iMac 5K vs iMac Pro スペック比較

Appleが2019年3月19日にスペックアップした2019年モデルのiMacを発売しました。5Kモデルは標準で6コアの第8世代Core i5プロセッサを搭載し、CTOモデルで8コアの第9世代Core i9プロセッサやRadeon Pro Vega 56を搭載させることができるなど、iMac Proに迫る性能となっています。

ここでは、通常のiMac 5KとiMac Proは何が違うのかスペック・価格の比較をしてみたいと思います。この記事は元々はiMac 5K 2017年モデルで比較していましたが、内容を最新のものに修正しています。

 

iMac 5K(2019)・iMac 5K(2017)スペックの比較

まず最初に新型の2019年モデルと2017年モデルのiMac 5K Retinaディスプレイモデルのスペックを比較してみましょう。

iMac 5K(2019)とiMac5K(2017)のスペック比較
 iMac 5K(2019)iMac 5K(2017)
ディスプレイ27インチ(対角)Retina 5Kディスプレイ
5,120 x 2,880ピクセル、十億色対応
500ニトの輝度 、広色域(P3)
CPU第8世代 Core i5 3.7GHz(6コア)
CTO:第9世代 Core i9 3.6GHz(8コア)
第7世代 Core i5 3.4GHz(4コア)
CTO:Core i7 4.2GHz(4コア)
GPURadeon Pro 580X(8GB GDDR5)
CTO:Radeon Pro Vega 48(8GB HBM)
Radeon Pro 580(8GB GDDR5)
RAM8GB 2,666MHz DDR4
(32GB/64GB)
8GB 2,400MHz DDR4
(32GB/64GB)
ストレージ2TB Fusion Drive
FaceTimeカメラ720p
外部ディスプレイ1台:5,120 x 2,880ピクセル 60Hz 十億色対応
2台:3,840 x 2,160ピクセル 60Hz 十億色対応
2台:4,096 x 2,304ピクセル 60Hz 数百万色以上対応
オーディオステレオスピーカー、マイクロフォン、3.5mmヘッドフォンジャック
接続と拡張性SDXCカードスロット
USB 3(USB-A) x 4
Thunderbolt 3(USB-C)x 2
10/100/1000BASE-TギガビットEthernet
ケーブルロック用セキュリティスロット
サイズ高さ:51.6 cm、幅:65.0 cm、スタンドの奥行き:20.3 cm
重量9.42 kg9.44 kg
キーボードMagic Keyboard
マウスとトラックパッドMagic Mouse 2 or Magic Trackpad 2
カラーシルバー
価格253,800円

iMac 5K(2019)はCPUとGPUの性能を強化したモデルとなっているのでiMac 5K(2017)の性能で満足しているのなら乗り換える必要性はゼロです。

しかし、CPUのコア数が4コアから6コアまたは8コアに増えていて処理性能は大幅に向上しているので動画編集など負荷のかかる作業を普段からしているという方はサクッと乗り換えて時間を手に入れたほうがいいのかなと思います。

iMac 5K(2019)・iMac Pro スペックの比較

iMac 5K(2019)はカスタマイズすることでiMac Proに迫る性能を得ることができます。

iMac 5K(2019)の標準モデルとiMac Proの仕様に近づけたカスタマイズモデル(Core i9、32GB RAM、1TB SSDにカスタマイズ)とiMac Proの標準モデルのスペックを比較してみました。

iMac 5K 2019とiMac Pro

iMac 5K(2019)とiMac Proのスペック比較
 iMac 5K(2019)iMac 5K(2019)
CTOモデル
iMac Pro
ディスプレイ27インチ(対角)Retina 5Kディスプレイ
5,120 x 2,880ピクセル、十億色対応
500ニトの輝度 、広色域(P3)
CPUIntel Core i5 3.1GHz(6コア)Intel Core i9 3.6GHz(8コア)Intel Xeon W 3.2GHz(8コア)
GPURadeon Pro 575X
4GB GDDR5
Radeon Pro Vega 48(8GB HBM2)Radeon Pro Vega 56(8GB HBM)
RAM8GB 2,666MHz DDR4
ユーザー交換可
32GB 2,666MHz DDR4
ユーザー交換可
32GB 2,666MHz DDR4 ECC
(64GB/128GB)
ユーザー交換不可
ストレージ1TB Fusion Drive1TB SSD1TB SSD(3GB/s)
FaceTimeカメラ720p1080p
外部ディスプレイ5,120 x 2,880ピクセルで1台まで(60Hz,10億色)5,120 x 2,880ピクセルで2台まで(60Hz,10億色対応)
オーディオステレオスピーカー、マイクロフォン、3.5mmヘッドフォンジャック強化されたステレオスピーカー、4つのマイクロフォン、3.5mmヘッドフォンジャック
USBUSB-A x 4
USB-C(Thunderbolt 3)x 2
USB-A x 4
USB-C(Thunderbolt 3)x 4
SDカードSDXCSDXC(UHS‑IIに対応)
Ethernet10/100/1000BASE-Tギガビット1Gb、2.5Gb、5Gb、10Gbに対応
サイズ51.6 x 65.0 x 20.3cm、9.42 kg51.6 x 65.0 x 20.3cm、9.7 kg
キーボードMagic Keyboardスペースグレイ Magic Keyboard
マウスとトラックパッドMagic Mouse 2 or Magic Trackpad 2スペースグレイ Magic Mouse 2 or Magic Trackpad 2
カラーシルバースペースグレイ
価格220,800円468,300円558,800円

iMac 5KをカスタマイズしてスペックをiMac Proに近づけると47万円となります。2017年モデルだとコア数が4つまででRadeon Pro Vegaを選ぶことができなかったのでiMac Proとの性能差は大きかったです。

しかし、新型の2019年モデルのiMac 5Kは8コアのCore i9プロセッサ、Radeon Pro Vega GPUを選択できるのでiMac Proのスペックにかなり近くなります。47万円でこのスペックならiMac ProではなくiMac 5Kを選んだ方がいいような気がしますがどうでしょうか?

iMac Proを選ぶメリット

本体カラーがスペースグレイ

iMac Proのカラーはスペースグレイとなっており本体だけではなく、Magic Keyboard、Magic Mouse 2、Magic Trackpad 2もスペースグレイに統一されていてかなり格好良くなっています。

20170607130132j:plain

スペースグレイは通常モデルのiMacにはないカラーで単体販売も行われないのでこれだけでもiMac Proの価値があるといってもいいでしょう。スペック関係なしでブラックのiMacが欲しいのなら迷わずiMac Proを選びましょう!

CPU:Intel Xeonプロセッサ

iMac ProにはIntelのワークステーション向けプロセッサで通常のCoreプロセッサよりも性能が高くて価格の高いハイエンドマシンに搭載されることが多いCPUとなっています。

iMac 5Kに採用されているCoreプロセッサは2コア〜4コアが主流で最近になってから6コアや8コアといったコア数の多いプロセッサも出てきましたが、Xeonプロセッサは一番下のモデルが8コアとなっていて10コア、14コア、18コアとさらにマルチコアCPU化が進んだプロセッサとなっています。

Xeon-Wのコア数
  • Xeon-W 3.2GHz 8コア
  • Xeon-W 3.0Ghz 10コア
  • Xeon-W 2.5GHz 14コア
  • Xeon-W 2.3GHz 18コア

8コア、10コア、14コア、18コアから選ぶことができるiMac ProのXeonプロセッサはiMac Pro専用のカスタムモデルが採用されておりLGA2066ソケットを採用しているコードネーム「Skylake-W」と名付けられたプロセッサを搭載しています。

GeenbenchによるCPUの性能差は以下のとおりです。

Xeon-Wプロセッサ性能
 シングルコアマルチコア
iMac 5K 4コア
Intel Core i7-7700K @ 4.2 GHz
567819336
iMac 5K 4コア
Intel Core i7-7700K @ 4.2 GHz
567819336
MacBook Pro 6コア
Intel Core i9-8950HK @ 2.9 GHz
534822620
iMac Pro 8コア
Intel Xeon W-2140B @3.2GHz
382623676
iMac Pro 10コア
Intel Xeon W-2150B @3.0 GHz
534535917
iMac Pro 14コア
Intel Xeon W-2170B @2.5 GHz
510840188
iMac Pro 18コア
Intel Xeon W-2191B @2.3 GHz
511546640

iMac 5KのCTOモデルに採用されているCore i9プロセッサの性能は不明ですがMacBook Pro 15インチのCore i9よりも性能が高いはずなので、8コアのXeon-Wよりも高い性能となっているかもしれません。

 

2018年6月に発売したMacBook Pro 15インチ(2018)はMacBook Proとして初めて6コアを内蔵したCPUプロセッサが採用されました。

MacBook Pro 15インチ(2018)のCore i9プロセッサは4コアから6コアにCPUコア数が増えて大幅に性能が高くなりましたが、それでもiMac Proの下位モデルのXeon W-2140B(8コア)の方が性能が上です。

 シングルコアマルチコア
MacBook Pro 2018 6コア
Core i7-8559U @ 2.7 GHz
514121244
MacBook Pro 2018 6コア
Core i9-8950HK @ 2.9 GHz
533522432
iMac Pro 8コア
Intel Xeon W-2140B @3.2GHz
382623676

つまり、性能重視のMacが欲しいなら2019年モデルのiMac 5KかiMac Proのどちらかがおすすめということになります。動画編集やデザイン作業などのクリエイティブ作業を快適にしたい方はiMac 5KかiMac Proを選んでおけば間違いないでしょう。

GPU:AMD Radeon Pro Vega

iMac Proは「AMD Radeon Pro Vega」というグラフィックカードが搭載しています。VegaはGPUのパッケージ内にVRAMの代わりとなるHBM2メモリを搭載しているので最大400GB/sでデータ転送が可能となり、より多くの処理ができる高性能なGPUとなっています。

そして、2019年モデルのiMac 5KにもCTOカスタマイズでRadeon Pro Vegaのグラフィックカードを選ぶことができるようになりました。

iMac 5K 2019とiMac ProのGPU
 iMac 5K 2019iMac Pro
標準モデルRadeon Pro 580X(8GB GPDDR5)Radeon Pro Vega 56(8GB HBM2)
CTOモデルRadeon Pro Vega 48(8GB HBM2)Radeon Pro Vega 64/64X(16GB HBM2)

iMac Proに搭載されているRadeon Pro Vega 56の性能は単精度浮動小数点が11TFlops、半精度浮動小数点が22TFLOPSの性能がありPS4 Proは4.2TFlopsなのでPS4 Proよりも3倍も性能が高いGPUということになります。

ちなみに、2019年モデルのiMac 5KもRadeon Pro Vega 48を選択できるようになったのでiMac Proに近い性能を発揮することが可能となっています。

RAM:DDR4 ECCメモリ

iMac ProのRAMには2,666MHz DDR4 ECCメモリーを搭載しています。通常モデルのiMacも2017年モデルは2,400MHz DDR4のメモリーでしたが2019年モデルで2,666MHz DDR4に規格が刷新されています。

メインメモリの違い
 iMac 5K 2019iMac 5K 2017iMac Pro
メインメモリの規格2,666MHz DDR42,400MHz DDR42,666MHz DDR4 ECC
容量8GB・16GB・32GB・64GB32GB・64GB・128GB・256GB

iMac 5Kは64GBまで増設することができ、購入後に自分でメモリを増設することもできます。

iMac Proは最大で256GBというとんでもない容量まで増設することができます。また、自分で増設することができないので購入時に容量を決める必要があるので注意です。(Appleのサポートで増設は可能。)

なお、iMac Proに採用されているRAMはECCメモリーとなっています。EECメモリーはエラーを検出し正しい値に訂正することができるメモリーモジュールでサーバー用途のパソコンで採用されているものです。

SSDストレージ:最大4TB、3GB/sの高速スループット

iMac Proは最大3GB/sの読み書きが可能な高性能な高性能なSSDストレージを採用しているので4K動画などの大きなデータもサクサク読み書きすることができるようになります。

ストレージの違い
 iMac 5K 2019iMac Pro
ストレージ2TB/3TB Fusion Drive
512GB/1TB/2TB SSD
1TB/2TB/4TB SSD

通常モデルのiMac 5KのSSDストレージは2GB/sのスループットとなっているので、より素早い反応、動作を求めるならiMac Proを選ぶことになりそうです。

 

強化されたステレオスピーカー

iMac 5Kのスピーカーはもともと音質は良く個人的にもかなり満足できるレベルでしたが、iMac Proのスピーカーはウーファーとツイーターの2ウェイ構造になっており、音質がさらに良くなっています。

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iMac 5KはMacBook Proなどに比べて音質がかなり良くなっていますが、iMac Proは内部構造を見直して2ウェイスピーカー構造になっていて高音質サウンドとなっています。

最近のAppleはスピーカーの音質にこだわっていますね。Beats Musicを買収したことがいい影響を与えているのでしょうか。

UHS‑II対応のSDカードスロット

iMac ProのSDカードスロットは高速データ転送ができるUHS‑Ⅱに対応しています。

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右のカードがUHS‑Ⅱに対応したのSDカードとなっていてUHS‑IIに対応したカードリーダーを使うことで超高速でデータを読む込むことができます。iMac ProのSDカードスロットはUHS‑IIに対応しているので専用カードリーダーなしでデータの読み込みが可能となっています。

MacBook Proにも搭載して欲しいな…。

T2チップを搭載

iMac ProはTouch BarやTouch IDを動作させるためのSecure Enclaveに対応したARMコプロセッサ・T2チップが搭載されています。

T2チップはMacBook Proに搭載されているT1チップの後継チップで「Hey! Siri」による音声アシスタントSiriの起動が可能となっています。

T2チップの有無
 iMac 5K 2019iMac Pro
コプロセッサT2チップ
音声アシスタントSiriに対応Hey!Siriに対応

iMac ProでTouch IDを使うことができないのでT2チップを搭載しているメリットはあまりありませんが、システム管理コントローラ、画像信号プロセッサ、オーディオコントローラ、SSDコントローラなどのコントローラが統合されているのでiMac 5Kよりも安定した動作を期待してもいいのかも。

iMac 5K(2019)とiMac Pro どっちがいい?

iMac 5K(2019)をフルカスタマイズすると価格は578,300円とかなり高額になってしまい、iMac Proの標準モデルは少しだけ安い558,800円で購入することができます。

iMac ProとiMac 5K 2019 スペックと価格

おそらく、iMac Proの標準モデルとiMac 5K(2019)フルカスタムモデルはスペック的にほぼ同じと見ていいでしょう。ただし、ストレージはiMac Proは1TBですが、iMac 5Kのフルカスタムモデルは2TBなのでiMac 5K(2019)の方がコストパフォーマンスは良いです。

iMac 5K(2019)を選ぶのがいい人

2019年モデルのiMac 5KはストレージをFusion Driveにすることで価格を抑えることができるので安く高性能なiMac 5Kを購入することができます。

例えば、Core i9、Radeon Pro Vega 48、8GB RAM、2TB Fusion Driveという構成にすれば347,300円で購入することができます。

iMac 5K 2019 おすすめモデル

金額は確かに高いですが5Kディスプレイと組み合わせで考えるとコストパフォーマンスはかなり良いといっていいのではないでしょうか。

iMac 5K(2019)がおすすめの人
  • 27インチの5Kモニターを使いたい
  • 高性能でパワフルなiMacを使いたい
  • メインメモリは自分で増設したい
  • 少しでも安くiMacを購入したい
  • 本体カラーはシルバーがいい

ちなみに、iMac 5Kの一番安い構成なら198,800円から購入することができるので、ある程度の性能があって27インチの5Kモニターを使いたいという方にもおすすめです。

なお、メインメモリはAmazonなどで購入して自分で増設するのがおすすめです。

iMac Proを選ぶのがいい人

iMac ProはiMac 5K(2019)のフルカスタムモデルよりもさらに高い性能を求める方におすすめです。

iMac Proがおすすめの人
  • 変態レベルのパワフルなiMacが欲しい
  • お金が有り余っているApple信者
  • 本体カラーはスペースグレイがいい

8コアのCore i9プロセッサやRadeon Pro Vega 48に満足することができない方は、より高性能な構成にすることができるiMac Proがおすすめです。まあ、iMac Proの性能を必要とするシチュエーションってどんな何でしょうか…。想像もできません。

Mac Proと比較するとiMac Proは安い

ちなみに、iMac ProはMac Proと比較するとかなり安いです。

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Mac ProをiMac Proと同じようなスペックにカスタマイズして見たら普通に50万円を超えてしまいました。Noディスプレイ、Noスピーカー、No SDカードスロット、No Thunderbolt 3なのに。そう考えるとiMac Proは5Kディスプレイでこの価格なら意外とお買い得なのかもしれません。

まとめ:iMacProとiMac 27インチどっちがいい?

2017年モデルのiMac 5KとiMac Proを比較すると圧倒的にiMac Proの方が性能が高くてレベルが違いすぎましたが、2019年3月19日に発売したiMac 5K(2019)はCPUの性能が大きく向上したので魅力度がかなり上がりました。

正直なところiMacのこのデザインはベゼルが太くて古臭いデザインです。そろそろ、デザインを完全刷新した正真正銘の新型iMacが欲しいところなので、今回のモデルチェンジはガッカリ感がありました。

しかし、スペック的にはかなり魅力的なものになっているのでフルモデルチェンジするまでの繋ぎとしては良いモデルなのかなと思っています。

なお、僕のメイン環境は2017年にMacBook Pro 15インチからiMac 5Kに乗り換えました。iMac Proは憧れを感じますが僕のような一般人用途には通常のiMac 5Kがちょうど良いのかもしれません。

2018年モデルのMacBook ProはCPUのコア数が15インチモデルが4コアから6コアに、13インチモデルが2コアから4コアに増えて過去にないくらい性能アップが図られています。

13インチMacBook Proのタッチバーなしモデルはアップデートされませんでした。こちらの記事で詳しくレビューしているので参考にしていてください。

MacBookシリーズの違いについてはこちらの記事をどうぞ!