
新世代のiMac 24インチがついに来ました!
AppleシリコンのM1を採用したエントリー向けのディスプレイ一体型のMacで、iMac 24インチは本体デザインがスタイリッシュになって24インチのちょうど良いディスプレイを採用しつつコンパクトに軽量化しています。
さらに7つの色から本体カラーを選ぶことができる楽しい一体型デスクトップマシンとなっています。
ということで、この記事ではiMac 24インチ(M1・2021)のレビューをお届けします。実際に使ってみてどうなのかメリット、デメリットも書いて性能など評価してるので検討している方は参考にしてくださいませ。
- 筐体デザインが可愛いくてカッコイイ
- コンパクトで軽量なので扱いやすい
- M1チップが高性能でサクサク動作する
- 動画編集も快適に作業できる性能
- Touch IDで画面ロック解除可能(4ポート)
- 6スピーカーの音質が良い
- 白ベゼルは好みが分かれそう
- 画面の高さ調整ができない
- 選べるSoCはM1チップのみ
- メインメモリの増設は後からできない
- 一般的なゲームは適してない
iMac 24インチはApple公式サイトで174,800円から購入可能ですが、iMac 24インチ整備済製品で少し安くなってるので新品にこだわりがないならおすすめです。
この記事の目次
iMac 24インチの特徴(M1・2021年)

- 完全に新しい薄型のiMacに
- サイズ:24インチ(4.5K Retina)
- 解像度:4,480 × 2,520ピクセル
- SoC:M1チップ(8CPU + 8GPU)
- メインメモリ:8GB / 16GB
- ストレージ:256GB〜2TB
- スピーカー:6スピーカーシステム
- Thunderbolt 3/ USB 4(40Gbps)ポート
- Touch ID内蔵のMagic Keyboardが付属
- 色:ブルー、 グリーン、 ピンク、 シルバー、 イエロー、 オレンジ、 パープル
- サイズ:54.7 × 46.1 × 14.7 cm、4.46kg
- 端末価格:174,800円〜
- 発売日:2021年5月21日
iMac 24インチ(M 1・2021)は新しい筐体デザインを採用した新世代のiMacで、今後数年はこのスタイルがスタンダードになることでしょう。(ちなみに、21.5インチは8年くらい同じデザインでした。ということは…。)
今回の薄型筐体を実現できたのはAppleシリコンのM1チップの恩恵が大きく、CPU、GPU、コントローラーチップ、メモリをワンチップにしてロジックボードの小型化が可能となり革新的なデザインを生まれました。

そして、小さくなっても性能に妥協はありません。
iMac 24インチはM1チップを搭載しiMac 21.5インチに比べてCPU性能は最大85%、グラフィックス性能は最大2倍高速になって実際にアプリの起動や描画速度は高速でストレスなく使うことが可能となっています。
M1チップはARMベースのSoCで従来のIntelアプリはRosetta 2のエミュレーションを介して実行しネイティブ動作ではないためモタつくことがありますが、M1にネイティブ対応アプリならとにかく快適でiMac 27インチよりも体感として速いと感じることは多いです。

ちなみに、2023年現在はAppleシリコンに対応したアプリを占めてるのでRosetta経由で動かすアプリの方がレアになってきます。Appleの純正あぷり、Adobeのクリエイティブツール、Microsoft OfiiceもM1をネイティブに動かすことができます。
また、iMac 24インチは標準モデルと上位モデルから選ぶことができますが、上位モデルを選ぶことで指紋認証のTouch IDを内蔵したMagic Keyboardも付属してきます。
- 標準:M1(8コアCPU/7コアGPU)→ 174,800円
- 上位:M1(8コアCPU/8コアGPU)→ 202,800円
これでやっとiMacでもTouch IDを使ってスリープ解除できるようになります。
これだけでもiMac 24インチに乗り換える意義はありますし、上位モデルはUSB-Cポートが2つから4つに増えてるので周辺機器との利便性も向上します。
iMac 24インチ レビュー(M1・2021)
新しくなったiMac 24インチの筐体デザイン
iMac 24インチは新しいデザインということで写真多めでレビューしていきたいと思っております。
iMac 24インチの筐体デザインはポップなスタイルとなっており画面のベゼルの部分はホワイト、画面下は本体カラーに合わせた色になっておりツートンカラースタイルを採用しています。

今までのモデルには正面の顎の部分のAppleのロゴマークがありましたが、iMac 24インチは廃止となりシンプルな正面デザインに。
本体カラーはグリーン、イエロー、オレンジ、ピンク、パープル、ブルー、シルバーの7色から選べます。(標準モデルはブルー、グリーン、ピンク、シルバーの4色から選べる。)

カラフルなiMacといえば1998年に発売のiMac G3を思い浮かべる方もいると思いますが、2021年のiMac 24インチによって23年ぶりにポップな色を選べるように。
この記事で紹介しているのはブルーです。個人的にはイエロー、ピンク、パープルがとても気になっております。
iMac 24インチの正面パネルのベゼル部分の素材はアルミではなくポリカーボネートを採用しています。(ガラスかな?叩いた音はプラっぽい。よく分かりませんがキレイです。)

雰囲気としてはiMac G5、Intel iMac(2006)と似ています。Power PC → Intelに移行するときのiMacのデザインとなんとなく似ていると感じるのは偶然の一致なのでしょうか。
今回のiMac 24インチの正面の材質はこの子と似てる pic.twitter.com/DoKhQXoSDo
— かずやシンスペース (@Logkazu) May 23, 2021
画面下のカラーリングされている部分もポリカーボネート素材(?)を採用していて、背面パネルのアルミ素材に張り合わせている感じとなっています。

ツートンカラー。最初は違和感ありましたが見慣れてきます。今では「なかなかいいのでは?可愛くない?」ってなってる。

スタンド部分は角張ったアルミを採用しています。今までは丸みのあるスタンドになっていましが、カクカクしててスタンドもスタイリッシュでなかなかいい感じのスタイルとなっています。

可動する部分もしっかりと精巧に加工しており高級感のあるスタイルとなっています。細かいところもイイ。

iMac 24インチは高さ調整はできませんが、ディスプレイの角度を変えることができ、これくらいの可動域となっており、作業する態勢に合わせて調整することができます。

横の向き、角度は単純にスタンドをずらして調整をする形となります。
iMac 24インチの背面パネルはアルミ素材を採用していて光の入り方によって色が絶妙に変わるのが最高にイイですね。ライトブルー見えることもあればダークブルーに見えることもあり、なかなか渋い感じに仕上がっています。

背面パネルはダーク系の色となっていますが、スタンド部分は明るいブルーとツートンカラーに仕上がっています。
外部ポートとなるUSB-Cは正面から見て右側の後ろに搭載しています。

標準モデルは2ポート(USB 4 / Thunderbolt 3)、上位モデルは4ポート(USB 4 × 2)+(USB 4 / Thunderbolt 3 × 2)で、背面部分にポートがあるので直感的に使えないですが、筐体が軽いので少し手前に動かしてポートを見える状態にして使うのが良さそうです。
電源ボタンは正面から見て左側の後ろにあります。

サイド部分に3.5mmオーディオジャックも搭載しているので有線イヤホンを使ったり、外部スピーカーを接続して音楽を楽しむことができます。Apple Musicがロスレスに対応するのでハイレゾ音声を楽しむのにイイかもしれませんね。
筐体の下側にスピーカー、熱排熱用の排気口があります。

もうね、見えないところまでカッコいいので最高です。
iMac 24インチをテーブルに寝かせるといかに薄い筐体かが分かるかと思います。筐体の厚みは11.5mmととにかく薄いです。ペラペラです。

ただし、この薄さを実現するために外付けのiMac電源アダプタ(143W)を使って電力供給をすることになります。今までのiMac 21.5インチは筐体内部に電源回路があったのでこのような電源アダプタは存在していませんでした。

標準モデルはただの電源アダプタですが上位モデルは有線LANポートを搭載しているのでイーサネット接続をして高速通信をするなら上位モデルを選んでおきましょう。後述しますが通信速度が全く異なります。
iMac 24インチの筐体に接続する電源コネクタはマグネットタイプとなっています。

筐体の厚みが薄いので一般的な電源コネクタを使うことができないので、オリジナルの端子を採用したのでしょう。

よく考えられていますよね。マグネットで接続してしまえば固定する機構は必要ないので端子をコンパクトにすることができるので薄い筐体でも問題なく接続することができます。
コードを引っ張ってもそう簡単には外れることはないので足で引っ掛けて電源が切れるというトラブルは最小限に抑えるかと思います。お子さんがいるご家庭はiMacが持ってかれないように注意した方がいいかもです。
とにかく軽い!iMac 24インチのサイズは正義
iMac 24インチはデザインを刷新したことで21.5インチよりも画面サイズが大きくなったのに筐体サイズを小さく軽くすることに成功しています。

iMac 24インチ(2021) | iMac 21.5インチ(2019) | |
サイズ | 46.1 × 54.7 × 14.7cm | 45 × 52.8 × 17.5cm |
重量 | 2ポート:4.46kg 4ポート:4.48kg |
5.48kg |
とくに重量が5.48kg → 4.48kgと1kgも軽量化しているのは大きいですよね。iMac 27インチと比較するとこれくらいの大きさとなります。

27インチよりも画面サイズが小さいのでトータルでコンパクトになるのは当たり前ですがベゼルの幅が細くなったことで圧迫感がないのでテーブルをシンプルにすることができそうです。
iMac 24インチは重量が4.48kgと軽いため片手でこのように動かすことができます。
iMac 24インチで作業する時はテーブルの真ん中に見やすい位置に設置し使わない時はテーブルの端っこにサッと移動させるといった使い方もできます。
この大きさなので家の中であれば気軽に持ち運ぶことができます。例えば書斎で作業するだけでなく、リビングに持っていて子どもの面倒を見ながら作業をするなど臨機応変に使うこともできます。
デュアルモニターなどにしてガチガチに作業環境を構築するのもいいけど、ラフに環境を変えて使うことができるのがiMac 24インチのいいところになりそうです。
4.5Kの24インチサイズの作業性について
iMac 24インチは4.5K(4,480 × 2,520ピクセル)のRetinaディスプレイを搭載しています。この画面サイズと解像度のパネルを採用したのはこのiMacが初となるので、どれくらいの作業領域を確保できるのかを見ていきましょう。

iMac 24インチ(2021) | iMac 21.5インチ(2019) | |
サイズ | 23.5インチ | 21.5インチ |
解像度 | 4,480 × 2,520ピクセル | 4,096 × 2,304ピクセル |
仕様 | 広色域(P3)、500ニト、True Toneテクノロジー | 広色域(P3)、500ニト |
21.5インチ → 23.5インチと画面サイズが大きくなって解像度が4,096 × 2,304 → 4,480 × 2,520ピクセルと向上し表示エリアも増えているので、5KのiMac 27インチには敵わないにですがそれなりに広い作業領域を確保できます。
デフォルトの擬似解像度は2,240 × 1,260ピクセルとなっており、文字の大きさは従来のiMacと同じくらいとなっています。

ブログを書くなど執筆作業であればちょうどいいサイズなので見やすいですね。作業しやすいです。Final Cut Proのウィンドウ表示はこれくらいの表示領域となります。

23.5インチという画面サイズはパッと見で全ての情報を把握しやすい大きさですね。27インチになると目線の移動量が少し多くなりますが、24インチは目線の移動少なめでそれなりの作業領域を確保できるギリギリのサイズなのかも。
27インチから23.5インチにすると作業領域が足りなくなるかな..と不安がありましたが、意外と大丈夫なのかも?
他にも色々な擬似解像度が用意されているので、使い方に合わせて設定できます。
- 4,480 × 2,520
- 2,560 × 1,440
- 2,240 × 1,260(デフォルト)
- 1,920 × 1,080
- 1,600 × 900
- 1,280 × 720
iMac 27インチと同じ2,560 × 1,440ピクセルの擬似解像度に設定するとこれくらいの作業領域となります。

2,560 × 1,440ピクセルに設定することで素材は小さくなってしまいますが、iMac 27インチと同じ作業領域を確保することはできるので、どうしても作業領域を広く確保したいという場合でも対象することができます。

iMac 24インチは広色域(P3)の十億色に対応しているので色鮮やかなディスプレイとなっているので写真編集もちゃんとすることができます。
Touch ID内蔵Magic Keyboard(上位モデル)
iMac 24インチは標準モデルと上位モデルがありますが、上位の方のMagic Keyboardは指紋認証のTouch IDを内蔵しているのでパスコードを入力しなくても画面ロック解除ができます。

キーボードの右上にTouch IDを内蔵したキーを搭載しています。ついに、iMacでもTouch IDが使える時が来ました。やった。

「システム環境設定」に「Touch ID」の項目があるので最大3つまで指紋を登録して使うことができます。「ファストユーザスイッチ」にも対応しているのでマルチユーザーで使うこともできます。
指先だけでサクッと画面ロック解除、各アプリ、サービスのパスワードの自動入力、、Apple Payの認証に使うことができます。MacBook Air、Proなら当たり前に出来ていたことがようやくiMac 24インチでも出来るようになりました。
Magic Keyboardのキーの質感は従来モデルと同じシザー構造のキーボードを採用しています。

キー配列は最新のMacと統一されていてfnキーの部分に地球儀マークが刻印されていて、言語切り替え、絵文字モードへの切り替え、音声入力などが設定できるようになっています。
なお、矢印キーの形状は左右部分は大きいタイプとなっています。

MacBook Air(M2)、MacBook Pro 13インチは細いタイプになりましたが、iMac 24インチのMagic Keyboardは従来のキーボードと同じ。キーの部分に関しては一部分を除いて再設計していない感じがします。
また、バックライトにも対応していないので暗いところでは少し使いにくかもしれません。

充電ポートはLightningとなっているので付属のLightningケーブルを使って充電することになります。この辺りの仕様は従来モデルのMagic Keyboardと全く同じとなっております。
Magic Mouseは従来モデルと同じ
iMac 24インチにはMagic Mouseが付属していますが、これも従来モデルと同じものとなっています。型式がA1657と変わりありません。

ただ、iMac 24インチのカラーリングに合わせて(グリーン、イエロー、オレンジ、ピンク、パープル、ブルー)それぞれの色に塗装がされたiMac 24インチのオリジナルのはMagic Mouseとなっています。

筐体だけでなくMagic Keyboard、Magic Mouseも同じ色に統一されているのは嬉しいですよね。ちなみに、Lightningケーブルの色もiMac 24インチのオリジナルカラーになっています。

ケーブル自体も編み込みタイプの耐久性の高い素材を採用しているので長く使うことができそう。ただ、カラーリングされたLightningケーブルは単品販売されていないのでこのまま保存しておきたくなります。
iMac 24インチ スペックと性能(M1・2021)
CPU、GPUの性能を比較
iMac 24インチはAppleシリコンのM1チップを搭載しており、基本スペックはMac mini、MacBook Air、MacBook Pro 13インチと全く同じとなっています。

iMac 24インチ(2021) | iMac 21.5インチ(2019) | |
CPU | M1(8コア) | Intel Core i3(4コア) Intel Core i5(6コア) Intel Core i7(6コア) |
NPU | 16コア(毎秒11万回) | – |
GPU | M1(8コア) | AMD Radeon Pro 555X AMD Radeon Pro 560X AMD Radeon Pro Vega 20 |
RAM | 8GB/16GBユニファイドメモリ | 8GB・16GB・32GB |
ストレージ | 256/512GB/1TB/2TB | 256GB/1TB Fusion Drive |
iMac 24インチの搭載しているM1チップは標準モデルはCPU8コア、GPU7コア、上位モデルはCPU8コア、GPU8コアとGPUのコア数が多くグラフィック性能が少しだけ高くなっています。
CPU、GPUの性能をGeekbench 5で計測してみました。参考までにMacBook Air、iMac 27インチ(2020)との比較してみました。

iMac 24インチ(2021) | MacBook Air(2020) | iMac 21インチ(2019) | iMac 27インチ(2020) | ||
CPU | M1(8コア) | Core i3(4コア) | Core i5(6コア) | Core i7(8コア) | |
GPU | M1(8コア) | M1(7コア) | Radeon Pro 555X | Radeon Pro 5300 | Radeon Pro 5500XT |
CPU シングルコア |
1736 | 1731 | 897 | 1178 | 1206 |
CPU マルチコア |
7694 | 7537 | 3183 | 6099 | 8808 |
GPU(Metal) | 21663 | 18635 | 15856 | 36564 | 43624 |
GPU(OpenCL) | 19469 | 16517 | 12734 | 36985 | 40413 |
さすがにiMac 27インチ(2020)の上位モデルと比較するとCPU、GPUの性能ともに低くなっていますが、Core i5(6コア)モデルと比較するとCPUの性能はM1チップの方が上となっていますし、iMac 21インチよりもiMac 24インチのM1チップの方がはるかに性能が高くなっています。
SSDストレージ、メモリの性能を比較
SSDストレージ、メモリの転送速度を計測してみました。

iMac 24インチ(2021) | MacBook Air(2020) | iMac 27インチ(2020) | |
SoC/CPU | M1 | Intel Core i7 | |
RAM | 16GB ユニファイドメモリ | 8GB ユニファイドメモリ | 64GB 2,666MHz DDR4 |
SSD | 512GB | 256GB | 1TB |
メモリ書込速度 | 49 GB/s | 46 GB/s | 16 GB/s |
メモリ読込速度 | 56 GB/s | 61 GB/s | 33 GB/s |
ストレージ書込速度 | 2792 MB/s | 1965 MB/s | 2522 MB/s |
ストレージ読込速度 | 2860 MB/s | 2739 MB/s | 2509 MB/s |
M1チップを搭載したモデルはトータルで高速化しているためメモリの転送速度が2〜3倍速くなっているだけでなく、SSDストレージの転送速度も少ない容量でも2000〜2800MB/sほどの速度になっているのが分かります。
iMac 24インチ 実際の動作速度を比較
では、実際にどれくらい動作速度が向上しているのかをiMac 24インチとiMac 27インチで比較をしてみました。
スコア上ではCPU、GPUの性能はiMac 27インチの方が上ですが、体感としてはM1チップを搭載しているiMac 24インチの方がサクサク動作しているのが分かります。
Safariの描画速度、Twitterの動作、App Storeの動作などこのような軽いアプリ(ツイッターは重いか…。)はiMac 24インチの方が体感でも感じることができるくらい快適に動作しています。
CPUのパワーだけでなくメインメモリやストレージがM1モデルの方が高速なので、このような体感速度の向上に繋がっているのかもしれません。ちなみに、macOSの起動もiMac 24インチが33秒、iMac 27インチが51秒となっていました。
ただし、Rosetta 2経由のアプリになるとIntelプロセッサを搭載しているiMac 27インチの方が快適です。例えば、AdobeのIllustratorはM1にはまだ対応していないためエミュレーション経由で動かすことになります。
500MBほどのイラレデータを起動してみたところiMac 24インチは12秒ほどかかったのに対してiMac 27インチは8秒で起動できました。ただ、意外と動作自体はメインメモリを16GBにしているおかげもありM1のiMac 24インチでも快適です。
iMac 24インチ(2021) | MacBook Air(2020) | iMac 27インチ(2020) | |
SoC/CPU | M1 | Intel Core i7 | |
RAM | 16GB | 8GB | 64GB |
SSD | 512GB | 256GB | 1TB |
Illustrator起動(500MBのデータ) | 12秒 | – | 8秒 |
Photoshop起動(50枚の画像) | 58秒(Intelモード) 24秒(M1モード) |
– 48秒(M1モード) |
29秒 |
Photoshopで50枚ほどの画像を同時に開いてみるとiMac 24インチは58秒ほどかかったのに対して27インチは29秒で起動。M1に対応していないAdobeツールを使って快適に使いたいならiMac 24インチはまだ時期尚早なのかもしれません。
ただし、PhotoshopやLightroomはすでにM1に対応したネイティブアプリになっているため動作はiMac 24インチの方が速く、M1モードで写真を50枚開いてみたところ24秒くらいで起動できました。
今後きちんとM1に対応することで動作速度が向上することは間違いないでしょう。
動画の編集・書き出し速度
動画編集はM1にネイティブに対応しているiMovie、Final Cut ProでフルHDの動画であればそれなりに快適に作業することができます。4K動画になってくると動画をカット → プレビュー再生の時にレインボーカーソルが0.5秒ほど表示することがあります。
作業できなくはないですが、少し処理に無理がかかっている感じがするので4K動画を快適に作業したい方はiMac 24インチを選ぶのはやめておいた方がいいかもです。
Final Cut Proを使って4K60fps(15分)、フルHD60fps(14分)の動画の書き出しをして時間を計測してみました。

モデル | iMac 24インチ(2021) | MacBook Air(2020) | iMac 27インチ(2020) |
---|---|---|---|
CPU | M1(8コア) | Intel Core i7(8コア) | |
GPU | 8コア | 7コア | Radeon Pro 5500XT |
RAM | 16GB | 8GB | 64GB |
SSD | 512GB | 256GB | 1TB |
4K60fps 15分動画 書き出し |
18分49秒 | 18分50秒 | 15分28秒 |
フルHD60fps 14分動画 書き出し |
7分32秒 | 7分12秒 | 4分57秒 |
M1チップはメインメモリの容量の違いで動画の書き出し時間が速くなることはありません。iMac 24インチ(16GB)、MacBook Air(8GB)ともに18分50秒くらいで4K動画の書き出しが完了。フルHD動画はなぜかMacBook Airの方が速かったです。謎です。
iMac 27インチは専用のグラフィックチップを搭載していることもあり4K動画を15分30秒で素早く書き出しできていますが、M1チップのiMac 24インチも18分50秒となかなかいいタイムで書き出しができています。
動画書き出しで3分の差は大きいので毎日動画を制作しているガチチューバーの方はiMac 24インチは少し厳しいのかもしれませんが、週に何回か動画編集をサクッとするくらいであればiMac 24インチの性能があれば十分事足りる感じですね。
個人的に27インチから24インチに乗り換えようかと思っているのですが、30分近い動画を書き出すこともあり、おそらく6分くらいの差は出てきます。どうしようかな…。
外部ポートと拡張性について
iMac 24インチはUSB-Cポートを搭載していますが、標準モデルは2ポート(USB 4/Thunderbolt 3)、上位モデルは4ポート(うち2つがUSB 4/Thunderbolt 3)となっています。

標準モデルはThunderbolt/USB-Cポートが2つで拡張性には乏しいですが周辺機器を使わないなら問題ないですし、ドッキングステーションを使って拡張可能で安くiMac 24インチを手に入れるならおすすめです。
上位モデルの電源アダプタにイーサネットLANポートを搭載しています。

iMac 24インチは軽量なデスクトップマシンなのでテーブルの上をスライドさせて引っ張り出したり、引っ込めたりすることができます有線LANを使いたい場合でも机の上がケーブルだらけにならいのはとてもいいですね。機動性が増すのでこの仕様はとてもいい。
電源アダプタと一体化したことで通信速度が遅くならないか心配でしたが、Wi-Fi 6で150Mbpsほどの通信速度だったのが有線接続することで350Mbpsほどに速度が向上したので問題はありませんでした。
YouTubeなど動画をアップするときは有線イーサネットがあった方が素早くデータをアップロードできるので助かります。
iMac 24インチはThunderboltのマークのある端子から画面出力ができてデュアルモニター環境を構築ができます。

ただし、iMac 24インチはM1チップのThunderboltの制約によって外部モニターは1台まで(最大6K解像度まで)の出力となるので注意。macOSの機能であるSidecarを使うことでiPadに画面出力はできるので画面は小さいもののトリプルモニター環境は構築可能となっています。
6スピーカーオーディオの音質について
iMac 24インチは筐体の下部分に2つのフォースキャンセリングウーファーと1つの高性能ツイーターを搭載した左右合わせて6スピーカーオーディオシステムを採用しています。

この無数の穴から音が鳴ります。

iMac 24インチの内蔵スピーカーの音質はとても良いです。低音から高音までしっかりと音が鳴っており、この薄い筐体からよくこんなに良い音が出てくるな…!と感心してしまうほど。
とくに中音〜高音がクリアなサウンドとなっているのでボーカル域がとても聴きやすい音質となっています。低音はiMac 27インチほどの重低音はないですが、アタック感はあって聴いていて気持ちの良いサウンドを楽しむことができるかと思います。
iMac 24インチ 端末価格(M1・2021)
iMac 24インチの端末価格はM1(8コアCPU・7コアGPU)モデルが174,800円からとなっており、上位のM1(8コアCPU・8コアGPU)は202,800円からとなっています。
iMac 24インチ(2021) | |||
CPU | M1(8コアCPU) | ||
GPU | M1(7コアGPU) | M1(8コアGPU) | |
RAM | 8GB | ||
SSD | 256GB | 512GB | |
USB-C | 2ポート | 4ポート | |
Touch ID | なし | あり | |
価格 | 174,800円 | 202,800円 | 230,800円 |
メインメモリは+28,000円で8GB → 16GBに増設できます。動画編集やデザイン制作をするなら16GBがおすすめですが、ブログの更新、資料作成、写真の編集くらいなら8GBのメモリがあれば十分快適に動きます。
何をするかで、お好みでカスタマイズしていきましょう。
iMac 24インチ レビュー(M1・2021年):まとめ

iMac 24インチ(M1・2021)のメリット
iMac 24インチは新しいデザインを採用した新世代のデスクトップ型のMacとなっています。ちょうど良い画面サイズで筐体がコンパクトで軽量、さらにデザインが可愛いので今までパソコンを置くのには向かなかったところで使うこともできます。
- 筐体デザインが可愛いくてカッコイイ
- コンパクトで軽量なので扱いやすい
- M1チップが高性能でサクサク動作する
- 動画編集も快適に作業できる性能
- Touch IDで画面ロック解除可能(4ポート)
- 6スピーカーの音質が良い
iMac 24インチに採用しているM1チップはおそらく多くの方にとって十分すぎる性能を持っています。資料をパワーポイントで作ったり、表計算アプリを使ったりするなど資料の作成、ブログの更新、写真の編集も十分快適に作業できます。
動画編集もApple謹製のiMovie、Final Cut Proであれば問題なく動作します。4K動画の編集になるとメインメモリは16GBに増設することである程度快適に動作しますが、それでもモタつきが出る場合があるのでガチで4Kの動画編集をするのには向いていません。
フルHD動画なら8GBのメモリでも問題なく動作するので作業はできるかと思います、(ただし、マルチタスクで作業する場合はモタつきが出る。)
また、Touch IDに対応したMagic Keyboardが使えるのも便利です。今まではパスワードを入力する必要がありましたが、iMac 24インチなら指で簡単に画面ロック解除、自動パスワード機能を使うことができます。
iMac 24インチ(M1・2021)のデメリット
iMac 24インチはディスプレイの縁は白色なので好みが分かれそうですよね。女性の方は「可愛い」と感じる方が多いようですが、男性の方は「は?黒じゃないの?」ってなる声もチラホラあります。個人的には結構好きですよ?
- 白ベゼルは好みが分かれそう
- 画面の高さ調整ができない
- 選べるSoCはM1チップのみ
- メインメモリの増設は後からできない
- 一般的なゲームは適してない
相変わらずiMacのデメリットは引き継がれていて高さ調整はできません。もし、高さ調整が必要ならVESAマウントアダプタモデルを選ぶのがいいかもしれません。
ただ、今回のモデルはとてもコンパクトなデスクトップ型のMacなんでリビングなどに置いて使うこともできますし家の中で移動させながら使えるためモニターアームを使うのはちょっと勿体ないような気がするんですよね。
リモートワークが叫ばれている中でいかにもパソコンといった風貌のデザインではないのでリビングに持ち運んで使うこともできそうです。
性能的には十分すぎるのですがM1にネイティブ対応していないアプリで動作が遅くなることもありますが、2022年現在はAppleシリコンに対応したアプリがほとんどなので問題は少ないです。
→ iMacの比較はこちら
はじめまして!
以前から動画を楽しませていただいてます!
いろいろなレビュアーさんがいる中で、シンスペースさんの動画はIllustratorのデータを実際に動かしていただいてるので、とても参考になってます。
いろいろYouTubeで動画をチェックしてますが、Illustratorでリアリティのあるデータを動かしてレビューしてくれてるのはシンスペースさんだけな気がします。
僕も調度M1iPadを購入したので、先日のレビューもとても参考になりました!
今回のレビューでiMacも欲しくなってしまいました笑
これからも動画ブログ更新楽しみにしてます!