
2020年のiPhone 12を皮切りに電源アダプタは環境問題を理由に同梱せず、2021年のiPhone 13、iPhone 13 Proも電源アダプタは付属していません。新型iPhone 14も同様でしょう。
手元に充電アダプタがない場合は購入が必要となり、旧型モデルに付属していた5Wの充電アダプタだと急速充電できないので新しくApple 20W USB-C電源アダプタにアップデートするのがおすすめです。
しかし、充電アダプタは他社からも数多く発売されていてコンパクトで使いやすいモデルがあります。わざわざ、純正の電源アダプタを選ぶ価値はあるのか?
疑問に思うかもしれませんが、Apple 20W USB-Cは純正アダプタということもあってiPhone、iPadとの相性がいいのか充電速度が他社製の30Wアダプタと同等速度で充電できるのです。
持ち運びしないなら実はiPhoneにとっては最も最適な充電器といっていいかもしれません。
ここでは、Apple 20W USB-C電源アダプタのデザイン・サイズ・充電速度をレビューしているので、iPhone 12シリーズ、13シリーズの電源アダプタをどうしようか迷っている方は参考にしてみてください。
- iPhone 13を30分で50%充電できる
- iPhone 13なら他社30Wアダプタと同等速度
- MagSafe充電器で最大15Wで充電できる
- 純正なので安心感がある
- 本体サイズが大きい
- プラグが直付けタイプ
この記事の目次
Apple 20W USB-C電源アダプタの特徴

- 最大20W出力の電源アダプタ
- USB-Cを1ポート搭載している
- iPhone 13を30分で55%充電できる(実測)
- MagSafe充電器を15Wで充電できる
- 本体サイズ:57 ×42 × 23mm(実測)
- 本体重量:61g(実測)
- 端末価格:2,200円
Apple 20W USB-C電源アダプタはUSB-Cポートを1つだけ搭載しているスタンダードな電源アダプタです。
USB-C to Lightningケーブルで全てのiPhoneを充電できるだけでなく、USB-C to Cケーブルを使うことでiPad Pro 11インチ・12.9インチやiPad Air 4、iPad mini 6も充電が可能です。
AnkerのPowerPort III Nano 20W、Nano Ⅱ 30W比べると本体が大きく重いので純正アダプタを選ぶ理由はないようにも見えますが実はそうでもありません。
他社製の20WのアダプタよりもApple 20W USB-C電源アダプタは充電速度が速く、30Wのアダプタに迫る充電スピードを得ることができます。
Apple 20W USB-C電源アダプタは数値以上に充電速度が速く、純正ならではの安定感のある充電が可能で、マグネットワイヤレス充電のMagSafe充電器を最大15Wで出力もできます。
持ち運びすることがなく定位置で使うのなら安心して使えるApple純正のアダプタがおすすめです。
Apple 20W USB-C電源アダプタ レビュー
本体サイズは大きめ
iPhoneに充電器が同梱されなくなったおかげでパッケージの厚みがとても薄くなったというメリットはあります。

コレクションをしている方にとっては場所が取らなくなっていいのですが、普通の方は電源アダプタがないと使うことができないので困ったことになります。
今まではiPhone 11 Proが18WのUSB-C対応の電源アダプタが、iPhone 11とiPhone SE(第2世代)には5WのUSB-A対応の電源アダプタが付属していました。

AndroidスマホからiPhone 13に乗り換えたりiPhoneからの乗り換えだけど急速充電したいならApple 20W USB-C電源アダプタが必要となります。
Apple 20W USB-C電源アダプタは18Wタイプの電源アダプタと同じ大きさで20Wに出力が向上したブラッシュアップモデルとなっています。
大きさは最近の電源アダプタとしては少し大きいサイズ(57 ×42 × 23mm)、重量は実測で61gとなっています。

プラグ直付タイプで折り畳むことができません。

少し前までiPadに同梱していた12Wの電源アダプタは折り畳みタイプだったのでサイズが大きくてもよかったですがプラグ直付は少し残念な仕様です。
Apple 20W USB-C電源アダプタは横に長い電源アダプタです。

横向きの電源タップで使えますが隣接する電源アダプタはスリムタイプのものでないと厳しいですが、MacBook Airに付属しているApple 30W USB-C電源アダプタなら隣り合わせでも使うことができます。
Apple 20W USB-C電源アダプタを並べると筐体が干渉してしまいます。

二つ並べて充電することはあまりないかもですが、iPhone 13 ProとiPad Air 4を純正の電源アダプタで充電するシチュエーションは想定できます。
もし、複数端末で充電するならUSB-Cポートを2つある充電アダプタを選んだ方がいいでしょう。例えば、Anker 521 Chargerなどおすすめです。
20W出力で急速充電できる
Apple 20W USB-C電源アダプタは最大20W出力で端末を充電できる電源アダプタで、iPhoneなどのスマートフォン、iPadなどタブレット端末の電源として使うことができます。

- 5V × 3A = 15W
- 9V× 2.22A = 20W
実際にどれくらいの出力で充電できているのか、バッテリー残量50%ほどの状態のiPhone 12 ProとiPhone SE(第2世代)を使って計測してみました。

iPhone 12 Proは約14W、iPhone SE(第2世代)は約12Wで充電ができていました。端末の電池残量によって出力値が変化するので正確な数値ではないですが十分な出力で充電できているようです。
実際の充電時間は
実際にApple 20W USB-C電源アダプタとAnker PowerPort Ⅲ Nano 20WでiPhone 12の充電速度を比較してみました。
iPhone 12 | Apple 20W | Anker PowerPort Ⅲ Nano 20W |
---|---|---|
30分 | 36%(36%増) | 36%(36%増) |
60分 | 76%(30%増) | 75%(39%増) |
90分 | 92%(12%増) | 92%(17%増) |
110分 | 100%(8%増) | – |
120分 | – | 100%(8%増) |
同じ出力の充電アダプタなのでほぼ同じ充電速度ですが純正アダプタのほうが安定しているように感じます。
ちなみに、iPhone 13は充電速度が向上しています。
iPhone 13 | Apple 20W | Anker Nano Ⅱ 30W | PowerPort Ⅲ Nano 20W |
---|---|---|---|
30分 | 55%(55%増) | 58%(58%増) | 52%(52%増) |
60分 | 84%(29%増) | 86%(28%増) | 85%(33%増) |
90分 | 100%(16%増) | 100%(14%増) | 97%(12%増) |
110分 | – | – | 100%(3%) |
Ankerの20Wの充電アダプタよりもApple 20W USB-C充電アダプタの方がわずかにトータルの充電速度が速く、Anker Nano Ⅱ 30Wと比較しても同じくらいの充電速度となっています。
iPad mini 6でも充電速度を比較してみました。
iPad mini 6 | Apple 20W | Anker Nano Ⅱ 30W | PowerPort Ⅲ Nano 20W |
---|---|---|---|
30分 | 24%(24%増) | 39%(39%増) | 36%(36%増) |
60分 | 60%(36%増) | 65%(26%増) | 65%(29%増) |
90分 | 84%(24%増) | 87%(22%増) | 82%(17%増) |
120分 | 100%(16%増) | 100%(13%) | 95%(13%) |
0%〜50%の充電は30W出力のAnker Nano Ⅱ 30Wの方が早く充電ができますがトータルの充電速度は大きな差はなかったです。
つまり、20W出力ですがApple純正の電源アダプタはそれなりに安定した充電が可能となります。充電アダプタの形状はイマイチではありますが品質は純正ならでは、安心に使うことができるでしょう。
MagSafe充電器を15W急速充電できる
他社の20W電源アダプタならもっと小さく持ち運びしやすいのに、Apple 20W USB-C電源アダプタを選ぶ最大の理由はここにあります。
Appleから新しく発売されたMagSafe充電器はApple 20W USB-C電源アダプタを使うことで最大15W出力でiPhone 13・13 Proを充電することができます。

MagSafe充電器は磁力の力によってiPhone 12の背面パネルにピタッとくっ付けることができるワイヤレス充電器です。

MagSafe充電器は他社の電源アダプタを使うと最大15W出力で充電ができない仕様になってるとも言われていますが、実際に充電時間をApple 20W USB-C電源アダプタとAnker PowerPort Ⅲ Nano 20Wで比較してみました。
MagSafe(純正20W) | MagSafe(他社20W) | |
30分 | 30%(30%増) | 27%(27%増) |
60分 | 53%(23%増) | 46%(19%増) |
90分 | 73%(20%増) | 67%(21%増) |
120分 | 94%(21%増) | 81%(14%増) |
150分 | 100% | 97%(18%増) |
純正のApple 20W USB-C電源アダプタの方がiPhone 12の充電速度が速くなっています。他社製の20W充電器は1時間で46%なのに対して、純正なら53%と7%も多く充電できています。
最大出力はさほど違いはなさそうですが純正の電源アダプタを使った方が安定した出力を得ることができています。
Lightningケーブルによる充電よりもMagSafeを使っての充電がメインとなるならサードパーティー製ではなく、出力が安定しているApple 20W USB-C電源アダプタを使うのがおすすめです。
Apple 20W USB-C電源アダプタ レビュー:まとめ

Apple 20W USB-C電源アダプタは最大20W出力で端末を充電できるApple純正の電源アダプタでiPhone 13で充電速度が速くなって他社30Wの充電アダプタと同等の速度で充電ができます。
- iPhone 13を30分で50%充電できる
- iPhone 13なら他社30Wアダプタと同等速度
- MagSafe充電器で最大15Wで充電できる
- 純正なので安心感がある
Lightningケーブルを使って充電するのであれば他社製の20W電源アダプタとほぼ同じ充電速度ですが、MagSafe充電器だと充電速度が向上するというメリットがあります。
- 本体サイズが大きい
- プラグが直付けタイプ
Apple 20W USB-C電源アダプタは本体サイズはそんなに小さくはないですが、プラグ直付タイプとなってしまうのが残念なところ。基本的に持ち運びしないところで使う電源アダプタです。
また、MagSafe充電器でiPhone 13 mini、iPhone 13、iphone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxを充電するならApple 20W USB-C電源アダプタを使って安定した高速充電ができる環境を手に入れるのがおすすめです。
外で使うことが多いなら他社製のプラグ折り畳み式の電源アダプタを持っていた方がいいと思います。
AnkerのPowerPort III mini、PowerPort Atom III Slim、Nano Ⅱ 30Wは30W出力の電源アダプタなので、スマホやタブレットだけでなくMacBook AirなどモバイルノートPCの充電できます。
充電ケーブルはAnker PowerLine III Flowがおすすめ →
30W出力の電源アダプタはこちら →
https://www.sin-space.com/entry/digiforce-20w-usbpd-review
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