TP-Link Archer AX80 レビュー

TP-LinkのWi-FiルーターはDecoシリーズを除いて縦置きタイプがなくて設置する場所を考慮する必要がありましたが、ついに縦置きもできるArcher AX80が登場しました。

TP-Link Archer AX80は横幅を抑えて狭い部屋でも効率良く縦置Wi-Fiを設置できるだけでなく、V6プラス(IPv6 IPoE)にも対応したまさに日本のためのルーターとなっています。

この記事では、TP-Link Archer AX80(AX6000)のレビューをしています。実際に使ってどうなのかメリット、デメリットも書いたので省スペース高速ルーターを設置したい方は参考にどうぞ!

TP-Link Archer AX80のメリット
  • 設置場所には困らない大きさ
  • 6.0Gbps(4804 + 1148Mbps)高速通信
  • V6プラス(IPv6 IPoE)に対応
  • 2.5Gb + 1Gb × 4 豊富なLANポート
  • USB 3.0でストレージをネットワーク上に
  • アプリが使いやすくて設定しやすい
TP-Link Archer AX80のデメリット
  • 外部アンテナ搭載モデルより速度は落ちる
  • Wi-Fi 6Eに対応していない

TP-Link Archer AX80は内蔵アンテナタイプの高速ルーターでWi-Fi 6対応でOneMeshで大きな家、オフィスでも対応機器を接続してWi-Fiの電波を拡張して使えます。

高速ルーターを設置したかったけどスペースの問題で諦めていた方もArcher AX80はおすすめ。価格も16,800円とお手頃なのでコストパフォーマンスもいいですね。

※この記事はTP-Linkさんより商品を提供していただき記事にしております。

TP-Link Archer AX80 スペック・特徴

省スペースで高性能なWi-Fiルーター

Archer AX80(AX6000)スペック・特徴
  • Wi-Fi 6(802.11ax/ac/n/b/g)対応
  • 5GHz:4804Mbps (802 11ax,HE160)
  • 2.4GHz:1148Mbps (802 11ax)
  • V6プラス(IPv6 IPoE)に対応
  • 内蔵4アンテナ + デュアルバンド + ビームフォーミング
  • OFDMA・MU-MIMOで複数端末と同時通信
  • 8ストリームで最大100台の端末と同時接続
  • スマホでかんたん管理(Tetherアプリ)
  • 2.5Gb × 1、1Gb × 4 LAN、USB 3.0ポートを搭載
  • WPSボタンで簡単接続ができる
  • 本体サイズ:200 × 189 × 59 mm
  • 価格:税込 16,800円(実売価格)

TP-Link Archer AX80は見た目からシンプルでリビングやオフィスのちょっとした隙間において使えるWi-Fiルーターです。

Archer AX80 テレビ台の隙間に
テレビとプレステの間にも

意外にもTP-Linkのルーターで縦置きできるシンプルモデルは今回のArcher AX80が初めて。4本のデュアルバンドアンテナを内蔵し最大6Gbps(4804 + 1148Mbps)の高速通信ができるスペックも強いモデルです。

マンション、アパート、4LDKの戸建ならArcher AX80が1台あればどこでも快適に繋がる接続性能を持っていて、我が家の5LDKもほとんどの場所が1台で繋がりました。

Archer AX80・AX73・AX4800とスペック比較

Archer AX80とArcher AX73Archer AX4800とスペック比較しました。

AX80・AX73・AX4800スペック比較
Archer AX80 AX73 AX4800
対応規格 802.11ax/ac/n/a(5GHz)
802.11ax/n/b/g(2.4GHz)
通信速度5GHz 4804Mbps 4804Mbps 4324Mbps
通信速度2.4GHz 1148Mbps 574Mbps 574Mbps
接続 IPv6 IPoE(IPv4 over IPv6)対応(v6プラス・OCNバーチャルコネクト・DS-Lite
アンテナ 内蔵アンテナ4つ 外部アンテナ6つ
Wi-Fi性能 デュアルバンド、MU-MIMO、OFDMA、8ストリーム デュアルバンド、MU-MIMO、OFDMA、6ストリーム
接続台数 最大100台 最大80台
有線ポート 2.5Gb WAN/LAN ×1、1Gb WAN/LAN ×1、1Gb LANポート ×3 1Gb WAN ×1、1Gb LANポート ×4
サイズ 200 × 189 × 59 mm 272.5 × 147.2 × 49.2 mm 262.2 × 144.3 × 51.0 mm
価格(実売価格 16,800円 15,500円 14,100円

Archer AX80は内蔵アンテナを採用し遠くのエリアの電波はAX73、AX4800より弱くなりがちですが、2.4GHz帯の速度が 574 Mbps → 1148 Mbps に高速化し弱点を補っています。

基本的にどのモデルを選んでも快適なWi-Fi環境を手に入れることができますが、Archer AX80はデザインがシンプルでどこにでも設置しやすいメリットがあります。

TP-Link Archer AX80 レビュー:外観

TP-Link Archer AX80
TP-Link Archer AX80

では、Archer AX80をレビューしていきます。

外観デザイン・サイズ

TP-Link Archer AX80は上部分が少し広がった円柱型の丸みを帯びたデザインを採用しアンテナを内蔵したシンプルなスタイルで本体カラーはブラックとなっています。

Archer AX80 同梱品一色
Archer AX80

同梱品は電源アダプタ、LANケーブルが1つ、本体を安定設置させるための滑り止めが付いたスタンドが入っています。

Archer AX80 スタンド取り付け
スタンド取り付け(縦置き)

せっかくArcher AX80を選ぶなら縦置きで使いたいですね。

Archer AX80を縦置き
Archer AX80を縦置き

ちなみに背面部分にもスタンドを取り付けることができます。

Archer AX80 背面部分にスタンド取り付け
スタンド取り付け(横置き)

横置きも可能です。

Archer AX80を横置き
Archer AX80を横置き

横置きするなら外部アンテナを搭載してるArcher AX73の方がいいかなと思いましたが、高さのない棚にArcher AX80を忍ばせるように使えるので意外といいかもしれません。

ちなみに、壁掛けにも対応してるので幅広い設置が可能です。

筐体の大きさは(200 × 189 × 59 mm)と片手で持てるコンパクトなサイズ感となっていて重量は大きさのわりに軽めです。

Archer AX80 サイズ感
コンパクトなサイズ

何よりもアンテナが外にないのでDecoシリーズのようにシンプルなデザインとなってるので、どこに置いても違和感なく使うことができそうです。

Archer AX80 デザイン(正面)
Archer AX80 デザイン(正面)

Archer AX80は本体サイド上部分に状態を確認できるLEDを搭載しています。

Archer AX80のLEDインジゲーター
状態をLEDの色で確認できる

LEDは完全OFFにも可能でタイムスケジュールで時間でOFFに設定できるので夜中は消灯できるので、寝室でも普通にベッドサイドに置いても安心して使えます。

ポート数と機能について

Archer AX80は2.5Gb LAN/WANポートを1つ、1Gb LAN/WANポートを1つ、1Gb LANポートを3つ、合計5つのイーサネットポートを搭載しています。

Archer AX80 ギガビットポート
5つのイーサネットポート

Archer AX80はシンプルな本体デザインゆえにどこにでも置いて使えるルーターです。例えば、仕事部屋などで有線で使いたい端末が多くてArcher AX80だけで接続も可能です。

また、USB 3.0ポートもあるので外付けSSDを接続してネットワークメディアサーバー、FTPサーバー、Sambaサーバー、Apple Time Machineも使えます。

これは、USBポートのないDecoシリーズではできない使い方で幅広い機能があるのがArcherシリーズとなっています。

電源用のポートはUSBポートの下にあって電源ボタンも搭載しています。

Archer AX80 電源ポート
電源ポート

電源アダプタは横出しタイプとなっています。

Archer AX80 電源アダプタ
Archer AX80 電源アダプタ

壁コンセントなら干渉することなく接続が可能ですが、電源タップだと形状によっては隣のコンセントと干渉するので電源タップの形状は気をつけた方が良さそうです。

TP-Link Archer AX80 レビュー:通信速度

Archer AX80はV6プラス(IPv6 IPoE)に対応し、一般的なPPPoE(プロバイダID、パスワードを入力するやつ)だけでなくプロバイダでV6プラス(IPv6 IPoE)を契約ならモデムとの接続だけで高速通信が可能です。

Archer AX80
Archer AX80

では、Archer AX80の性能・通信速度をレビューしていきます。

通信速度の計測条件
  • ルーター:Archer AX80
  • 計測端末:iPhone 14 Pro
  • 環境:戸建て2階建て(5LDK)
  • 光回線:ドコモ光 × GMO光
  • 契約:IPv6 IPoE(V6プラス)

我が家はドコモ光GMOのV6プラスを契約しています。この条件で接続をして実際に通信速度をGoogleのスピードテストで計測してみました。

お風呂場の上部分(1階と2階の間)にテレビアンテナや光回線のケーブルを引き込み空間にモデムとルーター、Archer AX80を設置して計測しました。

Archer AX80 通信速度比較
上:受信、下:送信

Archer AX80だけでなく、Archer AX73、Archer AX4800による速度をiPhone 14 ProPixel 7 ProXperia 5 IVで比較しました。

Archer AX80・Archer AX73
Archer AX80・AX73
通信速度の比較
iPhone 14
Pixel 7 Pro
Xperia 5 IV
AX80 AX73 AX4800
リビング1F 受信 80Mbps
109Mbps
21Mbps
119Mbps
135Mbps
85Mbps
109Mbps
122Mbps
92Mbps
送信 186Mbps
102Mbps
99Mbps
52Mbps
100Mbps
26Mbps
81Mbps
92Mbps
89Mbps
和室1F 受信 278Mbps
289Mbps
174Mbps
318Mbps
284Mbps
104Mbps
246Mbps
247Mbps
176Mbps
送信 146Mbps
130Mbps
138Mbps
162Mbps
104Mbps
116Mbps
141Mbps
114Mbps
118Mbps
お風呂1F 受信 403Mbps
424Mbps
263Mbps
474Mbps
388Mbps
226Mbps
457Mbps
330Mbps
278Mbps
送信 186Mbps
102Mbps
99Mbps
123Mbps
156Mbps
120Mbps
137Mbps
99Mbps
139Mbps
キッチン 受信 224Mbps
234Mbps
141Mbps
184Mbps
188Mbps
104Mbps
129Mbps
162Mbps
176Mbps
送信 118Mbps
90Mbps
105Mbps
63Mbps
111Mbps
74Mbps
101Mbps
129Mbps
74Mbps
玄関1F 受信 445Mbps
434Mbps
287Mbps
520Mbps
450Mbps
275Mbps
470Mbps
464Mbps
247Mbps
送信 199Mbps
120Mbps
136Mbps
116Mbps
124Mbps
194Mbps
102Mbps
131Mbps
134Mbps
書斎2F 受信 299Mbps
298Mbps
158Mbps
454Mbps
318Mbps
205Mbps
328Mbps
367Mbps
176Mbps
送信 135Mbps
124Mbps
89Mbps
149Mbps
138Mbps
76Mbps
129Mbps
136Mbps
95Mbps
寝室2F 受信 175Mbps
73Mbps
51Mbps
125Mbps
100Mbps
67Mbps
170Mbps
104Mbps
56Mbps
送信 59Mbps
75Mbps
35Mbps
11Mbps
37Mbps
7Mbps
Mbps
100Mbps
116Mbps
子ども部屋2F 受信 19Mbps
24Mbps
20Mbps
35Mbps
91Mbps
17Mbps
20Mbps
48Mbps
10Mbps
送信 30Mbps
27Mbps
22Mbps
4Mbps
32Mbps
5Mbps
33Mbps
32Mbps
4Mbps

Archer AX80は内蔵アンテナ4本のわりには頑張っています。

ルーターから近いところは400〜500Mbpsほど、少し離れたところでも100〜300Mbpsは出るのでマンション、アパートなら1台でも快適なWi-Fi環境を手に入れることができます。

最も通信速度が速いのは外部アンテナを搭載しているArcher AX73ですが、中間グレードのArcher AX4800と同等かそれ以上速度が出るシーンもあります。

ただ、2階建5LDKだと端っこの部屋の隅になる5GHzが届かず2.4GHzの通信に切り替わり速度が落ちるのでTP-Link RE705Xなどで拡張ネットワーク(OneMesh)を構築がいいかもしれません。

Archer AX80は簡単に設定ができる

Archer AX80は専用の「Tether」アプリを使って設定が可能です。

Tether
Tether

アプリから設定するルーターを選択します。

モデムとArcher AX80をLAN接続して電源を入れます。

Archer AX80のWi-Fiのランプが点灯してることを確認して「点灯している」をタップして接続していきます。

V6プラスの契約をしてる回線なのでプロバイダの情報を入れなくても自動認識で接続できるのは楽でいいですよね。

Archer AX80のローカルアカウントを作成して設定が完了です。ちなみにV6プラス以外でも設定がアプリ上から可能でPPPoEで接続する場合はプロバイダ情報、パスワード入力ができます。

Tether 接続タイプの設定
接続タイプの設定

Archer AX80から5GHzと2.4GHzの電波が飛んでるのが確認できます。

2.4GHzと5GHz
2.4GHzと5GHz

同梱してるシールに記載されているパスワードを入力して接続ができます。アプリからパスワードを変更しておくのもいいかもしれません。

Archer AX80 接続

以上がArcher AX80の設定方法です。他にもチャンネルの混雑を分析して最適化したり、動作モードを変更したり、細かい設定調整ができるようになっています。

TP-Link Archer AX80 レビュー:まとめ

Archer AX80
Archer AX80

TP-Link Archer AX80は5GHz、2.4GHzの2つのバンドを使って最大6Gbps、最大100台の端末の接続ができるWi-Fi 6対応の高速ルーターです。

アンテナを内蔵したシンプルなデザインを採用し、リビングやオフィスに堂々と設置しても違和感ないのが最大のメリットとなっています。

TP-Link Archer AX80のメリット
  • 設置場所には困らない大きさ
  • 6.0Gbps(4804 + 1148Mbps)高速通信
  • V6プラス(IPv6 IPoE)に対応
  • 2.5Gb + 1Gb × 4 豊富なLANポート
  • USB 3.0でストレージをネットワーク上に
  • アプリが使いやすくて設定しやすい

V6プラス(IPv IPoE)にも対応してるので通常の契約だと速度が出ない環境に置いても1台で使えるのはいいですよね。ポートも豊富なので仕事部屋、オフィスの中心にArcher AX80を置くのも良さそうです。

TP-Link Archer AX80のデメリット
  • 外部アンテナ搭載モデルより速度は落ちる
  • Wi-Fi 6Eに対応していない

ただし、外部アンテナを搭載してるArcher AX73Archer AX4800と比べると電波は少し弱いので5LDK 2階建戸建で使うと物足りなさは感じるかもしれません。

Archer AX80がおすすめな人は

では、Archer AX80はどんな人におすすめなのかまとめます。

Archer AX80 おすすめな人は
  • ルーターの設置場所を省スペースにしたい
  • V6プラスで高速環境を手に入れたい

Archer AX80はアンテナが内蔵型で省スペースで設置できます。設置スペースに制限がある環境でおすすめのWi-Fiルーターとなっています。

さらに、V6プラスが使えますしデザインがシンプルなので電波を拡張できるRE705X、RE605X、高性能タイプのRE900XDなどの中継機を組み合わせることでデメリットを解消できます。

ならDecoシリーズのDeco X60Deco XE75がいいのでは?

…ってなりますがWi-Fi 6対応だとDeco X50以外はV6プラスに非対応なのでシンプルな構成にするならArcherシリーズの方がいいんですよね。Archer AX80 + RE900XDはおすすめの構成です。

→ 中継器はこちら

https://www.sin-space.com/entry/tp-linkre900xd-review

もし、最新規格のWi-Fi 6Eを使いたいならメッシュWi-FIのDeco XE75にしましょう!

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強力なルーターがいいなら外部アンテナを搭載しているArcher AX73がおすすめです。

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