
iMacはディスプレイを内蔵したデスクトップ型のMacで21.5インチ・27インチの画面サイズを選べますが、どっちのiMacを買うべきなのか迷ってしまいますよね。
この記事ではiMac 21.5インチ(4K)とiMac 27インチ(5K)のサイズ・スペック・使いやすさを比較していてiMacの選び方について書いています。iMac 21.5インチ・iMac 27インチ、どちらのサイズで迷っている方は参考にしてください!
この記事の目次
最新iMac 21.5インチ・27インチ おすすめは?
iMacはディスプレイ内蔵型のMacなのでノート型のMacBook Air・Proと違い基本的に定位置に置いて使うパソコンとなります。
画面サイズは21.5インチと27インチの2つのモデルがあり、27インチは無印のiMacとプロ仕様のiMac Proの2機種ありますが、ここではiMacを中心に違いを比較していきたいと思います

かんたんにスペックの違いを標準モデルで比較してみました。21.5インチはフルHDモデルと4Kモデルの2つのモデルがあり、27インチは無印のiMacとiMac Proがあります。
iMac | iMac Pro | |||
画面サイズ | 21.5インチ | 27インチ | ||
解像度 | 1,920 × 1,080 | 4,096 × 2,304(4K) | 5,120 × 2,880(5K) | |
CPU | 2コア ☆★★★ | 4コア ☆☆★★ | 6コア ☆☆☆★ | 10コア ☆☆☆☆ |
GPU | Iris Plus Graphics 640 ☆★★★ | Radeon Pro 555X(2GB) ☆☆★★ | Radeon Pro 5300(4GB) ☆☆☆★ | Radeon Pro Vega 56(8GB) ☆☆☆☆ |
RAM | 8GB 2,133MHz DDR4 | 8GB 2,400MHz DDR4 | 8GB 2,666MHz DDR4 | 32GB 2,666MHz DDR4 ECC |
SSD | 256GB | 256GB | 256GB | 1TB SSD |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | |||
Bluetooth | 4.2 | 5.0 | ||
USB-A | 4ポート | |||
USB-C | USB3.1(10Gb)・Thunderbolt 3(40Gb)× 2 | USB3.1(10Gb)・Thunderbolt 3(40Gb)× 4 | ||
イーサネット | 1Gb | 1Gb or 10Gb | 10Gb | |
SDカード | SDXC | SDXC(UHS‑Ⅱ) | ||
サイズ | 52.8 × 45.0 × 17.5mm | 65.0 × 51.6 × 20.3mm | ||
重量 | 5.66kg | 5.60kg | 8.92kg | 9.7kg |
価格 | 120,800円 | 142,800円 | 194,800円 | 558,800円 |
高性能なiMacなら27インチモデル一択となってしまいますが、そこそこの処理速度があればいいなら21.5インチを選んでもそこそこ使うことができるでしょう。
ただし、フルHDディスプレイの廉価版のiMacはCPUの基本性能が低くて価格が安いしかメリットがないので、iMac 21.5インチ(4K Retina)かiMac 27インチ(5K Retina)のどちらかを選ぶのがおすすめです。
- 大きな画面で効率よく作業したい → 27インチ
- 処理速度の速いのは → 27インチ
- 自分でメインメモリを増設したい → 27インチ
- 資料作成や執筆作業がメイン → 27インチ 、21.5インチ
- 置く場所が限らている → 21.5インチ、21.5インチ
- 安く買いたい → 21.5インチ、21.5インチ
- 買ってはいけない → 21.5インチ(フルHDモデル)
予算に余裕があるなら画面が大きくて処理性能が高いiMac 27インチを選ぶのがおすすめ。動画編集やデザイン作業など仕事で使うことができるポテンシャルを持っています。
もし、資料作成や執筆、ブログの更新がメインならiMac 21.5インチでも十分快適に作業することができるでしょう。
設置スペースに余裕があるならiMac 27インチがいいですが、27インチは本体サイズが大きく設置場所が限られるので場所を取りたくないという方はiMac 21.5インチがおすすめです。
iMac 21.5インチ(フルHD)は性能が低く画面の画質も粗くて見にくいので本体価格が安い以外のメリットがないのでおすすめできません。
最新iMacの選び方・比較
最新のiMacは画面サイズ、CPU、ストレージのタイプ・容量、メインメモリの容量から選ぶことができます。
画面サイズ(21.5インチ、27インチ)、ストレージのタイプ(HDD、Fusion Drive、SSD)、メインメモリの容量の選び方が重要なポイントとなってきます。
画面サイズでiMacを比較する

iMac 21.5インチ | iMac 27インチ | ||
解像度 | 1,920 × 1,080 | 4,096 × 2,304(4K) | 5,120 × 2,880(5K) |
カラー | フルRGB(数百万色以上) | 広色域P3(十億色) | |
True Tone | – | 対応 | |
Nano-texture | – | OPで変更可 |
iMacは21.5インチ、27インチの画面サイズから選べますが、27インチは解像度が高いだけでなく物理的に画面が大きく作業領域を広く確保できウィンドウを複数並べてマルチタスクができるので作業効率はiMac 27インチの方がダントツで上です。
また、2020年モデルのiMac 27インチは色温度を自動調整してくれるTrue Toneテクノロジーと映り込みを最小限に抑えるNano-textureガラスを+50,000円でカスタマイズできるようになっています。
画面作業領域の違い
iMac 21.5インチの画面解像度は4,096 × 2,304ピクセルの4K表示が可能で初期設定では2,048 × 1,152ピクセルの擬似解像度となっています。
iMac 27インチの画面解像度は5,120 x 2,880ピクセルの5K表示が可能で初期設定では2,560 × 1,440ピクセルの擬似解像度となっています。Safariのブラウザ画面を2つ並べてみると作業領域の違いがよく分かります。

iMac 21.5インチはウィンドウを重ねて並べることになるのに対して、iMac 27インチはウィンドウを重ねることなく並べて作業をできるほど作業領域に余裕があるのです。
macOSには画面を最適に分割してくれるSplit Viewが搭載されているので、21.5インチでもキレイに2分割することができます。なので、2画面でマルチタスクするのなら違いはあまりないのかも。
とはいえ、物理的に画面サイズが大きい27インチの方が3つのウィンドウを並べて作業することもできるので快適なのは間違いないです。
各モデルの擬似解像度は以下のとおり。
iMac 21.5インチ(4K) | iMac 27インチ(5K) | |
文字を拡大 | 1,280 x 720 | 1,600 x 900 |
↑ | 1,680 x 945 | 2,048 x 1,152 |
デフォルト | 2,048 x 1,152 | 2,560 x 1,440 |
↓ | 2,304 x 1,296 | 2,880 x 1,620 |
スペースを拡大 | 2,560 x 1,440 | 3,200 x 1,800 |
擬似解像度を「スペースを拡大」にすることで作業領域をさらに広くすることができますが、文字が小さくなってしまうので、執筆作業をメインでするなら「デフォルト」が使いやすいです。
デザインツールを使ったり動画編集をするなら「スペースを拡大」して作業領域を確保した方が作業はしやすいので、使用するツールによって擬似解像度を変更するのが賢い使い方となります。
非RetinaとRetinaの違い
iMac 21.5インチには非Retina(フルHD)を搭載したモデルとRetine(4K)を搭載した2つの機種がありますが画質の差は歴然。非RetinaのiMacはドットが目視できるので文字が粗くなっているのが分かります。

非Retinaでも視認性が悪いわけではありませんが、文字がぼやけた感じで見えるので長時間作業だと目が疲れてしまうんですよね。
RetineディスプレイのiMac 21.5インチ(4K)や27インチ(5K)ならドットを目視できなくらい高精細に表示できるので目に優しく長時間作業しても疲れにくいのです。
また、iMac 21.5インチ、iMac 27インチは2017年モデルから広色域(P3)ディスプレイに対応し色鮮やかな色表示ができます。特に赤と緑の色が深く表現できるので写真の現像をする方にとっては嬉しいディスプレイ仕様となっています。
何よりも画面がキレイだとテンションが上がって作業効率が良くなる(と思う)のも大きなメリットなのかなと感じています。
本体サイズでiMacを比較する
iMac 21.5インチと27インチでは本体の大きさがかなり違うので27インチだと設置場所が限られてくることがあります。

スタンドの大きさも27インチよりも21.5インチの方が少しだけ小さくなっています。

iMac 21.5インチ | 27インチ | ||
モデル | フルHD | 4K | 5K |
サイズ | 52.8 × 45.0 × 17.5mm | 65.0 × 51.6 × 20.3mm | |
重量 | 5.66g | 5.60g | 8.92g |
小さめの作業机にiMacを置く場合は27インチだと大きくて置けない場合があり、21.5インチを選ばざるを得ない状況もあるでしょう。このサイズなら小さめの机に置いて使うこともできますよ。
なお、iMacは21.5インチ、27インチともにVESAマウントアダプタモデルを選ぶことができるので、モニターアームを活用することで小さめのテーブルでも27インチのiMacを設置することが可能になるかもしれないので検討してみてください。
CPU・GPUの性能で比較する
CPUプロセッサの違い
iMacは画面サイズによってCPU・GPU・RAMの性能が異なります。
iMac 21.5インチ | iMac 27インチ | |||
モデル | フルHD | Retina 4K | Retina 5K | |
CPU | 標準 | 第7世代 Core i5 2.3GHz(2コア) | 第8世代 Core i3 3.6GHz(4コア) | 第10世代 Core i5 3.1GHz(6コア) |
上位 | – | 第8世代 Core i7 3.2GHz(6コア) | 第10世代 Core i7 3.8GHz(8コア) CTO:Core i9(10コア) | |
GPU | 標準 | Iris Plus Graphics 640 | Radeon Pro 555X(2GB GDDR5) | Radeon Pro 5300(4GB GDDR6) |
上位 | – | Radeon Pro 560X(4GB GDDR5)・ Vega 20(4GB HBM2) | Radeon Pro 5500XT(8GB GDDR6)・5700(8GB or 16GB GDDR6) | |
RAM | 標準 | 8GB 2,133MHz DDR4 | 8GB 2,400MHz DDR4 | 8GB 2,666MHz DDR4 |
上位 | 16GB 2,133MHz DDR4 | 16/32GB 2,666MHz DDR4 | 16/32/64/128GB 2,666MHz DDR4 |
モデルによってCPUのコア数が違うので性能の違いが明確に違うので選びやすいかもしれませんね。各モデルの標準モデルに搭載しているCPUの性能は以下のとおりです。
iMac 21.5インチ | iMac 27インチ | ||||||
モデル | フルHD | 4K Retina | 5K Retina | ||||
CPU | 第7世代 Core i5 7360U 2.3GHz | 第8世代 Core i3 8100 3.6 GHz | 第8世代 Core i5 8500 3.0 GHz | 第10世代 Core i5-10500 3.1 GHz | 第10世代 Core i5-9600K 3.7 GHz | 第10世代 Core i9-10910 3.6GHz | |
コア数 | 2コア | 4コア | 6コア | 6コア | 8コア | 10コア | |
CPU | シングルコア | 872 | 919 | 1031 | 1250 | 1234 | 1100 |
マルチコア | 2083 | 3272 | 4866 | 8800 | 7435 | 5600 |
フルHDのiMac 21.5インチのCore i5は2コアプロセッサでデスクトップ型MacなのにMacBook Pro 13インチ(TBなし)とほぼ同じ性能で処理速度は遅めとなっています。
CPUコア数が2つだとデザイン製作ソフトや動画編集ソフトの動作速度が遅く、クリエイティブな作業をするにはツライので4コアCPUのiMac 21.5インチ(4K)がおすすめです。
iMac 21.5インチ(4K)のCore i3プロセッサは4コアCPUを搭載し、iMac 27インチ(2017)とほぼ同じ性能を持っているのでクリエイティブな作業でも普通に動作します。
iMac 27インチのCore i5プロセッサは6つのCPUコアを搭載しさらに動作速度が向上。負荷のかかる作業も難なくこなすことが可能で、アプリの起動・動作もワンテンポ速い操作感を得ることができます。
- 資料作成や執筆作業がメイン → 21.5インチでも問題ない
- デザイン作業や動画編集がメイン → 21.5インチ(4K)・27インチ
- あらゆる作業を快適にしたい → 27インチ
少しでも快適にMacを使いたいのならiMac 27インチがおすすめです。
GPUの違い
iMac 21.5インチ(フルHD)のGPUはCPU内蔵型のIntelIris Plus Graphics 640なのでデザイン制作や動画編集に使うには厳しいです。
そんな中で、iMac 21.5インチとiMac 27インチなら外部ディスクリート型のRadeon Proの5000 ProシリーズのGPUを搭載しているので快適に動作させることができます。
iMac 21.5インチ | iMac 27インチ | |||||
グレード | CTO | 上位 | 標準 | CTO | 上位 | 標準 |
GPU | Radeon Pro Vega 20 | Radeon Pro 560X | Radeon Pro 555X | Radeon Pro 5700・5700XT | Radeon Pro 5500 XT | Radeon Pro 5300 |
メモリ | 4GBHBM2 | 4GB GDDR5 | 2GB GDDR5 | 8GB・16GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 4GB GDDR6 |
OpenCL | 22565 | 18781 | 13289 | 55398 | 41003 | 35033 |
Metal | 24939 | 17241 | 13424 | 74768 | 41737 | 32016 |
iMac 21.5インチ(4K)のRadeon Pro 555Xはメモリが2GBしかないので動画編集をしたりデュアルディスプレイ環境にするのなら4GBのメモリを搭載している560Xにカスタマイズした方が快適に作業できるでしょう。
また、CTOカスタマイズでRadeon Pro Vega 20(4GB HBM2)にすることで3Dレンダリングや複雑なビデオエフェクトを使う作業も快適にすることができます。
iMac 27インチ(2020)は標準モデルがRadeon Pro 5300(4GB GDDR6)を搭載していて上位モデルがRadeon Pro 5500 XT(8GB GDDR6)となり、CTOカスタマイズでRadeon Pro 5700XTの16GB GDDR6にアップグレードできるので、さらに高度なデオ編集、3Dワークフローが必要な場合も対応することができます。
参考までにiMac 27インチ(2019)のCTOモデルで選択できるRadeon Pro Vega 48とRadeon Pro 580を搭載したiMacでPhotoshopのRAW画像の処理速度を比較してみました。
CPUのコア数も違うので単純比較はできませんが、18枚のRAW画像をPhotoshopで起動し表示する時間とフィルターをかける時間はRadeon Pro Vega 48を搭載しているiMacの方が高速に処理できています。
このような画像処理をしたり動画編集することが多いなら、より高性能なグラフィックボードを搭載したモデルを選ぶのがおすすめです。
ストレージの種類でiMacを比較する
iMacにはHDD(5400ppm)、Fusion Drive(FD)、SSDの3つのストレージのタイプが存在していましたが、2020年8月に全てのiMacがSSDストレージを搭載したモデルに刷新されていて、21インチのみFusion Drive 1TBに変更することができます。
iMac 21.5インチ | iMac 27インチ | |||
モデル | フルHD | Retina 4K | Retina 5K | |
ストレージ | 標準 | 256GB SSD | 256GB SSD | 256GB/512GB SSD |
カスタマイズ | 1TB FD | 1TB FD 512GB SSD 1TB SSD | 1TB SSD 2TB SSD 4TB SSD 8TB SSD |
ストレージのデータの読み込み・書き出し速度はSSDが高速となっています。
- SSD >> Fusion Drive > HDD
データの転送速度が速いとmacOSの起動、アプリの起動、全体的な動作速度が高速化されます。HDDだとアプリを起動するだけでも数秒〜数十秒待たされることがありますが高速なSSDなら一瞬でアプリを起動することができます。
Fusion Driveについて
Fusion DriveはHDD(ハードディスク)にSSDを内蔵したハイブリッドストレージです。
使用頻度の高いアプリ・データファイルを速度が速いSSDに自動的に格納されるのでアプリの起動やファイルの読み込み時間をHDDを搭載したiMacよりも短縮されます。
普段からよく起動するアプリといえば、メールやSafari、Chromeといったブラウザ、メモアプリなどがありますがFusion Driveを搭載したiMacであれば起動時間をかけずに使うことができます。
Fusion Driveはストレージ容量によってSSDの容量が異なっており1TB Fusion Driveは32GBのSSDを内蔵しているのに対して、2TB Fusion Driveは128GBのSSDを内蔵しています。
- iMac 21.5インチ 1TB Fusion Drive → SSD 32GB
- iMac 27インチ 1TB Fusion Drive → SSD 32GB
- iMac 27インチ 2TB Fusion Drive → SSD 128GB
残念なことにiMac 21.5インチは2TB Fusion Driveを選べないので、可能であればSSDにカスタマイズした方が快適に使うことができます。
SSDとFusion Driveの違い
Fusion DriveはHDDがベースのストレージなので使ってくうちに動作速度が遅くなってしまうのでiMac 27インチでもSSDにカスタマイズするのがおすすめです。
とくにデータ量の大きいファイルを起動するときにFusion DriveだとHDDからデータを転送することになるため起動に時間がかかってしまいます。
SSDとFusion Driveの転送速度の違いをDiskSpeed Testで比較してみました。

iMac 27インチ(2020) | iMac 27インチ(2019) | iMac 27インチ(2017) | |
ストレージ | 1TB SSDにカスタマイズ | 1TB SSDにカスタマイズ | 2TB Fusion Drive |
書き込み速度 | 2712.6 MB/s | 1940.5 MB/s | 620.9 MB/s |
読み込み速度 | 2353.8 MB/s | 2428.0 MB/s | 2375.9 MB/s |
iMac 27インチ(2020)はSSDの性能が高速化し、さらにデータ転送速度が向上しています。これだけデータ転送速度が速くなるとメインメモリが少ない状態でも意外と動作が遅くならないのでとても快適に作業することができます。
Fusion Driveの読み込み速度は意外と速いですが長時間使用すると速度が低下しますし、大容量のデータファイルを開くときはHDDからデータを読み込むので起動に時間がかかります。
分かりやすいのがパラレスデスクトップでWindows 10を起動するときでしょうか。
SSDだと26秒ほどでWindows 10を起動するのに対してFusion Driveは3分もの時間を要しています。外付けSSDにパラレスデスクトップとWinodws 10のデータを移動させて起動すると1分以内に起動できるので、やはりFusion Driveの速度の遅さがボトルネックになっているようです。
実際にWindows 10を起動するたびに3分も待たされていましたが2019年に購入したiMacはSSDを搭載モデルにしたのでとにかく快適になりました。
macOSの起動時間にも差が出てきます。
macOSの起動時間だけでなくスリープモードから復帰もSSDモデルの方が速いので全体的な操作感は間違いなくFusion DriveよりもSSDを搭載しているiMacの方が快適といっていいでしょう。
パラレスデスクトップ(Windows 10)の起動時間 | macOSの起動時間 | |
SSD | 約26秒 | 約39秒 |
Fusion Drive | 約3分 | 約48秒 |
2020年8月よりiMacはすべてのモデルがSSDストレージが標準仕様となりました。iMac 21.5インチは256GB SSDか1TB Fusion Driveのどちらかを選べるようになっています。
標準モデル | ストレージをカスタマイズ |
---|---|
iMac 21.5インチ 256B SSD | 1TB FD:0円 |
iMac 21.5インチ(4K) 256GB SSD | 1TB FD:0円 512GB SSD:+20,000円 1TB SSD:+40,000円 |
iMac 27インチ(5K) 256GB SSD | カスタマイズ不可 |
iMac 27インチ(5K) 512GB SSD | 1TB SSD:+20,000円 2TB SSD:+60,000円 4TB SSD:+120,000円 8TB SSD:+240,000円 |
どのiMacを基準にするかでストレージ価格が変わりますが、最低でも512GB SSDにカスタマイズすると容量も余裕がある快適にiMacを使うことができるでしょう。
- 予算に余裕あるなら1TB SSDがおすすめ
- 少しでも安くしたい → 256GB SSD + 外付けの1TB SSD
少しでも安くしたいなら256GB SSDにカスタマイズして外付けSSDを別途購入すれば容量の問題は解決できます。外付けSSDは価格がかなり下がっているので、簡単にストレージ容量を増やすことができるのでおすすめです。
NVMe M.2のSSDを使うことで高速ストレージを手に入れることもできますよ。
メインメモリでiMacを比較する
iMacのメインメモリ(RAM)は全てのモデルで8GBが標準仕様となっています。iMac 27インチはユーザーがメモリを換装・交換することができますが、iMac 21.5インチだと後から増設ができないので購入時にカスタマイズしておきましょう。¥
iMac 21.5インチ | iMac 27インチ | |||
モデル | フルHD | Retina 4K | Retina 5K | |
RAM | 標準 | 8GB 2,133MHz DDR4 | 8GB 2,400MHz DDR4 | 8GB 2,666MHz DDR4 |
CTO | 16GB 2,133MHz DDR4 | 16/32GB 2,400MHz DDR4 | 16/32/64/128GB 2,666MHz DDR4 |
SSDストレージを搭載したiMacなら8GBのメインメモリでもそこそこ快適に動作します。
iMacの場合はディスクリート型のGPUを搭載していてグラフィック用のメモリを積んでいるのでMacBook Air・Proよりもメインメモリの依存度が低いので、テキストベースの作業なら標準仕様の8GBのメインメモリでも大丈夫ですし、FCPXの動画編集も8GBのメインメモリでも作業することができます。
ただ、メモリ容量が多い方が多くのアプリを起動し切り替えてもモタつきなく作業できるので、可能であればメモリは増設しておいた方がいいでしょう。
例えば、動画編集アプリのAdobe Premiere Pro CCの起動時間は8GBのRAMだと1分15秒かかってしまうところ、40GBのRAMを搭載していれば23秒と3倍近く短縮されます。
10分ほどのフルHDの動画の書き出し速度も8GB RAMだと5分かかるのに対して、40GB RAMなら3分57秒で完了してしまいます。
今までの経験上として、資料作成やブログ更新といった軽作業ならメインメモリの容量は16GBもあればストレスなく動作しますが、動画編集やデザイン制作をするなら最低でも32GBの容量のメインメモリは積んでおいた方が安心です。
標準モデル | メインメモリをカスタマイズ |
---|---|
iMac 21.5インチ 8GB 2,133MHz DDR4 | 16GB:+20,000円 |
iMac 21.5インチ(4K) 8GB 2,400MHz DDR4 | 16GB:+20,000円 32GB:+60,000円 |
iMac 27インチ(5K) 8GB 2,666MHz DDR4 | 16GB:+20,000円 32GB:+60,000円 64GB:+100,000円 128GB:+260,000円 |
とくに21.5インチモデルはユーザーが自分でメモリを換装して増設することができない仕様となっているので購入時に16GBか32GBに増設しておくことをおすすめ。
- インターネット、メール、SNS、動画を見るのが多い → 8GB
- 資料を作成したり、ブログを更新したり作業することが多い → 16GB
- デザイン制作、写真の現像、動画編集することが多い → 32GB
- あらゆる操作を快適にしたい → 64GB
27インチモデルなら購入後にユーザー側でメインメモリを換装して最大128GBまで増設することができます。なによりも自分で増設した方が安くすることができるので27インチモデルを購入する方は自分で増設しましょう。
カスタマイズで64GBのRAMにすると10万円かかってしまいますが、Amazonで16GB 2,666MHz DDR4のメモリを4枚買えば34,000円で64GBに増設することができます。めっちゃ安い…。
メインメモリの増設方法はこちらの記事をどうぞ!
おすすめの最新iMacはこれ!
各モデルの特徴をまとめながらどの機種がおすすめなのか使い方から選んでいきたいと思います。
iMac 21.5インチはおすすめしない

iMac 21.5インチにはフルHDモデルと4Kモデルの2機種あり、120,800円で購入できるiMacは最新モデルでありながら時代遅れのフルHDディスプレイを搭載したモデルで画面の画質が粗くて少し見にくいです。
また、2コアCPUのプロセッサにCPU内蔵のGPUを搭載していてデスクトップ型のマシンの割に処理速度は遅いので注意が必要です。
iMac 21.5インチの特徴
- フルHDディスプレイなので画質は粗い
- デュアルコアCPU(内蔵GPU)なので処理速度は遅い
- メインメモリを後から増設できない
- 本体サイズが小さいので置き場所に困らない
- 価格が120,800円と安い
このiMac 21.5インチモデルのメリットは価格が安いだけです。CPUも2017年以来刷新されていないので性能が低い。
とにかく安くディスプレイを内蔵しているデスクトップ型Macが欲しいという方以外はおすすめできない機種。よっぽどの理由がない限り手を出してはいけないモデルです。
iMac 21.5インチ(4K)がおすすめの方

せっかく最新のiMac 21インチモデルを購入するなら4K Retinaモデルを選びましょう。
iMac 21.5インチ(4K)は4K Retineディスプレイを搭載していて画質はかなり綺麗で文字も滑らかに表示できるので目に優しく執筆作業が捗ること間違いなしです。
iMac 21.5インチ(4K Retina)特徴
- 4Kディスプレイで画質が綺麗
- クアッドコアCPU(外部GPU)で処理速度は速め
- メインメモリを後から増設できない
- 本体サイズが小さいので置き場所に困らない
- 価格が142,800円なのでコスパ良し
動画を見るなどエンタメ機として使ったり資料作成やブログ更新といった作業がメインなら、iMac 21.5インチ(4K)があれば十分こなすことが可能です。CPUプロセッサを6コアにカスタマイズすることもできるので動画編集も快適にす得ることができるでしょう。
iMac 21.5インチは自分でメインメモリのカスタマイズができないので可能であれば購入時に8GB → 16GBに増設しておくのがいいでしょう。
また、本体サイズが27インチと比べるとコンパクトなので、設置スペースがあまりない、少しでも費用を抑えたい方はiMac 21.5インチ(4K)を選ぶのがおすすめです。
iMac 27インチがおすすめの方

iMac 27インチは5,120 × 2,880ピクセルの解像度を持つディスプレイを搭載していますが、単体モニターとしても5K解像度を持ったディスプレイはほとんどないので5Kモニターで作業をしたいという方には打って付けのモデルです。
5Kディスプレイを搭載したMacが20万円で購入できるのはコスパ最強です。
iMac 27インチ(5K)の特徴
- 5K解像度で画質が綺麗で作業領域が広大
- 6コアCPU(外部GPU)で処理速度はかなり速い
- 最大3.2GB/sの高速SSDでアプリの起動や保存速度が速い
- メインメモリを自分で増設可能(最大128GB)
- 本体サイズが大きいので置き場所に困ることもある
- 価格が194,800円なのでコスパ良し
- CTOカスタマイズでiMac Proに迫る性能にできる
設置スペースに問題がないのならiMac 21.5インチ(4K)よりもiMac 27インチを選ぶのが満足できるのでおすすめです。
- ディスプレイ:21.5インチ(4K)→ 27インチ(5K)
- CPU:4コア → 6コアで1.6倍も性能が高く
- GPU:Radeon Pro 555X(2GB)→ 5300(4GB)
- RAM:2,400MHz DDR4 → 2,666MHz DDR4
- ストレージ:256GB SSD
- 本体価格:142,800円 → 194,800円
本体価格は5.6万円ほど高くなってしまいますが、この価格差でこれだけのアップグレードができるiMac 27インチはコストパフォーマンスは高いといっていいでしょう。
iMac 27インチの標準モデルはSSDストレージが256GBと少なめなので、ストレージは512GBか1TBにカスタマイズするのがいいと思いますが、CPUやグラフィックチップに関しては標準仕様のままで十分快適に作業することができるでしょう。
メインメモリは後から自分で安く増設することができるので心配しなくてもいいでしょう。
iMac 27インチは僕のメイン環境でもあり仕事をする上で欠かすことができない愛用マシーンとなっています。2017年モデル、2019年モデルの個別レビューをしているので、参考にしていただけたらと思います。
まとめ:適材適所のiMacを購入しよう
どのタイプのiMacであろうとmacOSがインストールされているので使うことができるアプリケーションや出来ることはどの機種も全く同じですが、画面サイズや性能が違うことで快適度が全く違います。
用途別でどのiMacがおすすめかをまとめました。
21.5インチ(フルHD) | 21.5インチ(4K) | 27インチ(5K) | |
日常使いに(インターネット、メール、動画閲覧とか色々) | ◯ | ◎ | ◎ |
資料作成・ブログ更新 | ◯ | ◯ | ◎ |
写真現像・編集 | △ | ◎ | ◎ |
デザイン制作・動画編集 | △ | ◯ | ◎ |
設置スペース | ◎ | ◎ | ◯ |
価格 | 120,800円〜 | 142,800円〜 | 194,800円〜 |
おすすお度 | ★★★ | ☆☆★ | ☆☆☆ |
iMacは21.5インチと27インチのサイズから選べるのでお使いの場所に適したサイズを選んで使用用途に合わせてスペックをカスタマイズしましょう。
個人的にはiMac 27インチの1TB SSDにカスタマイズモデルを購入して後から自分で16GBのメインメモリを2枚追加して40GBに増設するのがおすすめです。
1TB SSDにすると50,000円アップになってしまい高いのでiMac 27インチの標準モデルにして外付けSSDを追加購入するのもコストパフォーマンスが高くていいと思いますよ。
iMacの標準モデルならAmazonや楽天などで買えるので普通に買うよりも安く購入できますし。(実際に2017年にiMacを購入した時は楽天で購入して大量にポイントをもらいました。)
iMacを少しでも安く買う方法についてはこちらの記事を参考にどうぞ。
高性能なiMacが欲しいとなると27インチ一択なので設置場所の問題で27インチが厳しい場合はVESAマウントアダプタモデルを購入してモニターアームを組み合わせて使えるかどうか確認するのもいいかもしれません。
iMacとMacBook Proのどっちを買うか迷っている方はこちらをどうぞ!
旧型のMacを外付けSSDを使って高速化する方法についてはこちら。旧型を延命させたい方にはおすすめです。
最新のiMac 27インチとiMac Proの違いについてはこちらをどうぞ!
iMacの重さのところが
kgではなくgになっていますよ。
このままだとiPhoneより軽いことになります!