
Appleのモバイルノートパソコン・MacBook AirとMacBook Proは2016年にデザインを刷新してUSB-A、HDMIなどのレガシポートを撤廃してUSB-Cポートを採用しました。
USB-Cポートになったことでケーブル1本で充電・データ通信・外部モニターへ画面出力できるようになったり、USB-C対応の周辺機器・アクセサリーに揃えることでケーブルを一つにまとめるシンプルな環境を構築することができます。
ただ、今までUSB-AやHDMIケーブルで接続していたものが直で使えなくなるのはどうなんだろう…と思ってしまいますよね。でも、うまくUSB-Cとワイヤレスを組み合わせることで理想的な環境を手に入れることができますよ。
この記事の目次
MacBook Pro/AirはUSB-Cポートを採用
MacBook Pro 16インチ・MacBook Pro 15インチは左側にUSB-Cポートを2つ搭載しています。

右側にUSB-Cポートを2つ、3.5mmオーディオジャックあるのでUSB-Cポートは全部で4つあることになります。

充電はどのUSB-Cポートに電源ケーブル(USB-C to C)を接続できるので、右のUSB-Cポートから充電してケーブルの取り回しをそれぞれの環境に合わせることもできます。
MacBook Pro 13インチとMacBook Air、MacBookは左側にUSB-Cポートを2つ搭載しています。

MacBook Pro 13インチの上位モデルは右側にもUSB-Cポートが2つありますが、MacBook AirとMacBook Pro 13インチの標準モデルは3.5mmオーディオジャックのみという配置となっています。

ちなみに、MacBook 12インチはUSB-Cポートは1つだけとなっています。MacBook 12インチは2015年に発売して他デバイスに先駆けてUSB-Cポートを採用し、当時はUSB-Cポートの周辺機器もまだなかった時代で批判もありました。
しかし、先駆けて採用したことでUSB-Cに対応した周辺機器は増えたので今となっては良い判断だった…のではないでしょうか。
ワイヤレス通信の環境を整えよう
2021年現在、USB-Cポートに対応した周辺機器は多くなりました。iPad Pro 11インチ・12.9インチ、外付けSSDストレージ、SDカードリーダーなどもUSB-Cに対応しています。
4KモニターもUSB-Cに対応したモデルならケーブル1本で充電しながら画面出力も可能です。

USB-Cポートを使ってできることをまとめるとこんな感じでしょうか。
- MacBookの充電
- データの転送
- 外付けSSDとの接続
- 外部モニターへの画面出力
- プリンターと接続(USB-B変換ケーブルが必要)
- SDカードから写真取り込み
USB-Cに対応した周辺機器があればネイティブに接続ができますが、プリンターなどはUSB-Bコネクタを採用しているモデルが多いので変換ケーブルが別途必要となってきます。
変換アダプタ、ケーブルを使うことでUSB-CポートのMacBook Air・MacBook Proでも問題ありませんが、ワイヤレス環境に対応させることでケーブルレスにすることもできます。
ネットワークHDDで外部ストレージをワイヤレスに
写真・動画データが多くなってくると外付けHDD・SSDストレージに保存しますがネットワークにストレージを接続しておくことで、ワイヤレスでデータの保存・読み出しができるようになります。
例えば、BUFFALOのWi-Fiルーター・BUFFALO WXR-5950AX12はUSBポートを搭載しています。

ここに外付けHDD・SSDストレージを接続することで、ワイヤレスでデータの保存ができるようになります。MacBookとケーブルを接続することなく外部ストレージにアクセスすることができるのはホントに便利です。
ケーブルの接続が必要ないのでTime Machineのバックアップも意識しなくても保存できています。
また、Apple Time Machine CapsuleはHDDストレージを内蔵しているのでMacBookとWi-Fiが繋がっていればストレージにアクセスができます。

Apple Time Machine CapsuleはWi-Fiとストレージ一体型のルーターでとても使いやすいデバイスだったんですが、現在は販売を終了していて後継機もない状態となっています。
いずれにしても、外付けストレージのワイヤレス化はUSBポートに対応したWi-Fiルーターがあれば実現可能なので簡単に環境を整えることができるかなと思います。
AirPrint対応のプリンター
最近のプリンターはWi-Fiに対応しており、Wi-Fiルーター経由で印刷できるモデル、直接Wi-Fiと接続して印刷できるモデルがあるので、USBケーブルで接続しなくても印刷ができます。
僕の環境ではCanon iP8730というA3ノビまで印刷ができるプリンターを使っていますが、このプリンターもAirPrintに対応しているのでMacからワイヤレスで印刷ができます。

設定も簡単で同じWi-Fi環境下にあればワイヤレスで印刷できますし、iPhoneやiPadからもワイヤレスで印刷が可能となっています。ただし、Adobe Illustratorなどのデータを印刷する場合はUSB接続でないといけない場合があるので注意してください。
A4サイズのプリンターもWi-Fiに対応したモデルはたくさんあります。
Wi-Fi対応のSDカードを使う
ミラーレス一眼カメラで撮影をすることが多いのですが、Wi-Fi通信に対応したSDカード・Eye-Fi mobi-Proを使うことでSDカードをカメラに入れたままMacに自動転送することができます。

Eye-Fiを販売していたアイファイジャパン株式会社が2016年8月いっぱいで解散してしまいEye-Fi mobi-Proは廃型になってしまいましたが、Eye-Fi事業は東芝のFlashAirが引き継ぎました。
なので、現在は東芝のFlashAir W-04を使ってワイヤレスで写真のデータをMacに転送することになるでしょう。
カメラのWi-Fi機能を使う
最近のミラーレス一眼カメラにはBluetoothとWi-Fiを内蔵したモデルが多くなっています。スマホアプリと連携することで、簡単に撮影した写真をスマホに転送できます。

iPhoneなら転送された写真をiCloudに自動アップロードさせることができるので、簡単にMacに写真を転送させることができます。
- カメラ → Wi-Fi → iPhone →iCloud → Mac
このような流れでワイヤレスで写真をMacに簡単に転送することができます。カメラとiPhoneでの接続操作は必要となりますが、意外と簡単に写真を転送できるのでとても便利ですよ。
ワイヤレス化できないものはアダプタを使う
正直なところアダプタを使うって本末転倒なんですよね。でも、いずれは標準規格のUSB-Cポートに移行することになるのだから…と考えることで納得させるしかありません。
外部モニターとの接続する
USB-CポートのMacBook Air・Proから外部モニターに画面を出力する方法は二つあります。
- USB-C to HDMI → HDMIポートの外部モニター
- USB-C to C → USB-Cポートの外部モニター
USB-Cに対応した外部モニターならUSB-Cケーブル一本でそのまま接続させることができます。

ケーブル1本の接続でMacBookを充電できて、画面出力ができて、さらにデータ転送もできるのでモニターにあるUSBポートに外付けストレージやプリンターを接続しておけば、ケーブル1本の抜き差しだけで環境を整えることができます。
なお、USB-Cポートに対応していない外部モニターでDisplayPort経由で接続する場合はUSB-CとDisplay Portの変換アダプタ・Thunderbolt 3(USB-C)- Thunderbolt 2アダプタが必要となります。
USB-C対応のマルチハブ
どうしてもワイヤレス化することができないという場合は一括変換することができるUSB-Cのハブがとても便利です。

マルチハブ「Batianda USB-C マルチハブ 5in1」はUSB-Cコネクタ1つで接続できるタイプのマルチハブなので、USB-Cを1つしか搭載していないMacBookにも接続できるようになっています。

USB-C PD入力に対応していてMacBook Air・Proを充電しながら使うことができ、Batianda USB-C マルチハブ 5in1があればUSB-A対応の周辺機器だけでなくSDカードの読み取りもできるようになります。
ただし、外部ディスプレイへの画面出力はできないのであくまでデータ転送用のマルチハブとなっています。
USB-C 2ポートに対応した「ODOMY USB Type-C ハブ 8in1」というマルチハブもおすすめ。

USB-Cを1ポート、USB-Aを3ポート、さらにHDMI出力、USB-Cによる画面出力もできる多機能なマルチハブとなっています。

Thunderbolt 3の通信も対応していて外部モニターへの画面出力もできるマルチハブなので、家に帰ってきてこのハブを接続するだけで外部モニター、プリンター、外付けストレージなどあらゆる周辺機器に瞬時に接続することができます。
まとめ:ワイヤレス化できるところはしてしまおう
MacBook ProがUSB-Cポートしか搭載していないモバイルノートです。これを機会にワイヤレスで通信できるところはしてしまうことでケーブルレスな生活を堪能することができますよ。
とくにバックアップ用の外付けストレージはワイヤレス化してしまうことで、ケーブルを接続しなくてもTime Machineによるバックアップを自動的にしておいてくれるのでとてもスマートです。
→ MacBookの比較はこちら
MacBook Proを買ったら揃えて起きたい周辺機器とアクセサリーはこちらからどうぞ!
外出、旅行時、SDカードを差し込めないのはつらい。
軽くても機能がなければ意味がない。カードリーダーなど周辺機器で重くなる。