
Amazonが2020年6月3日にFire HD 8 Plusが発売となりましたが、筐体デザインとCPUプロセッサが刷新されて充電ポートにUSB-Cを採用した使いやすいタブレットに進化しています。
Fire HD 8 Plusはメインメモリが3GBに増えてより多くのアプリを同時起動して快適になり操作性が向上しています。タブレットなのにワイヤレス充電に対応してしまうなどなかなか革新的な端末になっています。
ここではFire HD 8とFire HD 8 Plusの違いを実機で比較してどっちがいいか書いているので、Fire HD 8を検討している方は参考にどうぞ。
この記事の目次
Fire HD 8 Plus・Fire HD 8のスペック比較
Fire HD 8シリーズは通常モデルのFire HD 8とスペックを強化したFire HD 8 Plusの2つのモデルがあります。Fire HD 8 Plus・Fire HD 8のスペックを比較しました。

Fire HD 8 Plus | Fire HD 8 | |
画面サイズ | 8インチ | |
解像度 | 1280 × 800ピクセル(189ppi) | |
プロセッサ | クアッドコア(2.0GHz) | |
メインメモリ | 3GB | 2GB |
ストレージ | 32/64GB | |
外部ストレージ | microSDカード(最大1TBまで) | |
オーディオ | Dolby Atmos、デュアルステレオスピーカー、マイク | |
カメラ | 200万画素フロントカメラ、リアカメラ +720pHDビデオレコーディング | |
Wi-Fi | デュアルバンド a/b/g/n/ac | |
充電 | USB-C(9W) | USB-C(5W) |
ワイヤレス充電 | 対応 | – |
本体サイズ | 202 × 137 × 9.7mm | |
重量 | 355g | |
価格 | 11,980円 | 9,980円 |
Fire HD 8とFire HD 8 Plusは2.0GHzのクアッドコアプロセッサを搭載していて、基本スペックは同じですが、Fire HD 8 Plusは3GBのメインメモリを採用していて動画ストリーミングや電子書籍のダウンロード、ブラウジング、ゲームの動作がより快適となっています。
また、Fire HD 8 Plusは9Wの急速充電器も付属し充電速度が速いだけでなく、ワイヤレス充電にも対応しているので使い方の幅が広いのが特徴となっています。
Fire HD 8 Plus レビュー
2020年モデルのFire HD 8・8 Plusは旧型からデザイン、スペックが大幅に刷新されています。Fire HD 8(2018)からFire HD 8(2020 )に乗り換えても快適になる性能となっています。
8インチHDディスプレイを搭載

Fire HD 8、Fire HD 8 Plusは8インチのHDディスプレイを搭載したタブレット端末です。解像度は両モデルともに1280 × 800ピクセル(189ppi)のHDとなっていて画質に違いはないということになります。

Fire HD 10はフルHDのディスプレイを搭載していますが、Fire HD 8がHDディスプレイなのは惜しいところではありますが、2020年のFire HD 8は従来よりも10%ほど画面が明るくなって、Amazonプライムの映画やTV、ゲームの画面が見やすくなっています。
ちょうどいいサイズ感で使いやすい
Fire HD 8 Plus、Fire HD 8は8インチのディスプレイを搭載し、筐体サイズはそこそこの大きさに抑えられているので、Fire HD 10よりもコンパクトで軽量化されています。

筐体サイズは202 × 137 × 9.7mmでタブレットとしては小さめとなっていて、iPad mini (第5世代)とほぼ同じサイズです。筐体の厚みは9.7mmなので分厚さは感じますが筐体素材がプラスチックなので気軽に扱うことができる安心感のあるタブレットとなっています。
2.0GHzのクアッドコアプロセッサで30%高速に
Fire HD 8、Fire HD 8 Plusに搭載しているCPUは2.0GHz駆動のクアッドコアプロセッサとなっています。
Fire HD 10はオクタコアプロセッサを搭載していますが、Fire HD 8はクアッドコアのままですが、性能は向上しFire HD 8(2018)よりも30%ほど高速化しているので操作性はが良くなっています。
GeekbenchでCPUの性能を比較してみました。

Fire HD 8 Plus | Fire HD 8 | ||
世代 | 2020 | 2018 | |
CPU | MT8168A 2.0GHz | MT8163 1.3GHz | |
RAM | 3GB | 2GB | 1.5GB |
シングルコア | 905 | 900 | 641 |
マルチコア | 2614 | 2592 | 1897 |
Fire HD 8(2018)から(2020)になったことでCPUが刷新されて性能が40%ほど向上していて、体感でも差を感じるくらいFire HD 8 Plus・Fire HD 8は快適に動作します。
同じ2020年モデルのFire HD 8 PlusとFire HD 8は同じプロセッサ(MT8168A 2.0GHz)なので性能はほぼ同じですが、Fire HD 8 Plusはメインメモリが3GBもあるので安定した操作感を得ることができます。
ただ、ネットサーフィン、プライムビデオ、プライムミュージック、Kindle本を見るくらいだと動作に差を感じないので、無理して価格の高いFire HD 8 Plusを選ばなくてもいいかな…とも思ってしまいます。
ストレージ容量が2倍になった
Fire HD 8(2018)のストレージ容量は16GB/32GBでしたが、新型のFire HD 8(2020)は32GB/64GBと容量が2倍になり、いろんなアプリをインストールしても使いやすい端末となっています。
16GBの容量でもストリーミングで動画を楽しむなら十分足りる容量ですが、Fireタブレット キッズモデルの場合は最低でも32GBあった方がいいです。
というのも、子どもたちは、あれもこれもアプリをインストールしてしまうんですよ..。実体験です。
microSDでストレージ拡張はできますがキッズモードだとうまくいかないこともあるので、キッズモデルはできるだけ容量の多いモデルを選ぶのがおすすめです。
なので、標準モデルで32GBを選べるようになったのは大きいです。迷うことなくFire HD 8(32GB)キッズモデルを買うことができます。
ゲームモードを搭載している
Fireタブレットとしてはじめてゲームモードを搭載しているのでFireタブレットででゲームを楽しみたいならFire HD 8 PlusかFire HD 8はおすすめです。

ゲームモードをONにすることで通知がOFFとなりゲームに集中できる環境を手に入れることができます。また、メモリとパフォーマンスが最適化されるため快適に動作できるようになります。
実際に荒野行動を遊んでみましたが十分快適に動作し普通に遊ぶことができました。

画質は「HD」、フレームレートは「60fps」まで設定することができます。さすがに負荷がかかってしまうので処理落ちしてしまいますが、3GBのメインメモリを搭載していることもありFire HD 8よりも気持ちスムーズに動作しているように感じました。
まあ、そこまで差はないですがFire HD 8 Plusの方がメモリに余裕があるので長時間プレイで落ちるということも少ないのではないでしょうか。この価格のタブレットで広野行動が普通に遊べるようになるとは…。
Showモードを搭載している
Fire HD 8、Fire HD 8 Plusは音声アシスタントのAlexaに対応しているので、声で操作することもできます。
さらに、Showモードに切り替えることでFireタブレットをディスプレイ型のEcho ShowやEcho Show 8と同じように使うことができます。
FireタブレットのShowモードにする必要性ですが、Echo showは基本的に据え置き型のデバイスで設置場所を考えないといけないですよね。でも、バッテリー駆動のFire HD 8ならどこでも使うことができるというメリットがあります。
Fire HD 8 Plus・Fire HD 8の違いを比較
メインメモリの容量の違い
Fire HD 8、Fire HD8 PlusのCPUは2.0GHzクアッドコアの同じプロセッサを搭載していて性能はほぼ同じですが、メインメモリの容量が違います。
- Fire HD 8:2GB
- Fire HD 8 Plus:3GB
Fire HD 8の2GB RAMでもプロセッサの性能が上がっているのでそこそこ快適に動作するはずなので問題ありませんが、メインメモリが多い方が快適に動作させることができるのは間違いないです。
電子書籍で本を見たり、ブラウジングする時の動作がFire HD 8 Plusはワンランク上の操作感となっています。
急速充電の有無
Fire HD 8に付属している充電器は5Wタイプのものですが、Fire HD 8 Plusは9Wの少しだけ出力の高い充電器が付属しています。

9Wの充電器でFire HD 8 Plusで充電すると約4時間でフル充電することができます。ただ、Fire HD 8もおそらく急速充電には対応してる…んじゃないかな?
ワイヤレス充電の有無
Fire HD 8 Plusはなんと、ワイヤレス充電に対応しました。専用のワイヤレス充電スタンドを組み合わせることで、Fire HD 8 Plusを置くだけで充電することができます。

タブレット端末なのにワイヤレス充電に対応してしまうとは。iPadが先だと思ってたのに、まさかのFireタブレットが先駆けてワイヤレス充電に対応しました。
本体をスタンドに置いて充電するスタイルはiPad ProとMagic Keyboardの組み合わせに少し似ているかもしれないですね。Magic Keyboardもスタンドに乗せるだけで充電できますし。
ただし、このワイヤレス充電スタンド。折り畳んで持ち運びができるものだと思っていたら完全固定型のスタンドとなっています。

ワイヤレス充電スタンドは奥行きがあるので意外と設置場所を選ぶことになるかもしれないですね。
さらに、電源はUSBではなくACアダプタとなっているので汎用性はありません。

ちなみに、ワイヤレス充電はQi対応であればサードパーティ製ですることができます。
ただし、タブレットなので筐体サイズが大きいのでスタンド型は使うことはできません。あくまで平置きタイプのワイヤレス充電器を使って充電することになるでしょう。
Fire HD 8 Plusをスタンドに置くと自動的にShowモードが有効となり、タブレット操作ではなく音声でも操作がメインとなる仕様となっているので、タブレットのスタンドとして使うならコントロールパネルからShowモードをOFFにしましょう。

ちなみに、「設定」からスタンドに置いた時にShowモードに切り替わらないようにOFFにすることもできます。Showモードに切り替えたくない方も安心して使うことができますよ。
横置きだけなく縦置きにして使うことができますが、縦置きで置いた場合はShowモードはONになりません。そのままタブレットとして使うことができます。

ちなみに、サードパーティ製のワイヤレス充電器を使ってFire HD 8 Plusを充電することもできます。実際に平置きのワイヤレス充電器 Belkin Boostup Boldで充電することができました。
fire HD8 Plus、ベルキンさんのワイヤレス充電器で充電できた。これでいいような気がする。 pic.twitter.com/e453B0mCB1
— かずやシンスペース (@Logkazu) June 4, 2020
本体サイズと充電器の大きさが違いすぎるので初めて見た光景ですが、スマホだけでなくタブレットもワイヤレス充電することができる時代になったんですね…。
本体カラーの違い
Fire HD 8 Plus・Fire HD 8では本体カラーが違います。

Fire HD 8 Plus | Fire HD 8 | |
本体カラー | スレート | ブラック、ブルー、ホワイト |
Fire HD 8はホワイト、ブルーといったポップな本体カラーを選ぶことができますが、Fire HD 8 Plusはスレートという色のみとなっています。

ブラックとスレートの色の違いですが、ブラックはまさに黒色となっています。スレートは少しグレーの入ったブラックとなっているようです。スペック重視でFire HD 8 Plusを選ぶ場合は色は選べません。
端末価格の違い
Fire HD 8 Plusは32GBモデルが11,980円ですが、Fire HD 8は9,980円と2,000円の価格差があります。
Fire HD 8 Plus | Fire HD 8 | |
32GB | 11,980円 | 9,980円 |
64GB | 13,980円 | 11,980円 |
たったの2,000円なら上位モデルの方がいいでしょ。って思ってしまいますが、ワイヤレス充電の恩恵を受けるなら専用スタンドが必要となるので、そう考えると必ずしもFire HD 8 Plusがいいという判断にはならないのではないでしょうか。
Fire HD 8 Plus レビュー:まとめ

Fire HD 8 Plusは8インチディスプレイにMT8168プロセッサ(クアッドコア 2.0GHz)、3GBのメインメモリを搭載したタブレットです。64GBのストレージにすることもできるので、たくさんのコンテンツを楽しむことができます。
- 3GBのメインメモリで快適に動作する
- 最大64GBの大容量ストレージで安心感がある
- ちょうどいいサイズ感でタブレットが使える
- 購入価格を抑えることができる
- 本体カラーを選ぶことができる
CPUプロセッサはFire HD8と同じですが、メインメモリの容量が多いのでアプリの切り替えなどはスムーズにこなすことができますし、ゲームの安定性も向上しています。
- ワイヤレス充電するには専用スタンドが必要
ワイヤレス充電に対応しているのは素晴らしいところではありますが、スタンド型の専用のワイヤレス充電器が必要となるので、ワイヤレス充電もしたい場合は価格が一気に跳ね上がるのでコスパがいいとは言えなくなるのが残念なところではあります。
Fire HD 8を選ぶべき人は
では、Fire HD 8とFire HD 8 Plusのどっちを選ぶべきか?まとめたいと思います。

基本的にノーマルのFire HD 8を選んでおけばOKです。
- 少しでも安い価格でタブレットが欲しい
- ゲームはあまりしないので必要最低限の性能でいい
2020年モデルはCPUプロセッサが刷新されて2GBのメインメモリを搭載したので、そこそこ快適に動作します。Amazonプライムで動画見たり、電子書籍を見たり、ブラウジングするくらいの使い方なら十分なスペックを持っています。
なによりも9,980円で買うことができるのは大きいですよね。1万円以内でまあまあ使える小型タブレットを手に入れることができるので、費用をできるだけ抑えたいならFire HD 8はおすすめです。
Fire HD 8 Plusを選ぶべき人は

ワイヤレス充電ができるのがFire HD 8 Plusの最大のメリットではないでしょうか。
- ゲームで遊ぶことが多い
- Showモードを使いたい
- ワイヤレス充電ができる(専用スタンド必須)
- 急速充電をしたい
基本的にスタンドを置く場所は固定となってしまいますが、ワイヤレス充電スタンドにFire HD 8 Plusを置くだけで充電がスタートし、自動的にShowモードに切り替わってAlexaで操作できるようになります。
ただし、ワイヤレス充電するには専用スタンドが必要となり一式揃えると16,580円(期間限定で14,980円)になり高くなってしまいます。Fireタブレットの最大のいいところは価格の安いところです。
ワイヤレス充電が必須でないならFire HD 8 Plusを選ぶ必要はありません。
また、メインメモリの3GBあるので無印版よりも快適に動作するの、で動画見たり、電子書籍を見る程度ならそこまで差は出ないですが、ゲームをするなど少しでも快適に操作したいならFire HD 8 Plusがおすすめです。
Fire HD 10・8の比較はこちらです。
個別レビューはこちらをどうぞ。
iPadが¥34,800で買える事を考えると、数年でゴミになるFireHD8は決してコストパフォーマンスが良いとは言えない。