
AppleのタブレットのiPadは数多くのモデルがあってプロモデルのiPad Proが11インチと12.9インチの2つ、標準モデルのiPad Air、廉価モデルのiPad、小型モデルのiPad miniの5つのiPadがあります。
これだけあると「どのiPadを選んだらいいかわからない!」と迷いますが、使う目的が明確になっていればどのiPadがいいか導き出すことができます。
この記事ではiPadの大きさ・スペック・性能・価格を徹底比較しているのでiPadを買おうと検討してる方は参考にしてください。
この記事の目次
iPad Pro・iPad Air・iPad・iPad miniを比較
サイズの違いを比較
どのiPadを選ぶか画面サイズでおおよそ決めることができますが、iPadの画面サイズ、解像度、本体サイズ、重量を比較してみました。

iPadは同じ画面サイズで違うスペックのモデルがないので画面サイズ・本体サイズだけで選ぶことができるラインナップになっています。
モデル | iPad Pro | iPad Air 5 | iPad 9 | iPad mini 6 | |
---|---|---|---|---|---|
サイズ | 12.9 | 11 | 10.9 | 10.2 | 8.3 |
解像度 | 2,732 × 2,048 | 2,388 × 1,668 | 2,360 × 1,640 | 2,160 × 1,620 | 2,266 × 1,488 |
縦 (mm) | 280.6 | 247.6 | 247.6 | 250.6 | 195.4 |
横 (mm) | 214.9 | 178.5 | 178.5 | 174.1 | 134.8 |
厚み (mm) | 6.4 | 5.9 | 6.1 | 7.5 | 6.3 |
重量(Wi-Fiモデル) | 682 g | 458 g | 458 g | 487 g | 293 g |
自宅や職場など決まった場所で使うならiPad Pro 12.9インチがあれば最高のパフォーマンスを発揮できます。とくに資料作成やイラストを描くなどの作業が多いならおすすめです。
持ち運びすることを前提ならiPad Pro 11インチ、iPad Air 5、iPad(第9世代)がおすすめです。さらに、電車やバスの中でも使うならコンパクトなiPad mini(第6世代)があれば最強です。
- 自宅や職場で作業で使う:iPad Pro 12.9インチ
- 外に持ち運んで使いたい:iPad Pro 11・iPad Air、iPad
- 電車やバスの中でも使いたい:iPad mini
- パソコンとして使う:iPad Pro 12.9、11、iPad Air、iPad
- タブレットとして使う:iPad Pro 11、iPad Air、iPad、iPad mini
- 漫画や小説を読むことが多い:iPad mini
パソコンとしてもタブレットとしても使いやすいサイズなのが、iPad Proの11インチ、iPad Air、iPadとなります。
iPadの10.2インチはタブレットで使いやすいサイズなので、パソコンとしても普通に使えますが横幅が少し狭いと感じることがあるので、たまに作業をしたい方向けとなっています。
iPad Pro 12.9インチ以外はどのモデルも持ち運びしやすい大きさですが、電車やバスの中でコンテンツを楽しむなら8.4インチのiPad mini 6がコンパクトでおすすめです。
iPad Pro 12.9インチとiPad Pro 11インチで比較しました。

iPad Pro 12.9インチはとにかく画面が大きいのでイラストを描いたり、動画編集、写真現像作業するのに向いています。

Smart Keyboard FolioやMagic Keyboardを使えばパソコンとしても使えるのでイラストを描く、表計算、文章作成などの作業がメインならiPad Pro 12.9インチはおすすめです。
ただ、タブレットとして大きすぎて使いにくいです。持ち運びもしにくい大きさなのであくまで自宅や職場で据え置きで使うのに適しているタブレット端末です。
iPad Pro 11インチはタブレットとしてちょうど使いやすいサイズなので、調べ物をしたり、TwitterやYouTubeなどSNSをしたりとコンテンツ消費するのに向いている端末です。

iPad Pro 12.9インチは画面サイズが大きいので各アプリの表示領域が広くて一度に表示できる情報量がより多くなっています。

見やすいかどうかは別として12.9インチの画面サイズがとにかく大きいので大人数で情報を共有したいときに見やすいかもしれませんね。
iPad ProはMagic Keyboardなどのキーボードを接続で執筆作業やブログの更新もこなすことができますが、12.9インチと11インチで2画面表示(Split View)による表示領域はこれだけ異なります。

12.9インチはブログエディタの画面が広いので全体を見渡すことができて快適に作業できます。11インチは4:3ではなく4.3:3という横長の画面比率で横幅の表示領域は意外と広く作業がしやすいのは魅力ですね。
Adobe Lightroomによる現像はどちらのサイズでも可能が、12.9インチの方が画面が大きく調整ツールバーも広く表示できます。

色補正するくらいなら11インチの画面サイズがあれば快適に作業できるので問題ないですが、イラストや文字をApple Pencilを使って書くなら間違いなく12.9インチの方が作業しやすいでしょう。
動画編集のLumaFusionの画面も12.9インチの方が大きな画面で作業できます。

動画編集は12.9インチのメリットはとくに感じないかも。ただ画面が大きくてタイムラインが長く表示されるだけ…といった感じ。11インチは情報が詰まってるので全体像を把握しやすいというメリットはあるでしょう。
シングルタスクによる作業が多いならiPad Pro 11インチ、2画面表示にしてマルチタスクの作業することが多いならiPad Pro 12.9インチがおすすめです。
→ iPad Pro 11インチ・12.9インチについて
次にiPad Pro 11インチとiPad Air 5(10.9インチ)との比較です。
iPad Pro 11インチとiPad Air 5の10.9インチの画面サイズの違いは、ほぼ誤差範囲と見ていいくらい同じサイズとなっています。並べて比較すると「少しだけiPad Air 4の方が画面が小さいかな…?」といった感じです。

iPad Airはベゼルの幅が少しだけ太いですよね。これが0.1インチの差です。
この画面サイズ差、解像度の違いによりどれくらい作業効率に影響が出るのか?気になるところですが違いはないでしょう。とくにタブレットとして使ったりシングルタスクでの作業においては10.9インチのiPad Airでも問題はありません。同じです。

この0.1インチの画面サイズ差は一体なんなのか。疑問すら感じてしまいますが、iPad Airの方がベゼルが太く一度に表示できる情報量はほぼ同じとなっています。

10.9インチ、11インチのiPadはタブレットとしてちょうどいい大きさで、サッとカバンの中に入れて持ち出すことも、外で作業をしたいという時も画面が小さすぎないので使いやすい大きさとなっています。
→ iPad Air(第5世代)について
次にiPad Air 5(10.9インチ)とiPad(10.2インチ)の比較です。

10.9インチのiPad Airと10.2インチもiPad(第9世代)の画面サイズ差はありますが横幅の解像度はほぼ同じで縦持ちタブレットとして使うなら使用感は変わりはないです。
iPad AirのディスプレイはiPad(第9世代)を縦に伸ばした縦長ディスプレイで横向きだとよりワイドな画面で作業が可能です。

タブレットとして使うことが多いならiPad(第9世代)の10.2インチの大きさがあれば十分ですが、Smart Keyboardを使ってiPadをパソコンとして使うならよりワイドなディスプレイのiPad Air(第5世代)、iPad Air(第4世代)の方が表示領域が広く作業はしやすいのかなと感じます。
→ iPad(第9世代)について

iPad mini(第6世代)は8.3インチのディスプレイを搭載したモデルで片手で持つことができるコンパクトなiPadです。
iPhoneが大画面化しているのでiPad mini 5の存在意義が薄れましたがiPad mini 6はよりコンパクトになって画面が大きくなったので情報収集マシンとしてはかなり使いやすい端末となります。

8.3インチのiPad miniはこのサイズ感で小さめのカバンの中にも放り込んで持ち歩けるのは旅行先などでとても便利ですし、Kindleアプリで電子書籍端末としても有能です。

雑誌を読むには画面が小さいですが、小説や漫画など電子書籍を読むにはiPad miniはちょうど良いサイズで移動中に電子書籍で本を読むことが多いならiPad miniが最適なタブレットです。
このサイズ感なのでポンと鞄の中に放り込んでおくことで、いつでもサッと取り出して読書をしたり、情報収集することができ、時間を無駄なく使うことができます。
ディスプレイの違いを比較
iPad Pro、iPad Air、iPad、iPad miniではディスプレイ品質がそれぞれ違います。
モデル | iPad Pro | iPad Air 5・4 | iPad Air 3 | iPad mini 6 | iPad 9 | |
---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021・2020・2018 | 2022 | 2019 | 2021 | 2021 | |
サイズ | 12.9 | 11 | 10.9 | 10.5 | 8.3 | 10.2 |
仕様 | 耐指紋性撥油コーティング | |||||
フルラミネーションディスプレイ、反射防止コーティング、 広色域ディスプレイ(P3)、True Tone | True Tone | |||||
リフレッシュレート120Hz(ProMotionテクノロジー) | リフレッシュレート60Hz |
iPad Proは広色域ディスプレイ(P3)、True Toneテクノロジー、120HzのリフレッシュレートでスクロールできるProMotionテクノロジーを搭載しているのでスムーズに画面を動かすことができます。
また、12.9インチはバックライトのミニLEDを採用しているため黒をしっかり表現でき、色鮮やかな画面となっています。
無印iPad以外のモデルは保護ガラス、タッチパネル、液晶ディスプレイを一体化したフルラミネーションディスプレイに反射防止コーティングで保護ガラスを採用しています。

液晶の間の隙間が少なく画面にダイレクトにタッチしているかのような感覚で操作できるので、Apple Pencilの描き心地も良くてノートを取ったり、絵を描くならフルラミネーションのあるiPadがおすすめです。
フルラミネーションのiPad Air 3と非フルラミネーションのiPadで比較すると分かりやすいですね。iPadは液晶の表示部分と保護パネルの隙間が広くなっています。

光の反射が抑えられているので外で使うことが多かったり、映画など動画を視聴することが多いならフルラミネーションのiPad Air、iPad Pro、iPad miniを選ぶのがおすすめです。
iPad Air、iPad、iPad miniのリフレッシュレートは60Hz(1秒間に60コマ)ですが、iPad ProはProMotionテクノロジーによる120Hz(1秒間に120コマ)に対応しています。
モデル | iPad Pro | iPad Air | iPad 9 | iPad mini 6 | |
---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021・2020・2018 | 2017 | 2022 | 2021 | |
リフレッシュレート | 120Hz ProMotion |
60Hz |
iPad Pro以外のモデルは画面のリフレッシュレートが1秒間に60回、iPad ProはProMotionテクノロジーに対応し1秒間に120回切り替わっております。
1秒間に120回も画面が切り替わるのでスクロール時に残像感の少なく滑らかな表示であらゆる動きをヌルヌルと快適な操作感となります。
ブラウザ、SNSなどの普通の画面がヌルヌルと動作するだけでなく、Apple Pencilの追従性も向上するので文字を書いたり、イラストを描くことが多いなら間違いなくiPad Proを選ぶのがおすすめです。
生体認証(Face ID・Touch ID)の違い
iPad Pro 11インチ・12.9インチとiPad Air 5、iPad Air 4、iPad mini 6はホームボタンがないベゼルレスデザインを採用しています。

iPad Pro 11インチ、12.9インチは顔認証のFace IDを搭載していますが、iPad Air 5、iPad Air 4、iPad mini 6は電源一体型の指紋センサーのTouch IDを搭載しています。
iPad(第9世代)はホームボタンに内蔵したTouch IDを搭載しています。
モデル | iPad Pro | iPad Air 5 | iPad mini 6 | iPad 9 | iPad Air 3 | iPad mini 5 | iPad Pro |
---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021・2020・2018 | 2022 | 2021 | 2019 | 2017・2016 | ||
認証方式 | 顔認証 | 指紋認証 | |||||
機能 | Face ID | トップボタンTouch ID | ホームボタンTouch ID |
顔認証のFace IDを搭載しているiPad Proは顔認証により画面のロック解除ができます。
ジェスチャー操作だけで画面をロック解除できるので、非常にスムーズに使うことができ、外部キーボードを使えばエンターキーを押すだけで顔認証でロック解除しホーム画面にアクセスすることができます。
ただ、Face IDはマスクをしていると顔認証ができずパスコードを入力が必要となるので外で使うことが多い方には向いていません。
それを解決したのが電源ボタン一体型の指紋センサー(Touch ID)を搭載したiPad Air 5、iPad Air 4、iPad mini 6です。
画面ロックのたびに筐体に触れる必要はありますが、マスクをしていても指を使って認証することができるので、iPad Air(第5世代)、iPad mini(第6世代)は外で使うことが多い方によっては最強のデバイスになるのではないでしょうか。
ホームボタンを搭載しているiPad Air(第3世代)、iPad(第8世代)、iPad mini(第5世代)は指をTouch IDに当てることで画面ロック解除できます。
Touch IDはマスクをしていても使えるメリットはありますが、Smart Keyboardなどキーボードを使う時も指を指紋センサーに触れなければ画面ロック解除をすることができません。
充電ポートの違いで比較
iPad Pro、iPad AirはUSB-Cポート、iPad(第9世代)はiPhoneと同じLightningポートを搭載し、それぞれに合った電源アダプタとケーブルが付属してきます。

モデル | iPad Pro | iPad Air 5 | iPad mini 6 | iPad 9 | iPad mini 5 | iPad Pro |
---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021・2020・2018 | 2022 | 2021 | 2019 | 2017/2016 | |
充電ポート | USB-C | Lightning | ||||
Smart Connector | 背面 | – | サイド | – | サイド |
USB-Cを搭載しているモデルはiPadからiPhoneを充電したり、外付けSSDやミラーレス一眼カメラと直接接続してデータの移動することもできます。
Lightningに対応しているiPadはあくまでMac/PCにiPadのデータを転送することにし使えないので、iPadでデータのやり取りが多いならUSB-Cを搭載しているiPad ProかiPad Airの方が使い勝手はいいでしょう。
対応しているSmart Keyboardの違い
iPadはSmart Connectorを搭載しAppleの純正のキーボードカバーを装着してキーボードでの作業が可能で、iPad miniはApple純正キーボードは非対応でBluetoothキーボードならペアリングして使うことができます。
モデル | iPad Pro | iPad Air 5 iPad Air 4 |
iPad | iPad Air 3 | iPad Pro |
---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021 2020 2018 |
2022 2020 |
2021 2020 2019 2018 2017 |
2019 | 2017 2016 |
Magic Keyboard | ◯ | × | |||
Smart Keyboard Folio | ◯ | × | |||
Smart Keyboard | × | ◯ | ◯ |
Magic Keyboard(マジックキーボード)はベゼルレススタイルのiPadで使える専用キーボードでシザー構造のキーボードを採用することでMacBook Airと同じ感覚でタイピングし作業できます。

現在のiPadはトラックパッドに対応しiPad向けのMagic Keyboardを使うことで快適な操作もできるのでパソコンとしてもiPadを使うこともできます。
ただし、Magic Keyboardは割高なので背面パネルも傷から守ることができる少し価格控えめのSmart Keyboard Folioを使った方がいいかも。費用を抑えることができますし、画面角度の調整を二段階ですることができます。

Smart Keyboard(スマートキーボード)は、iPad Air(第3世代)、iPad(第9世代)で使えるApple純正キーボードです。

少し前まではiPad Air、iPad Proだけ使えるキーボードでしたが、エントリーモデルもiPad(第7世代)でSmart Keyboardに対応しました。
Smart Keyboardは画面の角度調整はできませんが、キーボードモードだけでなくスタンドモード、お絵かきモードにできて、シチュエーションに合わせて対応できる万能なカバーと安っています。

なにげにスタイルを変えられるのは使いやすくていいですよね。キーボードでの作業だけでなくApple Pencilで作業することも満遍なくあるならiPad Air + Smart Keyboardの組み合わせがいいのかもしれません。
対応しているApple Pencilの違い
Apple Pencilは、iPadで手書きノートを取ったり、イラストを描くことができるペンシルでスクロール操作をするなどポインティングデバイスとしても有能なツールとなっています。

2018年3月に発売となったiPadから全てのモデルでApple Pencilが使えるようになりましたがモデルによって使えるApple Pencilが異なるので注意してください。
モデル | iPad Pro | iPad Air 5/4 | iPad mini 6 | iPad 9 | iPad Air 3 | iPad mini 5 | iPad Pro |
---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021 2020 2018 |
2022 2020 |
2021 | 2019 | 2017 2016 |
||
Apple Pencil | 第2世代に対応 | 第1世代に対応 | |||||
ペンの追従性 | ◎ | ◯ | ◎ |
Lightningに対応しているiPad 9とiPad mini 5はApple Pencil(第1世代)に対応し、USB-C対応のiPad Pro、iPad Air、iPad mini 6はApple Pencil(第2世代)に対応しています。
Apple Pencilは端末によって性能・書き心地が違います。

iPad Pro、iPad Air、iPad miniはフルラミネーションディスプレイを搭載しているので本当のペンで書いているような感覚で使えます。
さらに、iPad Proは滑らかな表示ができるProMotionテクノロジー(120Hz)に対応しペンの追従性が向上しています。
より本格的にイラストを描くならiPad Proの方がペンの走りが滑らかなので細かい作業にも適していますが、ノートを取ったり、メモに使ううならiPad Air、iPad、iPad miniでも問題ありません。
- 本格的なイラスト制作:iPad Pro + Apple Pencil 2
- イラストやノート取る:iPad Air + Apple Pencil 2、iPad + Apple Pencil
- お絵かきやメモ書き:iPad mini + Apple Pencil
なお、充電方法ですがApple Pencil(第1世代)はiPadのLightningポートに直挿しですが、Apple Pencil(第2世代)はiPad Proのサイド部分に装着してワイヤレス充電が可能になりました。

モデル | iPad Pro | iPad Air 5/4 | iPad mini 6 | iPad 9 | iPad Air 3 | iPad mini 5 | iPad Pro |
---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021 2020 2018 |
2022 2020 |
2021 | 2019 | 2017・2016 | ||
Apple Pencil | 第2世代 | 第1世代 | |||||
充電方式 | ワイヤレス充電 | Lightningポートに直挿し |
自動ペアリングに対応し、今までのように充電ポートに接続する必要がなくなったんですね。
また、側面にタッチセンサーを内蔵していてタップでスリープ解除、ダブルタップで筆の太さなど簡単に変更できるようになりました。めちゃくちゃ使いやすいのでペンを使うことが多いならおすすめです。
SoCのスペック・性能の違いで比較
iPadの快適性に大きく左右されるのがSoC(システムオンチップ)の性能となっています。

iPadシリーズのSoCはAppleが独自開発した64bitプロセッサでCPU、GPU、メモリなどが組み込まれており発売時期によって性能が大きく異なります。
iPad Pro(2021)とiPad Air 5はMac向けに開発されたM1チップを搭載し処理性能が大きく向上しました。完全にオーバースペックですが4K動画編集をするならありがたいスペックアップとなっています。
どれくらい性能が異なるのかGeekbench 5で比較しました。
iPad | iPad Pro / Air 5 | iPad Pro | Air 4 | iPad 9 | mini6 | Air 3 | mini 5 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021 | 2020 | 2021 | 2019 | |||||
サイズ | 12.9 | 11 | 12.9 | 11 | 10.9 | 10.2 | 8.3 | 10.5 | 7.9 |
SoC | M1 | A12Z | A14 | A13 | A15 | A12 | |||
RAM | 8GB/16GB | 6GB | 4GB | 3GB | 4GB | 3GB | |||
CPU シングルコア |
1706 | 1123 | 1115 | 1572 | 1332 | 1591 | 1109 | ||
CPU マルチコア |
7311 | 4700 | 4506 | 4346 | 3341 | 4535 | 2789 | ||
GPU Metal |
20370 | 12094 | 12280 | 12607 | 7633 | 13808 | 5327 | ||
アプリ快適性 | 超高速 | 高速 | 快適 |
iPad Air 4のA14 BionicはA12 BionicよりもCPUが40%向上、GPUが2.5倍も向上し、Neural Engineが8コアから16コアになって機械学習のパフォーマンスが70パーセント向上しています。
CPUの性能はiPad Pro(2020)のA12Z Bionicプロセッサよりも上ですが、グラフィック性能はA12Z Bionicの方が高くクリエティブな作業はiPad Proの方が向いています。
ちなみに、A12Z BionicチップはA12X BionicのGPU強化版でGPUのコア数が7コア → 8コアになっています。ただ、性能差はそこまでなくiPad Pro(2020)とiPad Pro(2018)の性能はほぼ同じです。
iPad Pro 11インチ、iPad Pro 12.9インチとiPad Air 5はM1になったので性能が大きく向上。体感でわかるくらい処理性能が向上していてアプリの起動速度がまるで違います。
従来のiPad Proでも十分快適な動作でしたが、さらに上を目指すのなら最新のM1チップを搭載しているiPad ProやiPad Air 5はおすすめです。
実際の動作速度を比較
iPad(第8世代)とiPad(第7世代)の動作速度を比較してみました。
A10 Fusionを搭載しているiPad(第7世代)も十分速い動作速度となっていますが、A12 Bionicを採用しているiPad(第8世代)、iPad mini(第5世代)は快適な動作を実現しているのが分かりますね。
処理速度・性能でiPadを選ぶ
iPad Pro(2021)、iPad Air 5のM1は従来のiPadに搭載していたAチップをMac向けにカスタマイズしたSoCでしたが、ついにiPadにも同じチップを搭載し性能が格段に向上しました。
正直なところオーバースペックでありタブレットしてブラウジングをしたり、SNSをしたり、動画を見る、イラストを描くとかであればA14 BionicのiPad Air 4でも十分すぎる性能です。
正直なところA13 BionicのiPad(第9世代)でも十分な性能なのでiPad ProとiPad Airのどちらにするか迷ったら120Hzのリフレッシュレートが必要かどうかで判断するのがいいでしょう。
iPad Pro(M1) iPad Air 5 |
4K HDRの動画編集を本格的にする、精度の高いイラスト制作、デザイン制作をする |
---|---|
iPad Air 4 iPad mini 6 iPad 9 |
動画編集、デザイン制作や写真の現像も快適に作業ができる |
iPad 8 iPad Air 3 iPad mini 5 |
ネットサーフィン、動画閲覧、SNSを快適にできる性能を持っている。ちょっとした画像処理もできるのでブログ更新もできる |
動画編集はA12 BionicのiPadでも可能ですが少しでも快適にしたいならA14 BionicのiPad Air 4、さらに4K HDRを取り扱うならM1を搭載しているiPad Pro、iPad Air 5がおすすめです。
iPad Pro(2021)は1TB以上のストレージでメインメモリが8GB → 16GBになるので負荷のかかる作業も超高速できます。また、USB-Cポートを搭載しているiPad Pro、iPad Air、iPad mini 6なら外付けストレージも使えるので動画編集するならおすすめです。
LightningポートのiPadでも編集はできますが外付けSSDの接続がややこしいのとメーカーによって動作しないことがあるので注意です。

iPad Air 3はSamsung T5とRAVPower RP-UM003は動作しましたが、それ以外のメーカーはダメ。iPad(第8世代)も多くのSSDを認識できなかったです。
外付けSSD | iPad 8 | iPad Air 3/iPad 8 | iPad Pro/iPad Air 4 |
---|---|---|---|
Samsung T5 | × | ○ | ○ |
BUFFALO PGMU3 | × | × | ○ |
SanDisk Extreme Portable | × | × | ○ |
VAVA VA-UM003 | ○ | ○ | ○ |
NVMe.M2 SSD | × | × | ○ |
iPad ProとiPad Air 5、iPad Air 4は全ての外付けSSDが動作したので動画でデータが溢れかえっても対処できます。

なによりもiPad ProならUSB-Cケーブルだけで外付けSSDを接続できるので使いやすいです。SoCの性能差というよりも拡張性の問題で動画編集するならiPad ProかiPad Air 5、iPad Air 4がおすすめです。
カメラのスペックの違いを比較
iPadにはリアカメラとフロントカメラが搭載していますが、それぞれのモデルでスペック・画質が異なります。

モデル | iPad Pro | iPad Air 5 | iPad mini 6 | iPad(第9世代) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 2021 | 2020・2018 | 2022 | 2021 | ||
背面カメラ | 画素数 | 広角:1200万 + 超広角:1000万 + LiDARスキャナ | 1200万画素 | 800万画素 | ||
レンズ | ƒ/1.8 + ƒ/2.4 | ƒ/1.8 | ƒ/2.4 | |||
光学式手ぶれ補正 | × | |||||
HDR | スマートHDR | 自動HDR | ||||
動画 | 4K/60fps 1080p/120fps・720p/240fpsスローモーション 映画レベルのビデオ手ぶれ補正(1080pと720p) |
4K/30fps 1080p/120fps・720p/240fpsスローモーション 映画レベルのビデオ手ぶれ補正(1080pと720p) |
1080pビデオ撮影(60fps スローモーション(120fps) ビデオ手ぶれ補正 |
|||
前面カメラ | 画素数 | 超広角:1200万画素 | 700万画素 | 超広角:1200万画素 | ||
Face ID | ◯ | – | ||||
レンズ | ƒ/2.4 | ƒ/2.2 | ƒ/2.4 | |||
動画 | 1080p HDビデオ撮影 |
iPad Pro(2021)、iPad Pro(2020)は広角カメラ(1200万画素)+超広角カメラ(1000万画素)+ LiDARスキャナを搭載しています。LiDARスキャナはARに特化しARアプリで恩恵のあるセンサーとなっています。
iPad Pro 11インチ、iPad Air 4、iPad(第8世代)のリアカメラで画質を比較してみました。

少し前まではカメラの画質に差があったのですが、2020年の最新モデルのiPadはどのモデルも画質に差はありません。

iPad(第8世代)とiPad mini(第5世代)は800万画素のイメージセンサーとiPad Air 4やiPad Proよりも画素数が低いですが、解像感が高いので問題ない画質で写真撮影できるようになっています。
そんな中で、iPad Proは超広角カメラを搭載しています。

iPadで写真を撮る機会は少ないのでカメラの画質はあまり気にしなくてもいいです。
iPad Proなら1200万画素の高精細な写真を撮影したり、超広角カメラで視野の広い写真をかんたんに撮影ができるので、そのままApple Pencilで画像を加工してブログのアイキャッチにしてしまうという技を使うことができますね。
内蔵スピーカーの音質の違い
iPadはスピーカーを内蔵していますが、スピーカー数がモデルによって異なっているので、動画コンテンツをiPadで観ることが多い方は要チェック項目です。
モデル | iPad Pro | iPad Air 5/4 | iPad mini(第6世代) | iPad(第9世代) | iPad mini(第5世代) | |
---|---|---|---|---|---|---|
オーディオ | 可変式4スピーカー | 横向き2スピーカー | 縦向き2スピーカー |
iPad(第9世代)、iPad mini(第5世代)は筐体の下に2つのスピーカーを搭載していてステレオ再生ができるようになっていますが、横持ちだと片方からしか音を聞くことができません。

iPad Proは上下に計4つのスピーカーを搭載していて4スピーカーオーディオは本体に向きに合わせてステレオ再生ができるように左・右チャンネルが自動的に切り替わる画期的なシステムとなっています。
iPad Air 5、iPad Air 4、iPad mini 6は横向きでステレオサウンドになるようにスピーカーが端末の左右に搭載しています。ただし、2スピーカーなので縦持ちにすると上下で左右のサウンドが再生されるスタイルとなります。
また、iPad ProはiPad Airと比較しても音質が良いのでワイヤレススピーカーなしでも迫力あるサウンドで動画や音楽を楽しむことができるようになっています。
Wi-Fiモデルとセルラーモデル
iPadは「Wi-Fiモデル」と「Wi-Fi + セルラーモデル」から選ぶことができます。セルラーモデルはアンテナラインが筐体に追加されているので見た目でどちらのモデルなのか判別することができます。

iPad Wi-FiモデルとiPad セルラーモデルの価格差は以下のとおりです。
- iPad Pro:18,000円
- iPad Air:18,000円
- iPad:17,000円
- iPad mini:17,000円
意外とセルラーモデルって高いんですよね。なので、少しでも安くiPadを手に入れたいならWi-Fiモデルを選びましょう。
ただ、17,000円〜18,000円ほど高いiPadのセルラーモデルを買うことでモバイル通信でインターネットができるので、携帯の電波が届く場所ならどこでも自由にiPadを使うことができます。
モバイル通信はMacBook Air・Proではできないので、外で作業をすることが多いなら接続がかんたんなiPadのセルラーモデルがおすすめとなっています。
SIMフリー版のiPadセルラーモデルをApple Storeで買って格安SIMで運用すれば月々1,000円くらいでどこでもiPadを使えます。ドコモなどキャリアを使っている場合もデータプランがあるので通信料金を比較的抑えることもできますよ。
もし、自宅や職場でしかiPadを使わないのならWi-Fiモデルを購入すればいいです。
- Wi-Fiモデル:Wi-Fi環境下でしか使う予定がない方におすすめ
- Wi-Fi + セルラーモデル:Wi-Fiのない外で使うことが多い方におすすめ
外で使うことが多いならiPad セルラーモデルを選ぶのがおすすめです。
iPadの容量・価格の違いで比較
iPad最新モデルはストレージ容量によって端末価格が異なります。Wi-Fiモデルの端末価格を比較していました。
Wi-Fi セルラー |
iPad Pro | iPad Air 5 | iPad 9 | iPad mini 6 | |
---|---|---|---|---|---|
サイズ | 12.9 | 11 | 10.9 | 10.2 | 8.3 |
64GB | – | – | 74,800円 92,800円 |
39,800円 56,800円 |
59,800円 77,800円 |
128GB | 129,800円 147,800円 |
94,800円 112,800円 |
– | – | – |
256GB | 141,800円 159,800円 |
106,800円 124,800円 |
92,800円 110,800円 |
57,800円 74,800円 |
77,800円 95,800円 |
512GB | 165,800円 183,800円 |
130,800円 148,800円 |
– | – | – |
1TB | 213,800円 231,800円 |
178,800円 196,800円 |
– | – | – |
2TB | 261,800円 279,800円 |
226,800円 244,800円 |
– | – | – |
iPad Proはストレージ容量が64GB → 128GBに増えたので容量に悩むことはなく128GBモデルを選んでおけばOKです。
タブレットとして使うならiPad、iPad Air、iPad miniの64GBのままで大丈夫です。ただし、写真と動画を保存することが多い、ゲームをもっと楽しみたいなら128GBはあった方がいいでしょう。
写真と動画しか取り扱うことがないならiCloudの有料プラン(50GBで130円/月)を組み合わせることでなんとかなります。
- 写真1枚あたり:2MB
- 写真1,000枚あたり:2GB
- 動画(1080p/60fps)1分間:90MB
- 動画(4K/60fps)1分間:400MB
iPadで写真を1,000枚撮影しても2GBしか容量を使いません。フルHD動画を10分撮影すると1GBほどの容量です。なので、動画撮影しないなら最低容量を選んでも問題ないです。
ただし、iPad(第8世代)の32GBと128GBは10,000円の価格差でiPad Pro/Airと比べるとリーズナブル。32GBだと将来的に容量不足するかもしれないのでiPad(第8世代)は128GBモデルを選ぶのがおすすめです。
iPadのサイズ・スペックの比較:まとめ
iPadは同じ画面サイズでスペックが違うことがないので、本体サイズと画面の大きさからiPadが適しているか考慮すると自ずと選ぶべきiPadを導き出すことができます。
おそらく迷うのが、iPad Airにするか、iPad Pro 11インチにするかというところ。画面のサイズ感はほぼ同じでリフレッシュレートの違い、リアカメラの違いがあります。
多くの方はiPad AirでOKですが、価格差が20,000円しかありません。ストレージ容量も128GBと多くて120Hzのリフレッシュレートに対応し滑らかな操作感で使えるiPad Pro 11インチはとても魅力的です。
個人的には価格と性能を考えるとiPad Pro 11インチが一押しのモデルです。
→ iPadの選び方・おすすめはこちら
なお、定期的にはApple公式サイトで販売をしているiPad整備済製品を買うのもおすすめです。iPad Pro 11インチ(第2世代)がiPad Air 5よりも安く買えたりします。
コメントではありませんが、ApplePencilの表で9.7inch(第6世代)がペンが使用できないようになっています。
正しくは「〇」だと思います。
よろしくお願いいたします。