iPhoneのカメラでRAW撮影ができる

iOS 10以降のiPhoneにAdobeのLightroomをインストールすることでiPhoneでもRAW撮影ができるようになります。

RAWデータとはレンズから入ってきた光をイメージセンサーが捉えた画像データそのものの生データです。iPhoneはこの生データを元に見やすく見栄えの良い画像を一瞬にして作成(現像処理)しています。

ミラーレスカメラなど本格的なカメラでは普通にRAW撮影をするモードがあったり、最近ではXperia 1 ⅱのPhoto ProでRAW撮影に対応していますね。

そんな中で、iPhoneもサードパーティ製のカメラアプリを使うことでRAW撮影することができます。ここでは、AdobeのLightroomを使っての撮影方法を紹介していますが、Appストアで「RAW現像」と検索するとたくさんのアプリを探すことができます。

対応機種と対応アプリ

対応しているモデルはiPhone 6s以降の端末となっていて、最新のiPhone 11iPhone 11 ProiPhone SE(第2世代)もRAW撮影することができます。

純正のカメラアプリでRAWデータを取り扱うことができないのでAdobe LightroomやProCameraなどを使用する必要があるのが少々取り扱いが難しいところでしょうか。

iOS版 Adobe Photoshop Lightroom

さらにAdobe Lightroomを使うにはAdobeのアカウントになる必要がありますが、他にもPhotoshopなど魅力的なアプリをたくさん使うことができので、アカウントを取得しておいて損はないのかなと思います。

ということで、試しにiPhoneのRAWデータはどこまでの実力を持っているのか確かめてみました。

LightroomでRAW撮影をする

iPhoneにLightroomをインストールしてログインすると撮影ができるようになります。

画面の右下にあるカメラのアイコンをタップすることでカメラモードに切り替えることができて、画面上にある「DNG」または「JPG」と表示しているアイコンから「DNG」に選択することでRAW撮影ができるようになります。

DNGに切り替えてRAW撮影に

シャッタボタンの左側の項目からモード切り替えができるようになっていて、「AUTO」「プロフェッショナル」「HDR」の3つのモードで撮影することができます。

カメラモードの切り替え

「AUTO」はシャッター速度や露出などを自動で調整して撮影できるモードですが、「プロフェッショナル」に設定することでシャッター速度、露出設定、ISO感度などを自由に設定して撮影することができます。

プロフェッショナルモード

シャッター速度は最大1秒なので星空撮影には使えませんが、夜間撮影でISO感度を下げずにノイズの少ない写真を撮影することはできるので、撮影の幅を広げることはできるでしょう。

「HDR」にすると複数枚の画像を自動的に撮影し合成し白トビの少ない写真に仕上げてくれるモードですが、RAW撮影はできない仕様となっています。

「DNG」に設定した状態でシャッターボタンを押すとRAW撮影ができます。RAWで撮影したデータはLightroomのライブラリに保存されてアプリ上で現像することができます。

RAW写真を現像する

RAW撮影したデータはiPhoneのカメラが撮影した補正のかかっていない生データです。なので、全体的に暗い写真に仕上がっていますが、このデータを元に露光量や色合いを調整していくことになります。

自由に明るさ・色を変更できる

これだけ手間をかけても自動的にHDR撮影した写真よりも質が低くなってしまうので、RAW撮影したデータを現像するのってとても難しいですよね…。

RAWデータから現像した画像とHDR画像を比較

また、Adobe CCを使うことでクラウド上に保存しブラウザ経由で現像作業をすることもできますし、そのデータを使ってWin/MacのLightroomで現像することもできます。

Mac版Lightroomで現像する
Mac版Lightroomで現像する

PC/Macに画像の転送するにはカメラロールにそのまま転送してしまうとJPEGに変換されてしまうので、AdobeのCreative Cloudを使ってパソコン版のLightroomに転送をする必要があります。

iPhone7 JPEGとRAWの画質の違い

iPhone 7iPhone 7 Plusのリアカメラを使って純正のカメラアプリとLightroomのRAW撮影でどれくらい画質が変化するのか比較してみました。天気が良かったので晴天を撮影してみましたが、JPEGとRAWでは全く写り方が違いますね。

iPhone7 RAWとJPEGの画質違い①

RAW画像は何も加工がされていない写真なので、これがiPhone7のカメラレンズの実力の画質ということになります。やはり一般的には左の鮮やかな晴天の方が好まれる傾向があるのではないでしょうかね。

個人的には右のくすんだ雰囲気の晴天も好きです。どことなく高級コンデジのRICOH GRっぽい画質に見える。

iPhone7 RAWとJPEGの画質違い②

RAWデータの方はかなり細かいノイズがあることが分かります。このノイズを高性能なA10 Fusionプロセッサで除去し補完補正し、色合いを鮮やかにしているのがiPhone7の画質というところでしょうかね。

iPhone7 RAWとJPEGの画質違い③

車の部分を拡大してみます。

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RAWデータはノイズがかなり多いです。さらに暗部になるとカラーノイズらしきものも見えます。しかし、余計な補完処理がされていないだけ葉っぱの輪郭などはRAWデータの方が忠実に描画できているように見えます。

PhotoShopならカラーノイズを綺麗に除去可能

このようなカラーノイズはAdobeの写真編集アプリのPhotoShopを使うことで比較的、綺麗に除去することができます。

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「ノイズ軽減」のフィルターを使ってノイズを低減させたのは以下の画像。

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ブログ上だとあんまり分からないですかカラーノイズが減っているのが分かるでしょうか。PhotoShopならカラーノイズもある程度なら消し去ることができるので、iPhone7のRAWデータも取り扱うことができるかもしれません。

ここまで、iPhone 7のカメラでRAW撮影を試してきましたが、最新のiPhone 11・11 Proはレンズが改良されてイメージセンサーが大型化しているので旧型よりもRAW撮影してもノイズが少なくキレイなデータを手に入れることができます。

iPhone 11 ProでRAW撮影をしてみました。

RAWデータは補正前のデータなので明るく白トビしたかのような画像となっていますが、拡大してみました。

以前のモデルと比べてもノイズが少ないRAWデータになってるように見えます。それだけ、カメラの性能が向上したということです。これくらいキレイなRAWデータを手に入れることができるなら、LightroomでRAW撮影をして現像するフローは悪くないのかも。

ちゃんと現像すればいい感じの写真に仕上げることができるでしょう。

RAW撮影で写真の幅を広げよう

iPhoneの標準カメラはとても優秀なのでシャッターボタンを押しただけで、ノイズの少ない解像感の高い写真を撮影することができます。逆光のあるシーンも自動的にHDRを駆使して白トビ、黒つぶれの少ない写真に仕上げてくれます。

ただ、iPhoneの色として写真が仕上がるので少し違った自分好みの色合いに仕上げたい場合、作品を作りたいとなったときにRAW撮影を使うことで現像がしやすく写真の幅を広げることができるようになります。

以前に比べてカメラの性能が向上しているので良質なRAWデータを取得できるようになったので、iPhoneのRAWデータで遊んでみるのもなかなか面白味があっていいのかもしれませんね。

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