
Galaxy S21は2021年4月にドコモとauで発売したSnapdragon 888 5Gを搭載したハイエンドスマホです。
画面サイズが6.2インチと丁度いい大きさになってフラットディスプレイになって、筐体デザインが刷新されてGalaxy S21はとてもカッコいいスタイルに生まれ変わりました。
2022年にはGalaxy S22が発売されますがGalaxy S21は値下げされて現役機種として販売継続されるはずなので、Galaxy S21は実は2022年現在もかなり狙い目のハイエンドスマホとなります。
この記事では、Galaxy S21のデザイン・サイズ・動作速度・カメラの画質をレビューしています。実際に使ってみてどうなのかメリット・デメリットも書いているのでGalaxy S21を検討している方は参考にどうぞ。
- フラットディスプレイで誤動作しにくい
- 筐体デザインがスタイリッシュになった
- 指紋が付きにくく落としても割れない筐体に
- Snapdragon 888のハイエンドSoCを搭載
- DeXモードでパソコンとしても使える
- 写真・動画撮影のUIが操作しやすくなった
- 顔と指紋認証に対応し様々なシーンで使える
- カメラ撮影時に発熱しやすい
- マイクロSDカードを使えなくなった
- Samsung独自のUIに慣れる必要がある
Galaxy S21はドコモ、auで購入が可能で中古のイオシスなら57,800円〜買うこともできます。1世代前とはいえかなり安くなってきましたね。
この記事の目次
Galaxy S21の特徴

ディスプレイ | 6.2インチ(2,400 × 1,080ピクセル・421ppi)、有機EL、20:9、48〜120Hzリフレッシュレート |
---|---|
SoC | Snapdragon 888 |
メインメモリ | 8GB LPDDR5 |
ストレージ | 128GB・256GB・512GB |
microSDカード | 非対応 |
生体認証 | 画面内指紋認証、顔認証 |
リアカメラ | 広角(1200万画素・F1.8) 超広角(1200万画素・F2.2) 望遠(6400万画素・F2.0) 最大30倍デジタルズーム、8K24fps、4K60fps対応 |
インカメラ | 1000万画素・F2.2 |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6) |
5G | Sub-6、ミリ波 |
Bluetooth | 5.0 |
防水防塵 | IP68 |
NFC | Felica(おサイフケータイ対応) |
ワイヤレス充電 | Fast Wireless Charging 2.0(Qi、WPCに対応) |
バッテリー容量 | 4000mAh |
サイズ | 71.2 × 151.7 × 7.9mm、169g |
本体カラー | ファントムホワイト、ファントムバイオレット、ファントムグレー、ファントムピンク |
Galaxy S21は6.2インチの有機ELディスプレイを搭載し48 – 120Hzのリフレッシュレートに対応した滑らかディスプレイとなっています。
画面サイズはGalaxy S20と同じですが解像度がQuad HD+(3,200 × 1,440ピクセル)から(2,400 × 1,080ピクセル)にスペックダウンしています。
SoC(システムオンチップ)はSnapdragon 888を搭載しているのでハイエンドモデルですが部分的にスペックを落とすことで価格を抑えたハイエンドモデルといっていいでしょう。
バランス感覚のいいハイエンドスマホとでも言っていいかもしれません。リアカメラは広角、超広角、望遠のトリプルカメラを搭載していてキレイな写真・動画を気軽に撮影ができます。
片手で操作できるハイエンドスマホなのに端末価格が抑えられているので手にしやすいですよね。Galaxy S21はドコモとauが取り扱いをしていて8〜10万円で買うことが可能です。
すでに中古でGalaxy S21を買うこともできるので少しでも安くGalaxy S21を手に入れたいならおすすめです。
Galaxy S21 レビュー
デザインがスタイリッシュになった
Galaxy S21はデザインを大幅に刷新しており全体的にシンプルでとてもスタイリッシュなスタイルとなりました。

本体カラーはファントムピンク、ファントムホワイト、ファントムグレー、ファントムバイオレットの4色から選ぶことができます。

カラーバリエーションが豊富で可愛らしい色もあるので女性の方もGalaxy S21を選びやすくなったのではないでしょうか。ファントムバイオレットはなかなか奇抜なカラー配色ですが個人的には好きですよ。
なお、この記事ではファントムグレイのレビューをしています。
リアカメラの部分が筐体上部のサイドフレームから伸びる形で嵩上げをしてているためカメラのレンズ部分の突起はフラット、いやレンズが内側に潜り込むという斬新なデザインとなっています。

背面パネルの素材はマットな質感のプラスチックとなっています。従来のモデルはガラス素材を採用していて光沢のある筐体となっていましたが、Galaxy S21は持った時の手触りはかなり異なっております。
サラサラとした手触りで指紋も付きにくいのでケースを装着しなくてもかなり使いやすくなったといった印象があります。 筐体にプラスチック素材を採用したことで落としても割れることがなくなったのはいいですよね。
また、重量も169gと軽いので 近年のスマートフォンが重いと感じている方はこのモデルはかなり良いのではないでしょうか。
サイドフレームはステンレス素材を採用していて光沢のあるスタイルとなっています。リアカメラのある部分はサイドフレームの高さが少しだけかさ上げされているのはわかります。

筐体の右側に音量ボタンと電源ボタン、筐体の下側にUSB-Cポートに内蔵スピーカーを搭載しています。

従来のモデルは筐体の上側にSIMカードスロットがありましたが、Galaxy S21は筐体の下側にSIMカードスロットを搭載しています。なお、今回のモデルよりマイクロSDカードを入れる事はできない仕様となりました。
Galaxy S21の国内モデルは256GBモデルなので、写真や動画をそれなりに撮影しても使うことができそうです。ただ、それ以上の容量を使うとなるとデータの移動が少し面倒になってしまいそうです。
筐体の上側部分はマイクロフォンは2つ搭載されているのみです。

Galaxy S21の リアカメラのデザインはこんな感じ。

従来のモデルはカメラをとってつけたかのようなスタイルになっていたのでデザイン的に見るとあまりよろしくなかったところがありますが、Galaxy S21は筐体とカメラが融合したかのようなデザインとなり一体感が出てスタイリッシュになった感じがします。

このカメラのデザインならスマホを重ねたとしても相手側の画面を傷つけると言うこともなさそうです。なので複数の端末を持っている方にとっては嬉しいデザインといってもいいかもしれません。 ニッチな声に応えてくれたって感じでしょうか。
6.2インチのフラットディスプレイに
Galaxy S21は6.2インチの有機ディスプレイを搭載しており、 従来のモデルまで採用されていたエッジスクリーンは廃止されてフラットなディスプレイを採用しています。

Galaxyといえば 画面の左右が丸くなったエッジスクリーンですが、Galaxy S21は完全フラットな画面になったので しっかりと握ることができるようになりホールド感は向上しています。
フラットディスプレイを搭載したことによりベゼルの部分が少しだけ太くなって筐体の横幅が69mmから71.2mmと幅が広くなっています。 実際に使ってみた感じはそこまで違いはないですが片手操作にこだわっている方にとっては痛い仕様変更かもしれませんね。
また、エッジスクリーンの形状の問題からの誤動作も抑えることができる(個人的には誤動作で悩んだことはないけど。)のでエッジスクリーンが嫌いな方でもGalaxy S21を選ぶことができるかと思います。

ディスプレイはCorning Gorilla Glass Victusを採用していて傷、衝撃に強くなっているそうです。最初から保護フィルムが貼られてるので基本的に画面に傷が入らないのはいいですよね。
ちなみにステンレスフレームにも保護フィルムが貼られているので傷をできるだけ付けたくない方はしばらくつけておくのもいいかもしれません。
画面内指紋・顔認証に対応
Galaxy S21は顔認証機能に対応しています。 価格の安いスマホの顔認証よりも精度は高いので薄暗い所でもきちんと顔を認識してくれるのでマスクをしていない時であればそこそこ使うことができる認証システムとなっています。

ただし、真っ暗闇の中では顔を認識する事はできないのでそのようなシーンでは画面内指紋認証を使うのがいいです。
Galaxy S21の生体認証は画面内指紋認証に対応しているのでマスクをしていても指を使って快適に画面ロック解除をすることが可能。

これは超音波式の画面内指紋認証となっていて 従来モデルと同じですがセンサーサイズが1.7倍大きくなったことで精度、速度はかなり向上しています。めちゃくちゃ速くなっているのでサッと指を当てただけで画面ロック解除ができます。
ただし、画面内指紋認証は画面がスリープ状態ではセンサーはどこにあるのか把握しづらいという問題があります。
指紋認証機能を使って画面ロック解除することが多いなら「設定」の「ロック画面」→「Always On Display」の項目を「常に表示」または「特定の時間のみ表示」に設定しておくのがいいでしょう。

Galaxy S21は顔認証と画面内指紋認証を組み合わせることによって、あらゆるシーンで快適にスマホを使うことができます。
しかも、Galaxy S21の画面内指紋認証のセンサーは従来のモデルよりも大型化されているため精度、速度ともに向上しています。ちょっと触れただけで画面ロック解除をしてくれるのでめちゃくちゃ快適に使うことができるようになっています。
高速ワイヤレス充電2.0に対応
Galaxy S21は急速充電に対応していますが、ワイヤレスでも急速充電に対応している充電器を使うことで素早くバッテリー補給ができるようになっています。
有線接続での充電は1時間30分ほどでフル充電ができる感じですね。

ワイヤレス充電のAnker PowerWave Ⅱ Standを使って充電すると2時間30分〜3時間でフル充電ができる性能となっています。

さらに、ワイヤレスパワーシェアを使うことで家族のワイヤレス充電に対応しているスマートフォン、Galaxy BudsやGalaxy Watchなどのウェアラブル製品の充電もできます。
画面解像度はスペックダウン
Galaxy S21は6.2インチの有機ELディスプレイを搭載しています。画面サイズは従来モデルと同じですが、解像度が3,400 × 1,440 → 2,400 × 1,080ピクセルに落ちてます。
S20はディスプレイの設定項目から解像度の設定ができるようになっていましたが、Galaxy S21は解像度設定の項目すらない状態となっています。

ディスプレイのスペックが落ちてしまって落胆しているかたもいるかもしれません。でも、安心してください。このスペックダウンをパッと見で判別することはできません。
並べて写真を表示して比べてみても同じ画質です。

では、この画質のスペックダウン。どのような場面で影響を受けるのか。4K画質の映画など動画を観るときに違いを感じることができる程度とみていいでしょう。
CPU・GPU・メモリ スペックと性能
Galaxy S21はSnapdragon 888、8GBのメインメモリを搭載しておりストレージは国内モデルは256GBとなっています。グローバル版は128GB、512GBが選べます。

Snapdragon 888は2021年に登場するハイエンドスマホの多くに採用されるであろうハイエンドSoCとなっており、どれくらいの性能を持っているのか気になるところでもあります。
Snapdragon 888、Snapdragon 865の二つのチップの性能をGeekbench 5で比較してみました。

Galaxy S21 | Galaxy S20 | |
SoC | Snapdragon 888 | Snapdragon 865 |
RAM | 8GB | 12GB |
シングルコア | 1107 | 893 |
マルチコア | 3472 | 2935 |
OpenCL | 4600 | 3195 |
CPUの性能が20%、GPUの性能が50%も向上していてトータル性能で70満点を達成しています。Snapdragon 888は5nmプロセスルールで製造されたSoC(システム・オン・チップ)で高性能で電力効率に優れているといわれています。
このスコアでは電力効率が向上して省電力になったかどうかは分かりませんが、プロセスルールが7nm → 5nmと微細化すること消費電力が抑えられます。
Antutuで性能を比較してみたところ70万点を超えるスコアを記録しました。

Galaxy S21 | Galaxy S20 | |
SoC | Snapdragon 888 | Snapdragon 865 |
RAM | 8GB | 12GB |
総合 | 702323 | 572711 |
CPU | 194823 | 170925 |
GPU | 305310 | 216849 |
MEM | 111360 | 94545 |
UX | 90830 | 91392 |
CPUは20%ほどの性能向上に留まっていますが、GPUは50%も性能が向上していらのがわかります。グラフィック性能の向上が顕著となっており負荷のかかる3Dグラフィックのゲームも軽々と処理することができます。
たた、一般的な使用用途において865 → 888による体感速度の向上を感じることはできません。実際の動作速度においては865で完成された感はあります。
ゲームの動作は超快適
高性能なSnapdragon 888を搭載しているGalaxy S21でPUBGモバイルを起動してグラフィック設定を確認してみたところ、従来のモデルと同様に画質はHDR、フレームレートは極限まで選べるようになっていました。

なお、データを別途ダウンロードすることて画質をFHD、フレームをウルトラの最高画質でのプレイもできます。
実際にPUBGモバイルを遊んでみたところ超快適にプレイできました。

ただ、Galaxy S20と比べて画質がキレイになって滑らかに動作すしてるわけではなく同じように快適な操作感となっています。
高性能なSnapdragon 888の性能を惜しみなく発揮できるのはスマホとして使っている限りはその差を感じることはできないかもしれません。
Galaxy S21外部モニターを接続してパソコンモード(DeX)にして作業できます。このような作業的な使用方法であれば体感で違いを感じることができるかもしれません。
とくに動画編集をして動画の書き出し時間は速くなっているはず。
Galaxy S21の発熱について
Snapdragon 888は5nmプロセスルールで製造された最先端のSoCとなっていて電力効率が865よりも向上していますが、それ以上に性能が高くなったのか発熱はしやすいです。
とくに、カメラて写真撮影、動画撮影をしていルト発熱がしやすく、普段使いにおいてもTwitterをしてるとGalaxy S21の筐体が暖かくなってきます。
Galaxy S21とS20でカメラを起動して20枚ほど写真を撮影してみてバッテリー温度、CPU温度を比較してみました。
通常時のCPU温度はGalaxy S21が24°、S20が22°と最初から温度差があったので普段使いでも影響が及ぼしそうな気がしますが、写真を20枚ほど同時に撮影して、その直後に温度を確認してみました。

結果はGalaxy S21のCPU温度は38.5°、S20のCPU温度は29.5°と10°も差が出るという結果に。たしかにS21の方が筐体が熱いんですよね。写真を撮影しただけでかなり発熱しています。
さらに、動画撮影を5分ほどしてみて温度変化を確認してみたところS21が29.6°、S20が27.3°となっており写真撮影ほど発熱しない印象はあります。
ただし、動画撮影は歩きながらして寒い外気温がスマホに直接触れて冷却された可能性があるので春から夏にかけてはそこそこの発熱を覚悟しなければいけないような気がします。
また、意外にもゲーム時の発熱はS21、S20ともに変わりありません。実際にPUBGモバイルて20分ほど遊んだ状態でバッテリーとCPUの温度を確認してみました。

ほとんど差がなくCPUの温度は45°前後となっています。Snapdragon 888はGPUの性能が大きく向上しているのでグラフィックゲームでは余裕が出て発熱はさほど差はありません。
追記:最新バージョンではかなり最適化されていて発熱は抑えられていて電池減りも改善しています。
Galaxy S21の電池持ちについて
Galaxy S21が採用しているSnapdragon 888はSnapdragon 865よりも発熱するのでバッテリーの持ちが心配になってしまいますが、実際の電池持ちはさほど差はないようです。
Galaxy S21 | Galaxy S20 | |
SoC | Snapdragon 888 | Snapdragon 865 |
PUBG30分プレイ | 13%消費 | 13%消費 |
動画5分間撮影(フルHDスーパー手ぶれ補正ON) | 5%消費 | 3%消費 |
動画5分間撮影(4K60P) | 2%消費 | 3%消費 |
写真撮影(20枚) | 5%消費 | 4%消費 |
実際にPUBGモバイルで30分プレイしてみたり、動画撮影を10分間してみると少しだけS21の方が減りが速いですが、ほぼ同じバッテリー駆動時間となっています。ほぼ誤差範囲といっていいかもですね。
Galaxy S20はそもそもが電池持ちがいい方ではなかったので、電池持ちが改善したということはなく、従来モデルと同じくらいのバッテリー駆動時間となっています。
48Hz〜120Hzのリフレッシュレートに対応
Galaxy S21は48Hz〜120Hzの可変式のリフレッシュレートに対応しています。
動くの激しい画面の時は120Hzの滑らかなスクロールで表示して、画面が止まっている状態が続いている場面では48Hzのリフレッシュレートに抑えることで 消費電力を抑えて電池の持ちを向上させているようです。(実際の電池持ちは従来モデルとさほど変わりない。)
Galaxy S21 カメラの性能と画質
広角・超広角・望遠カメラの画質
Galaxy S21は1200万画素の広角、超広角、6400万画素の望遠カメラを搭載しています。このトリプルカメラ構成はGalaxy S20と同じとなっています。

望遠カメラは光学の望遠カメラを搭載しているわけではなく、広角カメラとほぼ同じ画角のレンズに6400万画素の高画素センサーを搭載しています。つまり、デジタルズームしても画素情報が多いため画質劣化を極限まで抑えることができるという方法です。
公式ではハイブリッド光学3倍ズーム呼んでいるようですが、いわゆるデジタルコンバートと同じことだと思います。光学3倍じゃないじゃん。前回も言ったような気がする。
各カメラのスペックをGalaxy S21とS20で比較してみました。
Galaxy S21 | Galaxy S20 | |
広角カメラ | 1200万画素・F1.8・79° | |
超広角カメラ | 1200万画素・F2.2・120° | |
望遠カメラ | 6400万画素・F2.0・76° | |
リアカメラの特徴 | 3倍のハイブリッド光学、30倍のデジタル超解像度ズーム、8K(24fps)・4K(60fps)・HDR10+の撮影に対応 | |
スーパー手ぶれ補正 | フルHD・60fps | フルHD・30fps |
インカメラ | 1000万画素・F2.2・80° |
基本的なスペックはほぼ同じとなっていますが、Galaxy S21はSoCが高性能になったこともありスーパー手ぶれ補正でフルHD・60fpsの撮影に対応しました。これは何気に嬉しい進化といってもいいのかもしれません。
カメラのレンズやセンサーはおそらくほぼ同じものを採用しているGalaxy S21。実際の写りはどうなのか各カメラで写真撮影をして比べてみましょう。
まずは広角カメラです。1200万画素のイメージセンサーにF/1.8のレンズとなっています。(※画像をクリックして拡大できます。)

基本的にな画質はS20と同じとなっておりパッと見た感じで違いを見とることはできないかと思います。ということで、両機で同じ写真を撮影しているので時計台の部分を拡大してみました。

広角カメラに関してはGalaxy S21は少しだけソフトに仕上がるようになったようです。他の写真でも見比べてみましたが、S20の方が被写体の輪郭がくっきりと表現されることが多いのですが、S21はソフトな感じに変わっています。
次に超広角カメラです。1200万画素のイメージセンサー、F/2.2のレンズとなっています。周辺の歪みもきちんとソフトウェア処理によって補正されているので違和感のない写真に仕上げることができます。

東急スクエアの看板あたりの部分を拡大してみました。

拡大するとGalaxy S21の方が画質が向上しているのが確認できます。
S20は全体的にモヤっとした画質なのに対してGalaxy S21はパリッとした画質に向上しています。スマホの画面サイズだとこの差を見極めるのは難しいですが大画面で写真を見ると明らかに画質が向上しているのは見てとることができます。
望遠カメラです。6400万画素のイメージセンサーにF2.0のレンズを採用しています。

望遠カメラとはいえレンズは広角カメラとほぼ同じです。デジタルズームして補正を上手くかけることによってあたかも光学3倍レンズで撮影しているかのように見せかけていますが、さすが上手ですね。違和感がありません。

さらに、Galaxy S21、S20ともに10倍ズームでの撮影も可能となっています。画質に違いがあるのかを比較してみました。

ソフトウェアの補正が上手になった感がありますね。Galaxy S21の方がよりくっきり鮮明に表現できるようになっているようです。こちらは最大倍率の30倍で撮影したものとなります。

Galaxy S21の方が被写体の輪郭がくっきりと鮮明になっています。かといって、常用できる画質ではないので実際には10倍〜20倍ズームあたりが限界値ではないでしょうか。もっと高倍率ズームを求めるならUltraに行くしかないでしょう。
また、ナイトモードも搭載しています。ナイトモードを使わずに暗いところで撮影するとこんな感じの写真となりますが…

ナイトモードをONにすることで明るく撮影することが可能となります。

広角カメラだけでなく、超広角・望遠カメラでもナイトモードをONにして夜間でも明るくノイズの少ないキレイな写真を気軽に撮影することができます。
高機能なポートレートモード
Galaxy S21は背景をぼかすしてエフェクトをかけることができるポートレート撮影ができます。従来のモデルはライブフォーカスと呼ばれていたものですが、本モデルよりポートレートモードに名称が変わったようですね。

写真だけでなく動画にもポートレートモードを適用できるので、動画で背景をリアルタイムにぼかすことも可能となっています。この辺りの機能はiPhoneにはない部分となるのでGalaxyが先に行ってる感じがしますし、精度がかなり高いことに驚きを隠せません。

Galaxy S21のポートレートモードは1倍だけでなく2倍画角でも撮影が可能となっています。

また、背景をぼかすだけでなくエフェクト(スタジオ・ハイキーモノクロ・ローキーモノクロ・背景・カラーポイント)をかけることも可能。例えば、カラーポイントを使うことで背景をモノクロにして撮影することができます。

背景がモノクロになるだけで被写体が映えるのでとってもいいですね。ToFセンサーを搭載していないソフトウェアによる処理だけでもここまで精度が高いのはさすがGalaxyといった感じがします。
スーパー手ぶれ補正・FHD AUTO・8K動画撮影
Galaxy S21はスーパー手ぶれ補正に対応しているのでアクションカメラ並みの手ぶれ補正効果で動画の撮影が可能となります。

従来モデルでも使えましたがS20はスーパー手ぶれ補正をONにするとフルHD・30fpsに制限されてました。しかし、Galaxy S21はフルHD・60fpsに対応し普段使いでスーパー手ぶれ補正を使って撮影できるようになっています。
Galaxy S21は動画の解像度・フレームレートを画面上部から簡単に切り替えできるようになり動画撮影のレスポンスが向上しています。「FHD AUTO」という状況に合わせてフレームレートを自動的に30fps、60fpsに可変してくれる新しい撮影モードが追加されています。

動きの激しい場面になると自動的にフレームレートが60fpsになって滑らかな動画に変わるので、無駄のないデータ容量で撮影できるようになるのは素晴らしいところですね。
Galaxy S21は4K・60fpsでの高精細動画撮影に対応していますが、さらに4K解像度を通り越して8Kでも撮影が可能となっています。

フレームレートは24fps固定となりますが、映画のようなコマ数で動画撮影をすることができるので、意外と使えるのかなといった感じです。ただし、8K動画で撮影しても対応してるモニターがないのであまり意味はないのかもしれません。
それよりも24fpsで動画撮影できることにメリットがあるように感じます。24fpsに設定することで映画のような雰囲気のある動画を撮影できますし、あとから動画で高画質な静止画として切り出しできるので、とりあえず8K動画で記録しておくのもいいのかもしれません。
こちらは8Kで撮影した動画を「8Kビデオスナップ」して切り出した画像となっています。

写真で撮影したものよりも落ち着いた発色となっているので意外と使える感じがしました。
また、Galaxy S21はディレターズビュー機能を搭載していて広角、超広角、望遠、インカメラの全ての画面を確認しながら撮影することが可能です。

切り替えながらリアルタイムで撮影できるのV-Logに適しているように思います。Galaxy S21はカメラUIが見直されていて、操作性が従来モデルよりも向上しています。全体的にとても使いやすくなった印象があるのでカメラを使うことが多いのならおすすめです。
Galaxy S21 レビュー:評価まとめ

Galaxy S21のメリット
Galaxy S21は6.2インチの有機ELディスプレイにSnapdragon 888のハイエンドSoCを搭載した5Gスマートフォンです。
- フラットディスプレイを搭載し誤動作しにくい
- 筐体デザインがスタイリッシュになった
- 指紋が付きにくく落としても割れない筐体に
- Snapdragon 888のハイエンドSoCを搭載している
- DeXモードでパソコンとしても使える
- 写真・動画撮影のUIが操作しやすくなった
- 顔と指紋認証に対応し様々なシーンで使える
Galaxy S21はディスプレイの解像度が下がったり筐体にガラスではなくてプラスチックを採用するなどパッと見た感じはスペックダウンしています。
しかし、筐体デザインがカッコよくなって質感もいいのでチープな雰囲気はありません。むしろ、プラスチック素材を採用することで指紋が付きにくく端末を落としても割れないメリットがあります。
Snapdragon 888を採用するなど中身はハイエンドを維持しています。画面解像度が下がったとはいえ普段使いでそれを判別することはできないですし、価格が従来モデルよりも値下げされているのでトータルで判断して良い進化をしたように思います。
Galaxy S21のデメリット
Galaxy S21は完成度の高い端末ですが、Snapdragon 888を搭載した影響なのか普段使いで発熱がしやすくなったように感じます。とくにカメラ撮影時の時の発熱があるので少し気になります。
- カメラ撮影時に発熱しやすい
- マイクロSDカードを使えなくなった
- Samsung独自のUIに慣れる必要がある
負荷のかかるゲームをしているシーンにおいては従来モデルと発熱は変わらない印象がありますが、カメラで写真を撮影していたり、Twitterをするなど普段使いで熱を持ちやすくなりました。
電池持ちは従来モデルとさほど差はないので問題はないかと思います。
Galaxy S21はSamsung独自のOne UIを採用しているので一般的なAndroidのUIとはかなり異なるので、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれませんね。まあ、これは慣れの問題なのであまり気にする必要はなさそうですが。
Galaxy S21はドコモ、auで2021年4月22日に発売しますが、ドコモが99,792 円、auが118,540円となります。
→ Galaxyの比較はこちら
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→ Galaxy S22・S22 Ultraはこちら
https://www.sin-space.com/entry/galaxy-s22-s22plus-s22ultra
→ Galaxy S21はこちら
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デメリットを誤差と書くのは比較検証としては良くない記事