
動画編集をしたりお絵描きをしたりととにかく快適に使うことができるiPadといえばiPad Pro 11インチ(第2世代)です。
iPad Pro 11インチはA12Z Bionicに6GBのメインメモリを搭載し、超広角 + 広角 + LiDARスキャナを搭載するなど堅実にスペックアップしています。
ここでは、iPad Pro 11インチ(第2世代)のデザイン・スペック・カメラ・LiDARスキャナのレビューをしています。旧型のiPad Pro 11インチ(第1世代)との違いも比較しているので参考にしてください。
この記事の目次
iPad Pro 11インチ(第2世代)特徴・スペックの比較
iPad Pro 11インチ(第2世代)は基本的には2018年に発売されたiPad Pro 11インチ(第1世代)のマイナーアップモデルとなっています。

11インチサイズのiPad Proはタブレットとしても使いやすい大きさなので、Smart Cover Folioとの組み合わせでも使いたいところ。

iPad Pro 11インチ(第2世代)と(第1世代)のスペックを比較しました。
iPad Pro(2020) | iPad Pro(2018) | |
画面サイズ・解像度 | 11インチ(2,388 × 1,668ピクセル)Liquid Retinaディスプレイ | |
ディスプレイの仕様 | ProMotionテクノロジー、広色域ディスプレイ(P3)、True Toneディスプレイ、耐指紋性撥油コーティング、フルラミネーションディスプレイ、反射防止コーティング | |
CPU | A12Z Bionic | A12X Bionic |
RAM | 6GB | 4GB(1TBは6GB) |
リアカメラ | 広角:1200万画素・f/1.8 超広角:1000万画素・f2.4 LiDARスキャナ |
広角:1200万画素・f/1.8 |
インカメラ | TrueDepthカメラ(700万画素) | |
生体認証 | 顔認証・Face ID | |
Wi-Fi | Wi-Fi 6(ax)最大1.2Gbps | Wi-Fi 5(ac)最大866Mbps |
LTE | ギガビット級LTE(30バンド) | ギガビット級LTE(29バンド) |
Bluetooth | 5.0 | |
スピーカー | 4スピーカーオーディオ | |
外部ポート | USB-C | |
バッテリー容量 | 28.65Wh | 29.37Wh |
本体サイズ | 178.5 × 247.6 × 5.9mm | |
重量 | Wi-Fi:471g セルラー:473g |
Wi-Fi:468g セルラー:468g |
iPad Pro 11インチ(第2世代)はSoCがA12X Bionic → A12Z Bionicになってメインメモリが4GB → 6GBに増えて基本性能が向上しています。
性能に差はほぼないですが、メインメモリの容量が4GB → 6GBに増えたことで負荷のかかる作業を快適に処理できます。ただ、実際に使ってみて体感速度に違いはないので第1世代を持ってるなら乗り換える必要性は低いでしょう。
とはいえ、メインメモリの容量が増えたことで動画編集やマルチタスクでの作業で安定感が出ると思います。LumaFusionで動画編集してるとアプリが落ちることがたまにありますが、安定して使うことができるかもしれません。
メインメモリは多ければ多いほどクリエイティブな作業をする人にとっては助かりますし、Proを名乗るなら最低限の量は必要でしょう。
iPad Pro 11インチ(第2世代)の最大の特徴はリアカメラの刷新です。

1200万画素の広角カメラに1000万画素の超広角カメラのデュアルカメラを搭載しています。さらに被写体との距離を計測できるLiDARスキャナと呼ばれるセンサーを搭載してARとの相性が高いモデルとなりました。
そのほかに、Wi-Fi 6に対応し4G LTEの対応バンドが29 → 30に増えるなど少しだけスペックアップしています。
iPad Pro 11インチ(第2世代)レビュー
パッケージと付属品
iPad Pro 11インチ(第2世代)は白ベースに筐体の画像が印刷されたパッケージとなっています。

同梱物は説明書、Appleのロゴステッカー、USB-C to Cケーブル、USB-C PD対応の18W充電器となっています。

充電アダプタはプラグが折むことができないタイプとなっています。

USB-C 18W充電器を使うことでiPad Proを急速充電することができるようになっています。このあたりの仕様は2018年モデルのiPad Pro 11インチ(第1世代)と同じですね。
筐体サイズ・デザインは同じ
iPad Pro 11インチ(第2世代)の筐体デザインはiPad Pro 11インチ(第1世代)と同じとなっていて正面から見ると区別は全くつきません。

iPad Pro 11インチ(第2世代)と(第1世代)の筐体の違いを比較しました。
本体右サイドに音量ボタンを搭載していますが、基本的なデザインは全く同じとなっていて違いはありませんね。同じラインにApple Pencilを充電するための充電パッドがあります。

セルラーモデルはその下にSIMカードスロットを搭載しています。

付属のピンを使うことでSIMカードスロットを開けることができ、nanoSIMを入れることができるようになっています。

iPad Pro 11インチはeSIM・Apple SIMにも対応しているので、SIMカードがなくてもデータ通信契約ができます。例えば、IIJmioはeSIMを使うことでデータプランをいつでも簡単に契約が可能。
ただし、少し割高なのでずっと使うのなら普通に物理カードの格安SIMを契約した方がいいのかなーと感じます。
リアカメラが大きくなった
iPad Pro 11インチ(第2世代)は1200万画素の広角カメラだけでなく1000万画素の超広角カメラとLiDARスキャナを搭載したためリアカメラが大きくなっています。

カメラの部分が大きくなったのでケースを装着しない状態でテーブルの上に置くとiPad Proが斜めに浮いてしまいます。

カメラが大きくなったわりにそんなに変わらないです。ガタツキはありますが、ガタツキ具合は同じレベルです。
出っ張りカメラは、Smart Keyboard Folioなど組み合わせるならいい感じにカメラを収めることができます。価格は高いですが、さすが純正だけあって収まりがとても良い感じ。
Smart Keyboard Folioとの組み合わせ
iPad Pro 11インチ(第2世代)はリアカメラがデュアルカメラ + LiDARスキャナを搭載したことで主張のあるカメラデザインとなり、2018年モデルのSmart Keyboard Folioとの互換性はなりました。

第2世代のSmart Keyboard Folioはグレーの色が濃くなっていて少しマット調な雰囲気に変わっています。

Smart Keyboard FolioはiPad Proの背面部分の磁石でくっついているので、カバーとしても、キーボードとしてもスマートに使えるようになっています。
画面角度は2段階で調整できるので作業しやすい態勢で使うことができますね。
キーボード部分の色も濃くなりました。今回はJIS配列ではなくUS配列を選んだのでとてもシンプルになりました。

iPad OS 13.4からキーマッピング(修飾キーの割り当て)ができるようになったので、⌘キーに地球儀(言語切り替え)を割り当ててMacと同じような「英かな」での変換ができますよ。
11インチのSmart Keyboard Folioはキーピッチが少し狭いのでMacBook Proに採用されているフルサイズキーボードに慣れていると少し狭いなぁ…と感じますね。

キーの数は同じなので作業は問題ないですが、この大きさのキーボードは少し慣れは必要となります。
iPad Pro 11インチ(第2世代)はカメラが大きくなりSmart Keyboard Folioもそれに合わせたデザインとなっています。カメラ部分がブラックなので意外と馴染んでいます。悪くない。

そして、なんと。Appleのロゴマークが追加されています。

しかも、Appleのロゴが横向きに刻印されているのでキーボードスタイルにしたときに林檎マークが正面に向いている!カッコイイ!!素晴らしいです!!
意外とカメラとカバーの色が馴染んでいるのでまとまりのあるキーボードカバーに進化したといっていいのではないでしょうか。
それにしても、カメラ部分の形状が変わったことでまた買い替えですよ。新型モデルが出るたびにSmart Keyboard Folioを買い換えないといけない…。(一応、旧型のカバーを装着はできますがカメラ部分は浮いてしまいます。)

なお、2020年モデルのSmart Keyboard FolioをiPad Pro 11インチ(第1世代)に使うことはできるのでiPad Pro 11インチ(第1世代)を整備済み製品で購入した場合も大丈夫ですね。

カメラの部分に隙間が出てしまいますが、そんな違和感はないのかな?
Magic Keyboardとの組み合わせ
iPad Pro 11インチはiPad専用のMagic Keyboardを使ってキーボードによる作業ができます。

Magic Keyboardはシザー構造のキーボードを搭載していてヒンジ機構を採用することでiPad Proの画面を浮かせることができ、画面を上に持ち上げることで視線を上げることができる画期的なキーボードとなっています。

高さだけでなく画面の角度も柔軟に調整することができます。また、キーボードがMacBookにも採用されているキーになりタイピング性能が向上していて高速タイピングしても十分耐えることができるキーボードとなりました。
11インチのサイズだと小さいかな…と危惧してましたが、コンパクトにタイピングできるので慣れるととても使いやすいキーボードとなっていますよ。テキストベースの作業をするならMagic Keyboardを選ぶのがいいでしょう。
Apple Pencil(第2世代)に対応
iPad Pro 11インチ(第2世代)はApple Pencil(第2世代)に対応しています。

リフレッシュレート120Hzで駆動するProMotionディスプレイによって滑らかな描き心地を実現しているので、ノートを取ったり、イラストを書くことが多いならiPad Air(第4世代)やiPad(第8世代)選ぶよりおすすめです。
Apple Pencil(第2世代)はiPad Proの側面にある充電パッドに乗せることでペアリング、充電ができるようになっています。
このまま持ち歩くことができるので、Apple Pencilが行方不明になってしまう心配がないのは今見ても最高な構造だなぁ…って思います。
CPU・GPUの性能を比較
iPad Pro 11インチ(第2世代)はA12Z Bionicプロセッサに6GBのメインメモリを搭載しています。

ベースとなるのはiPad AirやiPad mini 5にも採用されているA12 Bionicプロセッサで、グラフィック性能を向上させたA12X Bionicの改良型のチップとなっています。
Geekbench 5でCPUの性能を計測してみました。

iPad Pro 11インチ(第2世代) | iPad Pro 11インチ(第1世代) | iPad Pro 10.5インチ | |
CPU | A12Z Bionic | A12X Bionic | A10X Fusion |
RAM | 6GB | 4GB | 4GB |
シングルコアCPU | 1120 | 1119 | 838 |
マルチコアCPU | 4647 | 4698 | 2210 |
Metal GPU | 9896 | 9320 | 6478 |
iPad Pro 10.5インチのA10X Fusionからの比較だと性能がかなり向上していますが、iPad Pro 11インチ(第1世代)のA12X Bionicからの比較だとほとんど同じとなっています。
GPUが7コア → 8コアになって少しだけグラフィック性能が上がっていますが、ほぼ同じと見て良さそうですね。
Antutuによるスコアです。

iPad Pro 11インチ(第2世代) | iPad Pro 11インチ(第1世代) | iPad Pro 10.5 | |
CPU | A12Z Bionic | A12X Bionic | A10X Fusion |
RAM/SSD | 6GB/128GB | 4GB/64GB | 4GB/64GB |
トータル | 760162 | 720769 | 334848 |
CPU | 188140 | 187339 | 118574 |
GPU | 415290 | 389983 | 119511 |
MEM | 79339 | 66210 | 44055 |
UX | 77593 | 77237 | 52708 |
AntutuのスコアでもCPUの性能はほぼ同じ、GPUの性能が少しだけ高くなってるのが分かります。
iPad Pro 11インチ(第2世代)はストレージ容量が128GB〜となりデータ転送速度が向上しています。また、メインメモリも6GBに増えているのでMEMのスコアが向上しているようですね。
動画編集など負荷のかかる作業をすることが多いならA12Z Bionicプロセッサと6GBのメインメモリを搭載したiPad Pro 11インチ(第2世代)の真価を発揮することができそう。
処理速度は向上しているのか?
少しだけスペックアップしたに留まったiPad Pro 11インチ(第2世代)ですが、写真の書き出し速度、動画の書き出し速度をiPad Pro 11インチ(第1世代)と比較してみました。
iPad Pro 11インチ(第2世代) | iPad Pro 11インチ(第1世代) | |
CPU | A12Z Bionic | A12X Bionic |
RAM/SSD | 6GB/128GB | 4GB/64GB |
Lightroom 写真63枚書き出し(1200pxに縮小) |
23.5秒 |
25.1秒 |
LumaFusion フルHD動画書き出し(5分) |
2分53秒 | 2分54秒 |
iPad Pro 11インチ(第2世代)はメインメモリが4GB → 6GBになってるので書き出し速度が高速化されているのかな…と期待してましたが、同じでした。ほとんど変わりません。
iOSシステムってCPUによってアプリの性能が大きく変わらないような気がするのですが、言い換えるなら古いモデルでも普通に使うことができるってこと。
新しいiPadを買った者にしたらもうちょっと恩恵があってもいいんじゃないか…と思ってしまいますが、A12Z Bionicの性能は元々がモンスター級のプロセッサなので問題は全くありません。
ベゼルレスディスプレイを搭載
iPad Pro 11インチ(第2世代)のディスプレイは(第1世代)と全く同じスペックとなっていて2,388 x 1,668ピクセルのLiquid Retinaディスプレイを搭載しています。

iPad Pro(2020) | iPad Pro(2018) | |
画面サイズ・解像度 | 11インチ(2,388 x 1,668ピクセル)Liquid Retinaディスプレイ | |
ディスプレイの仕様 | ProMotionテクノロジー、広色域ディスプレイ(P3)、True Toneディスプレイ、耐指紋性撥油コーティング、フルラミネーションディスプレイ、反射防止コーティング |
液晶ディスプレイですが広色域(P3)に対応した高品位がパネルを採用していて写真の現像もキレイな画面ですることが可能となっています。

iPadでの写真の色調整や現像はカンタンになりましたよね。
とくに2019年末のアップデートで写真のリサイズができるようになったのは大きい。撮影したデータをiPadに取り込んで、色調整してまとめてリサイズ・書き出しがあっという間にできるようになりました。
リアカメラのスペック

iPad Pro(2020) | iPad Pro(2018) | |
リアカメラ | 広角:1200万画素・f/1.8 超広角:1000万画素・f2.4 LiDARスキャナ |
広角:1200万画素・f/1.8 |
インカメラ | TrueDepthカメラ(700万画素) | |
生体認証 | 顔認証・Face ID |
iPad Pro 11インチ(第2世代)は広角1,200万画素に超広角カメラ1,000万画素のカメラが追加されたデュアルカメラ仕様となっています。
超広角カメラで視野の広い写真撮影が可能に
iPad Pro 11インチ(第2世代)の標準(広角)カメラで撮影してみました。

夕暮れに撮影しましたが、f/1.8という比較的明るめのレンズを搭載しているので手ブレすることなくキレイな写真が撮影できます。
iPad Pro 11インチ(第2世代)に搭載された超広角カメラで同じように撮影してみました。

同じ場所からシャッター切ったけどこれくらい広い視野角で撮影できます。
iPhone 11・11 Proの超広角カメラは1200万画素のイメージセンサーを搭載していますが、iPad Pro 11インチ(第2世代)の超広角カメラは1000万画素と少しだけ画素数が落ちています。
画質が違うのか比較してみました。

太陽のフレアの出方はiPad Proの方がキレイですしパッと見では画質には差はあまりないように見えます。ただ、拡大すると画素数の高いiPhone 11 Proの方が高精細な写真が撮影できています。

まあ、iPad Proでも超広角な写真をカンタンに撮影できるようになったのは…嬉しい?
iPad Pro 11インチ(第2世代)と(第1世代)の標準カメラの画質に差があるか比較してみました。暗いところでベンチを撮影しています。

iPad Proは2017年のiPad Pro 10.5インチまで光学式手ぶれ補正を搭載していましたが、iPad Pro 11インチ(第1世代)で廃止していて(第2世代)も非搭載のままとなっています。
しかし、A12Z Bionicプロセッサが優秀なのか手ブレはそんなしません。端末が大きくしっかり手でホールドして撮影するのも影響してるのかもですが。

どうでしょう。iPad Pro 11インチ(第1世代)はピントが少し甘くなってしまいましたが、ノイズ感はほぼほぼ同じといったところではないでしょうか。
LiDARスキャナで何ができる?
2020年モデルのiPad Proの最大の特徴です。iPad Pro 11インチ(第2世代)は被写体との距離を正確に計測できるLiDARスキャナを搭載しています。

LiDARスキャナはAR専用のセンサーとなっていてリアカメラで背景をぼかすためのものではないです。そもそも、iPad Proのリアカメラにはポートレートモードを搭載していません。
では、LiDARスキャナがあることで何ができるのか?
計測アプリのパフォーマンスが向上
モノの大きさをカンタンにAR上で計測できてしまう「計測」アプリのパフォーマンス・精度が向上しています。
そこかよ…使わねーよ。って思ってしまったけどiPad Pro 11インチ(第2世代)の計測アプリはLiDARスキャナを使うことでパフォーマンス、精度が向上しています。
2018年モデルのiPad Proだと計測アプリを起動すると「iPadを動かして開始」と表示しすぐに使うことができません。

そんな中で、2020年モデルのiPad ProはLiDARスキャナを搭載したことで、アプリを起動してすぐに使えるようになりました。(環境によって調整が入る場合はあります。)
基本的に計測アプリは近くにあるモノの長さ、面積を計測するためのものでしたがLiDARスキャナによりiPad Pro 11インチ(第2世代)は遠くにある長さも計測できるようになりました。
例えば、少し離れている扉の高さを測ることができます。

少し見えにくいですが1.98mと表示されています。
実測値も大体これくらいなので目安をカンタンに計測可能。意外にもiPad Pro 11インチ(第1世代)やiPhone 11 Proでは扉の高さを計測はできないので、LiDARスキャナの賜物なんですね。
また、iPad Pro 11インチ(第2世代)は計測したモノに寄ることでメジャーが表示されるようになりました。

iPad Pro 11インチ(第1世代)やiPhone 11 Proはメジャーは表示されません。メジャー表示されてどうなん…ってところは突っ込まないでくださいね。メジャーが表示されるんです。
ARアプリの精度が向上する
LiDARスキャナはARを扱うアプリにとっては最高のセンサーです。
LiDARスキャナがあると被写体の距離を正確に計測できるため目の前にあるモノがARで表示されているオブジェクトよりも奥にあるのか、手前にあるのかを正確に判断することができます。
例えば、カメラを通して部屋に家具を置いてシミュレーションできるIKEAのアプリをiPad Pro 11インチ(第1世代)で使います。家具を置いて手前に手をかざしてみると…

手をしっかり認識できていないのか手からテーブルが突き出てしまいます。(といっても、シングルカメラだけのソフトウェア処理だけで手前にあるモノと認識できているのは優秀ですよね。)
iPad Pro 11インチ(第2世代)はLiDARスキャナを使うことで手をしっかり認識できるので精度が高くなります。

iPad Pro 11インチ(第1世代)でも、ある程度は手前にあるモノを認識してオブジェクトを後ろに表示させることはできましたが、LiDARスキャナを搭載したことで精度が上がって使いやすくなっています。
これを活かすことができるアプリが出てくるのか。これがキーとなりそうですが、どうなんですか?素晴らしいARアプリはもうあるんですか?
なお、LiDARスキャナはiPhone 12 Proも搭載しました。こちらは、カメラのオートフォーカスの精度を向上させるためにも機能しているようですよ。
USB-C対応で外付けSSDが使える
iPad Pro 11インチ(第2世代)はiPad Pro 11インチ(第1世代)と同じように、UBS-Cポートに対応しているので外付けSSDを接続して写真や動画のデータを保存することができます。
こちらはSanDiskの外付けSSDを接続しています。

iPad Pro 11インチ(第2世代)は最小ストレージ容量が64GB → 128GBに増えたので滅多なことがない限り外付けストレージは必要ありません。
しかし、動画編集をやりだすと一気に容量が圧迫するので、USB-C対応のストレージを直接使うことができるのはホントに助かります。moto
Wi-Fi 6の高速通信に対応
iPad Pro 11インチ(第2世代)は高速通信無線LAN・Wi-Fi 6に対応しています。また、LTEのバンド数も29 → 30に増えているのでより多くの電波を使ってモバイル通信ができるように。
iPad Pro(2020) | iPad Pro(2018) | |
Wi-Fi | Wi-Fi 6(ax)最大1.2Gbps | Wi-Fi 5(ac)最大866Mbps |
LTE | ギガビット級LTE(30バンド) | ギガビット級LTE(29バンド) |
Bluetooth | 5.0 |
Wi-Fi 6に対応したことで通信速度がどれくらい向上するのか、iPad Pro 11インチ(第2世代)と(第1世代)で比較してみました。ルーターはBUFFALO WXR5950AXを使っています。

iPad Pro(2020) | iPad Pro(2018) | |
Wi-Fi | Wi-Fi 6(ax)最大1.2Gbps | Wi-Fi 5(ac)最大866Mbps |
1回目 | 310.7/188.4Mbps | 258.5/177.6Mbps |
2回目 | 216.3/279.0Mbps | 259.8/137.5Mbps |
3回目 | 320.2/310.4Mbps | 296.1/138.0Mbps |
4回目 | 149.3/200.5Mbps | 90.5/112.9Mbps |
場合によっては速度が遅くなるので、なんとも言えないところですが、iPad Pro 11インチ(第1世代)よりもWi-Fi 6対応のiPad Pro 11インチ(第2世代)の方がトータルで速度が出ているようです。
iPad Pro 11インチ(第2世代)レビュー:まとめ

iPad Pro 11インチ(第2世代)はLiDARスキャナを搭載した革新的なモデルではありますが、ARを使っていない人にとってはただのプロセッサとメインメモリが強化されたマイナーアップデートモデルです。
iPad Pro 11インチ(第2世代)のメリット
11インチの画面サイズはタブレットとしてはちょうど良い大きさで、手で持って操作しやすいです。また、Magic Keyboardを使ってパソコンの代わりとして使うにも使いやすいサイズ感となっています。
- 11インチのちょうど良い画面サイズ
- A12Z Bionic + 6GBメインメモリを搭載
- 広角 + 超広角のデュアルカメラを搭載
- ストレージ容量が128GBから選べるように
- Smart Keyboard FolioがAppleのロゴマーク付きに
- LiDARスキャナで計測アプリが使いやすくなった
- Wi-Fi 6の高速通信に対応している
CPUの性能はiPad Pro 11インチ(第1世代)とさほど違いはないですが、メインメモリが6GBに増えたので動画編集など負荷のかかる作業が快適になりますし、ストレージ容量が64GB → 128GBに増えたことも大きいです。
ストレージ容量が増えたのに従来のモデルよりも5,500円安い93,280円で購入ができるようになりました。これが最大のメリットのような気がしますね。
iPad Pro 11インチ(第2世代)のデメリット
超広角カメラとLiDARスキャナ以外は違いがないので、ARに興味ない人はiPad Pro 11インチ(第1世代)からの乗り換えはかなり微妙です。
- iPad Pro 11インチ(第1世代)とあまり変わりない
- A12Z Bionicの性能がA12X Bionicとほぼ同じ
- SmartKeyboard Folioを買い換える必要がある
ただ、iPad Pro 10.5インチからの乗り換えならCPUの性能がアップしUSB-Cポートを使ってカメラと接続したり、iPhoneを充電できるようになるなど使い方の幅が広がるのでおすすめです。
iPad Pro 11インチ(第2世代)と(第1世代)はカメラ以外はほぼ同じなので、iPad Pro 11インチ(第1世代)を「iPad整備済製品」で狙うのもアリです。
Wi-Fi 64GBモデルが63,580円、256GBモデルが78,980円、512GBモデルが99,880円で買うことができます。とにかく安い。まあ、速攻で売り切れるので買えた人はラッキーって感じです。
なお、iPadはiPadOS 13.4でトラックパッドに対応してiPadをデスクトップ化できるようになりました。
iPadの比較・おすすめはこちらをどうぞ。
iPad Pro 11インチ、12.9インチ、10.5インチの違いはこちらをどうぞ。
iPad Air(第4世代)、iPad(第8世代)はこちらをどうぞ。
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