写真はスマホで撮ればいい。そんな時代だからこそ現物として手元に残すことができるフィルム写真に心惹かれます。
富士フィルムにはチェキ(instax)というインスタントカメラが長らく販売されており、ここ最近はフィルムカメラを使ったことがない世代を中心に盛り上がりを見せているようです。
チェキ(instaxシリーズ)には撮影してすぐに現像するモデルから写真を選んで現像するモデルなど数多くのモデルがありますが、どのチェキを選ぶべきか、おすすめのチェキを紹介したいと思います。
チェキ(instax)の違い、選び方について
富士フイルムではインスタントカメのことを「チェキ」と呼んでいまて「instax」という名称でシリーズ展開をしているので「チェキ= instax」という認識でOKだと思います。
チェキをおすすめする理由
チェキはデジタルカメラでは味わうことができない魅力が詰まっています。まずは、実際にチェキを使ってみて感じるチェキの魅力について書いていきたいと思います。
誰でも簡単に写真を撮影できる
チェキはカメラを使ったことがない方でも簡単に写真を撮影できるようになっています。電源を入れてシャッターボタンを押すだけでOKです。
ピントやシャッタースピードなども全自動でやってくれます。チェキに搭載しているレンズはとても小さいのでピントがボケるということはほとんどないので、失敗写真を量産してしまうということは少なくシャッターボタンを押せばそこそこの写真を気軽に撮ることができるのです。
また、シャッターを押してプリントされるまでどんな写真が撮れているのか分からないところもチェキの面白いところといえるでしょう。なお、写真を選んで撮影できるチェキもあります。僕は写真を選んで現像できるinstax SQ20を使っています。
写真を撮ってすぐに現像できる
チェキはシャッターボタンを押すと写真撮影と同時にチェキに入れてあるフィルムの現像作業がスタートします。現像直後は真っ白な写真ですがしばらく時間が経つと撮影した写真が浮き上がっています。
写真を撮ってすぐに現像できるので、イベントなんかで記念写真を撮影した時にすぐに相手に渡すことができるのがチェキの大きなメリットといっていいでしょう。
結婚式の二次会なんかでもチェキを使って来訪者の顔写真を撮影してコメントを書いてもらう...なんていう光景はよく見かけますよね。このような楽しいイベントにはチェキを使いたいところ。
ちなみに、instax miniシリーズやinstax SQ6だと同じ写真をプリントすることはできませんが、instax SQ10とSQ20という上位モデルのチェキなら写真を選んでプリントすることができるので大人数で撮影した写真を複数枚プリントすることも可能となっています。
レトロな雰囲気の写真を楽しめる
チェキからプリントされる写真はとてもレトロ感のありiPhoneやミラーレスカメラでは撮ることができない写真を作り出すことができます。
同じフィルムカメラの「写ルンです!」の写真と似た雰囲気がありますが、この枠の太さなんかはインスタントカメラのチェキならではレトロ感ではないでしょうか。
この「枠」は、普通のフィルムは白色ですが黒の枠になる「BLACK」もあります。こちらはinstax SQシリーズに採用されているスクエアタイプのフィルムです。
普及モデルのinstax miniシリーズだと白・黒の他にキャラクターもの、カラフルなレインボー、ステンドグラス、コミック、エアメールといった柄のフィルムもあるので、枠で遊びたい方はinstax miniシリーズを選んだ方がいいのかもしれません。
なお、フィルムは一度チェキの中に入れると入れ替えはできません。蓋を開けてしまうとフィルムが感光してしまい使い物にならなくなってしまうので、シーンによってフィルムを入れ替えることはできないので注意しましょう。
コミュニケーションに使える
チェキは撮影した写真をすぐに現像できるので、その場でワイワイしながら仲間と盛り上がることができます。
スマホでも同じように盛り上がることはできますが、写真アプリを閉じたらそれでお終いです。チェキならその場に写真をずっと置いておくことができるので、そこから話題が膨らんだりもします。
お子さんがいるならチェキをお子さんに渡してみてください。兄弟同士で撮りあいっこして盛り上がったりしています。
チェキは3つのシリーズがある
チェキ(instax)にはinstax mini、instax SQ、instax WIDEの3つのシリーズがあります。3つのシリーズの大きな違いはフィルムの大きさとなっており、SQシリーズはデジタルカメラとインスタントカメラのいいとこ取りをしたハイブレッドカメラもあります。
チェキのシリーズ | instax mini | instax SQ | instax WIDE | |
---|---|---|---|---|
SQ20・SQ10 | SQ6 | |||
フィルムの大きさ | 5.4 × 8.6 cm | 8.6 × 7.2 cm | 8.6 × 10.8 cm | |
タイプ | インスタントカメラ(撮影したらすぐに写真がプリントされる) | ハイブリッドカメラ(写真を選んでプリントできる。同じ写真を何枚でも焼き増しできる) | インスタントカメラ(撮影したらすぐに写真がプリントされる) |
安く買うことができるのが普及モデルとなっているinstax miniシリーズとなっていますが、instax WIDEも10,000円ほどで買えるのでそんなに高くはないです。SQシリーズがチェキの中で一番高いモデルとなっています。
- instax mini:7,000円〜12,000円
- instax SQ:18,000円〜23,000円
- instax WIDE:10,000円前後
- instax mini(50枚入り):約3,100円
- instax SQ(50枚入り):約4,500円
- instax WIDE(50枚入り):約6,000円
フィルムのサイズが大きいWIDEは50枚入りでminiの倍の価格となってしまいます。サイズが2倍なので価格も2倍。一度に入る人数を重視するか、2回に分けてたくさん撮影をするか。
フィルムサイズの違い
3つのフィルムの大きさを差を比較するとこんな感じです。
instax SQの大きさと比べると普及モデルのinstax miniのサイズは結構小さく感じてしまいます。縦長なので使用用途はかなり限定されてしまうでしょう。
個人的にはinstax SQのスクエアサイズが一番使いやすいサイズになっているのかなぁと感じます。instax SQのスクエアサイズなら子ども達と一緒に撮影することができますし、結構いいんです。
チェキのフィルムはどこで買える?
チェキのフィルムは「写ルンです!」のようにコンビニでは買うことができないので家電量販店に行くかインターネットで買うのがおすすめです。
まとめ買いすると少しだけ安くなるので使う予定があるならまとめてチェキのフィルムを手に入れておきましょう。
チェキ(instax)の違いを比較
おすすめのチェキはこれ!
instax mini、instax WIDE、instaxSQの3つのシリーズのあるチェキですが、おすすめしたいチェキは以下の3つです。
instax mini 90 ネオクラシックはminiシリーズのフラグシップモデルで機能が豊富なので綺麗に写真を撮影することができますし充電式なので使いやすさも抜群です。また、デザインもFUJIFILMらしいクラシカルなものとなっているので、スタイルだけで選んでしまっても満足することができるんじゃないのかなと思います。
instax mini 25はminiシリーズの定番モデルで価格も安くいのに可動式のレンズを採用していることもあり気軽に綺麗な写真を撮影することができるモデルです。
instax SQ20は写真を選んで現像することができるのでフィルムを節約することができるので、端末価格はminiよりも高いですがトータルで見ると安く抑えることができます。また、動画で切り出して現像することができる新しい使い方もできるのでおすすめです。
instax miniの違い
instax miniは大きく分けて4つのモデル(instax mini 90ネオクラシック、instax mini 70、instax mini 25、instax mini 8+)があります、派生モデルとしてキャラクターものもありますがinstax mini 25や8がベースとなっています。
モデル | instax mini 90 ネオクラシック |
instax mini 70 | instax mini 25 | instax mini 8+ |
---|---|---|---|---|
レンズ(フジノンレンズ) | 沈胴式 2群2枚 f=60mm 1:12.7 電動式 |
沈胴式2群2枚 f=60mm 1:12.7 PUSHボタン式 |
||
ファインダー | 実像式ファインダー0.37倍 | |||
撮影範囲 | 電動3点切り替え (0.3m~0.6m/0.6m~3m/3m~∞) |
電動2点切り替え(0.5m~2.5m/2.5m~∞) | 固定焦点 0.6m - ∞ | |
セルフィーミラー | なし | あり | ||
シャッター | 電子シャッター 1.8~1/400秒、2シャッターボタン(縦位置/横位置)、バルブ10秒 | 電子シャッター 1/2~1/400秒 | 電子シャッター 1/2~1/400秒、2シャッターボタン(縦位置/横位置) | 電子シャッター 1/60秒 |
フラッシュ | 低輝度自動発光、強制発光モード、発光禁止モード、赤目軽減モード | 低輝度自動発光オート、強制発光モード、撮影距離:0.3m~2.7m | 低輝度自動発光オート、強制発光モード、撮影距離:0.5m~2.5m | 常時発光、撮影距離0.6m~2.7m |
液晶表示 | フィルムカウンター、撮影モード、フラッシュ、濃淡コントロール、セルフタイマーモード | フィルムカウンター、撮影モード、フラッシュ、Hi-key、 セルフタイマーモード | フィルムカウンター、遠景モード、濃淡コントロール、強制発光モード | - |
電源 | 充電式バッテリー | リチウム電池(CR2)2本 | 単3形アルカリ電池(LR6)×2本 | |
本体サイズ | 113 × 92 × 57 mm | 99.2 × 113.7 × 53.2 mm | 112 × 121 × 51 mm | 116 × 118 × 68 mm |
重量 | 296 g | 281 g | 275 g | 307 g |
参考価格 | 約15,000円 | 約12,000円 | 約6,700円 | 約7,100円 |
上位モデルのinstax mini 90と下位モデルのinstax mini 25との価格差は8,000円ほどとなっていますが、この価格差ならデザインさえ問題なければ上位モデルのinstax mini 90を選んだ方がいいように感じます。
instax mini 8+(プラス)
チェキの入門モデルで固定焦点レンズを採用しているので、使い捨てカメラの「写ルンです!」のインスタントカメラバージョンといった感じです。単三アルカリ電池で使うことができるの気軽さナンバーワン。
ただし、端末価格がinstax mini 25よりも高いのでちょっと微妙のような?
instax mini 8シリーズはキャラクターコラボモデルが醍醐味といっていいでしょう。ノーマルのinstax mini 8は買うくらいならコラボモデルが可愛くていい感じだと思います。
ミニオンとか子どもウケ最高じゃないですか。クリスマスプレゼントであげてもいいかもね。
ぐてたまとかプレゼントに良さそうですよね。
instax mini 25
instax mini 25は定番のチェキで、とにかく安くチェキを手に入れたいならinstax mini 25がオススメです。撮影範囲を2段階で自動切り替えをしてくれるのでinstax mini 8+よりも綺麗に写真を撮影することができます。
また、モノクロの液晶が搭載していので撮影可能枚数なども確認できます。
instax mini 70
instax mini 70はスクエアフォルムのスタイリッシュで格好いいチェキです。カラーバリエーションもホワイト、ブラック、ゴールド、イエロー、レッド、ブルーの6色から選ぶことができます。
また、フラッシュ機能にこだわっており室内撮影に強いという特徴を持っているのでイベントでの利用に向いているチェキとなっています。
instax mini 90 ネオクラシック
instax mini 90 ネオクラシックはinstax miniシリーズの最上位モデルで本体デザインもクラシカルな富士フイルムらしいスタイルとなっています。
機能もinstax mini 70をベースに綺麗に写真を撮ることができるスペックを持ち合わせており、電池ではなく充電して使うことができるので、電池がなくて使えないという心配をしなくてもいいです。
セルフィー用のミラーが非搭載なのであくまで写真を撮影して楽しみたいという方におすすめのモデルとなっています。
instax WIDE
instax WIDEはminiの2倍の大きさのフィルムを使うことができるインスタントカメラです。機能はinstax mini 25と同じくらいなので高機能ではありませんが、大人数での撮影が多い場合はinstax WIDEを選ぶことになるでしょう。(WIDEシリーズはこの1機種しかない)
instax SQの違い
instax SQシリーズはフィルムがminiよりも大きいスクエアタイプを利用したものでInstagramのフィルム版のように撮影をすることができます。富士フイルムもスクエア型のインスタントカメラに力を入れているのか、2017年5月にデジタルとアナログを融合したinstax SQ10を発売して2018年11月に動画機能を強化したinstax SQ20を発売しました。
個人的にもinstax SQ20を買ったこともあり、SQシリーズはかなりオススメしたいハイブリットカメラとなっています。
モデル | instax SQ20 | instax SQ10 | instax SQ6 |
---|---|---|---|
イメージセンサー・レンズ | 1/5型CMOS 1,920 × 1,920ピクセル |
1/4型CMOS 1,920 × 1,920ピクセル |
沈胴式レンズ 2群2枚構成 f=65.75mm 1:12.6 |
ファインダー | - | - | 逆ガリレオ式ファインダー 0.4倍 |
液晶 | 2.7インチ 23万ドット | 3インチ 46万ドット | - |
撮影範囲 | 10cm~∞ | 電動3点切り替え式(0.3m~0.5m/0.5m~2m/2m~) | |
セルフィーミラー | あり | なし | あり |
動画撮影(フレームブラグ) | 最大15秒、切り出してプリント可能 | - | - |
画像エフェクト | 最大16種類、明るさ調整、ビネット | 最大10種類、明るさ調整、ビネット | - |
シャッター | 1/7500秒~1/2秒(自動切換)、バルブモード最大10秒 | 1/29500秒~1/2秒(自動切換)、バルブモード最大10秒 | 電子シャッター 1.6秒~1/400秒 |
ISO | ISO 100~1600(自動切換) | - | |
露出補正 | -2.0EV~+2.0EV(1/3EVステップ) | 自動調節 連動範囲LV5.0~15.5(ISO800)、露光補正:±2/3EV | |
フラッシュ | オート、強制発光、発光禁止、撮影可能範囲:約50cm~2m | オート、強制発光、発光禁止、スローシンクロ、赤目補正、撮影可能範囲:約50cm~8m | 低輝度自動発光オート、常時発光、撮影可能距離:0.3m~2.7m |
LED表示 | - | - | 撮影モード、濃淡コントロール、フラッシュ発光禁止、セルフタイマーモード |
電源 | 充電式バッテリー(取り外し不可リチウムイオン) 撮影可能枚数:約100枚 |
充電式バッテリー(NP-50) 撮影可能枚数:約160枚 |
リチウム電池(CR2)2本 撮影可能枚数:約300枚 |
本体サイズ | 119 × 127 × 50 mm | 119 × 47 ×127 mm | 118.7 × 128.1 × 58.1 mm |
重量 | 390 g | 450 g(フィルムなど含む) | 393 g |
参考価格 | 約22,000円 | 約19,000円 | 約16,000円 |
instax SQ6はフィルムタイプのインスタントカメラ、instax SQ20とSQ10はデジタルカメラで撮影して選んでフィルムに印刷できるハイブリッドカメラとなっています。
instax SQ20はSQ10の後継機種(?)だと思いますが、イメージセンサーのサイズが1/4型から1/5型にサイズダウン、液晶の画質も悪くなってしまいました。
とはいえ、instax SQ20とSQ10は800 x 800ドットでフィルムにプリントするのでイメージセンサーの小型化による画質の低下はほとんど無いでしょう。(もしかしたら暗いところの撮影が弱くなっている可能性はあります。)
instax SQ6
instax SQ6は大きめのサイズにフィルムのスクエアタイプのフィルムを使用したチェキでシャッターを切ったと同時にプリントされる従来のチェキと同じ操作性となっています。スペックはinstax mini 90とほぼ同じなので満足いく画質で撮影することが可能です。デザインもスクエアスタイルでなかなか格好良いですよね。
テイラー・スウィフトエディションもあります。テイラー自身がチェキユーザーなんだそうで彼女が自らデザインを監修したんだとか。スタイルにこだわるなら良いモデルです。
instax SQ10
instax SQ10はスクエアタイプのフィルムを使ったインスタントカメラですがベースとなっているのはデジタルカメラです。CMOSイメージセンサーを搭載し、撮影を液晶画面でして、後からプリントしたい写真を選ぶことができます。まさにインスタントカメラとデジタルの融合したハイブリットカメラとなっています。
Instagramのように画像フィルターをかけたり二重露光することもできるので今までのチェキでは撮影できなかったような写真も簡単に撮影することが可能となっています。
内蔵メモリーは50枚までしか記録できませんが、マイクロSDカード(32GBまで)を使うことができるので好きなだけ写真を撮って良いと思った写真だけをプリントすることができます。チェキのフィルムは少し高いので選んでプリントできるのがハイブリットカメラのイイところです。
instax SQ 20
instax SQ20はSQ10よりもイメージセンサーの小さくなりスペックダウンした部分があるので選ぶ意味があるのか?と思ってしまいますが、SQ20は15秒間の動画撮影することができるようになり15秒の中の一コマをフィルム印刷することができるようになりました。
この機能が非常に便利なんですよね。動き回る子ども達を一回のシャッターに収めることは至難の技ですが、instax SQ20なら15秒間流し撮りをしてからお気に入りのシーンを選んでプリントすることができるのです。
また、撮影時にデジタルズームすることができるようになったり、自撮り用のミラーも設置されているので使い勝手の良さはinstax SQ10よりもSQ20の方が上といっていいでしょう。
istax SQ20についてはこちらの記事で詳しくレビューしているのでぜひ参考にしていただけたらと思います。
スマホの写真を気軽にプリントできるスマホdeチェキ
スマホで写真を撮るからチェキはいらないけどチェキっぽい写真に憧れる。という方はプリント専門の「スマホdeチェキ」を使えばスマホで撮影した写真をチェキのフィルムを使って現像することができます。
その場でプリントできなくてもいいけどチェキのフィルムで記念写真を残しておきたいという方はスマホdeチェキがあるといいですね。
スマホdeチェキ・instax share-3の電源は充電式なので持ち運びもできるのでチェキのコンセプトであるその場でプリントのDNAを継いだプリンターといえます。
また、チェキ専用のアルバムもあるのでチェキで現像してアルバムにして保管するだけではなくプレゼントにも使うことができそうです。
まとめ:チェキで写真を楽しもう!
綺麗な写真を撮影したいならミラーレスカメラなどを買ったほうがいいですが、いつもと違う味のある写真を気軽に楽しんだり、みんなで楽しみたいチェキはなかなか良い選択肢になるのかなぁと思います。
個人的にはフィルムを節約できるinsax SQ20はかなりおすすめです。チェキってフィルム代が高いのであまり撮影しなくなってしまいがちですが、選んで撮影できるinstax SQ20ならとりあえず撮影して後から現像すればいいのでトータルコストは安くなるのでおすすめです。
FUJIFILMのミラーレスカメラのレビューはこちらをどうぞ!