
タブレット端末の代名詞といえばiPadですが、iPad mini 4は2015年9月に発売した7.9インチのディスプレイを搭載したコンパクトタブレットです。
Appleの発表会でiPad mini 4はほんの一瞬だけ登場しただけのマイナーアップデートモデルでした。
そんな中でも、A7チップと1GBのメインメモリを搭載していたiPad mini 3から内部スペックが刷新されてA8チップと2GBのメインメモリ、反射が少ないフルラミネーションディスプレイを搭載するなど、大幅に性能を向上したモデルとなっています。
ここでは、iPad mini 4のデザイン、サイズ、スペックをレビューしています。現在はiPad mini 5となっていますが、iPad整備済製品としてiPad mini 4が販売されていることもあるので、検討している方は参考にしてください。
この記事の目次
iPad mini 4の特徴・評価

iPad mini 4は7.9インチのディスプレイを搭載した小型タブレットで2015年9月に発売されて2019年2月までの約3.5年間という現役を送った製品寿命の長い端末でした。
- 7.9インチ(2,048 x 1,536ピクセル)のディスプレイ
- フルラミネーションディスプレイで写り込みの少ないキレイなパネル
- iPhone 6/6 Plusと同じA8チップを搭載
- 2GBのメインメモリを搭載している
- 2019年9月配信のiPad OS 13に対応している
- 指紋認証のTouch IDで画面ロック解除できる
筐体サイズ、画面サイズ、ディスプレイの解像度は現行のiPad mini 5と全く同じでCPUがA8チップに2GBのメインメモリを搭載するなど、スペックが抑えられたものとなっています。(当時はこれでも最新のスペックだった。)
A8チップのiPhone 6はメインメモリが1GBということもあり、iOS 13はサポートしませんでしたが、iPad mini 4のA8チップはメインメモリが2GBあり余裕があったことから、最新のiPad OS 14に対応しています。
なお、現在はiPad mini 5が販売されていますがiPad mini 4の整備済製品が64GBモデルが31,800円、128GBモデルが35,800円で販売されています。
iPad mini 4のスペック比較
iPad mini 4とiPad mini 3のスペックを比較しました。
iPad mini 4 | iPad mini 3 | |
画面サイズ | 7.9インチ | |
パネル仕様 | フルラミネーションディスプレイ、反射防止コーティング、耐指紋性撥油コーティング | 耐指紋性撥油コーティング |
解像度 | 2,048 x 1,536ピクセル(326ppi) | |
CPU | A8チップ | A7チップ |
メインメモリ | 2GB | 1GB |
ストレージ | 16/32/64/128GB | 16/64/128GB |
リアカメラ | 800万画素・F/2.4 | 500万画素・F/2.4 |
インカメラ | 120万画素・F/2.2 | |
生体認証 | 指紋認証(Touch ID) | |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n |
4G LTE | 20バンド対応(Apple SIM対応) | 14バンド対応 |
Bluetooth | 4.2 | 4.0 |
本体サイズ | 203.2×134.8×6.1mm | 200×134.7×7.5mm |
重量 | 298.8g | 331g |
iPad mini 3とiPad mini 4は性能差がないように見えますが、ディスプレイがiPad(第7世代)に採用されている廉価なRetinaディスプレイからiPad Airに採用された光の写り込みの少ないフルラミネーションディスプレイを搭載したのがiPad mini 4となっています。
フルラミネーションディスプレイを採用しているおかげで筐体サイズも7.5mm → 6.1mmと薄くなってるのも特徴となっています。
iPad mini 4 レビュー
筐体デザイン・サイズ
iPad mini 4の外観はまさにiPad Airの小型バージョンといった感じですね。iPad(第6世代)やiPad(第7世代)はフルラミネーションディスプレイ非搭載なので、どちらかというとiPad Airの小さいモデル…といった感じ。

筐体サイズのわりにAppleのロゴマークが大きく感じてしまいますね。

モバイル通信ができるセルラーモデルは背面パネル上部に樹脂製のアンテナを内蔵しているので、見た目からiPad セルラーモデルかどうか見分けることができます。
iPad mini 3とiPad mini 4の本体サイズ・重量の違いは以下のとおりです。
本体サイズ | 重量 | |
iPad mini3 | 200 × 134.7 × 7.5 mm | 331g |
iPad mini4 | 203.2 × 134.8 × 6.1mm | 298.8g |
本体サイズは少しだけ大きくなりましたが、厚さが 7.5mm → 6.9mmと0.6mmほどサイズダウンされており、さらに重量が30gも軽くなって298gになっており、手で持った感じ、明らかにiPad mini 4の方が軽くなっていることが分かります。

筐体下に搭載しているスピーカーの形状が変更となっていて、iPad mini 3までは細かい穴が空いていたのに対してiPad mini 4は大きめな穴に変更されているのが分かります。

スピーカーは2スピーカーなので横向きにすると片側しか音が聞こえないのは今までのモデルと同じとなっています。
フルラミネーションディスプレイを搭載
iPad mini 4はiPad Air・Proに採用されている空気の層を極力少なくして乱反射を低減したフルラミネーションディスプレイを搭載しています。

液晶ディスプレイとタッチパネルの間(黒い部分)が狭いのでリアリティのあるタッチ操作が可能となっているので、触っていて楽しいです。
また、パネルの反射も抑えられているので、明暗差のある画面での目視のしやすさはiPad mini 3よりも4の方が上となっていますよ。
iPad mini 4 CPUの性能
CPU・GPUの性能
iPad mini 4の性能をGeekbench 5で計測してみました。

iPad mini 4 | iPad mini 3 | |
CPU | A8チップ | A7チップ |
メインメモリ | 2GB | 1GB |
シングルコア | 337 | 251 |
マルチコア | 604 | 492 |
GPU(Metal) | 519 | 22 |
A8プロセッサはA7よりも20%ほどCPUの性能が向上しています。GPUのMetalは200%以上も高性能化していてグラフィック性能が大幅に向上したのが分かります。
MetalはA7チップより対応した新しいグラフィックスAPIとなっていてA8プロセッサで大幅に性能が向上したことになります。メインメモリも1GB → 2GBと増えて、iOS 9の2画面操作機能「Split View」も使えるようになりました。

slideOverは使えますが、Split Viewの画面はブラックアウトしてしまいます。

iPad mini 5ならSplit ViewとslideOverを同時に使えて3つのアプリを操ることができますが、iPad mini 4はどちらかだけ…ということになります。
実際の動作速度
iPad mini 4が実際に動作している動画を撮影しました。これは、2015年当初のものなのでiOS 9がインストールされてたものですね。
iPad mini4、サクサク動いて快適!! pic.twitter.com/tl5DyE5ewQ
— かずやシンスペース (@Logkazu) September 18, 2015
操作感としてはさらに性能の高いA8Xプロセッサの iPad Air 2と同じくらいサクサク動作しているように感じます。さすがに現在のiPad OS 13ではここまで軽快に動作することはありません。
iOS 12を搭載したiPad mini 5、iPad mini 4で動作速度を比較してみました。
これくらいの差があります。現在のiPad OS 13だとiPad mini 4はさらに厳しい動作速度になってるので、整備済製品で安いとはいえ少し考えた方がいいかもしれないですね。
iPad mini 4は現役で使える?

iPad mini 4は7.9インチのディスプレイを搭載した小さいiPadで2015年9月に発売した端末となっています。
- コンパクトな7.9インチディスプレイを
- フルラミネーションディスプレイで画面が見やすい
- 指紋認証で画面ロック解除できる
- 最新のiPadOS 13が使える
- マウス、トラックパッドで操作できる
- 整備済製品で安く買える
A8プロセッサに2GBのメインメモリを搭載しています。ただし、2019年秋に配信されたiPadOS 13だとさすがにモタつきがあるので、最新のOSでの動作は厳しいところがあるかもしれないです。
ただ、iPadOS 13.4よりトラックパッド、マウスで操作できるので幅広い使い方ができるようになりました。
- Apple Pencilは使えない(iPad mini 5から対応)
- プロセッサがさすがに古くなってきた
iPad mini 4は2015年9月に発売したモデルで2020年で5年目の端末なので快適に使うのは厳しそう。ただ、YouTubeを見たり、Twitterをするくらいなら十分動くので使い方次第ではまだまだイケる端末なのかも。
とはいえ、個人的には今からiPad mini 4を買うのはやめておいた方がいいかなと。まだ、整備済製品で3万円ちょっとで販売されているのでかなり安くていいように感じますが、製品寿命はかなり短くなります。
どうしても、予算を抑えたい…という方以外はiPad mini 5を選ぶのがいいです。
なお、Apple PencilはiPad mini 5から対応しています。iPad mini 4はiPad整備済製品で買うことができます。
最新のiPadの比較はこちらをどうぞ。iPad Air・Proとの違いについても詳しく書いています。
iPadの個別レビューはこちらをどうぞ。
iOS13には確かに対応していますが、最新OSである14にも対応しています。14に対応している、と記載するのが正しい表記ですよね。