(1/3.8型)・ƒ/2.4
イン 1200万画素(1/3.5型)・ƒ/2.2 1200万画素(1/4.6型)・ƒ/2.2
手ぶれ補正 デュアル光学式手ぶれ補正(広角・望遠)
ズーム 2倍の光学ズーム(イン・アウト)
最大10倍のデジタルズーム
2倍の光学ズーム(イン)
最大10倍のデジタルズーム
フラッシュ より明るいTrue Toneフラッシュ True Toneフラッシュ
高画質技術 次世代のスマートHDR、ナイトモード、DeepFusion、ポートレートモード スマートHDR、ポートレートモード
動画 4k60pの動画撮影に対応

iPhone 11 Pro/Pro Maxは広角カメラが新しい1200万画素のイメージセンサーとなり「100% Focus Pixels」つまり全域でAFでピントを合わすことが可能となってオートフォーカスの精度が向上しています。

また、広角カメラはDeep Fusionによってより高精細な写真に仕上げることができるようになっています。

望遠カメラのレンズもF/2.4 → F2.0と明るくなり暗所撮影に強くなっています。さらに、iPhone 11 Proはナイトモードを搭載し暗いところでも明るく撮影が可能となりました。

広角カメラの画質が向上した

iPhone 11 Proのカメラでどんな写真が撮影できるかレビューしていきます。

広角カメラは1200万画素のセンサーですがDeep Fusionの効果もあってかかなり高精細な写真に仕上がっています。

iPhone 11 ProとXSで画質を比較してみました。

ぱっと見はあまり違いがないように見えますが、iPhone 11 Proの方が明るく高精細な画質になってるのがわかります。

部分拡大をしてみるとiPhone 11 Proの方がクッキリと高精細な写真に仕上がっています。

広角カメラのセンサーサイズは1/2.5型と小さめですが被写体に寄ることで背景をぼかして撮影も可能です。

iPhone XSとセンサーサイズは同じなのでボケ量は同じです。

色合いがiPhone 11 Proの方が色鮮やかでキレイですね。

XSもそれなりの写真を撮影可能ですが、次世代のスマートHDRがより効果的に出ている感じでしょうか。

iPhone 11 Proは夜間もキレイに撮影ができます。

次世代のスマートHDRによって電飾看板などのライトの白トビと黒つぶれを抑えながらキレイな写真に仕上げることができます。

色合いや明るさはどちらもいい感じですが部分拡大してみると、Deep Fusionが使えるiPhone 11 Proの方が解像感が高くノイズの少ない写真に仕上がっています。

カツ丼を撮影し比べてみました。

どちらも美味しそうに撮影できますがiPhone 11 Proの方が解像感が高くて色鮮やかな写真になっているようです。

スペック上は全く同じ1200万画素・F/1.8の広角カメラですがセンサーが新しくなってソフトウェアの処理が向上したことで解像間、色も含めてiPhone 11 Proの方がキレイな写真に仕上げることができるようになりました。

望遠カメラの画質も向上している

iPhone 11 Proの望遠カメラは光学2倍とXSと同じ画角ですが、レンズの明るさがF/2.4 → F/2.0に明るくなって画質が向上しています。

iPhone 11 ProとXSの望遠カメラで比較してみました。

ぱっと見は同じですがデジタルズームをしていくと画質に差が出てきます。

iPhone 11 Proの方がより高精細で色鮮やかな画質に仕上がっています。

花びらの模様も繊細に表現できています。ただ、雰囲気としてはiPhone XSの方が自然でいいかもしれません。デジタル処理の不自然さが少ないですね。

望遠カメラは夜間でもちゃんと撮影できます。

望遠カメラでもスマートHDRがしっかり機能しているのでどちらも白トビのない写真になっています。とても自然でいいですよね。

デジタルズームしていくと画質に差が出てきてiPhone XSはノイズがあるのに対して、iPhone 11 Proはノイズの少ないキレイな写真に仕上がります。

レンズの明るさがF/2.4 → F/2.0になったことで夜間撮影に強くなったのは間違いないようですね。

iPhone 11 Proは提灯の模様をしっかり表現できています。

正直なところiPhone XSのカメラも十分使えるレベルではありますが、iPhone 11 Proはさらに画質が向上しあらゆるシーンで使えるカメラになったと言えるでしょう。

超広角カメラで視野の広い写真を

iPhone 11 Proの目玉は超広角カメラとなっています。

超広角カメラは従来のiPhoneよりもより広い視野の写真を撮影できるカメラで2019年のスマホのトレンドとなっているカメラで、同じ場所から撮影しても一歩引いて撮ったかのような面白い写真を撮ることができます。

画像はクリックで拡大できます。(そんなにデータ大きくないけどモバイルデータ時は注意して。)

広角と超広角カメラの画角の違い
広角と超広角カメラの視野の違い

アーケード街とか狭いところでも広く撮影することができます。

iPhone 11 Proの広角カメラ(近江町市場)
狭いところでも広く撮影できる

ただ、画質が広角カメラよりも劣ってしまうのがちょっと残念。こちらは同じ場所から広角カメラで撮影した画像です。

ただし画質は広角カメラの方が上

広角カメラはさすが新型センサーとF1.8のレンズの組み合わせだけあって画質がキレイです。

iPhone 11 Proの超広角カメラはなんかぼやけた感じの写真に仕上がることが多いような気がする。もうちょっといいカメラを搭載して欲しかったけど、まあ仕方ないのかなぁ。

とはいえ、超広角カメラでしか撮影できない写真というものがあるので画質がちょっと落ちたとしてもバンバン使っていくことになるのかなぁと思います。

超広角カメラならではの写真が撮れる

iPhone 11 Proの超広角カメラは歪みはほとんどありません。おそらくソフトウェアで上手く補正しているのでしょう。

暗いところで超広角カメラで撮影可能

超広角カメラはナイトモードには対応していませんが、手持ちでも問題なく撮影できます。

これくらいの画質があれば十分使えますよね。ノイズも少なめですし自然な雰囲気の撮影ができます。

なお、超広角カメラはスタンダードモデルのiPhone 11にも搭載しているので望遠カメラが必要ないならiPhone 11 ProではなくiPhone 11がおすすめです。

外枠を自動撮影し自動傾き補正に対応

なお、iPhone 11 Proのトリプルカメラは同時にリアルタイムで表示していて撮影時も同時撮影することによって、あとから編集で画角を超広角側に広げたり傾き補正をすることが可能になっています。

例えば、めちゃくちゃ傾いた状態で写真を撮影したとします。

傾いた写真

しかし、iPhone 11 Proなら「編集」から「トリミング」のアイコンをタップするだけで超広角カメラで撮影していた外側の画像を自動的にくっ付けて自動的に傾きを補正してくれます。

傾きを自動補正してくれる

これは凄いですよ。とっても便利。傾きの自動補正機能を使うには「設定」→「カメラ」→「写真のフレームの外側を含めて撮影」をONにしておく必要がありますが、この機能は絶対に有効にしておくべきでしょう。

ちなみに、この機能を活用することで広角カメラで撮影した写真を後から簡単に視野を広げることもできます。

ポートレートモードは広角〜望遠で使用可能に

iPhone 11 Proは超広角カメラを搭載したことで、今まで望遠側でしか背景をぼかすことができなかったところ、広角側のカメラでも背景をぼかすことが可能になっています。

iPhone 11 Proは広角ポートレートモードに対応

なので、今までよりも広い視野で背景をぼかせるようになりました。

広角画角にも対応したポートレートモード

今までの望遠側のポートレートモードも少しだけ撮影距離が短くなっています。

なので、テーブルフォトで離れないといけなかったシーンでもiPhone 11 Proなら少しだけ寄って撮影することもできます。(もうちょっと寄れるようになってたら嬉しかったけど。)

  • iPhone XR:約0.2m ~ 約1m
  • iPhone XS/XS Max:約0.7m ~ 約2.5m
  • iPhone 11 :約0.25m ~ 約2.5m
  • iPhone 11 Pro/Pro Max:約0.25m ~ 約2.5m

なお、ボケの精度は従来の機種と変わりはありません。同じところでボケたりボケなかったりするので、iPhone 11 Proに機種変更したからといってボケ味が良くなることはないみたい。

ナイトモードで暗所でも明るく撮影可能に

iPhone 11 Pro/Pro Maxは「ナイトモード」が搭載されました。長時間露光するいわゆる夜景モードですね。

ナイトモードは暗いところでiPhoneが必要だと感じた時に発動することができます。左上に黄色に秒数が表示されていますが、これが出た時に自動的にナイトモードでの撮影が可能となっています。

ナイトモードのないiPhone XS Maxで撮影した場合はこんな感じの写真になります。

iPhone XS Maxの暗所撮影の画質
iPhone XS Maxの暗所撮影の画質

まあ、これでも全然良いと思うのですが、iPhone 11 Proのナイトモードで撮影するとこうなります。

iPhone 11 Proの暗所撮影の画質
iPhone 11 Proの暗所撮影の画質

めちゃくちゃ明るい写真になりました。実際はナイトモードで撮影していない写真に方が近いですがiPhone 11 Proなら簡単に手持ちでHDR合成のような写真を作り出すことができるのです。

夜間の公園をナイトモードを使って撮影をしてみました。

ナイトモードで夜間も明るく
ナイトモードで撮影すると明るくなる

実際は右の写真くらいの明るさですが、ナイトモードで撮影すれば公園全体に証明があるかのような写真に仕上げることができます。リアルな明るさではないですが、このように明るい写真に仕上げることができる選択肢ができるのは撮影する側としては喜ばしいところではあります。

iPhone 11 Proの性能と動作速度

SoCはA13 Bionicを搭載

iPhone 11 Proは新世代のA13 Bionicプロセッサに4GBの容量のメインメモリを搭載しています。

iPhone 11 ProのSoC
モデル iPhone 11 Pro iPhone XS
SoC A13 Bionic A12 Bionic
CPU 2 + 4 = 6コア(20%高速・40%省電力) 2 + 4 = 6コア
GPU 4コア 4コア
Neural Engine 8コア(最大6兆回) 8コア(最大5兆回)
メモリ 4GB 4GB
プロセスルール 7nm+ 7nm
トランジスタ数 85億個 69億個

Geekbench 5でA13 BionicとA12 Bionicのスコアを計測してみました。

A13 Bionic vs A12 Bionic 性能差(GeekBench 5)
A13 Bionic vs A12 Bionic 性能差
Geekbench 5
  iPhone 11 Pro iPhone XS
プロセッサ A13 Bionic A12 Bionic
シングルコア 1326 1105
マルチコア 2896 2212
GPU 6495 4616

CPUの性能はAppleが公式で謳っている20%よりも速い30%のスコアとなっています。GPUも40%ほどの性能アップがあるのでA12 Bionic → A13 Bionicの性能アップは中々のものではないでしょうか。

Antutuのスコアを計測してみました。

A13 Bionic vs A12 Bionic 性能差(Antutu)
iPhone 11 ProとiPhone XS Maxの性能差
Antutuの性能
  iPhone 11 Pro iPhone XS
プロセッサ A13 Bionic A12 Bionic
CPU 139954 125789
GPU 209006 142822
UX 72919 66537
MEM 9191 8100
トータル 431070 343248

トータルで30%ほど処理性能が向上していて、とくにGPUの性能が大きくスペックアップしているようです。

また、SSDの性能も2500 → 3218と高速化しており、A13 Bionicになったことで全体的に性能が向上しているのは間違いないでしょう。

実際の動作速度はとても快適

iPhone 11 ProとiPhone XS Maxで実際の動作速度をGoogle Chrome、Twitter、Googleアース、App Storeなどで比較してみました。

ここまでくると誤差範囲で普段使いのブラウザ、SNS、写真アプリで動作速度に違いが出てくることはありません。

ただ、iOSがアップデートされるたびにOSは少しずつ重くなってきますし世代の新しいSoCを搭載しているiPhone 11 Proの方が快適に動作するのは間違いないでしょう。

この差は今後のアップデートでさらに出てくることになります。ちなみに、A13 BionicはiPhone 11iPhone SE(第2世代)も採用しています。

LTEの通信速度が高速化している

iPhone 11 Proは4×4 MIMOとLAA対応ギガビット級LTEに対応していて、iPhone 11やiPhone XSよりもLTEの通信速度が速くなっています。

iPhone 11 ProのLTE通信性能
 モデルiPhone 11 ProiPhone 11iPhone XS
LTE4×4 MIMOとLAA対応ギガビット級LTE2×2 MIMOとLAA対応ギガビット級LTE4×4 MIMOとLAA対応ギガビット級LTE
ドコモ(受信速度)1388Mbps844Mbps844Mbps
au(受信速度)1000Mbps968Mbps818.5Mbps
ソフトバンク(受信速度)838Mbps500Mbps676Mbps

実際にドコモのSIMカードを使って通信速度を比較してみました。

iPhone 11 Pro、11、XS MaxのLTE通信速度

なぜかiPhone XS MaxよりもiPhone 11の方が通信速度が速くなってしまいましたが、iPhone 11 Proは対応LTEバンドも多いのでより速く通信ができるのは間違いなさそうです。

ほんの僅かでも月々同じ通信料金を支払って少しでも速度が速くなるのは嬉しい。

顔認証・Face IDの認証速度

iPhone 11 Pro/Pro MaxのFace IDは30%高速化されたAppleの公式ページに記載されていますが、iOS 13をインストールしたiPhone XのFace IDとほぼ同じ速度でした。

アップデートしていないiOS 12のiPhone XS MaxよりもiPhone 11 Proの方が顔認証速度が速かったので、ハードウェアの違いはなくiOS 12 → iOS 13になったことで速度が向上した…ということでしょう。

Dolby Atoms対応で音質が向上

iPhone 11 Pro/Pro MaxはDolby Atmosによる空間オーディオ再生に対応しています。

これね、なかなか凄いですよ。Dolby Atmosに対応していない音源でもiPhone 11 Proの内蔵スピーカーで立体感のあるサウンドを再生してくれます。

もちろん、内蔵スピーカーなので過度な期待してはいけませんが、iPhone XSよりもDolby Atmosに対応したiPhone 11 Proのスピーカーの方が音の広がりはあります。

Dolby Atmosに対応した音源を再生するとその違いは明らかです。

この動画の音声を手持ちのiPhoneで聞いてほしい。内蔵スピーカーでも音が立体的に。Dolby Atmosの音源は対応端末でなくてもある程度立体的な音が聞こえるようになっているので、旧型のiPhoneでも普通に立体的に聞こえています。

iPhone 11 ProはDolby Atmosに対応したことで通常の音源も立体的なサウンドにしてくれるので、真面目にiPhoneだけで映画コンテンツを見るならいいような気がしますね。

バッテリー持ちがかなり改善している

iPhone 11 Proは内部設計の見直し、筐体サイズを少しだけ大きくすることで3,046mAhmの大容量バッテリーを内蔵しています。

  • iPhone XS:2,658mAh
  • iPhone 11 Pro:3,046mAh

さらに、15%ほど省電力になった有機ELディスプレイと40%ほど省電力になったA13 Bionicの恩恵によりバッテリー駆動時間がiPhone XSよりもiPhone 11は4時間も長くなりより長くiPhoneを使うことが可能となっています。

iPhone 11 Proのバッテリー状況
iPhone 11 Proのバッテリー状況

実際に使ってみて、確かにバッテリーの減りはiPhone XSよりも少なくなっていて長く使えている印象があります。iPhone XRと同じくらいバッテリーが持っている感じでしょうか。

フル充電状態から1日使って(Twitter、YouTube、ブラウザを見たり、MacBook Pro 13インチにテザリングしたり)40%ほどのバッテリー残量がある感じです。

もし、バッテリー持ちがiPhone SE(第2世代)からiPhone 11 Proに乗り換えたとしたらバッテリー持ちの良さに驚いてしまうかもしれませんね。それくらいiPhone 11 Proのバッテリー駆動時間は伸びているのかなぁと感じます。

iPhone 11 Proのスペック

iPhone 11 Pro・iPhone XS スペック比較
モデル iPhone 11 Pro iPhone XS
画面サイズ 5.8インチ
ディスプレイ Super Retina XDR(有機EL)
2,000,000:1 コントラスト比、800ニト
Super Retina HD(有機EL)
1,000,000:1 コントラスト比、625ニト
解像度 2,436 × 1,125ピクセル
3D Touch 搭載
SoC A13 Bionic A12 Bionic
メインメモリ 4GB 4GB
ストレージ 64/256/512GB
カメラ トリプルカメラ(広角・超広角・望遠) デュアルカメラ(広角・望遠)
生体認証 顔認証・Face ID
耐水防塵 IP68(水深4mまで30分耐えられる) IP68(水深2mまで30分耐えられる)
充電 Lightning、Qi対応
バッテリー 18時間(最大4時間のびた) 14時間
フレームの素材 ステンレス + テクスチャードマットガラス ステンレス + ガラス
本体カラー ミッドナイトグリーン、スペースグレイ、シルバー、ゴールド スペースグレイ、シルバー、ゴールド
本体サイズ・重量 144 × 71.4 × 8.1、188g 143.6 × 70.9 × 7.7、177g
価格(中古) 52,800円〜 24,800円〜

iPhone 11 Pro レビュー・評価:まとめ

iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro

iPhone 11 Proのメリット

iPhone 11 Proは伝統的なホームボタンを廃止しベゼルレスディスプレイを採用した3世代目で2022年現在もハイエンドスマホとしてしっかり使える性能を持ったiPhoneとなっています。

iPhone 11 Proのメリット
  • 5.8インチサイズは使いやすいサイズ感
  • 有機ELで明るく色鮮やかで視認性が良い
  • マットガラスボディで指紋が付きにくい
  • まだまだ現役の高性能なA13 Bionicを搭載
  • トリプルカメラで幅広い写真撮影ができる
  • IP68(水深4m 30分)耐水防塵で濡れても使える
  • FeliCaによる電子決済(おサイフケータイ)対応
  • ワイヤレス充電(Qi)に対応している
  • 中古のイオシスで57,800円〜で買える

5.8インチサイズは2022年現在のiPhone 13 ProiPhone 12 Proにはない大きさで、筐体横幅 71.4mmと片手操作をギリギリできる使いやすいサイズのiPhoneとなっています。

小さくなさすぎず、大きくなさすぎないちょうどいい大きさで操作できるのはiPhone 11 Proならではのメリットとなります。

コンパクトなのにトリプルカメラを搭載しキレイな写真を気軽に撮影もできますし、IP68の防水防塵、Felicaによる電子決済、ワイヤレス充電もできる全部入りとなっています。

iPhone 11 Proのデメリット

iPhone 11 Proは背面パネルはマットガラスで傷が付きにくいですが、サイドフレームはステンレスを採用していることもあって指紋や傷が付きやすいです。

iPhone 11 Proのデメリット
  • ステンレスフレームは傷付きやすい
  • 指紋認証が使えない
  • マスクしながらFace IDが使えない

iPhone 11 ProはFace IDの顔認証による認証システムを採用し指紋認証には対応していません。

Face IDはiOS 15.4以降であればFace IDが使えるようになりましたがiPhone 12以降のモデルに限定しており、iPhone 11 Proはマスクしてると顔認証できないデメリットがあります。

Apple Watchを使うことで連携させて画面ロック解除はできるので、Apple Watchを使うことを前提としたiPhoneと見ていいでしょう。

iPhone 11 Proがおすすめな人は

iPhone 11 Pro
iPhone 11 Pro

iPhone 11 ProはSoCなどの基本スペックが向上しただけでなくカメラもトリプルカメラになって出来ることが大幅に増えました。

iPhone XiPhone XSからの乗り換えはもちろんですが、ホームボタンのあるiPhone 8iPhone7などの旧型機種からの乗り換えもおすすめです。

iPhone 8、7などの4.7インチモデルから新しい機種に乗り換えるならiPhone SE3・iPhone 13 mini・12 miniがおすすめですが、意外とiPhone 11 Proもアリです。

5.8インチのiPhone 11 Proは片手でギリギリ使えるサイズなので4.7インチのiPhoneからの乗り換えも違和感少なく使うことができるので、ハイエンドで小型なiPhoneが欲しい方におすすめです。

iPhone 11 Proを買う方法

2019年9月に発売したiPhone 11 Proはまだまだ使えるモデルですが、2020年9月にiPhone 12 Proが発売となったことで販売終了しています。

新品のiPhone 11 Proを買うことはできないですが中古のイオシスなので4万円!で手に入れることも可能です

どうしてもApple Storeで新品のiPhoneが欲しいならiPhone 13、12を選びましょう。ペイディあと払いプランApple専用AppleローンでiPhoneを分割で購入できます。

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