
AppleがApple Watch 6を2020年9月18日に発売することを発表しました。
Apple Watch 6は新しいセンサーを搭載することで血中酸素濃度の計測ができるようになる機能が追加されたり、S6チップにより20%の性能が向上するなど確実にスペックアップを果たしたモデルとなっています。
ここでは、Apple Watch 6の新機能とApple Watch 5との違いを比較しているので、乗り換えを検討している方は参考にしていただけたらと思います。
この記事の目次
2020年新型 Apple Watch 6の特徴
Apple Watch 6の新機能、特徴は以下のとおりです。
- デザインはseries5と同じ
- 手首を下げている時の画面の明るさが2.5倍明るく
- 20%性能が向上したS6チップを搭載
- 血中酸素濃度の測定が可能に
- 睡眠トラッキングに対応(watchOS7)
- アルミケースにブルー、Product REDが追加
- ステンレスケースのゴールドの色合いが変更
- ステンレスケースにグラファイトブラックが追加
Apple Watch 6のデザインはseries 5と同じとなっていますが、20%性能が向上したS6チップ、血中酸素濃度センサーを新たに搭載することでさらに高度な健康管理ができるようになりました。
また、常時表示機能も改善されていて手首を下げている時の画面の明るさが2.5倍明るくなっています。
Apple Watch 6のアルミニウムモデルの新カラーとしてブルーやProduct REDが追加されて選択肢の幅が増えることになります。
Apple Watch 6と5の違いを比較
デザイン・本体カラーを比較

Apple Watch 6はApple Watch 5と同じデザインとなっています。Apple Watchは初代からApple Watch 3までの3世代が同じデザインとなっていて、Apple Watch 4にフルモデルチェンジをして丸みのある現在のスタイルになっています。
おそらく、このデザインは2020年のApple Watch 6が最後になる可能性が高いのではないでしょうか。
アルミケースはシルバー、スペースグレイ、ゴールドに加えてブルー、Product REDが選べるようになりました。

Apple Watch 6のアルミケースは5色から好きなカラーを選ぶことができるので、選択肢が増えました。ブルーとProduct REDはファッションとして使うにはセンスが求められそうなので、なかなか難しい配色ではありますが。
ステンレスケースはシルバー、ゴールド、グラファイトブラックの3色となり、スペースブラックはHERMESモデルで選ぶことができるようになっています。

ブラックの違いは好みが分かれそうな感じがしますね。Apple Watch 6の方が少しだけ淡い雰囲気のブラックになっているようなかんじに見えます。
さらに、ゴールドの色はピンクゴールドからイエローゴールドに色合いが変更となっています

ピンクゴールドは女性に好まれそうな色合いでしたが、イエローゴールドは男性の方でも好んで装着できそうな色合いになっているかもですね。
なお、Apple Watch Editionはセラミックが廃止となりチタニウムケースのみとなっています。
画面サイズ・ディスプレイの違いを比較
以前からAppleは有機ELディスプレイ(OLED)の次の世代ディスプレイとしてMicroLEDの開発をしていると報じられていましたが、Apple Watch 6のディスプレイはApple Watch 5と同じLTPO OLEDを搭載した常時表示Retinaディスプレイを搭載しています。
画面サイズも40mmと44mmの2種類から選ぶことができます。

Apple Watch 6 | Apple Watch 5 | |
44mm | 368 x 448ピクセル 977平方ミリメートルの表示領域 |
|
40mm | 324 x 394ピクセル 759平方ミリメートルの表示領域 |
|
輝度 | 1,000ニト | |
仕様 | LTPO OLED常時表示Retinaディスプレイ、1,000ニト | LTPO OLED常時表示Retinaディスプレイ、1,000ニト |
感圧タッチ | 非対応(Haptic Touchで代用) | 3D touch対応 |
常時表示 | 対応(画面の明るさが25%向上) | 対応 |
ディスプレイの解像度、輝度も同じなので全く同じなので基本的にApple Watch 5とディスプレイ品質は同じと見て良さそうですが、常時表示している時の画面の明るさがApple Watch 6は25%明るくなっています。

Apple Watch 6の常時表示の明るさが向上したのが一目で確認することができますね。外で時間の確認をすることが多いならApple Watch 6の方が見やすくて使いやすいのかもしれません。
ただし、Apple Watch 6は感圧タッチには非対応になっており画面の長押し(Haptic Touch)による操作に変更となっています。
S6チップとS5チップの比較

Apple WatchはCPUプロセッサ、ストレージ、モデムチップなどのパッケージングしたSystem in Package(SiP)を採用しています。
Apple Watch 5の「S5チップ」のパフォーマンスはApple Watch 4の「S4チップ」と同じでしたが、コンパスの対応、ストレージ容量が16GB → 32GBに増えたことで名称が「S5チップ」となりました。
Apple Watch 6にはA13 Bionicをベースとした新しいデュアルコアプロセッサの「S6チップ」を採用し処理速度が20%向上しています。
Apple Watch 6 | Apple Watch 5 | |
SiP | S6チップ | S5チップ |
CPU | 64bitデュアルコア | 64bitデュアルコア |
ワイヤレスチップ | W3 | W3 |
超広帯域チップ | U1 | – |
性能 | Apple Watch 5のS5チップよりも20%高速 | Apple Watch 3のS3チップよりも2倍高速 |
ストレージ | 32GB | 32GB |
電力効率はそのままに性能は20%ほど向上しているので、より快適にApple Watchを使えるようになりました。とはいえ、Apple Watch 5のS5チップも十分快適な動作速度があるので違いを体感できるかは微妙なところです。
ほんのわずかですがApple Watch 6の方が動作が速いこともありますが、Apple Watch 5でも十分な動作速度と言えそうです。
ワイヤレスチップはW3のままですが、超広帯域チップのU1チップが新たに内蔵しています。次世代の車のデジタルキーなどの新しい体験をサポートする短距離ワイヤレスによる位置取得が可能となっています。
なお、ストレージ容量は32GBのままとなっているので、ローカルに大量の音楽をダウンロードして楽しむことができるでしょう。
バッテリーの持ちは18時間と同じ
Apple Watch 6はApple Watch 5と同じ18時間の駆動時間となっていますが、Apple Watch 6の方が実際の電池持ちは向上しているようです。
Apple Watch 6 | Apple Watch 5 | |
常時表示 | ON | ON |
0分 | 100% | 100% |
4時間 | 92% | 91% |
5時間 | 83% | 82% |
6時間 | 77% | 78% |
7時間 | 76% | 74% |
12時間 | 54% | 50% |
15時間 | 40% | 35% |
17時間 | 25% | 10% |
18時間 | 18% | 5% |
Apple Watch 5は常時表示で使うと1日は持つけど2日目の早い段階でバッテリー切れになってしまうのですが、Apple Watch 6は2日目の中盤まで頑張ってくれることがあるので、電池持ちが向上しているのは間違いないでしょう。
また、常時表示をOFFにすることで丸2日の電池持ちも実現できるので18時間以上にバッテリー駆動時間は向上している印象があります。
充電時間の違いについて
Apple Watch 6の充電速度はApple Watch 5よりも向上し1.5時間以内でフル充電できるようになりました。
Apple 5W USB電源アダプタとApple Watch磁気充電ケーブルを使って計測したAppleの公式値は以下のとおりです。
公称値 | Apple Watch 6 | 従来のApple Watch |
---|---|---|
0 → 80% | 1時間 | 1.5時間 |
0 → 100% | 1.5時間 | 2.5時間 |
どちらも同じ5Wの充電アダプタを使って充電速度が向上しています。
ちょっとした空き時間に充電することで素早くバッテリー補給できるようになったので、睡眠トラッキングでApple Watchを1日中使う方でもそれなりに使うことができるのかもしれません。
高度計の違いを比較
Apple Watch 6は高度を常時計測できる時計盤を使うことが可能となっています。

Apple Watch 6 | Apple Watch 5 | |
高度計 | あり | あり |
常時計測の高度計 | あり | なし |
Apple Watch 5も高度計測には対応していましたが、ワークアウト時にしか高度の計測はできなかったところ、Apple Watch 6は時計盤で常に高度を知ることができるので、山に登ることが多い方にとっては嬉しい仕様になっています。
耐水性能は同じ
Apple Watch 6とApple Watch 5は水深50mの深さにも耐えることができる防水性能を持っていますが、series 2よりその耐水性は変わっていません。

Apple Watch 6 | Apple Watch 5 | |
耐水性能 | 水深50メートルの耐水性能 | |
使用可能環境 | プールや海で泳ぐなど、浅水でのアクティビティで使用できる。スキューバダイビング、ウォータースキー、高速水流または低水深を超える潜水を伴うその他のアクティビティには使用できない。 |
水深50mに耐えることが可能となっているので普通にプールで装着して使うこともできます。子どもと一緒にプールに行って時間をしっかり確認できるので便利ですよ。
また、普段の運動でワークアウトを記録することが多いかと思いますが、そのまま水洗いしてキレイを保つことができるのもいいところですよね。水洗いできることの方が普段使いで役に立つのかもしれません。
睡眠トラッキングに対応
2020年秋に配信されたwatch OS 7で睡眠記録機能が新たに搭載し、Apple Watch 6、Apple Watch 5のどちらも睡眠トラッキングをすることが可能となっています。

睡眠アプリを使うことで睡眠時の心拍数、寝ている時の動きなどを計測し睡眠時の状況を判断することができるようになります。
睡眠トラッキングはApple Watch 5の時点で噂されていました。というのも、Appleは2017年に睡眠計測アプリのBedditを買収していて開発していたのでwatch OS 7でついに追加されることになります。
Apple Watch 6は急速充電に対応しているので、お風呂に入ってる時に充電するなど隙間時間を有効活用することで睡眠トラッキングをしても電池をなんとかすることができるようになっています。
血中酸素濃度の計測可能に
Apple Watch 6とApple Watch 5は心拍数の計測ができますが、Apple Watch 6はさらに血中酸素濃度を計測できる新しいセンサーを搭載したことで、血液の酸素濃度を計測できる血中酸素濃度機能を使うことができます。

Apple Watch 6 | Apple Watch 5 | |
血中酸素濃度 | 計測できる | – |
心拍数 | 計測できる | |
歩数 | 計測できる |
「血中酸素ウェルネスアプリ」を使うことで血中酸素濃度を計測できるのですが、血中酸素を知ることで体調管理に使うことが可能となります。

通常は95%〜100%の数値が出ることが多く、90%以下とか継続的に低い数値が出る場合は体に異変があるのかもしれませんし、休憩するときの目安としても使うことができるのではないでしょうか。
ECG(心電図)の計測は?
ECG(心電図)の計測がApple Watch 4からできるようになっています。病院で電極を付けて検査するアレですね。日本ではいまだに心電図機能を使うことができませんが、Apple Watch 6が出る頃には機能を開放してほしいところ…。
Apple Watchを装着するだけで心電図検診ができるってスゴイですよね。不整脈も検知することができるので体の異変にいち早く気づくことができるので、とても便利な機能です。
なお、9月4日にApple WatchのECG(心電図)の国内の認証機関に通過していることが明らかになっています。
つまり、日本でECGを使うための手続きが完了した可能性が高くなっていてApple Watch 6はもちろんですがApple Watch 5でもECGを使うことができるようになる可能性が高くなります。
Apple Watch 6・5 比較:まとめ
Apple Watch 5を使っていて、Apple Watch 6に乗り換えるメリットはあるのか。また、旧型のApple Watchを使っていてApple Watch 6にするか、Apple Watch 5にするか迷いますよね。
最後にどっちのモデルがいいのか、まとめました。
Apple Watch 6がおすすめな人は

とにかく最新のApple Watchが欲しい方はApple Watch 6を選びましょう。新色のブルーやProduct REDも選ぶことができます。
- 最新のApple Watchが欲しい
- S6チップで20%ほど性能が向上
- 常時表示の画面が明るくて見やすい
- 血中酸素濃度の計測ができる
- 急速充電で充電速度が速くなる
- 新カラーにブルーとProduct REDが選べる
最新のS6チップで動作もほんの少し早いですし、常時表示の画面が明るく、電池持ちも改善されているのでApple Watch 5で不満だったところが改善されて使いやすくなっています。
- Apple Watch 5から大きな進化はない
- 最新モデルなので価格が高い
ただし、Apple Watch 5からの大きな進化はないので血中酸素濃度の計測をしたいという方以外はApple Watch 6への乗り換えは微妙かもしれないですね。旧型のApple Watchを使っていて乗り換えをするのなら十分選択肢としてアリだと思います。
Apple Watch 5がおすすめな人は

Apple Watch 5はApple Storeでの販売は終了しましたが、Apple Watch 整備済製品やAmazonで買うことができるので、少しでも費用を抑えたい方におすすめのモデルとなっています。
- できることは6とほぼ同じ
- S5チップは十分な性能を持っている
- 常時表示に対応している
- 型落ちなので安く買うことができる
S5チップは少し前のSiPではありますが、動作速度は十分でApple Watch SEにも採用されているチップとなっています。少なくとも、Apple Watch 3の動作と比べるとかなり快適なのでseries 3よりも以前のモデルからの乗り換えにおすすめです。
- 血中酸素濃度の計測ができない
- 6よりもバッテリー持ちは悪い
血中酸素濃度の計測はできないですが、できることはseries 6とほぼ同じなので、常時表示の明るさが少し暗めでもいいし、急速充電に対応してなくてもいいという方はApple Watch 5がおすすめです。
少なくとも常時表示に対応していない廉価版モデルのApple Watch SEよりも使いやすくなっているのかなと感じます。
Apple Watch 5はApple整備済製品やAmazonで買うことができます。
なお、Apple Watch 5はアルミ・ステンレスの他にチタニウム、セラミックのApple Watch Editionが追加されましたが、Apple Watch 6はセラミックモデルは廃止となりました。
Apple Watch 5のレビューはこちらです。
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