FUJIFILM X-T3 レビュー

2018年9月発売のFUJIFILM X-T3は、2,610万画素(APS-CサイズのX-Trans CMOS 4センサー)とX-Processor 4を搭載したミラーレス一眼カメラです。

オートフォーカスの精度・速度がX-T2よりも大幅に向上、暗いところでの撮影にも強くなり、より扱いやすいカメラにスペックアップしています。

この記事ではFUJIFILM X-T3の外観デザイン、画質、AFの追従性能のレビューしています。X-T3X-T2の比較もしているので、どちらを買うか迷っている方は参考にしてください!

→ 後継機種はFUJIFILM X-T5です。

FUJIFILM X-T3 特徴

FUJIFILM X-T3は富士フイルムのXシリーズのミラーレス一眼スタイルのフラグシップカメラですが、真のフラグシップモデルはボディ内手ぶれ補正を搭載したX-H1です。

しかし、X-T3では基本スペックを刷新していて画質・AF精度・速度はX-H1よりもX-T3の方が上となっていて、素晴らしい魅力溢れるカメラに仕上がっています。

X-T3はクラシカルなデザインを採用
X-T3はクラシカルなデザインを採用

X-T3のカメラのデザインはX-T2と基本は変わっていないですが、新世代のX-Trans CMOS 4センサーとX-Processor 4が搭載して基本性能が刷新されています。

今後数年の富士フイルムのXシリーズのスタンダードとなるモデルといってもいいでしょう。ちなみに、後継機種のX-T4もX-Trans CMOS 4センサーとX-Processor 4を搭載しているので最新機種と同じスペックとなっています。

X-T3 進化のポイント
  • X-Trans CMOS 4(2,610万画素裏面照射型)
  • X-Processor 4で処理速度が3倍高速化
  • オートフォーカス速度が向上した
  • AF-Cモードの瞳AFに対応
  • 低照度AFがEV-3.0EVまで対応
  • EVFが236万→369万ドットに高画素化
  • 4K/60Pの動画撮影に対応
  • USB-Cポートを搭載している

画質はパッと見た感じでX-T2とほとんど変わりませんが、X-T3はX-Transセンサーが裏面照射型CMOSセンサーなって暗所でAFの精度が上がり、AFの追従性能も大きく向上し撮影しやすくなっています。

動画の撮影フォーマットが4K60pに対応したので高画質なVlog撮影などYouTubeの素材撮影にもX-T3を使うことができるでしょう。

また、X-T3よりUSB-Cポートに対応したのでUSB-C対応のiPad Pro 11インチ・12.9インチから充電したり、USB-C PD対応のモバイルバッテリーから充電もできるようになりました。

汎用ケーブルでいつでもX-T3を充電できるようになったのはとてもいいですよね。

FUJIFILM X-T3 レビュー

X-T3の外観デザイン

FUJIFILM X-T3はブラック・シルバーの2色から選ぶことができますが、今回はシルバーモデルを買いました。X-T2はブラックだったんですけどシルバーにしてみました。

X-T3 外観デザイン(シルバー)
X-T3 外観デザイン(シルバー)

ちなみに、X-T3のシルバーはX-T2のグラファイトシルバーとは色合いが少し違っていて、X100Fに採用しているシルバーに近い質感があるように感じます。

シルバーモデルの操作ダイヤルが渋くてカッコイイですね。たまらない。

X-T3の左側の操作ダイヤル
X-T3の左側の操作ダイヤル

FUJIFILM X-T3の操作ダイヤルは配置などはX-T2と同じですが、ISOとシャッタースピードの2段ダイヤルのデザインは若干変更されており回しやすくなっています。(あとでX-T2と比較しています。)

露出補正ダイヤルも少しだけサイズが小さくなっています。

X-T3 操作ダイヤル右

X-T3はX-T2と同じくデュアルスロットのSDカード(UHS-Ⅱ)に対応しています。

X-T3 デュアルSDカードスロット

僕のようなど素人アマチュアだと2枚入れて使うシーンがほぼないのですが、結婚式とかイベントでの撮影、バックアップ用途、JPEGとRAWデータをカード別に分けることができるので使い方次第では便利な仕様となっています。

X-T3・X-T2 デザインの違いを比較

X-T3とX-T2の違いを比較してみましょう。

X-T3とX-T2の外観比較
X-T3とX-T2の外観比較

X-T3の基本的なデザインはX-T2とほぼ同じとなっていて、マウント部分も違いはありません。

X-T3とX-T2のマウント部分比較
X-T3とX-T2のマウント部分比較

X-T3はX-T2と同じく、ISOとシャッタースピードの操作ダイヤルは2段式ですが、X-T3は少し円錐型になっていて手での操作がしやすくなっていますよ。

X-T3とX-T2の右側操作ダイヤル比較
X-T3とX-T2の右側操作ダイヤル比較

また、露出補正ダイヤルは少しだけ小さくなっているのが分かりますね。

ちなみに、X-T3のEVF(電子ビューファインダー)の視度調整ダイヤルはノブを引っ張り出して回転させるロック機構となっているので、何かの弾みでEVFの視度がズレることはありません。

グリップの大きさもほぼ同じで持った感じも違いはありません。

X-T3とX-T2のグリップ部分比較
X-T3とX-T2のグリップ部分比較

本体の厚みがX-T3の方が少し分厚くなっていますが、EVFの部分が分厚くなったことによるサイズ変更となっています。

X-T3 本体サイズ
モデル X-T3 X-T2 X-H1
サイズ 132.5 × 92.8 × 58.8 mm(最薄部 35.4mm) 132.5 × 91.8 × 49.2 mm(最薄部35.4mm) 139.8 × 97.3 × 85.5 mm(最薄部39.5mm)
重量 約539g 約507g 約673g
構造 防塵・防滴・耐低温

X-T3のEVFは0.5インチの有機ELを採用しており236万ドットから369万ドットに高画素化して自然な画像が表示できるようになっています。おそらく、X-H1と同じEVFが採用されたのでしょうね。

液晶とEVFのスペック
モデル X-T3 X-T2 X-H1
液晶 3インチ
3方向チルト式
タッチパネル
約104万ドット
3インチ
3方向チルト式
約104万ドット
3インチ
3方向チルト式
タッチパネル
約104万ドット
EVF 0.5型有機EL 369万ドット
倍率:0.75
0.5型有機EL 236万ドット
倍率:0.77
0.5型有機EL 369万ドット
倍率:0.75

X-T2のEVFも十分キレイなEVFでしたが、X-T3では高画素化したことで風景撮影においてリアリティのある見やすいEVFになっているように感じます。なお、フレームレートは同じ60〜100fpsとなっています。

FUJIFILM X-T3の液晶はX-T2と同じ3インチの3方向チルト式液晶でタッチパネルに対応しています。

X-T3とX-T2の液晶画面
X-T3とX-T2の液晶画面

背面側の操作ボタンの配置も変わっていないので、X-T2を使っているユーザーさんがX-T3に乗り換えても違和感もなく使いこなすことができるようでしょう。

カメラの底部分のデザインが結構変わっていて、X-T2は2枚構成でビスの数も多かったのが、X-T3は1枚構成になりビスの数が減っています。

X-T3とX-T2 底部の違い
X-T3とX-T2 底部の違い

ボディの構成数が減ることで隙間が少なくなるとボディ剛性の向上が期待できますし、防水性能も良くなって信頼性向上に繋がっているかもしれないですね。

USB-Cポートを搭載している

FUJIFILM X-T3はUSB-Cポートを搭載していています。

X-T3とUSB-Cポート
USB-Cポートを搭載している

USB-Cに対応したパソコン(Surface ProSurface Go…など)やiMacMacBookと接続してデータ転送、バッテリー充電ができるようになっています。

また、iPad Pro 11インチ・12.9インチも直接接続してデータのやり取りができるので、とにかく便利に使うことができます。

画像データを直接転送できる

2018年以降のiPad Pro 12.9インチ(第4世代)とiPad Pro 11インチはUSB-Cポートに対応したのでX-T3と直接接続して画像をiPad Proに取り込みできるようになりました。

iPad ProにUSB-Cで画像を転送する
iPad ProにUSB-Cで画像を転送する

USB-Cに対応したデバイスはかなり増えたので、SDカードをわざわざカメラから取り出す必要がありません。ほんとにコレは便利になりました。

また、Adobe Photoshop CCのフルバージョンがiPadでもリリースされました。まだ使える機能は少ないですが、MacBook Proを持ち出すことなくiPad Proだけで写真現像・編集ができるようになりそう。

ちなみに、X-T3の充電器が壁に直付するタイプに変わったのでUSB-Cケーブルを使って直接充電するスタイルが定番化する可能性は高いでしょう。

僕の場合、USB-C対応のiMac 27インチをメインで使っていてX-T3との相性は抜群といえそうです。

iPad ProからX-T3の充電ができる

USB-C対応のiPad Pro 11インチか12.9インチをX-T3と接続することで、X-T3を充電ができます。コレがいざというときにとっても役に立つ機能でうれしいんですよ。

iPad Proがモバイルバッテリー化する
iPad Proがモバイルバッテリー化する

USB-Cケーブルを使ってiPad ProとX-T3を接続するとLEDが緑色に点灯し充電状態となります。つまり、iPad Proをモバイルバッテリーの代わりにすることができるのです。

ただし、iPad Proがスリープの時に接続すると充電モードにならないのでUSB-Cケーブルを接続した後にiPad Proを一度スリープ解除しましょう。

充電速度は意外と速く、30分ほどでiPad Proのバッテリー残量が85%から70%に減って、X-T3のバッテリー残量が2つから4つに増えました。

iPad ProからX-T3に充電した時の速度

USB-Cって充電速度が速くて良いですよね。普通の充電器から充電するよりもUSB-C経由のほうが充電速度が速いんじゃないと思うくらいです。

なお、USB-C対応のモバイルバッテリーからX-T3を充電することもできます。

https://www.sin-space.com/entry/ravpower-rp-pb186

X-T3・X-T2のオートフォーカス追従性能の違い

X-T3は新世代のイメージセンサー・X-Trans CMOS 4を搭載し、画素数が2430万画素 → 2610万画素に少し高画素化しています。

X-T3に搭載されたX-Trans CMOS 4は裏面照射型CMOSセンサーとなり従来のセンサーよりも暗所撮影のノイズが減っています。

Canonなどの他メーカーだとISO100が常用感度となってますが、富士フイルムはISO200が常用です。そんな中で、X-Trans CMOS 4を内蔵したX-T3はISO160が常用ISO感度になりました。

さらに、FUJIFILM X-T3のCPUプロセッサはX-Processor 4を搭載し従来比で3倍ほど処理速度が高速化、新しいアルゴリズムを組み合わせでオートフォーカスの性能も向上しています。

X-Trans CMOS 4 vs X-Trans CMOS 3
モデル X-T3 X-T2/H1
イメージセンサー 2,610万画素
X-Trans CMOS 4センサー
(APS-C)
2,430万画素
X-Trans CMOS Ⅲセンサー
(APS-C)
プロセッサ X-Processor 4 X-Processor Pro
AF測距点 425点(AF-S、AF-C)
AF/AEサーチ回数が1.5倍に
325点(AF-S)
91点(AF-C)
低照度AF EV-3.0EV EV-1.0EV
顔認識 強化された瞳AF・顔認識
(検出性能が2倍に向上)
瞳AF・顔認識
ISO ISO160~12800
(拡張ISO:80/100/125/25600/51200)
ISO200~12800
(拡張ISO:100/25600/51200)
連写性能(メカニカルシャッター) 約11コマ/秒 約8コマ/秒
連写性能(電子シャッター) 最大約30コマ/秒(ブラックアウトフリー) 約14コマ/秒

連続撮影枚数も8コマ/秒から11コマ/秒に増えており、ブラックアウトフリーを使うことで最大30コマ/秒の撮影が可能となっています。実際に使ってみましたが未来を感じました。

なお、X-Trans CMOS 4センサーは最新機種のX-T4にも採用されている現役のものとなっています。

X-T3の顔認識AFの追従性能

では、顔認識AFの追従性能がどれくらい向上したのかを実際に確かめてみましょう。先日、スタバに行ってアイスコーヒーを飲んでいたらX-T3とX-T2は女神様の顔を認識することを知ったので実験材料として使ってみました。

まずはX-T2のAFの追従性能からです。AF-Cモードでシャッター半押し状態で左右に動かしてみました。

なんとか顔を追従はしていますが、動き回る子どもをX-T2で撮影するのは正直厳しいものがあります。

X-T3でも同じようにAF-Cモードにして追従性能を確認してみました。

どうでしょうか。かなりのスピードで顔を追従しており瞳AFで瞳をしっかりと認識しているのが分かります。

実際に子ども達をX-T3のAF-Cモードで撮影してみましたが、瞳オートフォーカスの追従性が高く、滑り台で滑ってくる子をバッチリ連写撮影できます。滑り台から滑ってくる子ども達の追従はX-T2はできないシチュエーションでしたが、X-T3ならそれができます。

この性能アップは素直に感動モノですよ。SONYのαシリーズやCanonのEOSシリーズでは当たり前の性能ですが、近年の富士フイルムもオートフォーカス性能を頑張ってる感じがします。

なお、X-T3のオートフォーカス性能はファームウェアアップデートにより進化をしています。

ファームウェア Ver.3.00
  • アルゴリズムの改善で顔検出/瞳AFの追従性・安定性が向上
  • 遠くにある小さな顔への検出性能は約30%向上
  • 遮蔽物が顔を横切った際にも安定して追従が可能に
  • 距離が離れた被写体へのAF合焦スピードの向上
  • タッチパネルの使い勝手・反応速度向上
  • フリッカー低減連写速度改善

他にも改善ポイントがありますが、個人的に気になる機能改善はこんな感じですね。オートフォーカスの速度が明らかに高速化されているので、X-T2やX-H1とは完全に別モノになっていますね。

X-T3・X-T2の画質の違いを比較

X-T3とX-T2で写真の写りに違いがあるのかを比較してみたいきます。今回はレンズをXF35mmF1.4RXF35mmF2 R WRを使っているので完全に同じ環境ではありませんが、描画性能にさほど差がないので参考にしてください。

定番の金沢駅の鼓門をX-T3 + XF35mmF1.4で撮影しました。

X-T3 + XF35mmF1.4R(金沢駅鼓門)
X-T3 + XF35mmF1.4R(金沢駅鼓門)

こちらはX-T2 + XF35mmF2Rで撮影しました。

X-T2 + XF35mmF2R(金沢駅鼓門)
X-T2 + XF35mmF2R(金沢駅鼓門)

パッと見た感じはどちらがX-T3で撮影したものか判別不可能ですよね。文字部分を拡大してみてもほとんど差がありません。

X-T3とX-T2の画質比較
X-T3とX-T2の画質比較

やはり200万画素程度の高画素化だと違いはあまりないのかもしれません。金沢駅にあった綺麗な緑をした苔をX-T3 + XF35mmF1.4で撮影しました。

X-T3 + XF35mmF1.4(緑の苔)
X-T3 + XF35mmF1.4(緑の苔)

こちらはX-T2 + XF35mmF1.4で撮影しました。

X-T3 + XF35mmF2R(緑の苔)
X-T2 + XF35mmF2R(緑の苔)

レンズが違うのでちょっとした違いがあっても良さそうですが、ほぼ同じ感じで撮影できているようです。

こうなってくるとX-T2 → X-T3に乗り換えるメリットって画質から見てないのか…?って思ってしまいますが、X-T3には乾ークロームエフェクトが搭載されています。

モジャモジャの赤っぽい草をX-T3 + XF35mmF1.4で撮影しました。

X-T3 + XF35mmF1.4(草)
X-T3 + XF35mmF1.4(草)

こちらはX-T2 + XF35mmF2Rで撮影したモノです。

X-T2 + XF35mmF2R(草)
X-T2 + XF35mmF2R(草)

白い花をX-T3 + XF35mmF1.4で撮影しました。

X-T3 + XF35mmF1.4(白い花)
X-T3 + XF35mmF1.4(白い花)

こちらはX-T2 + XF35mmF2Rで撮影したモノです。

X-T2 + XF35mmF2R(白い花)
X-T2 + XF35mmF2R(白い花)

赤い葉っぱをこちらはX-T3 + XF35mmF1.4で撮影しました。

X-T3 + XF35mmF1.4(赤い葉っぱ)
X-T3 + XF35mmF1.4(赤い葉っぱ)

こちらはX-T2 + XF35mmF2Rで撮影しました。

X-T2 + XF35mmF2R(赤い花)
X-T2 + XF35mmF2R(赤い葉っぱ)

色合いが若干違うのはレンズの違いによるものだと思いますが、X-T3とX-T2はほぼ同じ感じの写真を撮影することができるといっていいでしょう。

暗所撮影のノイズの違い比較

X-T3のX-Trans CMOS 4センサーは裏面照射型になったことで高感度耐性が高くなっています。どれくらい差があるモノなのか夜の公園をX-T3とX-T2で撮影してみました。

条件を同じにするために絞りをF2、シャッタースピード1/25、ISO6400で手持ちで撮影をしています。

X-T3とX-T2 暗所撮影を比較
X-T3とX-T2 暗所撮影を比較

画質はさほど差はありませんが体感でX-T3の方が手ブレしにくくなっています。

つまり、高感度に強い裏面照射型CMOSセンサーX-Trans CMOS 4と高性能プロセッサ・X-Processor 4の組み合わせが効いているのでしょうね。

ISO12800に設定してさらに暗い場所で撮影をしてみました。

X-T3 + XF35mmF1.4(ISO12800)
X-T3 + XF35mmF1.4(ISO12800)
X-T2 + XF35mmF2(ISO12800)
X-T2 + XF35mmF2(ISO12800)

同じ雰囲気の写真となりましたがX-T3の方が手ブレしにくい感じがしました。あくまで体感ですがX-T2での撮影だと何度か手ブレで失敗しています。

木の幹の部分を拡大してみます。

20180923205751j:plain

まあ、同じ感じですかね…。思ったほど差がない。いずれにしても、ISO12800でも十分にキレイに撮影できますが、個人的にはやはりISO 6400までのように感じます。

室内(LED照明下)による子どもの肌の質感の比較してみました。トリミングしていますが質感はなんとなくわかるかと思います。

20180925205746j:plain

肌の質感はX-T3もX-T2ともに似ていますが、X-T3のオートフォーカスはAF-Cモードでも顔認識 + 瞳AFに対応しているので子ども達の撮影はしやすいです。間違いなく子どもを撮影するならX-T2ではなくX-T3がおすすめ!

カラークロームエフェクトの色合い

X-T3は深みのある色再現、階調再現が可能となるカラークロームエフェクトという機能を使うことができます。コレを上手く使うことで、苔の緑の色をより深い色合いにすることができます。

X-T3のカラークロームエフェクトで苔を撮影
X-T3のカラークロームエフェクトで苔を撮影

先ほど撮影した苔よりも緑の色合いが深くなりましたよね。

ピンクの花をX-T3のカラークロームエフェクト(強)とカラークロームエフェクト(OFF)で撮影してみました。

X-T3 カラークロームエフェクト 比較
X-T3 カラークロームエフェクト 比較

ただ、カラークロームエフェクトは使いこなすのは難しいようにも感じます。

カラークロームエフェクト「彩度が高く階調表現が難しい被写体」に対して効果を発揮するので、限定的な使い方になるのかも。作品を作る時などには使うとイイのかもしれませんね。

ちなみに、赤いチューリップを撮影してみたら差がかなり出ました。

X-T3のカラークロームエフェクト
X-T3のカラークロームエフェクトの比較

カラークロームエフェクトを使うことで深い赤色を表現できています。これくらい差があると「カラークロームエフェクト最高!」ってなりますね。

FUJIFILM X-T3 レビューのまとめ

X-T3のメリット・デメリット

FUJIFILM X-T3
FUJIFILM X-T3

FUJIFILM X-T3は2,610万画素(APS-CサイズのX-Trans CMOS 4センサー)とX-Processor 4を搭載したミラーレス一眼カメラで、X-T2の後継カメラでオートフォーカスの精度が向上しています。

X-T3 良いところ
  • オートフォーカスの精度が向上した
  • AF-Cモードで瞳AFに対応した
  • 動き回る子ども達をバッチリ撮影できる
  • シャッター音の質感が良くなった
  • USB-Cに対応(充電・データ転送がケーブル1本で)

AF-Cモードで瞳オートフォーカスが使えるのは使い勝手が良いですし、USB-C対応で充電、データ転送が簡単になったのでX-T2から乗り換えるメリットはかなりあります。

X-T3 惜しいところ
  • 特になし

X-T3にデメリットを感じたことがないのですが、強いて言うならばバッテリー持ちがそんなに良くない、X-Pro 3のクラシックネガがX-T3でも使えるようになったら最高ですよね。

X-T3はX-H1のようにボディ内手ぶれ補正がないのでXF16-55mmF2.8などの大型レンズだと失敗写真を量産してしまいますが、単焦点レンズとの組み合わせだと最高の写真を撮影することができます。

オートフォーカスの性能が向上したのは子どもをよく撮る僕にとっては最高のカメラなんですよね。

  • X-H1は手ブレを抑えられるけど子どものピントがずれる。
  • X-T3は手ブレするけど子どものピントが合う

つまり自分のテクニックを向上させることで完璧な写真を撮ることができる!はず。

X-T2・X-H1からX-T3へ乗り換えにアリ?

X-T2を持っていて動体撮影が多いなら間違いなくX-T3に乗り換えるべきですが、それ以外はX-T2からX-T3にわざわざ乗り換えするほどではないでしょう。

しかも、X-T2はかなりお手頃価格になってきているので初めての富士フイルムのミラーレスカメラにイイんじゃないでしょうか。

手ぶれ補正機能のないXF16-55mmF2.8やXF50-140mmをメインで使っているのならX-H1がおすすめです。

そもそもX-T3のボディサイズにXF16-55mmF2.8は大きすぎるレンズなんですよね。

X-T3 + XF16-55mmF2.8
X-T3 + XF16-55mmF2.8

X-H1でXF35mmなどの単焦点レンズや手ぶれ補正機能付きのレンズをメインで使っているならX-T3に乗り換えてもいいのかなと思います。

XF35mmF1.4とX-T3・シルバーの組み合わせがカッコイイのかも。

X-T3 + XF35mmF1.4
X-T3 + XF35mmF1.4

XF35mmF1.4は古いレンズですが、画質のキレ味、ボケ味は最高の表現をもたらしてくれるので、標準画角の単焦点レンズでとりあえず持っておきたいレンズとなっています。

XF35mmF2とX-T3の組み合わせもコンパクトで素敵ですよね。

X-T3 + XF35mmF2
X-T3 + XF35mmF2

僕はXF16-55mmF2.8で撮影する時はX-H1を持ち出して、単焦点レンズを使ってコンパクトにまとめたい時はX-T3を持ち出しています。つまり、X-H1とX-T3の2台持ちは最高…ってことです。

FUJIFILM X-T3の作例

いくつかX-T3で撮影した作例を紹介しますね。

X-T3 + XF35mmF1.4で撮影した写真です。

X-T3 + XF35mmF1.4(明暗差のある駐輪場)
X-T3 + XF35mmF1.4(明暗差のある駐輪場)

駐輪場です。

X-T3 + XF35mmF1.4(駐輪場)
X-T3 + XF35mmF1.4(駐輪場)

スタバのアイスコーヒーです。

X-T3 + XF35mmF1.4(アイスコーヒー)
X-T3 + XF35mmF1.4(アイスコーヒー)

こちらはX-T3とXF16-80mmF4で撮影した写真です。

X-T3 + XF16-80mmF4(深夜の雷門)
X-T3 + XF16-80mmF4(深夜の雷門)

XF16-80mmF4はレンズ内手振れ補正に対応しているので暗い所の撮影でも問題なく撮影ができます。

X-T3 + XF16-80mmF4(深夜の町)
X-T3 + XF16-80mmF4(深夜の町)

暗いところでもカメラをしっかり構えることで手振れのない写真を撮影できます。

X-T3 + XF16-80mmF4(深夜の橋)
X-T3 + XF16-80mmF4(深夜の橋)

おそらく、X-T3とXF16-80mmF4の組み合わせは最強です…!(ただし、XF-16-55mmF2.8と比較すると解像感は劣ります。)

X-T3 + XF16-80mmF4(落ち葉)
X-T3 + XF16-80mmF4(落ち葉)

落ち葉もいい感じに。ちなみにこの写真はフィルムシミュレーションをクラシッククロームに設定しています。

X-T3 + XF16-80mmF4(落ち葉)
X-T3 + XF16-80mmF4(落ち葉)

X-T3を手に入れてズームレンズの組み合わせを考えているならぜひ検討してみてください。

ボディ内手ぶれ補正のあるX-T5X-T4X-H1XF16-55mmF2.8のレビューはこちらをどうぞ!

小型モデルのX-T30X-A7についてはこちらです。

X-Transセンサーとベイヤーセンサーの違いについてはこちらです。